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はじめに
これまで営業職の人たちは、あまりキャリアプランを考えてこない現実もありました。
営業職というのは、がむしゃらに目の前の目標をこなしていくイメージが強いのです。
しかし、時代は変わって、これからは営業職こそキャリアプランを描く時代だと言えるでしょう。
現在、営業職としてこれからの働き方に迷っている人は、5年後、10年後のキャリアプランを描いてみてはいかがでしょうか。
今回は、それをするために重要になってくるポイントを紹介していきますので、ぜひ確認してみてください。
さらに、キャリアプランについては、就職や転職の際に面接で問われることもありますので、事前に描いておくのに越したことはありません。
世の中には、意外と明確なキャリアプランを描けている人というのは少ないので、営業職としてのキャリアプランを描いて、ライバルたちに差をつけるのも良いでしょう。
【営業職のキャリアプラン】キャリアプランを聞く理由は?
企業の採用担当者がキャリアプランをたずねるのは、あなたが仕事に対してどのような意欲をもっているか確認するためです。
明確なプランが定まっている人は、仕事にはっきりとした目標をもって取り組んでいる人と言えます。
何を達成すれば良いか、どのような努力をすれば良いのかを明らかにし、前向きに取り組んでいるかどうかをチェックするうえで、キャリアプランの確認は重要視されているのです。
また、あなたの思い描く将来像が、企業の掲げる方針や事業のビジョンと相違なく、マッチしているかどうかを確かめる質問でもあります。
それぞれくわしく見ていきましょう。
仕事に対する意欲を確認するため
自分のキャリアプランを定めている人は、仕事における自分なりの目標が定まっている人とも言えます。
つまり、これから仕事において経験を重ね、どのように役職を経験していくのかを考えるなければなりません。
現在の自分の立ち位置や得意・不得意を把握し、理想の姿と照らし合わせて、今後どのように取り組んでいく必要があるのかを考えることが大切です。
また、中長期の目標を達成するためには、定期的に自身の活動内容を振り返り、置かれている状況に合わせた軌道修正を都度かけていくことも大切になります。
こういった計画性をもって行動している人は、どのような仕事においても自分がやるべきことを見据え、意欲的に取り組める人です。
そのような人材を獲得するために、企業はキャリアプランの内容を重視しています。
企業のビジョンと相違がないか確認するため
2つ目の理由は、企業のビジョンと就職志望者との間に、食い違いがないかどうかを確認するためです。
どんなに優れたキャリアプランでも、それが企業の掲げているビジョンとかけ離れていては実現のしようがなく、会社への貢献も望めなくなってしまいます。
また、企業の求めている仕事のレベルと、社員のもっている目標やモチベーションのとらえどころがかみ合わなければ、毎日の仕事をうまく回していくことはできません。
お互いが納得のいく形で仕事を進め、貢献していくためにも、こういった部分で認識の食い違いを防ぐ必要があります。
そのため、採用担当者は面接においてキャリアプランをたずねることで、企業の方針と就職志望者の希望がマッチしているかを確かめ、認識をすり合わせているのです。
努力していることを知るため
面接で相手のキャリアプランをたずねるのは、その人が自分の目標を達成するために、どんな努力をしてきたのかについて知るためでもあります。
いかに意欲的で壮大なプランを語っていても、達成に向かって何1つ取り組んでいないのであれば、口だけの出まかせに終わってしまいます。
企業が欲しいのは、自分の掲げた目標を達成するために努力し、本当に実現できる能力のある人材です。
そのため、面接においてはキャリアプランの具体性だけでなく、立てた計画に対する実際の取り組み方や、実現性といった部分にも注目しています。
採用担当者がキャリアプランについて聞く場合、あわせて「そのプランを達成するために、あなたはどのような努力をしているのか」といった質問もされるでしょう。
自分が達成のために取り組んでいることや、これまで努力し改善したことを明確に伝えられれば、相手により良い人材としての印象を与えられるでしょう。
【営業職のキャリアプラン】営業職にはどんなキャリアがあるのか?
まず考えておきたいのが営業職には、どんなキャリアがあるのかというものです。
営業職のキャリアを知らなければ、プランを練ることなど到底できないのです。
営業職のキャリアプランは、営業職として留まるという選択肢もあるのですが、どちらかといえば転職を視野に入れて、営業で培った技術をそのほかの業種で活かすという考え方が良いかもしれません。
実際に、営業経験で得たスキルを活かして、別のキャリアを歩む人も多くいるのです。
ここでは、そのほかにはどんなキャリアがあるのかを紹介しますので、選択肢の一つとして組み入れてみてはいかがでしょうか。
営業部のマネジメント職
営業部にそのまま残るという場合には、営業部のマネジメント職が考えられるでしょう。
営業部長などが代表されるマネジメント職になりますが、営業経験で培ったものを活かして、後進の指導にあたるのも良いですし、営業職全体をまとめあげるような仕事も考えられます。
これまでにはあまり必要とされなかったマネジメント力やリーダーシップといったものを問われる仕事になりますので、営業職時代とはまた違ったスキルが求められるでしょう。
さらに、その後のキャリアプランとしては、将来、経営陣に昇進する可能性もあるということです。
やり手の営業マンは、最終的には経営層に入り込む可能性がありますので、そこまでの可能性が現実的ならば、営業職に残り続けるのも良いでしょう。
ほかの職種への異動
次に営業の経験を活かして、そのほかの業種に転職する場合のキャリアプランについて考えてみます。
営業というのは、あまり真剣に考える人はいないかもしれませんが、他業種で役立つさまざまな経験を培うことができるのです。
今までは、営業ばかりやっていた自分には、それ以外なんの取り柄もないと思っていたのかもしれませんが、実は自分は意外に多才だったということが十分にあり得ます。
また、自身の希望とは別に、その能力を買われて、別の部署に異動することもありますので、そういった可能性も踏まえておくべきです。
大企業では別の部署に異動ということが多くなっています。
さらに、基本的に営業職から別の業界に移動した場合には、2つの側面を持つことになりますので、より社会人としてのレベルは上がるでしょう。
企画・マーケティング系
企画やマーケティング系の仕事は、営業と相性が良い仕事だと言えるでしょう。
その理由なのですが、営業は第一線で顧客のニーズを考える仕事です。
そのため、実際のお客さんがどんなことを望んでいるのかを肌で感じています。
この経験は、必ず企画やマーケティングで役立つと言えるでしょう。
企画やマーケティングも基本的には、顧客目線に立って、どんなことを望んでいるのかを考える仕事になりますので、かなり相性の良い仕事だと言えます。
ただし、注意が必要になってくるのが、顧客と直接的な接点を持つということはなくなっていくため、顧客との距離は離れるということも把握しておきたいところです。
顧客から少し離れることによって、見えてくる世界もあるのではないでしょうか。
コーポレート系
人事や経理、総務などの会社を管理する立場になるというキャリアもありうるでしょう。
この仕事は縁の下の力持ちというイメージなので、営業職とは正反対の仕事です。
花形から縁の下の力持ちに移動するのは少し悩むかもしれませんが、2つの側面から会社を見られるようになるので、大きく成長できる可能性があります。
また、適正としては、営業出身の人は人に興味があることが多いので、社員を深く観察するような仕事である人事の仕事は、まったく畑違いというわけではないのかもしれません。
意外にうまくやっていくのが、営業職出身の人たちなのです。
独立
思い切って独立・起業するのも良いでしょう。
営業マンの最大の魅力といえば、その行動力です。
時には、ほかの会社の人たちから嫌な顔をされることもありますが、強い精神力で営業をかけます。
そんな強いマインドセットを活かして、独立・起業をすることで経営者のキャリアを歩む人もいるのです。
また、起業した後には自社の製品を売り込まなければなりませんが、それについては営業マンならばお手の物でしょう。
このように営業の経験が活きる場面はたくさんあります。
さらに、これはあまり知られていませんが、将来起業したい人が営業マンからスタートするという人は意外に多いのです。
副業という選択肢
柔軟な選択肢としては、営業という立場を維持しつつ、副業で稼ぐという方法もあります。
これは非常に賢い選択で、安定した給与を確保しつつ、新たな収入の模索に入ることができますので、とてもおすすめです。
独立はハードルが高いと感じているような場合にもおすすめなので、営業マンの副業にはどんなものがあるのかを調べてみるのも良いでしょう。
以下の記事が参考になるでしょう。
【営業職のキャリアプラン】キャリアプランを立てるメリット
ここまでの解説で、就活におけるキャリアプランの重要性については理解できたでしょう。
それでは、より長期のスパンで仕事について考えた場合、自分自身のキャリアプランを立てることにはどういった利点があるのでしょうか。
具体的な目標を定めて取り組むという意味では、「今すべきことが明確になる」「モチベーションを上げやすい」という点がメリットとしてあげられます。
また、自分の判断基準が明確になることで「身の回りの環境に左右されない」といった利点が生まれると言えるでしょう。
それぞれについて見ていきましょう。
今すべきことが明確になる
仕事をしていくうえで、キャリアプランを具体的に立てるメリットはいくつかあります。
特に大きなメリットは今やるべきことが明確になる点です。
最初に理想の姿や到達したい目標を設定することで、現在の状況まで逆算して考えられるので、次に取り組むべき目標を決定しやすくなります。
また、目標がはっきりすることで「どうして自分は働いているのか」という疑問を抱かずに済むため、仕事に対する無駄な不安やストレスが減り、充実感を得られるでしょう。
定期的に自分の状況と照らし合わせることによって、進行状況や課題を洗い出すことが容易になる点も大きなメリットと言えます。
最終的な将来像を実現するにあたって何ができているのか、これから何をする必要があるのかをはっきりさせ、迷走を防ぐという意味で、キャリアプランは実に効果的です。
仕事のモチベーションが上がる
キャリアプランが定まっていると、仕事における目標や達成までの道のりが明確になり、自分の日々の頑張りをどう評価していけば良いのかをはっきりさせられます。
自身の成長や取り組みの進展を自己評価できることで、毎日の積み重ねにモチベーションや達成感を得やすくなる点は、大きなメリットの1つと言えるでしょう。
また、会社内でのノルマや目標の達成を、プラン内の小さな目標として取り入れられるため、着実にステップを積み重ねながら取り組むことが容易になります。
このように、明確で追いかけやすい目標が常にあることで、日々の仕事に対して高いモチベーションを持ち続けられます。
目標を達成するまで、意欲的に仕事を続けていくためにも、キャリアプランを立てたほうが好ましいでしょう。
環境に振り回されない軸をもてる
企業や会社は、ビジネスを取り巻いている環境によって、どんどん変化していきます。
また、新たな技術の導入やルールの変更に合わせて、社員の働き方や雇用関係も絶えず変わっていくものです。
自分の将来像を現在の環境に依存していると、将来的に会社の事情が変わったり、ビジネス面での変化が生じたりしていく中で、最初に思い描いていた理想からかけ離れていってしまう可能性があります。
一方で自分の中でキャリアプランを固めている場合は、目指しているものと実態の変化とを照らし合わせながら、より望ましい状況に近づけていくため、どう行動するべきかを考えられます。
他人の都合に振り回されるのではなく、自身の立てた人生設計をもとに判断ができるため、理想や目標にしたがって軸のぶれない選択が可能になるのです。
転職のタイミングを見極められる
今の会社で望んだステップアップができなかったり、目標を達成することが難しかったりする場合は、環境を変えるために転職することも必要になります。
しかし、自身にはっきりとしたプランやビジョンがなければ、どの会社が自分にとって一番良い選択なのか、企業に自身のどんな部分をアピールしていけば良いのかといったことは見えなくなるでしょう。
仮に転職を決断したとしても、ただ目標もなく別の会社で働き続けることになってしまいます。
自分の中で人生計画が定まっていれば、そこへ至るために必要な経験やスキルを得るための判断がしやすくなるのです。
最終的に自分はどうなりたいのかがはっきりしているなら、会社に残るべきか、新しい環境を目指すべきかの判断基準も明確になります。
長いスパンの中で筋の通った行動を取るうえでも、キャリアプランは役に立つと言えるでしょう。
【営業職のキャリアプラン】キャリアビジョンの立て方
ここまでは、営業職の具体的なキャリアについてきました。
ここからは具体的なキャリアビジョンの立て方を紹介します。
しっかりとしたビジョンをもち、キャリアアップしていきましょう。
自己分析をして目標を明確にする
まずは実現したい目標を明確にすることが重要になってきます。
そのために重要になってくるのが自己分析です。
自分が将来どのようなキャリアを形成していきたいかを具体的に考えましょう。
目標を定めた後は、目標から逆算することによって目指すキャリアを見つけます。
もちろん、仮決めでもいいし、途中で変わっても問題ありません。
とりあえずは目標を定めなければ、ぶれぶれになってしまいます。
目標を定めることによって、キャリアプランに一貫性が見えてくるのです。
たとえば、マネジメント職として営業部を束ね、お客様により良いソリューションを提案するために組織を運営する立場になっていきたいというような目標でも良いでしょう。
自分が今後どうなりたいかを具体的にしておきましょう。
自分の現状を把握する
目標が具体的になったら次は自分の現状を把握しましょう。
自分の現状が正確に把握できていなければ、目標達成のために自分が何をすべきかを理解することができません。
将来の目標のキャリアになるために必要な要素を書き出して、それに対して今の自分に足りていない要素を把握しましょう。
現状から必要なことを考える
目標のキャリアになるために必要な要素と今の自分に不足している要素が把握できたら、あとは自分に足りない要素を埋めていくだけです。
目標と現状を比べることで、今の自分に必要なことを考えていきます。
ここまで考えることができれば、自分のキャリアビジョンがかなり明確になっていると思います。
【営業職のキャリアプラン】転職でキャリアプランを聞かれたら
転職活動の際にキャリアプランを聞かれることは多くなっています。
5年後、10年後に自分がどうなっていたいのかにきちんと答えられるようにしましょう。
キャリアプランには将来性を持たせる
キャリアプランには将来性を持たせることが重要になってきます。
企業としても、すぐに辞めてしまうような人は、なるべく採用したくはありません。
これでは経費の無駄になってしまうので、会社にとっては死活問題なのです。
また、将来性の目標としては、企業に貢献していきたいという方向性が重要になってきますので、それを語れるようにしておきましょう。
企業の長期目標と一致するようにする
どんなにしっかりとしたキャリアプランを持っていたとしても、社員の処遇や配置を決めるのはあくまでも企業です。
そのためどんなに努力をしても自分の目標と企業の方向性が一致していなければ、自分のキャリアビジョンは実現しません。
企業に採用され、自分のビジョンに近づけるような配属をしてもらうためにも、自分のビジョンが企業の長期目標と一致するかを事前に確認し、それをアピールできるような回答ができるように準備しておきましょう。
目標達成のために取り組んでいることを伝える
また、目標達成のために現在取り組んでいることを伝えることも重要です。
理想のビジョンだけを話されても本気度が伝わらず、採用者の心に響きません。
自分の目指しているビジョンを達成するために、自分が取り組んでいることをアピールすることで本気度が伝わり、他者との差別化を図ることもできます。
自分のビジョンをしっかりとアピールすることで、目標達成が可能な配属をしてもらうことにもつながります。
【営業職のキャリアプラン】キャリアアップのためにすべきこと
ここでは営業職としてキャリアアップをするためにはどんなことが必要になってくるのかを紹介します。
実際にキャリアアップしたいという人は多いのですが、この職業はキャリアアップを想像しにくいので、どうしても思い浮かばない人も多いのです。
ただし、注意が必要な点としては、実際にキャリアを上げられる人はごく一部というものです。
気が付いたら窓際族なんてしゃれにならない状況もあり得ますので、しっかりと計画を立てたうえで行動していきたいものです。
実績を上げる
実績を上げることも大切になってきます。
社内での昇進を目指す場合であっても、転職するにしても、まず見られるのは実績です。
そのため、実績を積み重ねるようにしましょう。
中途採用の場合は、新卒のポテンシャル採用とは異なり、社会人になってからの実績が重視されます。
目標を達成するための最低限の実績という点を踏まえたうえで、どんどん実績を重ねていきたいところではないでしょうか。
実績がなければ、どんなに魅力的な人間でも評価されないのが、実力の世界になっていますので、悔しい思いをしないためにも、実績はたくさん積み上げていたほうが良いです。
そうすれば、人があなたを見る目も変わってくるでしょう。
キャリアアップできる会社に転職する
キャリアアップできる会社に転職するといった手段もおすすめです。
以前は転職回数が多いことがキャリアにとってマイナスに働くことも多かったのですが、最近では転職の回数が多くても、キャリアプランが明確であればそれほど問題はないとする企業も増えているようです。
また、転職の平均回数は増えている傾向もありますし、2回か3回程度ならば、むしろスタンダードと言えるかもしれません。
そのため、営業成績を上げたのならば、自分の能力がより活かせるような環境を求めて転職するのも良いでしょう。
転職エージェントを利用しよう
営業職からの転職を目指すのならば、転職エージェントは有効活用したいところです。
就活と同じように、転職にもアドバイザーがいて、プロのアドバイザーをたくさん有しているのが転職エージェントです。
また、対象となるのが社会人の転職なので、アドバイザーのレベルもかなり高いです。
さらに、情報収集という意味でこれらのエージェントを利用するのもおすすめになります。
ここにしかないような情報がたくさんありますので、有益な情報を仕入れることができるでしょう。
特に営業職の転職におすすめのサービスは「アゲルキャリア」です。
アゲルキャリアは20代の営業職に特化した転職エージェントです。
内定率は驚異の95%と、かなり高い数字を誇ります。
プロのアドバイスを受けられるというチャンスはなかなかないので、気になる方はぜひこの機会に利用を考えてみてください。
まとめ
まずは目標を設定して、そこからキャリアプランを逆算するようにしましょう。
もちろん、人の数だけキャリアプランがあるということも忘れずに、あくまでも自分が順風満帆だと思えるようなプランを練るようにすると良いです。
理想のキャリアを歩むために、今回紹介したようなことを参考しつつ、チャレンジしてみてください。
また、これまであまり能力を身につけることができないと思っていた、営業職には、さまざまな魅力があることに気付けたのではないでしょうか。
思い切って営業職から別の世界に飛び込んでみるのも良いですし、営業職として上を目指すのも良いでしょう。