はじめに
今回は営業を志望する新卒に向けて、自己PRの作成について紹介していきましょう。
自己PRは就活において、企業がもっとも重視しているポイントだと考えても過言ではありません。
そのため、自己PRを作成する際にも、余念のない準備が必須です。
またその職業に合った売り込みも必要であるため、コツがあるのです。
最後には自己PRの例文も交えて解説していくので、ぜひあなたが自己PRを作成する際の参考にしてみてください。
【営業の自己PR:新卒編】自己PRを聞く理由
自己PRは就職活動をしていると必ず必要になります。
そこで、営業職を志望する場合はどのような点を特に見られているのかを考えていきましょう。
まずは営業の人事が自己PRを聞きたい理由についてあげるので、それを把握していきましょう。
自己PRを聞く理由は、あなたの人柄を見たいという点と、強みを知りたいという点が主要な理由だと思います。
それでは、営業の人事がなぜその点を見たいと考えているのかを解説していきます。
これから仕事を一緒にしていくことを考えて、あなたが人事だった場合に見たいと思う点を想像するのがおすすめです。
あなたの人柄を見るため
まずはこれから一緒に働いていく人がどのような人柄の人なのかは、誰しもが知りたいポイントだと思います。
あなたが自己PRをする際は、あなたの人柄を見るために、人事からさまざまな角度で見られています。
人事は、あなたがどう考え、どう行動するのかを見たいと考えているはずです。
そのために自己PRを聞いているというのは、こちら側としても想像しやすいでしょう。
自己PRには自分の性格が出るのは間違いないので、まず第一の理由はあなたの人柄を見るためだと言えます。
あなたの強みを知るため
次に考えられる理由は、あなたの強みを知るために自己PRを聞いているという点です。
これから一緒に働いていくのであれば、各個人の強みを活かして、有効に活用していくべきでしょう。
もしもあなたの強みが企業で活かせるものである場合、企業は活躍する人材と判断する可能性が高いです。
採用の確率が高くなり、企業も今後ぜひ一緒に働いていきたいと考えると思います。
自己PRに自分の強みを交えるのは基本であるので、人事はあなたの強みについてもよく見ているはずです。
【営業の自己PR:新卒編】営業志望がアピールすべき強み
自己PRを聞く理由についてあげてきましたが、性格についてはあなたの特性なので変える必要はありません。
しかし、おそらく自分の強みに関しては、誰しも選択の余地があります。
それは、長所は1つでなく、見方によってさまざまな捉え方ができるためです。
自分の強みを少数に絞って売り込んでいくのが良いでしょう。
それでは、営業志望の新卒がアピールしていくべき強みに関して考えていきましょう。
営業で必要とされそうなスキルをイメージしておくと考えやすいかもしれません。
コミュニケーション力
まず営業志望がアピールすべき強みとしてあげられるのがコミュニケーション能力です。
コミュニケーション能力は営業の仕事をしていくうえで、必須の能力だと言えます。
それは言うまでもなく、必ず対人での仕事になってくるためです。
そして営業の仕事では話すよりも、聞く力が重要だと言えます。
顧客のニーズに合わせた話をすることが成功の秘訣であるためです。
たとえば、相手の悩みや要望をうまく引き出す力が求められるでしょう。
そのためには聞く力が不可欠であり、このようなコミュニケーション能力に長けている人は貴重な人材です。
こういった能力に長けた人は話すことが好きで、よく友人の相談相手になる人だと言えます。
自分が当てはまるようであれば、ぜひ売り込んでいきましょう。
勉強熱心
営業の仕事では、まず売り込む商材についての理解を深めなければなりません。
お客様に響く営業を行うには、商材の知識があることはもちろん、自分なりの営業の仕方や、他社との差別化などが重要となってきます。
これらを向上させていくためには、自らの学ぶ姿勢が求められます。
したがって、営業志望者がアピールすべき強みとして、勉強熱心であるというアピールもおすすめです。
1つのことについて、熱心に深掘りして勉強できる人は、それをぜひアピールしてみてください。
粘り強さ
営業職では興味のない顧客に向けて営業をかける場面があったり、基本的に成績のノルマ目標が設定されたりします。
したがって、ノルマや目標の達成のため、粘り強く努力することが求められるといえます。
粘り強さに自信のある人はそれを自己PRのアピールポイントとして売り込んでいきましょう。
例としてあげられるエピソードとして、部活や団体に所属し、目標を達成した経験があるのであれば、自己PRに交えてこれを話せると良いでしょう。
向上心がある
どんなことであっても、挑戦するときには向上心が重要です。
営業職でも向上心のある人が重宝されます。
その理由として、ただノルマを達成してそれで終わってはいけないことがあげられるでしょう。
営業職では、常にノルマ以上の成績を残す向上心が求められ、そういった人が特に人材として評価される傾向にあります。
運動部でタイムなどの、数字を負った経験がある人におすすめのアピールポイントです。
そのときのエピソードを交えて、自分の向上心をアピールしていきましょう。
企業研究を深めよう
営業職と一口に言っても、企業や手法により求める人物像は若干異なってくるのが基本です。
メーカーなのか商社なのか、手法はアウトバウンドなのかインバウンドなのか、このような違いを理解しておく必要があるでしょう。
効果的に企業へアピールするには企業研究を深め、企業が求める人物像を明確につかむことが重要です。
やはり企業が求めている人物像と、自己PRでアピールされたポイントがずれていた場合、落とされる可能性が高いです。
上記のような違いを理解することはもちろん、企業の方針などもしっかり把握しておくべきだと言えます。
志望する企業が決まったのであれば、あなたの強みと企業の求める人物像を照らし合わせてみましょう。
そのうえで自己PRにおいてアピールすべきポイントを導き出し、自分の強みを売り込んでいけば就活の成功に近づけるでしょう。
【営業の自己PR:新卒編】自己PRの構成
営業職を志望する場合の自己PRの重要性はよく理解できたかと思います。
それでは、次にどのように自己PRを構成するのが良いのかを考えていきましょう。
自己PRはただ長々と自分のことを話しているだけでは、説得力がありません。
簡潔にわかりやすく、説得力のある話をする必要があります。
これは営業職をこれからやっていく人としても必要な能力なので、しっかり準備していきましょう。
それでは自己PRにおすすめの構成について、紹介していきます。
結論(あなたの強みは何か)
自己PRの最初に述べるのは結論です。
今回の場合、結論にあたるのは、あなたのもっとも伝えたいあなた自身の強みは何かという点です。
最初の時点で自分の強みはこれですと伝えてしまいましょう。
はじめに結論を述べることで、まずは相手にアピールポイントを印象付けます。
これは話がもしも脱線してしまったときも、もとに戻すためのみちしるべになるので、間違いない構成です。
ここで長々と話す必要はなく、端的にあなたの強みだけを述べるのが良いです。
エピソード
結論を述べたら、次にそれがあなたの強みである根拠として、強みが発揮されたエピソードを述べましょう。
部活やバイト、留学経験などでも問題なく、特にテーマは問いません。
これを挟む理由としては、結論の説得力を高めることがあげられます。
エピソードを交えることによって、一気に結論の説得力が高まります。
自己PRでは説得力があって、印象的なエピソードを組み込めれば、ほかの応募者と差をつけることが可能です。
それではエピソードを述べる順番について、以下で解説していきたいと思います。
問題
まずは問題提起が必要です。
どうしてその強みが必要となったのかを思い出してください。
あなたの強みを発揮するきっかけとなった出来事についてを述べましょう。
エピソードの始まりとして、どのような出来事があって、そこでどんな問題や目標ができたのかを語ります。
これは、なぜその行動を起こしたのかというきっかけにあたる部分です。
説得力のあるエピソードを語るうえで重要なポイントなので、しっかり伝えられるようにする必要があります。
行動
次にその出来事に対して、あなたがどう行動を起こしたのかを伝えましょう。
ここはあなたの人柄のイメージを印象付けるポイントになります。
なぜなら、どんな人でどんな行動を起こす人なのかがここでよくわかるからです。
問題に対してどう動いたのかを語るので、企業側もよく見ているポイントだと言えます。
自分の強みが、その行動を起こす要因となったことをわかりやすく伝えられるように考えてみましょう。
ここでは特に具体性のある話が求められます。
結果
あなたがその行動を起こした結果、状況がどうなったのかを述べましょう。
やはり行動を語ったあとは、誰しもがその結果を気にしているものです。
伝える際のポイントは、あくまでも前後関係がわかるように変化を伝えることです。
問題解決前はこうだったものが、あなたの行動によってこうなりましたと、明確に伝えられるようにしましょう。
これがないと、イメージすることは難しく、説得力が低くなってしまいます。
「売り上げが50%アップした」などの数字を使うとより効果的になるため、積極的に使っていきましょう。
数字の記録を持っている場合は、可能な限りエピソードに取り入れてください。
数字の記録は特に説得力の強い素材として利用できます。
ほかの就活生との差別化をはかり、企業側に印象付けていきましょう。
結論(入社後にどう活かすか)
ここまでエピソードを語ってきましたが、最後にまとめとして結論を述べます。
最初に語った結論と同じ結論で何も問題ありません。
エピソードを語ったことによって、より説得力が増しているはずです。
ただし、ここでただ強みを伝えるだけで終わってしまうのは好ましくありません。
結論を述べたうえで、入社後にはあなたの強みをどう活かしていこうと考えているのかを述べられると良いです。
入社後のビジョンも描けているというのは、企業側としても目に留まる存在になると思います。
【営業の自己PR:新卒編】自己PRの例文
私の強みは、人の伝えたいことを読み取るのが得意なコミュニケーション能力です。
現在も続けていますが、アルバイトでアパレル系接客業の仕事をしています。
ある日、何かを探している様子のお客様が訪ねてきました。
気になったので声をかけると「欲しい服があるけど売り場がわからない」とのことでした。
説明が苦手なお客様のようでしたが、私に必死に服のイメージを伝えてくれました。
お客様の情報から、当てはまる服の候補をいくつか考え出して、売り場を回りました。
そうすると、お客様の探していた服が見つかり、とても感謝されました。
そのときには店長からも評価され、接客の手本とするようにと言われたのが特にうれしかったです。
そのあともリピートをしてくれるようになり、私にもよく声をかけてくださいます。
もし貴社に入社できた際は自分のコミュニケーション能力を活かし、お客様に寄り添った仕事ができることを目標としていきたいです。
自分のコミュニケーション能力を活かして、多くの顧客から信頼を得て、仕事の成績につなげていきたいと思っています。
【営業の自己PR:新卒編】自己PRの注意点
自己PRを作成する際に気をつけるべき注意点がいくつかあります。
これに気をつけて自己PRを作れれば、企業の印象に残れる人材になれると言えるでしょう。
意外とはまりがちな落とし穴であるため、自己PRを作成する前にしっかり以下の項目を確認しておいてください。
まず肩書きはアピールにならないという点、一貫性を意識するという点です。
それぞれの注意点と、なぜその落とし穴にはまりやすいのかについてを解説していきたいと思います。
肩書きはアピールにならない
肩書きというのは、与えられた役職や、あなたの得た成績を言葉であらわしたものです。
たとえば「部長」や「バイトリーダー」、また「全国ベスト10」などは、聞くだけであれば華々しい肩書きや成果に聞こえます。
しかし、それを言うことは簡単で、それ以上の話をしないことに落とし穴があります。
「肩書きを伝えれば、評価してもらえるだろう」と考えてしまう人が多いためです。
それよりも企業はあなたがどうやって強みを発揮したのか、その経緯が気になっているのです。
もしも肩書きを取り入れる際には、自分の強みが発揮されたエピソードを交えましょう。
それによって説得力が出て、入社後もその強みを活かせるだろうという判断材料になります。
中身がなく、肩書きを語っただけの自己PRは響かないということを覚えておきましょう。
一貫性を意識する
自己PRはそこそこ長い文章になるはずです。
話が行ったり来たりして脱線したり、矛盾があったりすると企業は不安や不信感を抱きます。
特に自分の評価を上げるために、嘘の情報を混ぜるのはやめましょう。
企業は深掘りした質問をしてくることがあるので、それによって嘘がばれてしまった際は、非常に残念な結果になるのが目に見えています。
しっかり自分の強みを売り込むためにも、先述した自己PRの構成についてを読み、一貫性のある話ができるように心がけてください。
まとめ
営業職を希望した新卒に向けて、自己PRではどのような売り込みをするべきなのかについて解説しました。
先ほど解説した落とし穴にだけは気をつけてください。
あとは自分の強みが何かを自己分析によって掘り下げて、それが自分の行きたいと思う企業と合致していれば、就活の成功率は高いでしょう。
企業分析もしっかり行い、余念のない準備をしていけば、良い結果が望めるはずです。
この記事を参考に、営業の人事に刺さるような自己PRを作成してみてください。