PDCAって聞いたことあるけどどんなものなの?

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はじめに

ビジネスの場面で多くの人がPDCAという言葉を耳にしたことがあるでしょう。

しかし、自分で活用していくほどの知識はないと感じている人も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、PDCAの意味や効率的な進め方のコツなどについて解説していきます。

PDCAの意味

PDCAとは、以下の4つの英単語の頭文字をとって作られた造語です。

・PLAN(計画する)

・DO(実行する)

・CHECK(確認する)

・ACTION(改善する)

計画から改善までを1サイクルとして何回も回し続け、業務の精度を向上させることを目指します。

PDCAは品質の父と言われているW・エドワーズ・デミング(アメリカ)が提唱したフレームワークであり、日本では1990年代ごろから活用され始めました。

最初は品質管理や生産管理などの管理業務の手法として普及しましたが、今ではビジネスだけでなくスポーツなど様々な分野で応用されています。

PDCAの進め方

それでは具体的にはどのようにPDCAを進めたらよいのでしょうか。その過程を解説します。

PLAN(計画する)

まずは達成するべき目的や目標を設定します。

最初に現状に対しての情報収集を行い、改善が必要なことやPDCAを利用したい機会を洗い出します。

課題点が明確になったら、何をするべきなのか、実行予定日や期日、部署や担当者などを細かく決めていきます。

設定する際に数字を用いる5W3Hを意識する漏れやダブリが無いようにすることが効率的なPDCA運用に繋がるでしょう。

DO(実行する)

次に、事前に立てられた計画を実行します。

ただ実行するのではなく、評価基準を意識することが大切です。

また、行動記録もこまめに取ることで後からの振り返りがスムーズになります。

行動を記録する際には数値化することもおすすめです。例えば計画実行に遅れが出てしまった場合、どのくらい遅れたのかなどを数字で記すことで、主観的な評価を防ぐことが可能になります。

CHECK(確認する)

次に、活動の結果を確認し評価します。

ここでは、目標を達成できたできなかったに関わらず、要因に着目してみましょう。

なぜ達成できたのかを考えることで、今後のさらなる業務精度の向上が期待できます。

反対に、なぜ失敗してしまったのかを考えることで、改善策を模索する大きなヒントになります。

課題点を挙げる際には、どのくらい足りなかったのかなどを数値化しておくとより改善策が立てやすいでしょう。

課題点を明確にすることは次のステップに役立ち、PDCAサイクルを円滑に回すことに繋がります。

ACTION(改善する)

DOとその行動結果をもとに行い、改善に向けて改善策を練ります。

成功要因と失敗要因のように分類分けしていくとわかりやすいでしょう。

分類分けされた要因に継続、辞める、改善のどれかを当てはめていきます。

改善すると判断したものにはどのように改善したら良いか計画しましょう。

目標設定から見直すべきであれば、PLAN(計画する)で再度目標を設定し直し、実行方法に問題があると判断すれば、DO(実行する)から改善策を適応させて、再度PDCAサイクルを回しましょう。

PDCAのメリット

PDCAの進め方の概要がわかったところで、実際にPDCAを回すことによってどのようなメリットが得られるのか気になりますよね。

そこでこの記事では主に3つのメリットに絞って解説していきます。

目標とやるべきことが明確になる

PDCAでは第一段階であるPLAN(計画する)の時点で目的・目標や担当する個人・部署、具体的な流れについて設定するので、改善策を練るまでの一連の流れがわかりやすくなっています。

目的・目標があることで、現実とのギャップがより明確になり具体的な対策を練ることもさらに容易になることでしょう。

うまく運用することによって、「何をするべきなのかわからない」という状況がなくなるので、従業員が目的意識を持って業務に励むことができ、モチベーションを高く維持することが可能になります。

より確実に業務改善が期待できる

業務精度向上を妨げている原因を洗い出して仮説を立てて行動に移し、その結果を分析するということで確実に改善されるでしょう。

分析方法としてはMECE(もれなく、ダブりなく)に分類することがおすすめです。

MECEに分類する方法としては業務工程を細分化する、ロジックツリーで分類する、5W3Hを使って様々な角度から疑問を投げかけることが挙げられます。

このように分析・分解することで、より綿密かつ的確な改善案を提示することができます。

様々なことに対応出来る応用力の向上

PDCAを回していく際には計画通りにいかないこともあります。

そこで原因を突き詰めたり改善策を練っているうちに、経験値を上げることができるでしょう。

具体的には、PDCAを通じて得た行動や分析をもとに他の業務でも活かすことができます。

例えば、営業業務のPDCAで効果があった業務効率向上方法は、人事業務でも役立つかもしれないといったことです。

業務の違いを超えて、業務精度の向上や新たなPCDAサイクルの設定・運用がより容易になります。

PDCAのデメリット

ここまでPDCAのメリットを見てきましたが、当然、PDCAにもデメリットが存在します。

ここでは2つのデメリットについて解説していきます。

PDCAが目的化してしまう

PDCAを各過程に沿って回すこと自体に気が取られすぎてしまい、無駄な時間や労力、人的リソースを使ってしまうこともあります。

また、計画を立てるだけで満足してしまう、課題改善策についてよく理解しないままPDCAを回してしまうということもあるでしょう。

PDCAはあくまでも、第一段階であるPLAN(計画する)で設定されたゴールを達成するための手段であり、目的ではないということを意識して活用しましょう。

改善までに時間がかかる

PDCAは計画、実行、評価を経て改善を目指す手法です。

そのため、改善策を思いついたらすぐに実行するということはなく、一度改善策を提示してもそれが正しい方法なのかをもう1度PDCAを回して確認する必要があります。

もしその改善策が間違っていた場合は、再度新しい改善策を見つけ、評価するためにまたPDCAサイクルを回すなど、何周分もの時間がかかってしまうこともあります。

PDCAをうまく進めるためのコツ

過程が多く、一見難しそうなPDCAですが、コツを掴むことで、誰でも効果的に運用することができます。以下では、そのコツを2つご紹介します。

目的・目標は明確に設定する

1つめは詳細な計画を立てる前に目的と目標を明確にすることです。

目的とは最終的に達成したいこと、目標は目的を実現するために達成するべきことを指します。

はっきりとした目的・目標を設定することでこなすべきタスクや割くべき時間やリソースが明確になり、よりPDCAの目的意識をもって業務に励むことができます。

具体的な方法としては、数値まで落とし込むことが挙げられます。こうすることで客観的な評価もしやすく、改善策の曖昧さを取り除くことができるでしょう。

定期的に確認する

2つめは定期的に確認するということです。

PDCAは通常の業務に加えて行われることが多く、後回しになってしまいがちな業務です。

そこで循環スピードや質を落とさないために定期的に振り返りを行いましょう。

曜日を決めるなどして週に一回は1つのPDCAサイクルに対して状況確認・分析・次の改善策提案を行いましょう。

定期的な確認は、スケジュールに沿った実行や修正、大きなミスを防ぐことに繋がります。

おわりに

PDCAのイメージは掴めたでしょうか。

PDCAは個人レベルでも会社・部署レベルでも行えるフレームワークとなっています。

この機会に、ぜひPDCAを活用した業務精度の向上に努めてみてはいかがでしょうか。

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