はじめに
営業職を自分の天職と感じる方がいる一方、すぐに仕事が辛いと感じ辞めてしまう方もいます。
どんな仕事にも適性・相性はありますが、営業職は特に適性の有無が出やすい職種です。
この記事では、営業職はどんな人に適性があるのかくわしく紹介します。
【営業職とは?】どんな仕事なのか?
営業職と一口に言っても、就職する業界や社員の立場(一般社員・管理職)によって携わる仕事は異なります。
クライアントが個人か企業かでも、仕事内容に違いが出てくるでしょう。
営業職の仕事に就いては、以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考になさってください。
【営業職とは?】収入や休日はどうなのか
続いて、営業職の収入や休日に関して、簡単に説明します。
営業職は体力勝負な一面があるので、仕事に見合う給料をもらえるか・しっかり休日にリフレッシュできるかが非常に大切です。
仕事の内容・やりがいも大切ですが、モチベーション高く仕事をするためにも、求人を比較するときはこれらの要素も重視することをおすすめします。
収入について
営業職の平均年収は420万円程度で、日本の平均年収とほぼ同じです。
どんな職種も勤続年数や役職・評価で給与は変わりますが、営業職は特に給与が上がったときの上り幅が大きいです。
人によっては大幅昇給や多額のボーナスを得て、平均よりもずっと多い年収が稼げる可能性を秘めています。
一方そういった優秀な方が平均年収の金額を押し上げていと考えれば、成果を出せないうちは、決して給与が高くない職種ともいえるので注意が必要です。
休日について
営業職は、基本的にさまざまな案件を同時に進行させていく仕事です。
さらに、クライアントの都合に合わせて営業先を訪問しなければならない、ノルマを達成するために努力する必要があるといった事情から、休日も仕事に追われる可能性があります。
そのため、残業や休日出勤が多い職種です。
特に繁忙期や、ノルマ未達で迎える月末・期末といった時期は休みを取りにくくなります。
個人のお客様を相手にするため、多くのお客様がお休みの土日こそ仕事をしなければならないという営業マンも多いです。
【営業職とは?】営業職に就くメリット・デメリット
次に、営業職に就くメリットとデメリットを解説します。
営業職はきつい・つらいというイメージを抱いている方も多いですが、決してデメリットばかりではありません。
メリットとデメリットを比較して、希望の職種を決めることが大切です。
営業職のメリット
営業職における一番のメリットは、能力や成果次第で昇給・昇進しやすいところです。
向上心の強い方は、やる気をもって仕事に臨みやすいでしょう。
また、特に個人営業は断られる・失敗する経験から学んで成長していく職種といえます。
その過程でメンタルが鍛えられる、コミュニケーション力が上がるといった点もメリットといえるでしょう。
営業に出る前に、自社の商品・サービスや顧客のニーズをしっかり分析することも重要な仕事です。
そのため、営業マンは仕事を通して数字やデータに強くなることもできます。
営業職のデメリット
営業職のデメリットは、残業時間・休日出勤の時間でプライベートが削られやすいことです。
ライフワークバランスを大切にしたい方や、趣味が大きな生きがいになっている方だと仕事がつらくなってしまう可能性もあります。
また、営業マンの多くはお客様に喜んでもらいたいと思って仕事をするでしょう。
しかし現実には、会社の利益を第一に考えた提案をしなければいけないこともあります。
顧客と会社の板挟みとなり、悩んでしまう方が多いのも営業マン特有のデメリットです。
【営業職とは?】どんな人に向いているか?
営業職に向いている方が備えている長所・特性を紹介します。
以下の見出しで説明する特徴を備えているなら、営業職に向いた方です。
逆に1つも自分に当てはまる特徴がないという方は、営業の仕事に就いた直後かなり苦労する可能性があります。
コミュニケーション能力が高い
営業マンは人を相手に商談・会話をする場面が非常に多いので、コミュニケーション能力が必須です。
人当たりが良く、第一印象で相手に良い印象を与えられる方も営業職に向いています。
逆に初対面の相手と話すのに赤面してしまう方などは、どうしても慣れるまで仕事がつらいと感じることも多いでしょう。
会話の中から相手のニーズをくみ取る力も必要なため、営業マンは「話す」「聞く」両方のコミュニケーション能力をバランス良く備えているのが理想です。
フットワークが軽い人
営業マンの働き方にもさまざまな形態はありますが、多くの方は顧客の自宅や職場などさまざまな場所に赴いて仕事をします。
フットワークが軽く、相手の予定に合わせてすぐ動けることも営業マンに求められる資質です。
多くの職場では普通自動車運転免許が必須とされ、営業車を運転する場合は車の運転に慣れておく必要があります。
運転に自信のない方は、事前に自動車学校で運転の基本を学び直すのがおすすめです。
多くの教習所では、ペーパードライバーにもレッスンをしてくれます。
体力に自信がある人
体力に自信があることも、良い営業マンになるための条件です。
忙しい日には、1日中あちこちを訪問しなければいけないことがあります。
残業や休日出勤などの対応を迫られることもあり、体調に疲れがすぐ出てしまう方にとってはかなりきびしい職場です。
体力に自信があっても、オンとオフの切り替えをうまくできなければ、疲労やストレスが蓄積するおそれもあります。
ストレスマネジメントが上手で、休めるときにしっかり休める方も営業マンとして成功しやすいです。
【営業職とは?】どんな人に向いていないか?
逆に営業職に向いていない方・早期退職する可能性が高い方に見られる特徴を紹介します。
以下の見出しで説明するポイントに当てはまる方でも、営業マンとして未来がないとは言い切れません。
努力・やる気で弱点を克服される方も多いです。
しかし、なかなか成果が出ず苦労したり、営業の仕事に楽しみを覚えにくかったりする可能性は高いです。
初対面の人と話すことが苦手な人
初対面の人と話すのが苦な場合、営業の仕事自体が大きなストレスとなりえます。
特に新規開拓の営業(保険の営業マンなど)では、自分から初対面の方に話しかけていかないと仕事になりません。
初対面の人と接するときに緊張してしまう方は、営業の仕事へ就く前に、その弱点を克服しておくのが望ましいです。
あがり症を克服するためのセミナー・メンタルトレーニングを経て、もともと人と話すのが苦手だったところから営業マンとして成功する方もたくさんいます。
計画的に行動することが苦手な人
営業マンは上司からいちいち指示を受けて行動するのではなく、自分の判断でノルマ達成に向けて動かなければなりません。
そのため、事前にしっかり計画を立てて行動できることが大切です。
また、顧客の要望によって事前に立てたスケジュールが崩れることもあります。
不測の事態でスケジュールが狂ったときも、すぐにそのあとの予定を組み直してフォローしなければなりません。
営業の仕事をするなら、フットワークの軽さと計画性どちらも備えた総合的な「行動力」に優れている必要があります。
【営業職とは?】このような経験があると良い
営業職を志望して就活するにあたって、活かせる経験についても見ていきましょう。
以下の見出しで紹介する経験があれば、積極的に履歴書や面接でアピールしてください。
経験面でアピールできる要素が少ないと考えるなら、就活前に営業職でインターンに応募するのもおすすめです。
アルバイトなどでの接客経験
営業と接客業は人と多く関わる点で共通しており、接客をしていると人の要望を聞く機会も多いです。
接客のアルバイトで磨かれた対人力は、営業職で求められるスキルにおいても発揮できます。
そのため、接客のアルバイトをしていた方は面接や履歴書の「ガクチカ」などでぜひその経験を述べましょう。
自分の対人スキルをアピールできる形で、具体的なエピソードを紹介するのがコツです。
売上高などの目に見える数字や、店長などからのほめ言葉など客観的評価を内容に盛り込めればいっそう説得力が増します。
学校授業やゼミなどでのプレゼン経験
多くの方が大学の授業・ゼミで経験する、事前に情報をリサーチして資料を作成、人前でプレゼンをするという流れは営業と共通点が多いです。
選択授業でプレゼンなどをする講義が選べるなら、積極的にチャレンジしてみましょう。
学生のうちからプレゼンに慣れておくと、営業の仕事に活かせます。
しかもプレゼン力は営業だけでなく、マーケティングなど多くの職種で活かせる力です。
プレゼン形式の授業は「聞くだけ」の授業より負担が大きいと避ける学生もいますが、その経験からは多くのことを学べます。
【営業職とは?】営業職で求められること
最後に、営業職で求められる能力を3点紹介します。
これらの能力は社会人になり仕事をしながらも身につけられますが、学生のうちからでも意識的に磨ける能力です。
授業やアルバイト・サークルの運営といったシーンでも意識次第で鍛えられるので、ぜひ頭に入れておきましょう。
論理的な思考能力
お客様が求めているものは何か、満足度を最大限高められる提案は何かを論理的に考えられる能力が必要です。
「なんとなく」ではなく、データや顧客との会話を根拠に、物事を論理的に考えなければなりません。
プレゼン形式の授業でお客様に説明する・部活で後輩や初心者に指導するといった場面でこうした能力は磨かれます。
考えるだけでなく、人にその考えを上手に説明できてこその思考力です。
多くの人と接する機会をもち、思考能力と説明力を磨きましょう。
情報を収集して整理する力
営業は顧客から聞き取った話を情報として取り入れるだけでなく、要点を整理する力も求められます。
顧客は営業マンよりも、商品・サービスについてくわしくありません。
聞いた情報を整理したうえで、顧客にわかりやすく提案を返すのが優秀な営業マンの仕事です。
こうした能力は、データをもとに戦略を立てるマーケティングの分野でも役立ちます。
営業で培ったデータ収集・整理の経験を活かし、マーケティングの職種に異動・転職して成功する方も多いです。
課題を発見し解決する力
営業の仕事は、クライアントに断られる・要望を寄せられることが前提といえます。
うまくいかなかったときに、課題を発見し、解決に導く力こそが重要です。
どうして成約に至らなかったのか、きちんと分析し、次へ活かせるようにしましょう。
この力は、日頃から何事も反省・改善といった意識をもつようにしなければ、なかなか伸びません。
学業やアルバイトで、困難に直面したときは成長のチャンスだと考えてください。
課題を乗り越えた経験は、就活の自己PRでも大きなアピールとなります。
まとめ
営業は、適性のある方が高いモチベーションで仕事をすれば高収入・キャリアアップにつながりやすい職種です。
自分に営業の適性があると感じ、自らの力で成長したい・稼げるようになりたいと思う方はぜひトライしてみてください。
反対に営業の仕事に興味はあるものの、コミュニケーション能力などに不安があるという方は、就職活動前に弱点を克服しておきましょう。
学生のうちから、アルバイトなどで営業マンに必要なスキルを伸ばしていくことは十分可能です。