はじめに
就活を進めていく中で、営業職に興味がある場合や営業職への就職を希望している人もいるでしょう。
しかし、営業職にはさまざまな職種や手法が存在します。
自分がどれに向いているか、またどんな目的があるかによって希望は変わってくるでしょう。
今回はそんな営業の中でもルート営業に焦点を当て、業務内容や自己PR作成のコツなどを解説していきます。
すでにルート営業に興味がある人や、そうでない人でも参考になる内容なのでぜひ参考にしてみてください。
【ルート営業の自己pr作成のコツがわかる!】ルート営業とは
まずはルート営業とは何なのか簡単に解説します。
ルート営業とは、新規に顧客を獲得していく一般的な営業と違い、すでに取引実績のある顧客に営業をしていく仕事のことです。
顧客のところへ行って使っていただいている商品やサービスの調子はどうか、不具合はないかなどを確認します。
また、必要に応じてオプションや新作の提案も行っていきます。
新規開拓を目的としているのではなく、既存顧客の継続的契約や追加契約を促すのが目的です。
そうすることで、瞬間的な利益ではなく、長い目で見て安定した利益を生み出すことにつながります。
顧客を満足させ続け、自社の製品を長く利用してもらうためにも、ルート営業は非常に重要な仕事だと言えるでしょう。
【ルート営業の自己pr作成のコツがわかる!】業務内容
ルート営業がどういうものかわからなかった人は、なんとなくイメージが掴めたでしょう。
しかしどういった手法で継続的な契約につなげていくか、わからない人は多いでしょう。
そこで次では、ルート営業の具体的な業務内容について解説していきます。
具体的な業務内容を知ることで、ルート営業をする際に何を重視しているかや、自分が働いた時に鮮明に想像することが可能です。
一般的な営業に通じるものや、ルート営業ならではの業務内容もあるのでぜひ参考にしてみてください。
顧客へのヒアリング
ルート営業ではまず、顧客の現在の状況についてヒアリングを行います。
顧客の現状やニーズを引き出すことは、ルート営業において大切な仕事です。
なぜなら顧客がどのようなことに困っているのかを知れば、それを解決するための商品を提案できるようになるからです。
適切なアプローチをするためには、顧客が現状抱えている問題や要望を汲み取ることが重要になります。
商品についてのことだけでなく、雑談のような会話にも耳を傾け、顧客の要望や困っていることなどをキャッチする必要があります。
さまざまな話題から情報を集めるために、常にアンテナを張っておかなければならないでしょう。
それと同時に、問題を解決するための商品を見定め、適切な案内を行って購入に結び付けることも大切です。
顧客のニーズを分析する
ヒアリングした情報をもとに、どのような商品なら満足していただけるか、顧客のニーズを分析していきます。
この時、顧客自ら伝えてくれた要望だけでなく、隠れた情報も読み取り、根本的な解決策を提案していきます。
そうすることで顧客を理解してくれ、寄り添ってくれていると感じ、信頼を獲得することにつながるのです。
ルート営業は顧客に対し、定期的に行っていきます。
そのため、何度も顔を合わせることになるので、それだけ深く長い付き合いを持つことができます。
これは営業をするにあたって大きな強みになり、ルート営業はこの強い結び付きを活かして、問題解決のために尽力していくのです。
いかに顧客から信頼を勝ち取るかが、直接的な利益や満足度につながっていくことがわかります。
取引中の商品のアフターフォロー
現在契約していただいている商品のアフターフォローも、重要な仕事の一つです。
ルート営業は、現在使用している商品の調子がどうか、契約しているサービスに不満はないかなどをヒアリングしていきます。
その際に、導入した商品に効果がないことがわかれば、継続して使用してもらえません。
そのような事態を避けるために、もし商品の使い方がわからない・使えないなどの声があれば対応し、より良く使ってもらえるように促していきます。
言い換えるならアフターフォローは、顧客のヒアリングを経てニーズを理解した後に、それを実行に移していくことです。
せっかく顧客の要望を聞いても、行動に移さなければ意味がなく、信頼を得ることはできないでしょう。
新商品やオプションの提案
ヒアリングによって掴んだニーズをもとに、顧客の必要に応じて上位商品、系列商品、オプションなどを提案していきます。
ルート営業は、顧客の新規開拓をしない代わりに、既存顧客からの契約更新や追加契約獲得を目的とした営業を行います。
顧客が抱えている問題が直にわかるので、新商品の導入や追加オプションの導入にスムーズに結び付けることが可能になるのです。
新たな利益の導線としても、ルート営業は適していることがわかります。
タイミングとしては、会社で新しい商品の取り扱いを始めた時や、販売強化することになった商品がある場合などです。
短期的な売上目標を定められることもあるので、顧客に対して提案を行い、受注を目指していくのも、ルート営業の主な業務内容です。
【ルート営業の自己pr作成のコツがわかる!】ルート営業のやりがい
ルート営業の主な業務内容が具体的に理解できたでしょう。
ルート営業は顧客との信頼関係を大切にし、いかに要望や抱えている問題を汲み取るかが大事だということがわかりました。
次では、そんなルート営業のやりがいについて解説していきます。
仕事をしていくうえで、やりがいを最も重要視している人もいるでしょう。
他の仕事同様、いろいろな場面でやりがいを感じることができます。
ルート営業を通して、どんなことが得られるのか、自分の成長にどうつながっていくのかがわかるでしょう。
営業成績が成果に直結する
ルート営業は、基本的には契約の継続を前提として、今後どうしていくかを話し合います。
そのため、今回は既存契約の更新のみだったとしても自身の実績になります。
また顧客について分析した内容を自社に持ち帰り検討することで、次回のアプローチに活き、新規契約に結び付く場合もあるのです。
このように営業活動の一つひとつが成果につながるため、着実に実績や経験を積め、やりがいを感じながら仕事が行えます。
特に営業経験が浅い人や新人などは、ルート営業によって営業の楽しさを知ることやノウハウを身につけることが可能となります。
成績を過度に気にしたりすることも少ないため、競争が苦手な人でもルート営業ではやりがいを感じられるでしょう。
顧客からの生の声が聞ける
ルート営業は、決まった営業先で行うため、同じ顧客と定期的に顔を合わせることになります。
そのため、他の営業に比べ、感謝の声や感想を貰える機会は多いのが特徴です。
営業職としてやりがいを感じる瞬間のうち、顧客から感謝の言葉を頂いた時に大きな喜びを感じる人はたくさんいます。
自分が担当する顧客から、直接感謝の気持ちを受け取ることができるのは、ルート営業ならではのやりがいと言えるでしょう。
また顧客からそういった声が聞けるのは信頼関係の証でもあるため、これからの営業の大きな原動力ともなるのです。
自分が携わっている仕事が誰かの役に立っていることで、社会貢献という面でも満足感や充足感を得られるような仕事だと言えます。
顧客の声をもとにして商品開発ができる
ルート営業は、顧客からの生の声をもとにして新規商品などの開発に臨むことが可能です。
商品開発は、業界や市場調査、競合との関係や短期・長期の販売プランなど、考えなければいけないことやするべきことが多い仕事です。
会社の経営方針に直接関わってきたりと責任も多くなります。
しかし、その分自分が担当した商品が世に出されることや利益を生み出すことにつながれば、よりやりがいを感じられることとなります。
商品開発に携わるチャンスが多いルート営業は、他の営業では経験することも少ない、生産的なやりがいを感じられる仕事だと言えるでしょう。
将来的に商品開発に携わりたい人や、自分が関わった商品を顧客に届けたい人は、より楽しさを感じることができるでしょう。
【ルート営業の自己pr作成のコツがわかる!】ルート営業に求められるもの
ルート営業の具体的な業務内容と、どんなやりがいがあるのか解説してきました。
ルート営業はより顧客とのつながりが強いことで、直接感謝の気持ちを聞けるという良さがあることがわかりました。
次からは、ルート営業へ転職や就職するために役立つような内容となっています。
まずは、ルート営業に求められる特徴を解説していきます。
面接や自己PRで役立つような、より実践的に就活の場で強みになる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
コミュニケーション能力
営業職全般において、コミュニケーション能力は、仕事をするうえで必要不可欠になると言えるでしょう。
営業が相手にするのは、機械や数字ではなく人間なので、対人での関係構築がとても重要です。
先述した通り、ルート営業は特に顧客と強い結び付きを持つので、より求められるスキルとなるのです。
コミュニケーションがうまければ、顧客の信頼を得られ、良い関係を築くことができるので、購入の継続やリピートしてもらいやすくなります。
会話などから相手が問題としていることをキャッチしたり、予測したりするのもルート営業では特に大事になってきます。
コミュニケーション能力の高さは、そのままルート営業の成績に直結するといっても過言ではないでしょう。
課題解決力
ルート営業の根本的な役割は、顧客の課題を解決することです。
売上を出すために営業するのはもちろんですが、そのためには何よりも顧客が何を望んで、それをどう解決できるかを検討するのが重要です。
それができていれば、自然と営業も成功し、長く顧客と契約を結ぶことが可能になります。
このように課題解決力は、就活の場でルート営業に求められるものの一つとなっているのです。
課題を解決するための道筋を立て、適切な手段を具体的に提示できる能力が問われます。
論理的にどういった解決策が有効か、またそれを適切にアプローチしていく能力が必要になってくるでしょう。
経験を積むことで伸ばしていける能力ではありますが、すでにこのスキルを持っていると就活で有利にアピールできるでしょう。
事務処理能力
意外かもしれませんが、顧客とのやりとりが主体であるルート営業には事務作業も多いのです。
たとえば、注文書や見積書の作成、商品提案の資料作成、商品の発注手配なども随時行わなくてはなりません。
営業を行う際に、セットで必要な作業になってくるので、頻度の高い事務作業をパソコンを使ってこなしていく能力が求められます。
また、いくつかのことを平行して効率良く進めていける、マルチタスク的な事務処理能力も必要になってくるでしょう。
基本的に入社後に業務を行いながら身につけていくものですが、ツールの使い方など基本的なことができると就活に大いに役立つでしょう。
企業側も一から教えるより、教育コストを低く抑えることができるので、重宝される存在となります。
【ルート営業の自己pr作成のコツがわかる!】自己prの書き方
ルート営業に求められるものを細かく解説してきました。
営業全般に求められる能力や、課題解決力など顧客と関わるルート営業ならではのスキルが重視されることがわかります。
これらをもとに、具体的に自己PRをどう書けば良いのか、書き方について解説していきます。
就活の際に、重要でありながらその書き方に迷ってしまうのが自己PRです。
どういった要素や視点で書けば、良い印象を持ってくれるかを理解できる内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。
具体的な経験を取り入れる
自己PRを書く際は、自身の経験を具体的に盛り込むことが大切です。
なぜなら、曖昧な表現ほど印象に残らず、自分をアピールする際に弱い要素となるからです。
自己PRという、自分をアピールできることが確約された場で、あえて印象の薄いものにしてしまうのはもったいないと言えるでしょう。
他の志望者と差別化を図り、より職業に適性があることを示すためには、具体的な経験にもとづいた根拠で展開していく必要があるのです。
まずは今までの自分の人生を振り返り、成果を得るために何を考え、どう取り組んできたのか、その時のことをよく思い出してみましょう。
その中から、より具体的でルート営業自体に関連づけられるような経験に絞って書いていきましょう。
数字や実績を盛り込む
自分が実際にあげた成果や実績を具体的に数字などで盛り込むことにより、さらに説得力が増し、企業の評価も上がっていきます。
数字や実績などは、客観的な評価によるものなので、どのぐらいスキルがあるのかを鮮明にイメージしやすくなります。
そのため、より正しく判断することが可能で、他の志望者と明確に差別化することにつながるのです。
また自己PRで実績を書く際は、決して自分の実績を多めに偽って書くのはやめましょう。
面接でボロが出ることや入社後にバレたら経歴詐称の罪に問われるなど大変なことになるからです。
どこでどのような人と関わってきたか、縁があるのかわからないので、自分の信用に関わることは限りなく潔白にしておくことが重要です。
自分の経験をルート営業に求められるスキルに結び付ける
先ほど述べたようなルート営業に求められるスキルに、自身の経験を結び付けます。
こうすることで、自身の経験がどうルート営業に活きていくのかを具体的に提示することが可能になります。
どのようなスキルが、ルート営業に求められているかを理解できているということも伝えられるので、現実的で客観的に判断できる能力があることを示せるのです。
また具体的な業務内容と照らし合わせて書くことで、実際に入社した業務する姿をイメージさせる効果があります。
このようなイメージは、企業が最も必要とする長期的に貢献してくれそうな人材を判断する材料となるので、採用に大きく作用します。
自分がルート営業に必要なことスキルを持っていることを事実に即して書くべきでしょう。
要点を簡潔にまとめる
長々と書き連ねるのではなく、しっかりと要点を簡潔にまとめることも大切です。
だらだらとした書き方だと、結局何が言いたいのか伝わらず、良い印象を与えることにつながりません。
少しでも印象深く、こちらの意図を汲み取ってもらうためには、相手に伝わりやすい文章を書く工夫が大切だということがわかります。
また要点をまとめた書き方は、論理的な思考力があると判断でき、知的で業務を効率良くこなしてくれそうな人材をイメージさせられます。
ルート営業には効率的な事務処理能力も求められるため、こういった印象はプラスに働いてくれるのです。
相手にしっかり意図を伝えるためには、要点をまとめ簡潔に結論から書いていくことが重要になります。
【ルート営業の自己pr作成のコツがわかる!】ルート営業の自己prの例文
私は大学卒業から2年間、事務職として30人規模の企業で働いています。
そこでは効率良く業務を進めるために、正確かつ簡潔に要点を伝えることを心がけて、日々業務をこなしています。
他の業務を同時に滞りなくこなしていくためには、伝達ミスなどの齟齬を減らし、他の職員にはっきりと意図を伝えることが必要になってくるためです。
またサポート職として、どんなものを用意すれば役立つか、常に使う人のことを考えながら資料作成していました。
その結果「作ってくれる資料が使いやすい」「細かい気配りがありがたい」といった声もいただくことがあります。
自分がやってきた仕事や、役に立ってほしいという思いで作った資料などが、感謝の気持ちとして返ってくることにこのうえないやりがいを感じました。
私が行っている事務業務は、多くの方といろいろな形で関わることが多い仕事です。
さまざまな方とお話しすることが好きで、徐々に営業職に興味を持つようになりました。
特に注文書や見積もり作成などの、事務処理能力も必要とされるルート営業において、私が経験してきた事務業務は役に立つと考えます。
円滑なコミュニケーション能力と気配りスキルは、お客様と良好な関係を築くうえで活かせると思います。
まとめ
ルート営業について、その業務内容ややりがい、求められる人材から就活に役立つ自己PRの書き方などを詳しく解説してきました。
ルート営業は、顧客と強く関わりを持つのが特徴なことが理解できたでしょう。
そのため、これを活かした営業手法を採り、それがやりがいにつながっていくことになります。
志望する人は、必要になってくるスキルと具体的な業務内容との結び付きを意識すると良いでしょう。
自己PRを書く際は、具体的かつ簡潔に要点をまとめて書くことが、より強い印象を与えるために重要になってくるでしょう。