転職時に自己分析は必要?必要な理由と方法、ポイントを徹底解説

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はじめに

そろそろ転職しようかな…と思っているけれど何から手をつけたらいいかわからない、という方も多いのではないでしょうか。

新卒の時の就活では、何をおいてもまず自己分析からスタートでしたが、果たして転職でも改めて自己分析ってする必要はあるのか。

もし必要なら新卒の時の自己分析とはどう違うのか、気を付けるポイントはどんなものがあるのか。

この記事ではそんなあなたの疑問に答えるべく、転職の際の自己分析について解説していきます。

転職時にも自己分析は必要?

結論からお伝えしますと、転職の際に改めて自己分析をするというのは必ずやるべき作業です。

仮に学生時代にしっかり自己分析をやっていたとしても、「社会人として働いた経験」や「社会人になってから出会った人からの影響」などさまざまな要素があなたの中に蓄積し、変化をもたらしている可能性が高いため、「今の自分」を今一度分析し、理解することが転職活動の第一歩となるでしょう。

特に、なぜ転職が必要なのかということや次の転職先ではどんなことがしたいのかといったことは、学生の頃の自己分析にはなかった視点になります。

自身の今度のキャリア形成を考えるうえでも、転職の際に自己分析をしっかりしておくことはとても大切です。

自己分析とは

「そもそも自己分析とは一体なんなのか」ということから振り返っておきましょう。

自己分析とは、自分の性格や能力、価値観や強みと弱み、将来どんな人間になりたいかなどを、経験や思考を整理して明確化していく作業のことです。

その作業の中では、自身の感情の動きなどにも着目し普段意識していなかった自分の本質的な欲求などについても、ツールや身近な人の助けを借りたりしながら深掘りしていくこともあります。

転職に限らず、就職活動において最初にやることになる就業先の選びや企業の選定などの際には、まず「自分自身」の理解を出発点として考えることで、自分に適正な選択をする助けになるのはもちろん、選考対策といった面での作業もスムーズに行うことができるでしょう。

転職時に自己分析が必要な理由

社会人になってからの経験や転職に至るまでの経緯を含めた今の自分を見直すためにも、やはり自己分析は重要です。

「やったほうがいい」のはなんとなくわかっているけれど、やることで実際の転職活動にどんなメリットがあるのか、もしくはやらないことでのデメリットはどんなものがあるのかがわからないと、ただでさえ仕事が忙しいのに時間なんて割けないという方のために以下に3つの「転職時に自己分析をしたほうがいいのか」という理由を詳しく解説していきます。

自分のことを簡潔に伝える

転職の際には、面接という限られた時間の中で相手に自分のことをアピールしなければなりません。

その際に、自分自身についての理解がしっかりできていないと、簡潔に話をまとめあなたの価値観や考えを伝えることは非常に難しくなります。

採用担当の質問に対し、その場で考えて答えるということが必要な項目も中にはありますが、自身のキャリアプランや志望動機など、事前に自己分析をしっかりやっていれば簡潔に述べられるものに貴重な面接の時間を取られてしまうのはもったいないことです。

また、「自己分析ができてない」ということは採用担当者には必ず伝わってしまうことです。

それによって、転職への本気度といった面でも印象が変わってしまう可能性があるので注意しましょう。

マッチ度の高さをアピール

採用側からしてみても、自社とあなたの「マッチ度の高さ」というのは採用において重要な要素です。

あなたを採用することで、どんなメリットが企業側にあるのかということを伝えるためにも、自身の経験してきたことや強みについてもう一度整理しておく必要があるでしょう。

特に転職においては、「今の職場を離れてよりマッチ度が高いところに転職する」という基本がある以上、どういった点でその企業に転職先を選ぶのかということは明確にしておく必要があります。

採用側も短期間で離職されるということはリスクとして考えているため、お互いにとってこの採用がメリットになるということをアピールするためにも、まず自分自身の強みや経験、大切にしている価値観などを改めて見つめ直してみてください。

本当に転職するべきか判断するため

これは面接などの前段階にも関わってくる話ですが、そもそも自身のキャリア形成などにおいて本当に転職が必要なのかという判断をするためにも自己分析は必要です。

転職を考えている方には、何かしらの動機があるわけですが、その動機を深掘りしていくこともとても大切です。

まず、「なぜ転職をしたいのか」という点に着目して洗い出すことにより、その問題を解決する方法として本当に「転職」という手段が適しているのかどうかも見えてきます。

その先で「やはり転職をしたい」という結論に至るのであれば、過程の中において自身の価値観やより強みを活かせる環境とはどういう場所なのかなどといった転職活動につながっていく要素が浮き彫りになってくるでしょう。

キャリアの見直し

普段の業務をこなす中で自己分析をすることはないと思いますが、改めて思い返してみた時に、新卒の時に描いていた自身の「キャリア」と現状を比べてみたことはありますでしょうか。

これは、描いている通りなら良いということではなく、まず「現状を知る」ということが非常に大切だということです。

たとえば、別のキャリアを描いていたけれど、なんとなく流れに乗っていた結果今の仕事をしているというケースもよくあることです。

それに納得して、その先にキャリアを描き直すのも一つの考え方ですし、改めてもともと志望していた方向へ転換するための機会として転職をするのも良いでしょう。

そういった自分の今後を考えていくうえでも、この機会に自己分析をしておくことをおすすめします。

新卒時との自己分析の違い

ここまでで、転職の際も自己分析は必要であるということはご理解いただけたのではないでしょうか。

しかし、新卒採用と中途採用では採用側が「見るポイント」に大きな違いがあるということも押さえておくべきです。

そこを押さえずに、新卒の時にやった方法や考え方のみで自己分析をして面接に臨むと、「新卒時からアップデートされていない」という印象を与えてしまうことも考えられます。

ここからは、新卒時と転職時における自己分析の違いついて、要素に分けて解説していきます。

社会人経験をもとにした分析が求められる

新卒の採用の際、当然ながら被採用者には社会人経験がない状態で採用が行われます。

そのため、採用側は「この人にはどんなポテンシャルがあるのか」という点に着目して面接など各種採用活動を行っていきます。

しかし、転職の際に重視されるのは「ポテンシャル」ではなく「社会人になってからの経験を活かし、どのように即戦力として貢献してくれるか」という部分になります。

実際に社会人としてどのような経験をしたのかということを中心軸として進んでいくため、大学生としての経験や活動を主にした新卒時の自己分析とは大きく異なる視点で進めていく必要があるのです。

日々の仕事の中で、こういった分析を自然に行い言語化できる状態にあるということは考えにくいので、改めて社会に出てからの自身の経験を分析する時間を取るようにしましょう。

志望動機だけではなく実績・経験も重視される

新卒採用は、学生を対象として行われるため志望動機などが非常に重視されていますが、転職時の中途採用ではそれだけではありません。

実際に社会人として、どのような実務経験を積んでいるのかという部分も非常に重視されます。

仕事において、どのような目標を設定しそれに向けた努力はどんな内容だったのか、その時に自身の特性はどのように仕事において発揮されたのかというより、具体的で採用後の働き方をイメージしやすい形でのアピールが必要です。

「自分自身」という商材を企業にどうプレゼンするかという「営業」によく似た課題であると考え、商材を分析し相手企業のニーズに合わせて提案する力自体も、即戦力であるという一つの証明になるためしっかりと取り組むようにしましょう。

転職時の自己分析の方法

新卒で入社してから、転職活動に至るまでにどのくらいの期間が経ってるかは人それぞれですが、「自己分析ってどうやってやったんだっけ」と記憶が薄れてしまったという方もいることでしょう。

もちろん、周囲や家族との対話の中で進む自己分析もありますし、検索エンジンに「自己分析 方法」と入力すれば多くの方法がヒットします。

その中でも、転職を考える際に特におすすめな方法を4つピックアップしてご紹介していきます。

マインドマップ

マインドマップというのは、非常に広い用途で活用できる思考整理法です。

人の脳はものを考える時に、スタートになる「議題」を中心にした連想ゲームのようにいろいろな思考を広げていきますが、多くの場合でその過程で議題を忘れてしまったり、連想ゲームが続きすぎて結論が見えなくなってしまったりします。

たとえば、「仕事の段取りを決めよう」ということから議題がスタートしたのにもかかわらず、「メモはどこにあるだろうか→見つからない→デスクを片付けよう→新しい棚が欲しい→ホームセンターに行きたい→今度の休みの予定何しようか」といったように本来考えるべき事柄から離れていったところで思考が止まってしまうのも、経験がある方がほとんどではないでしょうか。

それを蜘蛛の巣のような「目に見える形」に書き出して、自分自身が考えていることを整理して把握することで「何を考えているか」という本質から逸れることなく

より深い段階まで思考を広げることができるのが、このマインドマップという方法です。

自己分析は、非常に内面的な作業になるためこういった「見える化」はとても有効な手段と言えるでしょう。

自分史

自分史というのは、自分の人生において印象的な出来事や、転機になった事柄などを時系列に従って書き出していく「年表」のことです。

この年表を作成し俯瞰的および客観的な視点から分析することによって、自身がどのような経験をしてきたか、何をきっかけに考え方が変わったか、一貫している価値観はどんなものかなどが見えてくるというのが「自分史」を作成する意味となります。

実際にやってみると、自分でも気付いていなかった出来事同士の関連や自分自身の考え方がどう形成されていったかの過程を発見することができるといったことに気付けるはずです。

小・中・高・大学というような学生時代や新卒時に自身の周りで起きた「事実」を書き連ねていくことから始めるのが自分史の作成方法になります。

そのため、「考える」という作業を行うことにストレスを感じやすい人は、この自分史づくりから始めることでスムーズに自己分析をスタートすることができます。

モチベーショングラフ

モチベーショングラフというのは、過去の自分自身が体験したことや印象的な出来事を書き出し、その時の自分の「モチベーション」の揺れ動きをグラフとして書き記したものです。

作成することによって、自分が「どのような出来事によってモチベーションが上がるのか」「何がきっかけでやる気を失ってしまうのか」ということが可視化されます。

「私」という人間がどのように形成されたのか、また何に価値観を見出しているのかという点に関して分析を行うのに適した方法であり、このモチベーショングラフからスタートして、志望動機や「何を大切にして働いていくか」という部分に思考を伸ばしていくことができます。

面接対策はもちろんのこと、実際に経験した業務なども書き出していくことで、企業とのマッチ度を測る際の根拠としても活用できるため、自己分析を行う際は早いうちに作成してみることをおすすめします。

ジョハリの窓

ジョハリの窓とは、自己分析と他己分析双方の視点から分析を行い、「自分がどれだけ自己を解放できているのか」ということを知っていくための心理学的ワークです。

自分自身が知っている「自身の特性」と、他人から見た時の「自身の特性」を照らし合わせていきながら、4つの「窓」と呼称される領域に振り分けていきます。

4つの「窓」とは、自分も他人も認識している自己を表す「開放の窓」と、自分では気付けていないが他人からは認識されている「盲点の窓」、自分しか認識できていない「秘密の窓」、誰にも気付かれていないか蓋をしてしまっている特性が集まる「未知の窓」のことを指します。

こういった一人称視点だけでは見えてこない分析を行うことにより、より客観的に自身を見つめ、自己理解のズレを修正していくことができるのです。

一般的に、この振り分けの中で「開放の窓」が大きく割合を占める人の方が才能を発揮しやすいと言われており、逆にそのほかに振り分けられた要素を、自分自身を見つめ直す材料として取り入れていくことによって今までにない成長を測ることができるとも言われています。

ただ、このワークは自身のコンプレックスやパーソナルな部分を他人に開示する必要が発生する可能性があるものですので、合わないと感じた方は無理に取り組まないほうが良いでしょう。

転職時に自己分析を行う際のポイント

自己分析をする際、いわゆる「ワーク」と言われるような方法についてご紹介しました。

ここからは、実際に進めていく中で共通して気を付けるべきであるポイントについて解説していきます。

新卒時の就活とも通じる内容もありますし、今この記事を読んでいる時点では「当たり前のこと」と感じる部分こそ、意外と取り組んでいるうちに疎かになってしまうことやないがしろにしてしまいがちになりますので、常に頭の片隅に置いておくようにしてください。

「なぜ」を問いかける

まずは「なぜ」という問いを限界まで重ねていきましょう。

ポジティブなものでも、ネガティブなものでも良いので、その業務を行う中で抱いた「感情」に対して「なぜ」という問いかけをかけていきます。

たとえば、「○○という業務が楽しかった」→なぜ→「直属の上司に褒められて嬉しかった」→なぜ→「その上司の働き方に憧れているから」→なぜ→…といったように繰り返していくことによって自分自身がどういった価値観を持っているかや、どのような時にやりがいを感じるのかなど、より本質に近い部分にまで分析を進めることができます。

この「なぜ」という問いは、上記に紹介した取り組みを行う際にも重要です。

思考が止まってしまった場合やどう進めたら良いかわからなくなったら、このシンプルな問いに立ち返るようにしましょう。

他者の視点を参考にする

ジョハリの窓の解説でも触れましたが、自分自身を分析する時には、「自分では見えていない」特性を客観的に指摘してもらうことも大切です。

自己分析を主観視点のみで進めるとどうしても偏りが出てきてしまいますし、状況によっては「自分はこういう人でありたい」という像に引きずられるような形で分析結果が歪んでしまうことすらあります。

長所や短所どちらにおいても、適切な評価をするのも難しいですし、現状を正しく認識して他者との関わりの中にある「人間」としての自分自身を知るためには、やはり他者の視点からの意見というものは重要な意味を持ちます。

より性格でフラットな分析を行うためにも、さまざまな視点や角度から情報を集めることを意識しましょう。

転職時に役立つ自己分析ツール

転職の際に自己分析が必要であることは、お伝えしてきた通りです。

その中で、実は昨今さまざまな企業がサービスとして「転職に向けた自己分析」に役に立つサービスを提供しているのをご存知でしょうか。

しかし、実際に調べてみるとたくさんあってどれが良いのか判断がつかない場合や信頼できるか不安と感じる方も多くいらっしゃることでしょう。

ここでは、その数多あるサービスの中から厳選して自信を持っておすすめできる「自己分析ツール」をご紹介していきます。

グットポイント診断

転職においても最大手である「リクナビ」が提供しているサービスにグッドポイント診断というものがあります。

この診断は、ビジネスマンが持っている18項目の要素の中から、あなたが持っている中で特に強い傾向を示す5項目を把握できるという診断です。

診断は、Web上で表示される質問に対して選択肢を選んでいくことで進行していき、おおよそ30分ほどで完了します。

分析結果も精度が高いと感じている利用者が多く、しかも無料で実施できることもあり、転職を考えている人にとってはほぼメリットしかないといって良いツールです。

選択肢を選んでいく際も、深く考え抜くような設問は少ないため、サクサクとストレスなく進めることができます。

最初に手をつけるものとしても非常におすすめできるものとなっていますので、ぜひ取り組んでみてください。

ミイダス

ミイダスの特徴は、診断時に提供される圧倒的な情報量です。

17の職種から自分の適性が高い職種を知れるだけではなく、自分自身の9項目における能力の強さを「パーソナリティの特徴」をとして数値化し、特徴をまとめてくれることや上司としてまたは部下としての自分のタイプと自分に合った上司や部下のタイプを診断してくれる「上下関係適正」、どのような要因でストレスを感じるのかを分析してくれる「ストレス要因」など、さまざまな角度から項目に分けて自己分析を行うことができます。

しかも、このサービスを無料で受けることができ、必要な時間も15分から30分と短めなのも嬉しい要素です。

どんな職場環境が向いているのかまで踏み込んで分析してくれるので、自分自身では難しかった要素を分析する手助けとしても優秀なツールです。

VIEW

VIEWは、アプリをインストールして設問に答えることによってAIが自分の価値観や適正職種を分析して提案まで行ってくれるというサービスです。

分析項目は上記2つに比べると少し少なめですが、特性を評価する要素の中に「有形思考」という「形あるものを重視するかどうか」という項目が含まれているなど少し違った角度から分析を行ってくれます。

また、すべての作業が約3分で完了するという点はほかに類のない点であり、まず手軽に試してみたいという方には特におすすめのサービスです。

ほかの転職サイトやツールも併用しての活用がおすすめですが、まず手軽に自分の適性を知りたいという方はぜひアプリストアなどで検索をして、早速やってみると良いのではないでしょうか。

おわりに

いかがだったでしょうか。

転職を考える際にも、自己分析は非常に重要な意味を持つということがおわかりいただけたのではないでしょうか。

もし結果として転職をしなかったとしても、今後のキャリア形成や広く人生をより良く生きていくという点においても自己分析を通して自分自身を知るという経験は必ず活きてくるものです。

ご紹介した「ワーク」や各社が提供するサービスも上手に活用しながら、転職活動にぜひ取り組んでみてください。

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