はじめに
営業という仕事がどんなものか何となくはわかっていても、
具体的にどのような働き方をするのか理解している学生はあまり多くないでしょう。
そこで、営業職に興味を持っている学生や営業職の選考対策をしたいと考えている学生に向けて、
営業の仕事の特徴や企業の選び方などのポイントを詳しく紹介していきます。
同じ営業職でも業界によって仕事内容は異なるので、違いをしっかりと把握したうえで営業職への理解を深めてください。
【営業職とは】営業の就活3ステップ
1.営業について知る
最初のステップは、営業がどんな仕事なのかを知ることです。
就活を機に営業の仕事内容が知りたいという学生はここからスタートさせましょう。
2.業界について知る
業界によって営業対象となる顧客や取り扱う商品は異なります。
顧客や商品が違えば営業手法も違ってくるので、
営業の仕事を理解しようとすれば業界特有の働き方についても理解しなければなりません。
業界ごとの働き方の違いを知ることが第2のステップです。
3.企業について知る
営業の仕事内容や業界ごとの特徴が理解できたら、最後は企業選びということになります。
自分に合った企業の探し方や興味を持っている企業の選考対策を知りたいという学生は、このステップが重要になります。
【営業職とは】営業について知ろう!
営業の仕事に対して
「ノルマがきつそう」「休日出勤や残業も当たり前」
といったネガティブなイメージを持っている学生も多いかもしれません。
「営業の仕事だけはやりたくない」と考えている学生もいるでしょう。
しかし、このようなイメージだけで職種を決めてしまうのは、就活の幅を狭めてしまうだけです。
まずは営業という仕事がどんなものかを理解して、自分の判断で営業職に向いているかどうかを判断することが何よりも大切です。
営業職の仕事内容
営業の仕事内容は自社で取り扱っている商品やサービスの良いところをお客様に売り込んで、売上に貢献することです。
そのためにはお客様が現在どのような悩みを抱えていて、
その悩みを解決するために自社の商品やサービスがどのように役立つかを上手にアピールすることが求められます。
▽営業職の仕事内容について詳しくはコチラ▽
営業職についてまったく知識がないという学生はあわせて読んでみてください。
営業職の職種
営業という仕事はあらゆる業界から求人がありますが、
すべての営業職が同じ働き方をしているかといえば決してそんなことはありません。
取り扱う商品やサービスによってさまざまな働き方や営業手法があり、
それを理解することが営業の仕事を理解することにも、自分に合った職種探しにも役立ちます。
ここでは
「誰を相手にするのか」「どのような手法があるのか」「何を取り扱うのか」
という3つの観点から営業という仕事を見ていくことにしましょう。
相手別
営業職は法人営業(BtoB営業)と個人営業(BtoC)の2つに大きく分類することができます。
法人営業は企業に対する営業であり、あらかじめアポイントを取り付けた法人の担当者と会って商談を行い、自社の商品やサービスを導入してもらえるように交渉します。
一方、個人営業は一般の消費者に対する営業で、自動車や不動産、保険などが代表的な商材です。
時には飛び込みで営業を行うこともあります。
▽to B & to Cについて詳しくはコチラ▽
手法別
営業職を手法別に見てみると「新規開拓営業」と「ルート営業」の2つに分類することが可能です。
新規開拓営業はその名の通り、これまで取引実績のない新規の顧客を開拓するための手法のことです。
たとえば電話でアポイントを取り付けることやお客様の会社や住まいに飛び込み営業を行って新しい取引先を開拓していきます。
▽新規開拓営業について詳しくはコチラ▽
一方、ルート営業はすでに取引実績のあるお客様に対してアフターフォローすることや新しい商品やサービスの情報を提供するのが仕事です。
▽ルート営業について詳しくはコチラ▽
商材別
どんな商品を取り扱うかによっても営業の仕事の内容は変わってきます。
自動車や不動産など実際に目に見える商品を取り扱うのが「有形商材営業」です。
形のある商品なのでお客様とも商品のイメージを共有しやすいという特徴があります。
一方、保険や情報システムなど形のない商品やサービスを売り込むのが「無形商材営業」です。
目に見えないものを売り込むため有形商材よりも営業スキルが必要になります。
▽有形商材と無形商材の違いについて詳しくはコチラ▽
営業職はきついけどやりがいのある職種
営業という仕事に対しては「仕事がきつくてつらそうだ」というイメージを持っている学生も少なくないと思います。
確かに営業の仕事は成果が売上という目に見える形で表されるので、プレッシャーに感じることも多いでしょう。
しかし、営業はつらいだけの仕事ではありません。
営業がつらいというのは仕事の一面だけを見ているからであり、
営業という仕事を深く知れば知るほど大きなやりがいや喜びといったものがあることもわかってきます。
営業職のやりがい・厳しさ
営業の仕事には一般的にノルマがあり、ノルマを達成するためには大変な努力が必要です。
しかし、だからこそノルマを達成したときの喜びはとても大きなものがあります。
まったくゼロの状態から新しいお客様を開拓して、時間をかけて信頼関係を築き上げて、
最終的に契約や売上につなげることができれば、これ以上の喜びはないでしょう。
▽営業職のやりがいと厳しさについて詳しくはコチラ▽
「営業=きつい」は本当?
学生の中には「営業=きつい」というイメージがすでに刷り込まれてしまっているかもしれませんが、
就活ではイメージだけで仕事を判断するのはNGです。
営業職に対する知識が不足していて、営業の仕事の本当の楽しさというものを知らないだけかもしれません。
どんな仕事にもつらいことはあるので、以下の記事も参考にしながら、
営業職が本当につらいのかどうか、しっかりと理解してから判断するべきでしょう。
▽営業職のきつさについて詳しくはコチラ▽
営業職に向いている人・向いていない人
「営業職に興味を持っているけれど、自分が本当に営業の仕事に向いているのかわからない」
と悩んでいる学生もいるでしょう。
営業に必要とされる能力としては「コミュニケーション能力」や「課題解決力」が挙げられます。
また、体力に自信があってフットワークが軽いことも重要な条件です。
▽営業に向いている人・向いていない人について詳しくはコチラ▽
自分が営業の仕事に向いているか確かめてみたいという人はぜひ読んでみてください。
【営業職とは】業界について知ろう!
営業という仕事を深く理解するための2番目のステップは、業界ごとの働き方を知ることです。
先ほども紹介したように、業界によって法人を相手とするか個人を相手にするか変わってきますし、
手法や商材によっても営業のやり方は異なります。
自分に合った営業がどのようなものかを知ることで、目指す業界を絞り込むことができるでしょう。
業界別の営業職の特徴
1.メーカー業界・・・有形商材がメイン、法人営業か個人営業かは扱う商品によって異なる
2.インフラ業界・・・ルート営業がメイン、ほとんどが法人営業だが最近は電力自由化などにより個人営業も増えてきている
3.メディア業界、広告業界・・・企業広告など無形商材を扱うのが特徴、顧客はほとんどが法人
4.不動産業界・・・土地や建物など有形商材を扱う、商業ビルや店舗など法人営業もあるが、多くは戸建てやマンション・アパートなどの個人営業
▽その他の業界について詳しくはコチラ▽
営業職のおすすめ業界
自分に合った業界を選ぶには、各業界の営業の特徴を理解することと同時に自己分析を行うことも非常に大切です。
自己分析をすることで「就活の軸」が明確になり、業界や企業を選ぶうえでどこに優先順位を置くのかがはっきりします。
これは就活における選考だけでなく、入社の後のキャリアビジョンにも役立つのでおすすめです。
あなたはやりがい重視?安定重視?
営業職の業界選びでは就活の軸が大切と言いましたが、
「やりがいのある業界」ということを重視するならば個人相手の有形商材を扱う業界がおすすめです。
個人営業の場合は法人と違ってお客様の顔が直接見えるので、反応がダイレクトで大きなやりがいを感じることができます。
「安定している業界」を選ぶならインフラ系の業界がおすすめです。
特にエネルギー系は競争相手が少なく、ルート営業メインで飛び込み営業などもありません。
▽営業職のオススメ業界について詳しくはコチラ▽
若いうちから稼ぎたい人向け
「給料が良い」ということに就活の軸を置いている学生もいるでしょう。
営業職の中でも不動産や自動車といった単価の高い商品は成果に応じて発生するインセンティブの額も高額となるので、
若いうちから高収入を目指したいという学生にはおすすめの業界と言えるでしょう。
また、有形商材よりも無形商材のほうが1件あたりの利益率が高いので、無形商材を扱う業界もおすすめです。
▽高収入を目指せる営業職について詳しくはコチラ▽
業界研究の進め方
そもそも業界研究のやり方がわからないという学生もいるかもしれません。
業界研究をするときは興味のある・ないに関わらず、まずは幅広い業界について広く浅く調べ、
その中から気になった業界について今度は深く掘り下げていくのが基本的なやり方です。
▽業界研究の進め方について詳しくはコチラ▽
【営業職とは】企業について知ろう!
営業職がどのような仕事であるかを理解し、それぞれの業界特有の働き方や営業手法というものを把握したら、
最後は志望する企業をピックアップしていく段階になります。
興味のある企業について研究を行い、個人営業なのか法人営業なのか、有形商材を扱うのか無形商材を扱うのかなど、
その企業の特徴を明確にしていきましょう。
このとき、同業他社との比較を行うようにすると志望動機を聞かれたときなどの選考対策にも役立ちます。
企業の探し方
日本中には数多くの企業があり、その中から自分に合った企業を探すのは簡単ではありません。
そんな中から企業を選ぶ際に最も大切なことは、自分で定めた「就活の軸」を基準にすることです。
企業の知名度や世間のイメージなどで企業を選んでしまう学生も多いですが、それではミスマッチの可能性が高くなってしまいます。
自分が職場に求める条件に優先順位をつけて、妥協できるものとできないものを明確にしておくと、迷いを減らすことができるでしょう。
企業研究の進め方
企業研究の目的は「この会社でなくてはダメな理由を見つける」ということです。
同じ業界の中にはいくつもの企業がありますが、
「なぜ他社ではダメなのか」ということを説明できるようにすることが、一番の選考対策になります。
そのためには企業の理念や業績といったことだけでなく、仕事のやり方や求める人物像などもチェックしておくと良いでしょう。
また、書籍やネットだけでなくOB訪問などを活用するのもおすすめです。
▽企業研究の進め方について詳しくはコチラ▽
営業職の見極め方
企業研究をしっかりと行うことで、その企業における営業職の働き方というのも見えるようになります。
女子学生ならば女性の活躍できる職場かどうかは気になるところでしょうし、
英語が得意な学生ならば語学力が活かせる職場かどうかも知っておきたいポイントです。
このように、企業研究を行うことは営業職としての働き方を見極めたいときにも役に立ちます。
▽営業職の見極め方について詳しくはコチラ▽
【営業職とは】営業職の選考対策
営業の就活3ステップによって志望する企業をピックアップすることができたら、具体的な選考対策を行います。
エントリーシートや面接では「志望動機」や「自己PR」「ガクチカ」などについて必ず聞かれるので、
前もって魅力的な回答を考えておくようにしましょう。
そのためには、ここで紹介したように業界研究や企業研究が欠かせませんし、何よりも自己分析が重要になります。
▽具体的な選考対策について詳しくはコチラ▽
まとめ
従来の就活は経団連の定めるルールに則る形で行われていましたが、
21年春以降はそのルールも無形化することになり、就活スケジュールは早期化の傾向にあります。
一応は3年3月に採用情報解禁、4年6月に面接開始となっていますが、
確実に内定を勝ち取るためにはこれまでよりも早めの対策が必要となってきています。
営業職として志望企業からの内定を勝ち取るためにも、ぜひここで紹介した3つのステップを参考にして早めの準備を心がけてください。