はじめに
広告代理店の営業職を目指し、面接までたどり着いたものの、その面接に対して不安を抱いている就活生の方も多いでしょう。
できる限り、面接本番までにしっかり対策して臨みたいものです。
この記事では、広告代理店営業職の面接に関して、面接の前にすべきこと、求められている資質、面接でよく聞かれる質問などについて解説しています。
これを読むことで、面接までに何を準備すれば良いかがわかるでしょう。
ぜひ面接準備の参考にしてください。
【広告営業の面接】面接の前にすべきこと
面接の前にすべきこと、それは自分自身や志望先の企業・業界について理解を深めることになります。
面接は、採用担当者と顔を合わせて自分の言葉でやりとりするものです。
書類選考と比べて、自他に対する理解度の深さややる気、熱意といったものが如実に表れます。
広告代理店の営業職にとって、リサーチ力はとても大事なものです。
業界についてしっかり調べて理解しているということを示すためにも、事前の情報収集と、それを伝える練習が必要になります。
自己分析
面接の準備でまず大切なのは、自分について正しく把握することになります。
そのための方法が自己分析です。
自己分析によって自分のことを理解することで、志望先に自分の良いところ、企業や業界とマッチしているところを効率的にアピールできます。
また、就職活動における内定獲得は一見すると一つのゴールに見えますが、実際はそうではありません。
就職してからも人生は続くため、自分がどう生きたいのかという指標が重要になります。
自己分析をすることで、なぜこの志望先に入りたいのか、将来的に何になりたいのかといった先のビジョンが明確になるのです。
つまり、自己分析で得られた結果によって自分のどんなところを志望先にアピールするのが効果が高いかを知ることができるということになります。
自己分析に関する詳しい記事はこちらからどうぞ。
業界研究・企業研究
面接の準備として、自分を知ることの次に行うべきなのが志望先の企業や業界について詳しく知ることです。
自分自身の特性と、業界や企業のどんなところがマッチしているか、社風や企業理念に合わせて自分の良いところを効果的にアピールするためにはどこに重点を置いたら良いのかを理解することができます。
企業研究を行えば、志望先のビジネスモデルや経営方針を知ることが可能です。
また、業界研究をすれば、志望先の企業が業界内でどのような位置づけになるのかを理解できます。
広告業界の場合、従来のマスコミ四媒体における広告は落ち目ですが、インターネット広告は成長傾向にある分野です。
したがって、マスコミ四媒体よりもインターネット広告に力を入れている企業の方が将来性があると考えられます。
業界研究と企業研究を行うことで、こういったことが分析できるのです。
面接対策
どんなに事前に入念な情報収集を行っても、面接本番でしっかり話ができなければ無駄になってしまいます。
本番を迎える前に面接の練習をしっかり行うべきでしょう。
その場合、大学のキャリアセンターや就活エージェントなどを通して面接対策をするのが良いです。
これらの機関を利用すれば、練習に対するフィードバックも返ってくるため、今の自分に何が足りないのかもわかります。
面接の受け答えで大切なのは、はっきりと大きな声で、明るくハキハキと話すことです。
また、受け答えの内容で大切なのは、根拠を明確にして整合性を意識し、相手が納得できるような構成にすることになります。
面接練習は、数をこなすことが大切です。
上記の機関以外にも、家族や友人など身近な人に手伝ってもらい、何度も繰り返し練習して精度を上げていきましょう。
【広告営業の面接】広告営業で求められていること
面接において、自分の魅力を志望先に的確に伝えるには、その職に就くうえで求められている資質について理解する必要があります。
どういった性質が求められているかわかれば、自分のどこをピックアップしてアピールすれば良いのかがはっきりするのです。
逆に、業界内や営業という職種に求められているものが何かわかっていないと、的外れな自己PRになってしまう可能性があります。
せっかくの機会を有効に活用するためにも、広告代理店の営業職に求められている資質についてしっかり把握しましょう。
コミュニケーション能力
営業職にとって大切なのは、何といってもコミュニケーション能力です。
特に、広告代理店の営業がやりとりするのはクライアントだけでなく、自社内のプロジェクトメンバーとのコミュニケーションも必要になります。
営業は、広告制作を依頼するクライアントと実際に制作を行う会社のメンバーとの架橋として、双方と連絡を取りスケジュールの調整をしながらプロジェクトを進めていく存在です。
クライアントの要望と現場の意見とのすり合わせを円滑に行うためのコミュニケーション能力は何よりも重視されます。
また、単純に話す能力だけが重要なのではなく、「聞く能力」も大切です。
クライアントが抱えるマーケティング上の課題や問題を解決するために、根気よく聞き取りをするヒアリング力が求められています。
臨機応変さ
広告代理店の営業職には、臨機応変に対応できる柔軟さも求められます。
広告という商材の性質上、売り込みをかけて契約が成立したらそこで仕事は終わりとはなりません。
クライアントに合わせて広告を作成している途中で、そのクライアントの都合により計画の変更がある場合も少なくないのです。
現場でトラブルが起きて調整に手間取ることも少なくはないでしょう。
また、他業界と比べてマーケティングに関するコンサルティング的な面も強い仕事になります。
クライアントの状況や市場のトレンドに合わせて営業の方法や提案の内容を変えなければならないため、常に最新の情報を取り入れることや考え方を変える柔軟性が重要なのです。
その時々に合った手法を試し、一つのやり方に固執することなく切り替えられる潔さが大切になります。
情報収集能力
広告代理店の営業として重要な能力は、コミュニケーション能力だけではありません。
市場に対しその時々において効果的な広告の提案をするためには、リサーチ能力、情報収集能力も必要です。
インターネットや雑誌などを通して常にアンテナを張り、新しい情報に敏感な人は広告業界に向いています。
変化の激しい市場に深く関連した仕事をしなければならない以上、古い情報に囚われずにさまざまな情報を受け入れられる方が有利と言えるでしょう。
また、俗に言う「ミーハーな人」であっても、実はトレンドを追いかけ世間についていくという観点から見れば広告業界に高い適性があると言えます。
特に、SNSのような多くの消費者が集まるコミュニティでの情報収集が得意な人はトレンドを追うのも得意であると考えられるでしょう。
【広告営業の面接】広告営業でされる質問
面接には、どんな業界でも普遍的に聞かれる質問もありますが、業界ならではの質問と答え方といったものも存在します。
もちろん、それは広告業界においても同じです。
ここでは、そんな広告代理店営業職の面接でよくされる質問と、その質問をどのように捉えて回答を考えたら良いのかを紹介します。
多くの場合、自己分析や業界研究、企業研究をどれだけしっかり行えたかが回答の精度に影響します。
これらの質問について、自分なりの適切な答えを見つけることで、内定取得がぐっと近づくことでしょう。
なぜ広告業界を志望しているのですか?
その業界への志望動機は、どんな企業であれ必ず聞かれるものです。
この質問では、業界についてきちんと調べられているか、求められる人物像とマッチしているか、どれほど業界への熱意があるかといった点が吟味されます。
ここで効果的なアピールをするためには、自己への理解と業界の知識が不可欠です。
事前に自己分析や業界研究をしておくことで、自分なりの「なぜ」という答えや「何を実現したいか」という希望が見えてきます。
その「なぜ」という理由を相手に納得してもらうには、説得力が必要です。
「どうして広告業界に興味を持ったのか」「広告業界でどんな仕事をしたいのか」ということを、関連するエピソードと共に提示することで発言に説得力を持たせられます。
その中でもなぜ当社を志望しているのですか?
広告業界への志望動機と併せてよく聞かれるのが、「数多くある企業の中からどうしてその会社を選んだのか」ということです。
広告業界に身を置いている企業は決して少なくありません。
その中からどうして自社を選んだのか尋ねることで、企業は応募者が自社の社風や経営理念にふさわしいか見極めようとしているのです。
きちんと自己分析しておけば、その企業で自分が何を実現したいのかは答えられるでしょう。
また、企業研究をしっかり行うことで、その企業の特徴やほかにはない強みを知ることができるはずです。
ほかの企業ではなく、その企業でなくてはならない理由を、自分のやりたいことや将来的な希望と併せて答えられるように自分の中で整理しておきましょう。
好きなCMは何ですか?
広告業界の面接においては、「好きなCMは何か」「印象に残っている広告はあるか」といった質問をされることがあります。
この時、単純に自分の好きなCMを答えるだけではいけません。
営業としてクライアントに提案をする際には、広告の効果や意図についてしっかり理解しておく必要があります。
すでに配信されているCMから、そういった制作者の意図や狙いを読み取る力があるかが重要視されているのです。
好きなCMを選んだうえで、その広告の意図は何かを考え、演出や構成など広告上のどういった点からそれが窺えるのか考察しましょう。
また、そのCMを受けて自分自身にどんな変化があったのかも具体的に答えられるようにしておくことが大切です。
日頃広告を目にする際に、制作者の意図や得られる効果を意識して観察すると良いでしょう。
広告業界に関するイメージは何ですか?
業界に対するイメージを尋ねられることもあります。
これは、業界研究でどれだけ深く調べられているかによって答えの精度が左右される質問です。
対象についてどれだけ深掘りできるかというリサーチ力や調査能力と同時に、どれだけ業界に踏み込むつもりがあるかという熱意も見られています。
そのため、持っているイメージを述べるだけでなく、そのイメージを持つに到った理由も具体的に説明できるようにしておくのが大切です。
しっかり業界研究ができている人ほど、イメージを具体的に固めることができます。
逆にこの質問に対する回答がふわふわしていると、大して業界について調べていない、広告業界の仕事に対して熱意がないと取られてしまいかねないため注意が必要です。
まとめ
ここまで、広告代理店の営業として面接を受ける前に知っておきたいことについて解説してきました。
面接本番までに自己分析や業界研究、企業研究をしっかり行うことで、情報収集をして自他への理解を深める必要があります。
自分の特性やアピールポイントを知り、業界で求められている人材の資質とすり合わせることで、どのように魅力を伝えたら良いのかを検討できるでしょう。
業界や企業について詳しく知ることは、その仕事に対する熱意を証明することにもつながります。
また、事前に広告業界の面接でよく聞かれる質問について知っておくことで、受け答えを練習し、本番で堂々と滑らかに答えられるようになります。
広告代理店営業職の面接において大事なポイントを押さえ、内定取得を目指しましょう。