営業におけるKGIとは?設定メリットから事例まで徹底解説

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はじめに

「KGI」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

「KGI」や「KPI」は営業に携わるうえで、よく使われる言葉であるものの、なかなかしっかりと理解できていない場合もあるかと思います。

理解できていなかったとしても、現場ではその意味を人に聞きにくいものです。

こちらの記事では、KGIについてしっかりとご説明したいと思います。

どのようなものなのか、どういった設定を行うべきなのか、そのメリットについてぜひチェックしてみてください。

KGIとは

そもそも、KGIとは「Key goal indicator」の略で、日本語にすると「重要目標達成指数」とも呼ばれています。

つまり、最終的な目標のことです。

具体的に言うと、売上高になります。

そのほか、成約数や利益率なども当てはまるでしょう。

「KGIを設定する」という言葉は営業に携わっている方は、よく耳にするかと思います。

売上高や成約数などをどれくらいに設定するのかがKGIです。

これは、あいまいなものを設定してしまっては意味を成しません。

たとえば、顧客満足度などです。

KGIは具体的に数値として出せるものを設定しなければなりません。

顧客満足度を高めたい場合は、KGIに設定するのはリピート率などにするのが良いでしょう。

大切なのは、数字にしてあらわせるものを設定することです。

KPIとの違い

それでは、同じくよく耳にする「KPI」とは何が違うのでしょうか。

KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指数」とも呼ばれています。

設定した目標を達成するにあたって、その過程を計測、評価するもののことです。

KGIは先ほどご説明した通り、最終的に求めているゴールを指します。

たとえば、KGIが「不動産賃貸の営業部内の売上高1,000万円」だとしましょう。

KPIは、売上高1,000万円を達成するには「新規顧客〇〇名、リピートで〇〇名」など内訳の指数になるのです。

KGIとKPIは密接につながっており、ときには混同して考えてしまうこともあるかもしれません。

しかし、はっきりと理解しておくことで目標に対して論理的に計画を立てられるようになります。

営業においてのKGI設定メリット

営業に携わるにあたり、KGIを設定するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

多くの企業で導入されているからという理由で、ただ設定するだけではあまり意味がありません。

漠然と「目標に向かって頑張ろう」と設定するのではなく、より明確に理解しておいたほうが、何事も効果的なものです。

いくつかのメリットをご紹介しますので、自身の部署やチームでどのように必要になるのか考えてみてください。

それによって、活用方法にも違いをもたせる必要があるかもしれません。

社員のモチベーション向上

まずあげられるメリットとして、社員のモチベーションの向上につながる点です。

KGIは一般的に、部署ごと、チームごとに設定されることが多いです。

一緒に働く仲間と目標を数字にして共有することで、モチベーションの維持につながります。

また、目標があることで、数字が小さい仕事であっても貢献度を感じられ、やりがいを得られるでしょう。

具体的な目標をもつことで、常にその数字を意識して働きます。

それが、仕事に対する意識のゆるみを防ぐのです。

また「チームのために」という想いにもつながり、一体感も生まれます。

そういった気持ちが、多くの社員のやりがいにもなるのではないでしょうか。

社員のモチベーション維持に悩まれている方は多いかと思います。

ぜひ、設定を検討してみてください。

課題の明確化

次に、課題が明確になることをメリットとしてあげられます。

営業業務に取り組む中では、「うまくいっていないが、何がうまくいっていないのかわからない」という事態も往々にしてあるものです。

常に数字を求められている環境だからこそ、それについて深掘りして考える時間がなく、すぐ次の仕事に取り掛からなければならないことも多いかと思います。

しかし、KGIを設定しておくことで、より少ない時間でその「うまくいっていない理由」についての分析が可能です。

KGIは項目ごとに目標を設定します。

たとえば「新規顧客獲得数」や「既存顧客継続率」などです。

いくつかの項目ごとにKGIを設定しておくことで、その部分がうまくいっていないのか、一目でわかります。

そのため、改善にはどのような課題があるのか、より少ない時間で考えられるでしょう。

進捗状況が見える化される

進捗状況が常に見える化されていることも、KGIを設定する大きなメリットの1つです。

KGIを設定するにあたっては、目標だけでなく達成期限も同じように具体的な数字にして設定します。

そのため、現状はうまくいっているのか、そうではないのかをすぐに判断できるのです。

常に数字に追われている営業職にとって、進捗状況は気になるものでしょう。

それを一目で、チームの全員がわかる状況は大きなメリットといえます。

また、全員がその情報を共有していることで、うまくいっていない部分をどう強化するのかなどの意見交換もしやすい環境になります。

進捗状況の見える化は、数字を意識できるだけではなく、計画がうまくいっていないときに、より早く対策を立てられるというメリットがあるのです。

社員に将来ビジョンを示すことができる

数字に追われている営業職だからこそ、その数字が必要な理由にまで意識が向かないこともあります。

会社や部署がどういった方針なのか、どういったビジョンに向かっているのかがわからない社員も多いかもしれません。

KGIを設定することで、経営者や会社の方針を社員に伝えられることも、大きなメリットと言えるでしょう。

最終目標が伝えられていないと、なかには不信感を抱いてしまう社員もいます。

具体的な方針や考えを知ってもらい、それに向かってモチベーションを持って働いてもらうためにも、KGIは有効な手段です。

また、経営者や会社の方針を社員が知ることで、それに対して「このようなやり方はどうか」などの積極的な意見もあるかもしれません。

営業においてのKGIの設定方法

KGIについて、またその利点についてよくご理解いただけたのではないでしょうか。

それでは、KGIはどのように設定したら良いのかも考えてみましょう。

KGIは、もちろん営業以外でも多くの場で活用できます。

しかし今回は、より具体的な数字を必要とされる営業職に絞ってご説明しましょう。

設定するにあたって、事前にいくつかの注意点もあります。

ぜひ、ご自身の所属するチームに当てはめながら、どのように設定するべきかイメージしてみてください。

現状を確認

最初にすべきなのは、現状の確認です。

自社の売り上げはどれくらいなのか、その数字は他社と比較してどうなのか、シェアの獲得状況はどれほどなのかなど、確認すべき項目は多々あります。

そのほか、どの商品がどれくらい売れているのかなども把握しておきましょう。

その数字によって、KGIは変わってきます。

売れている部分をより強化したいのか、ほかの商品を新たに売り出したいのか、リスクヘッジとして別事業で売り上げを出したいのかなど、方針も決められるでしょう。

また、それは自社のことだけではありません。

市場の現状についても充分に確認しましょう。

ニーズはどれくらいあるのか、具体的にどのようなものが求められているのかなど、把握しておくべき項目は多々あります。

達成したい目標を設定

自社、他社問わずしっかりと現状を確認したところで、達成したい目標を設定します。

先ほども述べた通り、売れている商品の強化なのか、別の商品を売り出すのかなどさまざまあるでしょう。

また、そのなかでもなんの数字を設定するのかが大切です。

営業の場合、多くの場で設定されているのが、売り上げです。

そのほか、達成率や取引者数、受注数などが一般的でしょう。

大切なのは、具体的な数字を出せるものに設定することです。

最初にご説明した通り、顧客満足度などのあいまいなものに設定しては意味を成しません。

その場合は、リピート率などに置き換える必要があります。

KGIは進捗状況を見える化できる、数字にあらわせるもので設定してください。

営業においてのKGI設定時のポイント

具体的に設定すべきものが決まったところで、営業におけるKGI設定時のポイントについてもご紹介したいと思います。

単純に目標をもつだけでは、KGIを設定するメリットのすべてを得られません。

いくつかのポイントを押さえて、より良いKGIを設定しましょう。

KGIのメリットは、前述した通りです。

そのメリットを得るにあたっての注意点と言って良いでしょう。

ぜひ、現在のチームの具体的な数字を意識しながら読んでみてください。

目標を高く設定しすぎない

まず注意してほしいのは、目標を高く設定しすぎないことです。

「目標なのだから」と、より上を目指したい気持ちはわかります。

しかし、無謀な目標設定では、「どうせできるわけがないのに」と社員のモチベーションが下がってしまう危険性もあります。

それでは、KGIのメリットであった「社員のモチベーション向上」を得られなくなってしまうでしょう。

あくまで、達成するべき目標であることを理解しなければいけません。

無理難題を言うのではなく、チームとして必要な数字を計算してください。

もちろん、あえて目標の数字を低く設定する必要はありません。

あまりにも数値にしないようにだけ注意して、チームとして目標に向かって頑張ってください。

定量的な目標にする

次に注意してほしいのは、定量的な目標にすることです。

「定量的」とは、簡単に説明すると数字であらわせるもののことを指します。

つまり「具体的に数字で出せるものを目標にしましょう」という意味です。

何度も述べている通り、KGIはあいまいな目標に設定してしまっては意味を成しません。

それは、あいまいな目標では社員間で認識のズレが生まれてしまうからです。

先ほど述べたKGIのメリットに1つに、進捗の見える化があります。

人によって認識の変わるあいまいな目標の場合、その進捗は見える化されず、大きなメリットを失ってしまうでしょう。

そのため、モチベーションの向上にもつながりません。

KGIを設定する際には、定量的な目標であるのかどうかを、最後に振り返って確認してください。

フレームワークを使う

次に、フレームワークを使うことも意識してみてください。

営業戦略フレームワークについてよく知らない方もいるかもしれません。

フレームワークは、訳すと「骨組み」「構造」「枠組み」という意味です。

主にプログラミングに携わる人たちの中で使われる言葉ですが、営業においても「3C」として活用されています。

「3C」とは、「Customer(市場)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」のことです。

それぞれを簡単に表現すると、「顧客のニーズ」「競合他社の現状」「自社の方針」です。

KGIの設定には、その3Cも活用すると良いでしょう。

そのほか「SWOT分析」の活用も効果的です。

SWOT分析とは、自社の環境についていくつかの項目に分けて分析する手法です。

3CやSWOT分析についてくわしく知りたい方は、ぜひ下記のページをチェックしてみてください。

達成期限を設ける

最後にポイントとして覚えておいてほしいのが、達成期限を忘れずに設けることです。

達成期限がしっかりと決まっていることで、KGIに沿った事業計画などを立てられ、計画的に仕事を進められます。

また、KGIのメリットの1つであげた通り、進捗の確認も可能です。

達成期限がなければ、進捗状況はあいまいになってしまいます。

目標に対して進捗状況を見える化するには、具体的な達成期限を定める必要があるのです。

進捗状況が一目でわかり、それをチーム内で共有することで、さまざまな意見交換が起こりチームワークの活性化にもつながります。

その期限に沿った働き方を求められるので、業務管理もしやすくなるでしょう。

目標だけ設定して満足するのではなく、忘れずに達成期限も設けてください。

営業職でのKGI設定例

ここからは、具体的な営業職におけるKGIの設定例をいくつかご紹介していきましょう。

前述した通り、一般的には売上高をKGIに設定することが多いです。

そのほかによくKGIに設定されているものとして、成約数や成約率があげられます。

その要因としては、成果を明確な数字であらわしやすいからでしょう。

また、KPIを設定しやすいことも理由の1つです。

個人レベルでKPIの設定が可能なため、ぜひ検討してみてください。

おわりに

KGIとは何か、どのようなメリットがあるのかについて、よく理解していただけたのではないでしょうか。

実際に設定するにあたっては、いくつか事前に把握しておくべきポイントもあります。

その項目の内容は、企業や部署によって違うものです。

ぜひ、今回ご紹介したポイントをご自身の所属するチームに置き換えて想像してみてください。

どのような数字をKGIに設定すべきなのか、どういったチームを目指すのか具体的にイメージしてみると良いでしょう。

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