はじめに
BtoBの営業職は日々、企業を訪問して、自社の商品やサービスを紹介することや提案を行い、契約へと結びつけるのが仕事です。
そのため、商品やサービスの知識を学ぶことや営業トークなどのロールプレイに力が入りがちですが、必ず押さえておきたい点があります。
それが、企業訪問時、商談時のマナーです。
マナーは当たり前のことだからこそ、できていないと、その時点で信用を失います。
新人営業マン必見の、しっかりマスターしたい企業に訪問する時に必要なマナーを場面ごとに解説していきます。
マナーの良し悪しであなたの印象が変わる!
営業職といえば、勢いが大切、見た目の印象が大切、営業トークが肝、押しが重要など、いろいろな条件が付けられますが、一番の基本はマナーです。
営業職は社内で活動する職種ではなく、日々、企業訪問をしたり、社外の人と話をしたりする職種です。
だからこそ、他人に与える印象は大切であり、信用を得るためにも、当然のマナーを実践できなくてはなりません。
マナーの良し悪しであなたの印象が変わるのはもとより、相手から見た会社全体の印象が決まってしまうので、会社を代表する立場として、しっかりマスターしておきましょう。
訪問前のマナー
営業職のマナーは企業訪問の前から見られています。
訪問前のマナーから、どの企業でも、何度も訪れる企業や相手方であっても、毎回、しっかりと行っていくことが必要です。
訪問前の主なマナーとして、「絶対に訪問前にアポイントを取る」こと、「アポイントを取る時間帯は相手に迷惑がかからない時間帯にする」こと、企業についたら「コートを脱ぎ、畳んで腕にかける」ことが大切です。
▽詳しくはコチラの記事をご参照ください▽
絶対に訪問前にアポイントを取る
かつては、飛び込み営業が盛んな時代もありましたが、今の時代は流行らないばかりか、相手にされないケースが増えています。
企業のセキュリティが強化され、アポイントなしの訪問は一切受け付けられない、忙しい担当者が多く、アポなしでは時間を取ってもらえないためです。
飛び込み営業をするだけ、時間が無駄になるので、訪問前のマナーの鉄則として、絶対に訪問前にアポイントを取るようにしてください。
初めて会う方でも、何度か会っている場合でもアポイントは欠かせません。
アポなしで、訪問することはマナー違反になります。
電話もしくはメールでアポイントを取る、継続的な商談になる場合は、面談時に次回のアポイントを取ったうえで、前日にメールなどで確認を入れておくのがマナーです。
アポイントを取る時間帯は相手に迷惑がかからない時間帯にする
訪問前のマナーの2つ目のポイントは、アポイントを取る時間帯です。
相手の都合がつく時間に合わせるか、こちらから時間帯を提案する場合には、相手に迷惑がかからない時間帯にするようにしましょう。
午前中なら始業1時間後~11時30分まで、午後なら昼休憩後の13時~終業1時間前までです。
午前中、始業すぐを指定しないのは、朝はどの企業も忙しくバタバタしているためです。
自社の業務が落ち着いた段階から、お昼休憩に入る前に商談が終わるようにします。
午後はお昼休憩が終わった後からにしますが、相手がランチミーティングなどを提案してきた場合は別です。
終業時間帯ギリギリまでアポを入れないのは、商談そのものが終業までの時間帯に終わるようにするためです。
終業前の片付けもあるので、余裕を持たせて1時間前までにしておきましょう。
コートを脱ぎ、畳んで腕にかける
訪問前のマナーとして、冬場などは必ずコートを脱ぎ、畳んで腕にかけるようにしましょう。
企業の立地などによっても異なりますが、自社ビルや路面に面した事務所などの場合は、入り口に入る前の外で、オフィスビルの一角に入っている企業なら、オフィスビルのエントランスに入ったところでなど、なるべくその企業の人の目に触れない場所でコートを脱いでおくのがマナーです。
マフラーや手袋、雨具や帽子などをかぶっている際も、同様に企業の方の目に入らない場所で外しておきましょう。
訪問中のマナー
次に訪問中のマナーについて、チェックしていきましょう。
訪問中のマナーは時系列で、受付でのマナー、部屋に案内された時のマナー、商談中のマナー、商談終了後のマナーに分けてご紹介していきます。
細かいからこそ、しっかりと実践し、意識しなくても当たり前にできるようになることが営業職としての第一歩です。
受付でのマナー
訪問中のマナーの最初が、受付でのマナーを徹底することです。
受付は、受付スペースが備わっていて受付スタッフがいるケースと呼び鈴を押すと社内から総務などのスタッフが出てくるケース、内線電話が用意されていて電話で連絡を取るケースがあります。
いずれの場合も、会社名、名前、用件を簡潔に伝えることが必要です。
用件はアポイントを取ったお相手の部署名とお名前を示し、「時にアポイントを取っています。」と具体的に伝えます。
企業によっては、受付で名刺を求められる場合があるので、その際は名刺を差し出しましょう。
受付スタッフの案内に従い、すぐに通されない場合は、その場で立って待つ、待合ロビーで座って待つなどします。
部屋に案内された時のマナー
訪問中のマナーとして、部屋に案内された時のマナーを見ていきましょう。
受付に商談相手がやってきて、部屋へと案内してくれることもありますし、先に部屋に通されて相手を待つパターンもあります。
先に部屋に通された際は、下座に座って、相手が来るのを待ちましょう。
下座というのは一番入り口に近いところです。
奥の席ほど上の立場にある人が座ります。
企業を訪問した際は、相手を立てるように下座に座ってください。
ただし、案内に上座へ勧められた場合は、その指示に従うようにします。
カバンは机の上やソファ、イスなどには置かず、床に置くのが基本です。
外を歩いて汚れているものを、相手先の家具の上に置いて汚すようなことがあってはいけないからです。
コートは折り畳んで自分の席にかけます。
お茶を出されたら、あらかじめお礼を言っておき、相手がくるまで飲まずに待ちましょう。
商談中のマナー
訪問中のマナーの次のステップは、いよいよ商談中のマナーです。
初対面の場合は、まず名刺交換を行いましょう。
訪問者から先に名刺を出し、相手からの名刺は両手で貰うのが基本です。
これは新人研修などの時に、ロールプレイなどで何度も練習させられていると思いますが、ギクシャクせず、スムーズにできるようにしておきましょう。
メールや電話でのやり取りをしていても、初めて顔を合わせる場合には名刺交換は必須です。
2回目以降の方なら不要です。
商談相手が複数いて、初対面の方がいる場合はその方と行います。
頂いた名刺はすぐに名刺入れにしまうのではなく、商談中は相手の座っている順番に並べた状態で商談を進めていき、商談が終わる時に名刺入れに納めましょう。
商談終了後のマナー
訪問中のマナーの最後は、商談終了後のマナーです。
最後の段階まで気を抜かずに行いましょう。
見送りを受ける場合、エレベーターや玄関前で「こちらまでで結構です」と申し出てください。
コートを着るのも、相手と別れてからです。
オフィスビルなら、エレベーターホールやエントランスで、企業の自社ビルなどなら、ビルを出たところでコートを着ましょう。
訪問後のマナー
商談後のマナーまで行えば終わりと思ってはいけません。
訪問後のマナーが最も重要なポイントです。
訪問当日の間に、メールで訪問の感謝の気持ちを伝えましょう。
相手も忙しいので、文面は簡潔でかまいませんし、感想文のように商談の印象を書く必要はありません。
あくまでも礼儀正しいなと思わせる、形式的なお礼メールでかまいません。
商談を終えると、気が緩む方が多く、最後のお礼を忘れる方がいるので気を付けましょう。
商談で断られた、契約がもらえたを問わず行うのがマナーです。
まとめ
新人営業マン必見の企業に訪問する時に必要なマナーを場面ごとに解説してきました。
マナーの良し悪しであなたの印象が変わるどころか、企業のイメージにも影響します。
当たり前のマナーを忘れずに、自然に実践できるようになりましょう。
訪問前のマナーとして、絶対に訪問前にアポイントを取る、アポイントを取る時間帯は相手に迷惑がかからない時間帯にする、コートを脱ぎ、畳んで腕にかけるようにします。
訪問中のマナーとして、受付でのマナー、部屋に案内された時、商談中、商談終了後のマナーを徹底し、訪問後のお礼メールまで忘れず行いましょう。