IT業界で注目されているカスタマーサクセスとは?CSの仕事内容や活躍できる業界について徹底解説!

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近年、IT業界では「カスタマーサクセス(CS)」という職業が注目を浴びています。

カスタマーサクセス(CS)は、ITシステムやアプリケーションを導入した取引先に対し、継続的にサポートとクロスセルをする仕事です。

似た名前の職種に「カスタマーサポート」はありますが、「カスタマーサクセス」については、まだあまりご存じない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、カスタマーサクセス(CS)は、IT業界の中でも未経験者が挑戦しやすい職種でもあるのです。

このコラムでは、カスタマーサクセス(CS)とは何か、どこに活躍の場があるのかご紹介します。

IT業界への転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

【IT業界で注目】カスタマーサクセスとは

カスタマーサクセス(CS)とは、直訳すると「顧客の成功」です。

その名の通り、取引先の顧客のビジネスが成功するようにサポートする仕事です。

IT業界でいう顧客の成功とは、自社で扱うITシステムやアプリケーションを導入した取引先の生産性が上がり、業務が円滑に進むことを指します。

日本ではまだあまり認知されていない仕事ですが、欧米の企業においては、すでに多くの企業でカスタマーサクセス(CS)の専門部門が設けられています。

以前からIT企業に存在するマーケティング部門や営業部門と同じく、取引先と継続的に関係性を構築していく上で重要や役割です。

今後は、日本においてもメジャーな職種として根づいていくでしょう。

顧客の成功と自社の利益の両方を目指す仕事

カスタマーアクセス(CS)とは、自社が提供しているサービスや製品を利用してもらうことで、顧客のビジネスを成功に導く業務です。

ただし「顧客の成功なくして自社の成功はない」というのが、カスタマーサクセス(CS)の概念です。

顧客を成功させ、要望を満たすことだけが目的ではなく、そこからの契約更新・新規契約・オプションの追加など、自社の利益も同時に伸ばすことを目的としています。

対して能動的に動くかどうかです。

カスタマーサクセス(CS)は、顧客に問題が発生してから対処するのではなく、日ごろからコミュニケーションを取って、問題を未然に防ぐことも目的としています。

【IT業界で注目】カスタマーサクセスが注目されている理由

カスタマーサクセス(CS)が、なぜ今注目されているかというと、商品やサービスそのものや売買方法が変化しつつあるからです。

それにともない、顧客のニーズや要望も大きく変化しています。

そうなれば、売り方も変化し、顧客へのアクションも変化するのが当たり前です。

こういったビジネスモデルの変化により、カスタマーサクセス(CS)が重要な意味をもつようになりました。

今後も、その重要性は変わらないばかりか、増していくことが予想され、さらに注目を集めていくでしょう。

サブスクリプション型サービスの増加

カスタマーサクセス(CS)が注目される背景には、サブスクリプション型サービスの増加があげられます。

サブスクリプションとは、製品やサービスを一定期間利用するために料金を支払う形式のビジネスモデルです。

身近な例としては音楽や動画の配信サービスがあげられ、ソフトウェアなどのデジタル領域だけでなく、自動車や家具のサブスクリプションも増えています。

以前は製品を売り切ることがビジネスの原則でしたが、今では顧客から解約されずにどれだけ利用を継続してもらえるかが重要なのです。

ただし、顧客を満足させない限り、契約の更新は期待できません。

こういったサブスクリプションの特徴と本質的な考え方がよく似ているため、カスタマーサービスが脚光を浴びているのです。

他社サービスとの差別化の必要性

現在の日本は、大量のモノやサービスにあふれており、どの分野でも競争が激化しています。

ただし、新規の顧客を開拓しているだけでは、他社との激しい競争には勝てません。

この競争で勝ち残るためには、ただ単に顧客へ自社製品を提供しているだけでは足りず、顧客を成功に導いて満足させ、さらに契約期間を延長してもらう必要があります。

そのために重要な役割を果たすのが、カスタマーサクセス(CS)です。

カスタマーサクセス(CS)により、顧客の情報をしっかり把握し、そこからニーズを分析し、的確なサービスを提供する必要があります。

顧客の抱える問題点に顧客自身よりも早く気がつき、迅速に対応できるくらいの手厚いサポートを行うのが、カスタマーサクセス(CS)で他社に勝つコツです。

【IT業界で注目】カスタマーサクセスの仕事内容

カスタマーサクセス(CS)の仕事は、サービスの導入支援だけでなく、継続利用の促進や導入後のサポートが中心です。

どれも顧客を成功させ、自社の利益をあげるには必要不可欠な仕事です。

顧客に自社のサービスや製品を単に利用してもらうだけではなく、その価値を実感してもらうことで、次につなげます。

どれか1つが欠けただけでも、カスタマーサクセス(CS)は成功しないでしょう。

また、サポートをしていくなかで、顧客の課題に応じた新しいサービスをクロスセルすることもあります。

そのため、会社によっては営業目標数値が設けられていることもあります。

以下で、カスタマーサクセス(CS)の仕事について、さらにくわしく解説します。

サービスの導入支援

カスタマーサクセス(CS)では、顧客が自社サービスを導入する際に、その支援を行う場合があります。

顧客を新規開拓する段階はフィールドセールス(FS)と呼ばれる、いわゆる営業が行います。

まだ成約に至っていない段階でも、カスタマーサクセス(CS)はフィールドセールス(FS)と同じ営業チームに所属し、営業活動に参加することがあります。

この段階では、まだ自社サービスの利用を検討しているだけに過ぎない「見込み顧客」の段階なので、サービス内容や過去の実績について提案をします。

また、そのとき相手が抱えている課題について、自社サービスを利用した解決方法の提案をすることも、大切な仕事の1つです。

具体的には、自社が提供するサービスや製品についての説明会を開催したり、資料を準備したりして目を通してもらうことがあげられます。

どれも、相手に自社のサービスを知ってもらい、導入を促すために必要な業務です。

サービスの継続利用・導入後のサポート

カスタマーサクセス(CS)の仕事は、フィールドセールス(FS)が獲得してきた案件をスタートさせる段階で始まります。

導入した自社サービスの使い方や社員向け説明会を行い、その後も継続して利用していただけるようにサポートすることが仕事です。

また、解約率を下げることも重要な仕事の1つです。

せっかく契約していただいても、顧客が自社サービスをうまく使いこなせず、不満を抱えてしまうようでは、契約の継続は望めません。

そのため、顧客が自社サービスをきちんと使いこなせるまで丁寧にサポートする必要があります。

とくに力を入れておきたいフェーズが、導入直後です。

初めて導入するサービスは使い方がわかりにくく、混乱してしまうこともあります。

とくにITリテラシーの低い担当者の場合、最初の1〜2ヶ月は相談事が多いことでしょう。

不明点が発生しないように先回りして解決しなければなりませんので、、導入後の研修会を開催したり、他社での活用事例をしたりなど、利用促進のための支援を行います。

アップセル・クロスセル

顧客が自社サービスで成功し満足すれば、価格がアップしたとしてもさらにグレードの高いサービスに乗り換えたり、買い足したりすることもあります。

このことをアップセルと呼び、カスタマーサクセス(CS)が目指すものの1つです。

また、顧客がほかのサービスも新規購入することをクロスセルと呼び、こちらも自社の利益向上につながります。

ただし、アップセルやクロスセルは、顧客が自社サービスを導入してから、十分満足できる成果を出していることが前提です。

満足できる結果が出なければ、契約解除も考えられます。

サービスが導入されたあとも、顧客の潜在的な要望へのアプローチを続けることで満足度を向上させ、自社の売り上げアップをはかるのも、カスタマーサクセス(CS)の重要な仕事の1つなのです。

【IT業界で注目】カスタマーサクセスに向いている人の特徴

カスタマーサクセス(CS)の仕事に転職をするためには、とくにスキルや経験が必要なわけではありません。

仕事内容は顧客の継続的なサポート業務ですから、高度なスキルよりも人柄が重要視されるのです。

ここからは、カスタマーサクセス(CS)の仕事に向いている人の、性格的特徴をお伝えします。

協調性のある人

カスタマーサクセス(CS)は、基本的にチームで仕事を進めます。

案件を獲得してきたフィールドセールス(FS)から提案内容を引き継いだり、継続提案の中で新しいサービスをクロスセルする際は、システム部に要望を伝えたりもします。

常に誰かと協同して仕事を進めていくため、協調性は欠かせません。

また、カスタマーサクセス(CS)は営業ミーティングなどに参加する機会も多くあります。

取引先顧客を継続提案していく中でクロスセルをすることも必要ですので、与えられた目標売上額に対してどの程度達成しているか、進捗状況などを話し合います。

生産性の高いチームは会議の内容が濃く、短い時間で端的に行える傾向にあります。

そのため、ここでも各々の協調性の高さは重要なのです。

分析が得意な人

カスタマーサクセス(CS)は顧客へ継続的なサポートをしていく仕事ですが、導入後に課題を見つけたらそれに対して要因分析から課題解決まで導くことも重要な役割です。

顧客は法人なので、人事が変わったり生産システムが変わったりと、企業として徐々に変化を遂げていきます。

その段階で、導入しているITシステムに課題が見つかることもしばしば。

このときにその課題に対して何が提案できるか?新しい提案を導入した場合のリスクは?などを細かく分析する必要があるのです。

営業経験のある人

前述したとおり、カスタマーサクセス(CS)の仕事の中でクロスセルをすることもあります。

クロスセルというのは、既に成約になった顧客に対して新しいサービスを提案することです。

日々接している中でニーズがあればもちろんクロスセルがしやすいですが、ニーズはそうそう表に出てくることはありません。

ヒアリングにヒアリングを重ねてようやく潜在的なニーズが出てくるため、ソリューション型営業と同様の方法で提案することが必要です。

もちろん、営業経験が必須というわけではありませんが、ある程度ニーズの引き出し方を知っている人の方がすんなりと仕事に慣れていくでしょう。

【IT業界で注目】カスタマーサクセスが活躍する業界

カスタマーサクセス(CS)は、営業と似た面はたくさんありますが、いったいどのような業界で活躍しているのでしょうか。

あらゆる業界から注目を集めている仕事ではありますが、特に活躍が目立つのはIT業界です。

特にSaaS型サービスを提供している企業は、そのチャンスが多いと言えます。

ただし、すでに活躍の場は、IT業界だけには留まりません。

自動車や家電のサブスクリプションサービスも増えているため、今後は製造業でも活躍が期待されています。

IT業界

ピュータやインターネットを使った情報技術に関連するサービスを扱う業界です。

主に、ソフトウェアやハードウェアなどの、情報や通信に関わる製品やサービスを提供しています。

情報化社会が進み、IT技術も飛躍的な進歩を遂げた現在、ユーザーの要望を即時に叶えられる機能を随時提供できるソフトウェアでなければ、顧客に支持されません。

たとえ、そのソフトウェアにまだ慣れていないユーザーであっても、ストレスなく使いこなせるようなサポートがなければ、そっぽを向かれてしまうのです。

ソフトウェアに付随するサービスを実現するには、ユーザーが抱えている問題点や課題の把握と迅速な解決が不可欠であり、それを可能にするのがカスタマーサクセス(CS)です。

SaaS企業は特に活躍できる

カスタマーサクセス(CS)は、IT業界の中でも、特にSaaS企業での活躍が期待されます。

SaaSは顧客がビジネスシーンで利用する機会が多く、少しでも扱いにくかったり、セキュリティ面に問題があったりすれば、すぐに継続利用されなくなってしまいます。

したがって、顧客に安心して利用してもらい、自社製品に対する不満を抱かせないためには、カスタマーサクセス(CS)によるサポートが必須となるでしょう。

また、現在はSaaS企業が多数ひしめき、多種多様なサービスが提供されている中で、自社が提供するサービスにいつまでも関心をもってもらえるという保証はどこにもありません。

その状況をどう切り開き顧客の満足度を上げるかが、カスタマーサクセス(CS)に課せられた任務です。

Web業界

Web業界は、インターネットを介した商品やサービスの提供を主な業務としており、IT業界に内包されています。

Web業界に属する企業が提供するサービスは、ブラウザを通して不特定多数のユーザーに利用されているところが大きな特徴です。

そのため、多くのユーザーにとって使いやすいサービスを提供しなければなりません。

カスタマーサクセス(CS)にとっては、まずユーザー層を把握して、それにあった機能を追加するのに必要な情報を開発部門に伝達することも、大切な業務の1つです。

カスタマーサクセス(CS)によってもたらされた顧客の要望をもとに、開発部門はサービスに修正を加えます。

このように、カスタマーサクセス(CS)は、顧客と自社の開発部門への橋渡しをする役目も担っているのです。

【IT業界で注目】カスタマーサクセスの年収

タマーサクセス(CS)は、まだ認知されて間もない職種です。

今はまだ、企業における営業活動や顧客対応の過渡期であり、将来的には今よりカスタマーサービスの認知度が増し、やがて市民権を得ることでしょう。

日本においては、まだ経験者が少なく、人材もまだそこまで育っていないのが現状です。

しかし、これは未経験者にもチャンスが多く、そこまで経験がなくても企業で重宝されるというメリットがあります。

カスタマーサービスに挑戦するなら、今がチャンスと言えるでしょう。

およそ400万円から900万円

およそ400万円から300万円が、カスタマーサクセス(CS)の平均年収です。

会社によりますが、インセンティブが設けられていることもあるため、営業テクニックを磨くことで高収入を得ることも可能です。

国内全体の業種の平均年収よりは高額である場合が多いため、未経験からこの仕事に就いた方も、年収に関してはおおむね満足できるでしょう。

また、カスタマーサクセス(CS)は、日本国内ではまだマイナーな仕事です。

しかし、その需要は増えており、多くの企業が、カスタマーサクセス(CS)を任せられる人材を必死に探しています。

そのため、経験さえあれば、最初から高い基本給を条件に転職することも夢ではありません。

最初は年収に不満があったとしても、経験を積んでいくことで、収入をアップさせられるでしょう。

【IT業界で注目】カスタマーサクセスの将来性は?

カスタマーサクセス(CS)は、顧客に自社サービスの継続利用を目的とした、従来のものとは異なった営業スタイルです。

無事に契約を獲得したあとも、自社にとってのお得意様になってもらえるかどうかは、カスタマーサクセス(CS)のサポートの質にかかっていると言えるでしょう。

これからは、さらに売り切り型のビジネスが姿を消し、SaaS型が増加していくと予想されます。

そのため、SaaS型サービスに不可欠であるカスタマーサクセス(CS)の将来性は十分にあるでしょう。

今後ますます需要が高まる職種

近年、全国的にDX推進がされているとおり、サブスクリプション型のITサービスを導入する企業が増えています。

それに伴い、ITサービス導入企業経営においても、セールスやマーケティングから購入後の体験が重視されるようになってきました。

これは、新しい顧客の獲得を目的とした営業から、顧客と良好な関係を続けていくための営業にシフトしているということです。

従来のように、自社の営業社員同士で獲得した契約数を競う時代は終わりです。

ITサービス提供事業者は、今後部門一丸となって顧客に成功体験を与え、満足度を高めていかなければなりません。

この顧客の成功体験に大きく関わるのがカスタマーサクセス(CS)であり、その需要や重要度は、今後ますます高まっていくのではないでしょうか。

カスタマーサクセス(CS)は、どの企業でも必要とされる職種となると考えられ、それだけ将来性が期待できる職種だと言えます。

【IT業界で注目】未経験でも転職できる?

仕事内容や年収、そして将来性の高さから、カスタマーサクセス(CS)への転職を真剣に考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ここで壁となるのがこれまでの経験です。

しかし、日本で導入されたのは比較的最近になってからであるため、まったくの未経験という方も多いと考えられますが、それでも挑戦する価値は十分あります。

もちろん営業の経験があればそれだけ有利になりますが、そうでなくてもチャンスはいくらでもあるので、未経験からのチャレンジの場合もご安心ください。

未経験でも挑戦しやすい

欧米ではすでに珍しくないカスタマーサクセス(CS)ですが、日本の組織に導入されてからは、まだ日が浅いのも事実です。

転職市場においても、カスタマーサクセス(CS)に従事したことのある人材はまだあまりいません。

まだ出来立ての職業ということもあり、未経験でも比較的挑戦しやすいと言えます。

経験の有無はあまり気にせず、とにかくチャレンジしてみると良いでしょう。

今回のコラムでご紹介したとおり、カスタマーサクセス(CS)は協調性と分析力を持っている人に向いています。

また、カスタマーサクセス(CS)を導入しているのは、SaaS型企業の中でもスタートアップやベンチャー系が多いため、スピード感をもって主体的に動ける人材が評価されます。

そういった企業風土でも、臆せず実力を発揮できる方に向いている職種です。

顧客との信頼関係を築くために、積極的かつ誠実な仕事ができるのであれば、未経験でもチャレンジしてみてください。

【IT業界で注目】転職するならエージェントを利用しよう

本気で転職を考えるのであれば、ぜひエージェントを利用しましょう。

個人で転職先を探して面接を受けるより、エージェントを介して転職活動を行ったほうが効率的で、より良い企業に出会える可能性も高まります。

これまで数多くの転職を成功させてきたエージェントだからこそできる、内定獲得のための支援が用意されています。

転職プロであるエージェントが、無事に転職が決まるまで、いくらでもサポートいたしますので、ぜひご利用ください。

まとめ

カスタマーサクセス(CS)は、従来の営業活動とは異なり、顧客の成功体験と自社の利益の両方を手に入れることを目的としています。

日本での認知度はまだあまり高くありませんが、欧米ではすでにたくさんの方が従事している職種です。

特にSaaS型のビジネスを展開している企業に多く見られ、顧客が抱える問題点を未然に防ぎ、満足度が上がることを目標としています。

未経験でも比較的挑戦しやすい職種であり、将来性もかなり高いため、気になった方はぜひ積極的に挑戦してみましょう。

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