営業職の業界ごとの違いを商材別にまるっと紹介!

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【業界ごとの営業職の違い】はじめに

さまざまな職種がある中でも、「すべての業種に存在する」「文系の卒業生の7割が経験する」という特徴を持つのが営業職です。

実際に企業における新卒採用において最も多い職種であり、営業職を志望する方にとってはあらゆる業界や企業が選択肢となります。

しかし、それはどの業界を選ぶかを迷ってしまうことにもつながってしまうのです。

本記事では営業形態や顧客、業界もさまざまな「営業職」について、扱う商材ごとに主となる業界の特徴を紹介していきます。

【業界ごとの営業職の違い】営業の形態

営業職とはどんな仕事の内容なのかを一言で説明するのであれば、「自社の商材を顧客に売り込む仕事」となるでしょう。

そして、これを大きく「どんなものを」「どうやって」「誰に」売るのかという3点に分けて着目することで、その企業の営業の形態を知ることができます。

そして、営業の形態が理解できていれば、より自身の適正にあった業種を選び、入社後のミスマッチを回避することにつながっていきます。

以下の解説を通じて、理解を深めていきましょう。

商材が有形か無形か

営業職が扱う「商材」は実際に物質として存在していて形がある有形商材と、形のない無形商材という2種類に大きく分けることができます。

たとえば、家や医療器具などは、実際に物質として存在していて触れることができるものなので、有形商材という扱いになります。

この場合、顧客視点からもどんなものかが理解しやすいため、それ以上に魅力や効果などを研究し熟知したうえでプレゼンをする必要があり、商材に愛着を持って取り組むことができるかどうかが大切です。

一方、保険や求人、ITサービスに代表される無形商材は、顧客に商品サービスについてイメージを膨らませる必要が出るため、目に見えないものを魅力的に伝えるプレゼン能力が必須となります。

無形商材の営業職は比較的難易度が高く、知識の専門性やスキルの汎用性も高いため、有形商材の営業職と比較すると年収などの待遇も良い傾向にあるのも事実となっています。

顧客が新規か既存か

そして、どういう手法で販売しているのかを見る時は、まず顧客が新規なのか既存なのかについて着目します。

新規の顧客に対して営業をかけていく場合には、初対面の方に信用を得てニーズを捉え問題を解決していく能力が求められます。

高いコミュニケーション能力はもちろん、契約を断られることも多いため、ストレスに耐えられるタフな精神力も必要なため、比較的給与は高めであると同時にキャリアアップに活きる営業力も向上しやすい環境と言えるでしょう。

既存顧客に対して販売をしていく場合は、すでにできている関係をより良好に保ち継続していくための細やかな気配りをし、相手企業の問題解決をともに図り、新しいサービスを提案していく取り組みが重要になっていきます。

新規開拓に比べるとストレスは低い環境ではありますが、その分長期的な視野が必要なのが特徴です。

顧客が個人か法人か

営業の対象が個人なのか法人なのかによっても仕事の内容が変わってきます。

対象が個人の場合は、一回の商談の規模はそこまで大きくなることはありません。

扱う商材の値段も高くなると成約のハードルも上がっていくことになりますが、決済者が本人のケースも多いため商談が長引きにくいという特徴もあります。

一対一でのコミュニケーション力がカギとなるので、仕事上の能力だけではなく人間性なども重視される形態と言えるでしょう。

企業など法人などを対象に行う場合は、組織を相手に商談を行うことになるため、よりロジカルな思考力やプレゼン能力が必要となります。

予算規模も大きくなるため、報酬なども大きくなる傾向にありますが、一つひとつの商談が長期化するケースも多く、粘り強く取り組む姿勢が要求されます。

【業界ごとの営業職の違い】営業職の主な業界:有形商材

ここまでは、営業職の形態についてどう分類して考えていくかについて扱いました。

しかし、実際にどういった働き方にすることになるのかをイメージするためには、より深い理解が必要になってくるでしょう。

以下では有形商材を扱うことになる中で、主となる4つの業界における営業職の特徴を解説していきます。

各業界において、顧客は誰になるのか、どんな有形商材を扱うのか、中心になる手法はどんなものになるのかまとめていきますので、自身の適正などと照らし合わせながら業界研究の入り口として見てください。

①不動産業界

不動産業界は、主にマンションや家といった住宅やオフィス、または土地などの不動産の売買の際に発生する仲介手数料で利益を上げていく業界です。

住宅などを販売する際は個人を対象としますが、オフィスや倉庫などを扱う際は法人が対象となるため、両方を対象とした営業の経験を積むことができます。

対象を個人として考えた場合に限定しても、新規の住宅購入などを検討している顧客を対象に新規開拓をすることもある一方で、住み替えやリフォーム・リノベーションといった需要もあるため継続した関係構築も必要です。

上記の例だけで考えても、幅広い形態で営業を展開していくことになる業界と言えるでしょう。

また、マンション管理士や宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーなどの専門資格資格を取得することが望ましいとされる業界でもあるが、入社後に研修や取得を支援する体制が整っている企業も多いため、業界未経験者でも入っていきやすいといった側面もあります。

②メーカー業界

メーカー業界では、ものづくりを主とする企業が作った自社製品を売り込んでいくのが営業職の仕事となります。

多くの場合、対象は法人営業となりますが、新規開拓か既存営業になるかは部署ごとに異なるケースが多い傾向です。

車や化学製品、食品など自社が生産した製品を深く知りそれを伝えることができるかどうかも、この業界の営業職に求められる要素と言えるでしょう。

また、顧客と実際に接していく中で得た知見を会社に提案することで、要望を直接商品に反映していくという役割を担うこともできます。

海外営業

また、「ものづくり」は日本のお家芸とも言える分野でもあり、国を代表するような大企業もたくさんある業界です。

その中で、海外の企業を顧客として、販売代理店とだけではなく現地で直接企業と交渉を行うことがあるため、国内でも必要となる基本のスキルのほかにも語学力が必要となるシーンが多くあります。

留学経験があるなど、語学力に関して強みを持っている方にとっては、そのスキルを存分に発揮することができる環境とも言えるでしょう。

③医療業界

医療業界では、病院などに対してカテーテルなどの「治療機器」やMRIなどの「診断機器」などを販売していくのが主な業界で、その中でも特に製薬会社の営業職のことは、MR(医薬情報担当者)と呼ばれ、より専門性の強い業種となります。

主な対象は上記の通り病院などの法人で、個人に対しての営業を行うことはあまりありませんが、新規開拓も既存顧客に対する営業も並行して行います。

多くの人の命や安全に関わる商材を扱うことになるため、高度で正確な知識が必須の業界となっていますが、その分丁寧な研修が用意されていることが多いのも特徴です。

④インフラ業界

インフラ業界は、私たちの生活だけではなく産業においても必須のサービスを扱う業界です。

鉄道やトンネル、公共施設の管理などに代表される有形商材も扱いますが、中には電気や上下水道などは無形商材にあたるため、企業や部署によって商材の形態はさまざまです。

多くは法人との商談になりますが、水道・ガス・電気など各家庭で利用するインフラもあるため、法人も個人もどちらに対しても営業が行えるスキルが要求されます。

そして一番の特徴は、企業としての競争相手が少ないという点にあるでしょう。

そのため、ノルマなどが少なく穏やかに働くことができ、経営状態も安定しやすい傾向があるため、福利厚生が手厚く非常に安心して働くことができる環境が用意されている企業が多い傾向にあります。

また、公共性が高い仕事のため、社会の役に立っているという実感が得やすく、そういったことでやりがいや生きがいを感じることができることに魅力を感じる方にはおすすめな業界です。

【業界ごとの営業職の違い】営業職の主な業界:無形商材

ここまで、有形商材を主に扱う業界に関して解説してきました。

その中でも業界によって違いは大きく、一口に営業といっても想定される働き方には幅があるということがご理解いただけたのではないでしょうか。

次は、主に無形商材を扱う業界の中から、主となる4つの業界の特徴を解説していきます。

「形がないものを売る」ということがイメージしにくい、という方はこの記事をきっかけに理解を深め業界研究をより深化して進めていきましょう。

①人材業界

人材業界では求人広告、人材派遣、新卒採用支援、中途採用支援、といった形を中心にビジネスが展開されており、無形商材を法人を対象に販売していくというのが基本的な営業職の形態となります。

自社の持っている採用関係のサービスを、人材を募集している企業に対して提案するのが主な仕事であり、採用に関して課題を持つ企業と職を探している人材双方の問題を解決するというミッションこそが、この業界におけるやりがいとなっています。

既存顧客に対する営業だけではなく、新規顧客を開拓するための飛び込みやテレアポの業務も多く高い営業力や精神力が求められますが、一方で扱う商材が少ないため仕事を覚えやすく未経験歓迎の求人が多いのも特徴です。

②IT業界

近年、需要が大きく伸び成長が著しいIT業界は、サーバーなど一部には有形商材もありますが、多くはシステム開発やWebサイトの作成といった無形商材を、法人に対して売り込む業務が中心となります。

営業の際には、導入することによってどのようなメリットがあるのかを、仮に顧客がITに対して詳しくなかったとしても理解できるように提案していかなければなりません。

そのため、非常に高いコミュニケーション能力とプレゼン能力が求められる業界となります。

また、商談相手だけではなく自社のエンジニアなどの専門職ともコミュニケーションが必要で、IT全般の知識が必須なため、他業種に比べると難易度は高いと言えるでしょう。

ただ、ITの知識だけではなくほかにも多くの能力や適性が求められるため、業界自体は未経験の方向けの求人も多く出ております。

③メディア業界

製品やサービスの宣伝をしたいという企業に対し、無形商材である広告活動の補助をテレビや雑誌、Webメディアなどの媒体を用いて行うのがこの業界になります。

企業の課題を解決するための広告を企画するというクリエイティブな側面があるところが、ほかの業界と大きく差別化される特徴です。

インターネット広告の市場の拡大によってIT系の知識も必要になってきているのが近年の傾向として見られています。

常に最新のトレンドを追いかける必要があり、情報感度の高さも求められるなど、必要とされるスキルが多いうえ、制作会社などクライアント以外とのコミュニケーションを緊密に行うため、勤務時間が長めと負荷が大きい業界でもありますが、その分、給与は他業種に比較すると高めの水準となっています。

ほとんどの企業にとって広告というのは必須なものであるため、需要が安定しているという点や顧客が大企業の場合は大規模な予算で広告活動を展開することもあるため、営業が成功した場合も莫大な利益をあげられる可能性がある点も、この業界の魅力と言えるでしょう。

④金融業界

金融業界の主な業種としては、銀行や証券、保険などがそれにあたります。

対象もさまざまで、企業などに対して大きな融資をすることや株など投資商材の販売を行うこともありますし、保険や個人に対するローンなど一人ひとりに寄り添うような繊細な対応まで幅広い仕事があります。

しかし、販売するのは一貫して無形商材であり、直接的に資産に影響する取引が多く、営業を担当する者の信頼が重要になるため、ほかの業界に比べより「個」の力が重要になるシーンが頻出するのです。

既存の顧客と長い期間を併走することも新規開拓も同じくらい重要なミッションであり、結果が重視される傾向にあるため労働時間も長めで責任やプレッシャーも多い環境となっております。

しかし、それに伴って平均的な給与は高めなのも特徴です。

【業界ごとの営業職の違い】営業職に向いている人の特徴3選

以上のように、業界ごとにそれぞれ特色があり、具体的な仕事の内容は違ってくるということをご理解いただけたのではないでしょうか。

とはいっても、いずれの業種においても「顧客に自社の商材を提案して利用してもらう」という根本の部分は、営業職であれば変わらない部分です。

多くの方が一度は経験すると言われている営業職ですが、その中でも特に向いていると思われる人の特徴を3つご紹介します。

当てはまるものが多い方は、ぜひ営業職を積極的に志望することを検討してみてください。

①コミュニケーション力がある

まず挙げられる特徴は、「コミュニケーション力がある人」です。

この場合のコミュニケーション力とは、話す力だけではなく聞く力も非常に重要になってきます。

「自社の商材の魅力をプレゼンして伝える」という能力ももちろん重要ですが、それと同様に顧客の本質的なニーズを聞き出すというミッションも担っているのです。

その聞き出した要望を元に提案する商材を検討するのはもちろん、自社に持ち帰ることで新規の商材開発を行うこともあります。

企業にとっては実際に顧客と触れ合いフィードバックができる存在は貴重なため、長く顧客と関係を継続する必要もあるケースも多いため、総合的なコミュニケーション力はやはり営業職にとって大きな武器になると言えるでしょう。

②粘り強さ

商材を提案して販売するという仕事の性質上、どうしても「断られる」というシーンはどうしても多くなります。

業務をしていくことで成果がなかなか上がらないということもあるので、その中でも粘り強くコツコツと取り組むことができる力が重要になってくるでしょう。

逆にいうと、「断られる」ということ自体や成果が短期的に出ない環境が苦手な方にとってはストレスが大きい職種ですので、自己分析を重ねて自身の適性を測っておくことをおすすめします。

③PCスキル

営業活動をする中で、顧客ごとに特化したプレゼン資料やそれを作るためのデータ分析のスキルなどは必須となってきます。

これらは企業に就職後研修や業務を通して学ぶ機会も多くありますが、事前に身につけておくことで即戦力になることがアピールできる場合や実際に入社後の業務を効率的に行うことができるでしょう。

それによって、就職して現場からしか学ぶことのできないスキルを磨くことに時間と労力を割くことができるため、長期的に見ると大きな差となる可能性を秘めています。

【業界ごとの営業職の違い】営業職のやりがい3選

さてここまで記事を読んでくれた方は、少なからず営業職に興味がある方だと思います。

さまざまな業界ごとの特徴や仕事の内容を踏まえたうえで、この「営業職」という仕事にはどんなやりがいがあるかということについてお話しします。

それを読んで、「良さそうだな」とか「自分が取り組むモチベーションになりそう」と感じることができた人は、またそれも営業職に向いているということになるでしょう。

これまでのやりがいを感じた自身の経験を振り返りながら、当てはまるか考えてみてください。

①成果が実感しやすい

自身の仕事がどのような結果になったかを、「数字」で定量的に測れるケースが多いので、手ごたえを感じやすいというのが一つの特徴でもあります。

また、ノルマなどがある場合それを達成することで、インセンティブとして給与にも反映されることがあります。

直接目に見える形で還元されるため、自身の仕事がどのような成果を上げてどう評価されているかを実感しやすい形が用意されているという環境は、やりがいに直結する要素と言えるでしょう。

②お客様の喜びの声をじかに聞ける

たとえば、開発などの仕事は顧客と直接触れ合う機会はありません。

仕事に対する評価やリアクションを生の声として聴くことができるのは、現場で顧客とコミュニケーションを取っている営業職の特権です。

裏を返すと、良くない評価の時にネガティブなリアクションとも直面する機会が多くなりますが、誠実に取り組んだ先には多くの場合感謝の言葉があります。

そういった、「この顧客の役に立っている」という実感を得ることができるのは営業職の醍醐味です。

③対人スキルが身につけられる

営業職の仕事は、コミュニケーションの上に立脚するといっても過言ではありません。

発信する力ももちろんですが、同じくらい顧客が望んでいることを引き出すための「聞く」力というのが鍛えられていく業種です。

その力は、営業職を離れた後の社内のコミュニケーションやひいては日常生活でも人間関係を円滑に進めるために役に立つ力です。

そのため、営業職に熱心に取り組んでいたということは、転職の際にも選択肢の幅を広げてくれることになります。

特定のシーンだけにとどまらず、広く仕事や人生そのものに活きるスキルを比較的高い給与をもらいながら磨くことができると考えると、これも営業職の大きなやりがいの一つと言えるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

本質的には「自社の商材を必要としている人に届ける」という仕事を行う同じ営業職といえども、業種ごとにさまざまな違いがあることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

多くの方が経験することになり、そしてその後のキャリアにおいても業務を経て獲得したスキルが大きな意味を持つのが営業職です。

せっかくなら適正が高い業界で経験したいと考える方は、この記事を入り口に業界研究を深めていくことをおすすめします。

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