はじめに
営業職と聞くと、男性社会であるイメージを持っている方が多いと思います。
未経験から営業職への転職となると、さらに尻込みしてしまうのではないでしょうか。
しかし、女性が営業職として活躍できる場はたくさんあるのです。
ここでは、営業職で働く女性のメリット・デメリットや働きやすい業界について解説します。
女性ならではの感覚を活かした業界で、営業職として活躍できる可能性は大いにあります。
自分にあった業界を見つけて、ぜひ転職にチャレンジしてみてください。
【女性営業に転職】営業職とは
営業職とは、自社の製品やサービスを購入してもらうために、説明や提案を行う仕事です。
自社製品を売り込むことだけが業務内容だと思われがちですが、顧客の課題を共有し、解決に導くのが営業職の基本業務です。
営業職を理解するには、組織における役割を理解する必要があります。
営業職は、商品やサービスを売ることで会社に利益をもたらす「直接部門」と呼ばれています。
一方事務職は、直接部門の業務を円滑に進むようにサポートする「間接部門」です。
また、顧客も分類すると、企業を対象としている場合は「法人営業」で、一般の消費者を対象としている場合は「個人営業」です。
法人営業は、製品から求人情報、IT関連など、さまざまな商品やサービスを扱います。
個人営業は、不動産やインターネット回線など、生活に関係する商品の営業活動を行います。
詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
【女性営業に転職】「営業職＝男性」のイメージは古い
営業職は男性が就く職業とイメージしてしまいがちですが、そのイメージはもう古い認識になっています。
女性ならではの強みや特徴を活かして、営業職としての実績を積むことができる時代へと変化しています。
社会における女性の活躍推進が進み、女性の活躍しやすい環境が整備されてきました。
まだまだ課題はありますが、日々良い方向へと変化していることは事実です。
女性ならではの強みを自覚することで、営業職でも十分活躍できるといえるでしょう。
「営業職＝体力勝負」は過去の話
営業職と聞いて男性を想像すると同時に、体力勝負であるイメージもあるのではないでしょうか。
営業職は外出が減っているとはいえ、あちこち飛び回るので体力も必要になりますが、足で稼ぐという認識ではなくなっています。
営業の方法そのものに変化があり、手当たり次第に営業活動を行う方法ではなくなりました。
営業活動の対象は、潜在的なニーズを持ったターゲットに絞ります。
そうすることで、戦略的なアプローチが可能になり、より効率的に営業活動が行えるようになります。
また、営業活動には「ノルマ」が課せられると思っている方も多いかと思いますが、近年ではノルマに対してネガティブなイメージを持つ必要はなくなりました。
まず個人で目標を立て、その後に上司と相談しながら目標設定を行う企業が多いようです。
達成できなかった場合、賞与やインセンティブに多少影響しますが、ペナルティが課せられることはありません。
このように、営業職そのものの認識も変化しているので、体力主体の職業であるイメージは過去の話になっています。
共感力を活かせる
共感力とは、他人の考えや意見に寄り添い、その人の気持ちになって物事を考えられる能力のことです。
他者との良好な関係を築くために重要な力であり、社会で働く人の誰しもが必要となる能力です。
女性の脳の仕組みから、その共感力は女性に高く備わっているとされています。
女性は物事を細かく認識する能力が高いため、他者に寄り添って共感する能力に長けているのです。
共感力の高さが、女性特有のコミュニケーションであるといえます。
この能力を活かすと、相手の気持ちに共感しながら、顧客の求めるサービスや商品をピンポイントで提供することが可能になります。
共感力が女性特有の能力であることを意識すると、営業職に大いに活かすことができるので意識してみてください。
相手との距離を縮めやすい
女性は、男性と比べて物腰が柔らかい印象を与えることが多いため、相手との距離を縮めやすい傾向にあります。
物腰が柔らかい人の特徴として「威圧的な態度をとらない」「誰に対しても平等」などが挙げられます。
女性はこれらのことが無意識にできているため、相手に良い印象を与えることができるようです。
相手との距離を縮めると、緊張が解かれて話しやすくなるので、相手の本音や意識していなかった問題を引き出すことも可能になります。
相手の話を聞くことは、人と接する営業職の基本であり、重要な部分です。
この特徴を活かすことで、商品やサービスの説明もスムーズにテンポ良く進められるでしょう。
相手との距離を縮められることで、営業活動の柔軟な対応も可能になります。
【女性営業に転職】営業職に転職するメリット・デメリット
ここからは、女性が営業職に転職するメリットとデメリットについて解説していきます。
仕事を選ぶ際に、とても気になるところだと思います。
どちらについても詳しく解説していくので、ぜひ今後の参考にしてみてください。
営業職に転職するメリット
まずはじめに、女性が営業職に転職することのメリットについて解説していきます。
「自立したキャリアを作れる」「実績を出せば高く稼げる」の2つのポイントを解説します。
2つの特徴を理解して、デメリットと比較してみてください。
自立したキャリアを作れる
女性は、その時々の環境によって、仕事のキャリアを断念せざるを得ないことがあります。
社会全体でジェンダー平等についての取り組みを進めてはいますが、仕事のキャリアに関して悩みを抱えている女性がまだ多いのが現状です。
営業職は、数字によって成果がはっきりと現れる職種です。
これまでの職務経歴や学歴、個人が置かれている環境など、まったく関係なく評価されます。
転職の際も、営業職の経験があると実績を高く評価される可能性があり、スムーズな転職活動を行えます。
営業職は、今後キャリアを積みたいと思っている方に最も適した職種でしょう。
実績を出せば高く稼げる
上記でも述べたように、営業職に経歴や年齢は関係なく、実績があれば誰でも高収入が望めます。
営業職の給与形態は歩合制の企業が多く、営業成績によって給与が決まる場合もあります。
営業職は、自主性が重要な職種です。
誰かに指示されるのを待つのではなく、その都度自分で最適な判断をして業務をこなします。
つまり、実績を積んで高収入を得るのも、自分自身の頑張り次第ということになります。
逆に、営業実績が悪い場合は、そのまま給与に反映されてしまう可能性もあるので注意が必要です。
営業職に転職するデメリット
次に、デメリットについて解説します。
「大きなプレッシャーを伴う」「時間外の労働が出る場合がある」の2つのポイントを解説します。
デメリットを知ることは、営業職を理解するうえで重要なことなので、しっかり理解してください。
大きなプレッシャーを伴う
営業職は、兎にも角にも実績が個人の評価として認識されてしまいます。
実力主義の考えが一般的な職種であるため、成績が良い人の評価は高く、成績が悪い人の評価は低くなるのが現実です。
評価が高いと給与も高くなりますが、低いと当然給与も下がります。
給与が安定しないということは、精神的負担も大きくなってしまうため、自分自身のコントロールが必要になります。
体調面に問題が出てしまう前に、休暇をとったり上司に相談したり、自分なりの対処方法を見つけておきましょう。
時間外の労働が出る場合がある
実力主義の世界であるため、成績を上げるために時間外労働がやむを得ない場合もあります。
営業職は、日中の外回りを定時までこなした後に帰社し、そこからデスクワークや打ち合わせをすることが珍しくありません。
そうなると、必然的に勤務時間が長くなってしまい、時間外労働が発生してしまいます。
また、評価が下がって給料に影響しないよう、就労時間に関係なく働こうという姿勢の人が多いのが現状です。
給料は直接生活に関わってくるので、時間外の労働になっても働きたいと思ってしまうのも、仕方のないことなのかもしれません。
【女性営業に転職】女性が営業職として働きやすい業界
ここまでの解説で、女性が営業職として働くことのイメージができたと思います。
ここからは、具体的にどんな業界が女性にあっているのかを解説していきます。
未経験でも女性がチャレンジしやすい業界があるので、自分にあった業界を見つけることができるはずです。
「無形商材」と「有形商材」の2つをポイントについて解説していくので、それぞれの特徴を確認してみてください。
自分のキャリア形成プランやスキルアップも踏まえて、考えてみると良いでしょう。
無形商材
無形商材とは、形のない商材のことを指します。
人材、保険、学校や塾などの教育関係、広告などのサービスが無形商材に該当します。
無形商材は、形がないものを商品として扱うので、顧客へのアピールが難しいです。
しかし、それは営業職のスキルを向上させるチャンスでもあります。
形がないからこそ、顧客の話に熱心に耳を傾けて親密なコミュニケーションをとり、顧客が抱える課題を発見する必要があります。
課題発見と解決するための提案力を、自然と身に付けることができるでしょう。
これらのスキルは同業種・異業種に関わらず、転職の際に大いに役立ちます。
女性のライフスタイルに合わせたキャリアアップが可能な業界といえるでしょう。
社会人としてはもちろん、一人の人間としてのスキルアップにもつながります。
保険業界
保険業界での営業職の仕事は、顧客のライフプランをもとに保険商品を提供することです。
顧客のライフプランを詳しくヒアリングし、最も適した保険商品を提供する能力が求められます。
ただ聞き出すだけでなく、顧客一人ひとりの人生に寄り添った提案力が重要になります。
また、顧客の人生に関わる業種なので、不安や悩みに共感し、ともに歩もうとする姿勢も大切です。
女性の持つ「共感力」を活かすことができる業界の一つであるといえます。
人材業界
人材業界の仕事は、人と企業をつなぐ橋渡しの役割をすることです。
求職者に求人を紹介したり、企業から紹介を求められたりするのが主な仕事内容です。
営業は双方の要望を聞き、採用までスムーズに進めることが求められます。
仲介する立場のため、双方の話に齟齬がないよう細やかな傾聴力が必要となります。
また、緊張感を解くため、相手に安心感を与えて要望の本質を聞き出せることも大切です。
相手に威圧感を与えず、優しい雰囲気でコミュニケーションをとれる女性に向いている業界です。
有形商材
有形商材とは、形として存在している商品のことを指します。
家具家電、日用品や雑貨、食糧や衣服、自動車、不動産などが一例です。
有形商材の営業は、形があるものを取り扱うので、顧客が使用しているのを実際に見ることができます。
自分が提供した商品を顧客が使うところを見られるというのは、有形商材の営業のやりがいといえるでしょう。
その中でも、化粧品や下着は女性がメインターゲットである業界です。
日常的に使用している女性だからこそ、営業として気づける点が多くあります。
有形商材は、自身で使用したことがあるかないかで、顧客への説得力が変わってきます。
女性特有の目線と経験に基づいた営業ができる業界を2つ解説するので、参考にしてみてください。
化粧品メーカー
化粧品メーカーは、化粧品の開発・製造・販売を手掛ける企業です。
化粧品メーカーの営業は、自社で開発した製品を百貨店や小売りへ販売することが仕事です。
ターゲットも顧客も女性が主なので、女性ならではの視点から出る意見が活きやすく、その分やりがいも感じられます。
化粧品メーカーの営業は、顧客のニーズを引き出し、最適な提案ができる人が向いています。
一方的な押し付けではなく、一消費者としての目線で、商品を提案していくためのコミュニケーションスキルも重要です。
下着メーカー
下着メーカーは、下着の製造販売を行う企業です。
毎日肌に触れているものなので、とくに女性は身近に感じる方も多いのではないでしょうか。
下着メーカーの営業は、小売りや百貨店への販売が主な業務内容です。
メインターゲットが女性であり、業界全体としても女性が多いため、働く環境が整っている企業も多いです。
ライフワークバランスがとりやすい業界なので、キャリア形成も自分のペースで行えるでしょう。
以上のことから、下着メーカーは女性が将来的に見ても働きやすい業界といえます。
【女性営業に転職】未経験で営業職に転職するためには転職エージェントを利用しよう
未経験の女性でも、営業職にチャレンジできることがわかったかと思います。
女性ならではの強みを活かした業界があるので、ぜひチャレンジしてみてください。
しかし、未経験の職種への転職は不安なことも多いと思います。
転職活動には、転職エージェントを利用することをおすすめします。
営業職に特化した転職エージェントなので、一からのサポートが可能です。
転職エージェントは、求人の紹介から書類の添削、面接の練習まで転職に関わるすべてのことをサポートしてもらえます。
転職のプロが親身になって相談にのってくれるので、転職に対する不安が解消されて、円滑な転職活動を行うことができます。
詳しく知りたい方はこちらを参考にしてください。
まとめ
女性の営業職について、理解を深めることができたと思います。
未経験からの転職は、未知の世界へ飛び込むことなので、一歩を踏み出すことがとても難しいです。
また、営業職に対して、男性社会で成り立っている「厳しい」イメージを抱いていた方も多いでしょう。
しかし、この記事を読んでそのような固定概念を払拭できたと思います。
未経験から営業職への転職は、自身のキャリアアップにもつながる良い経験になります。
営業職で身に付けたスキルは、今後の社会生活においても必ず評価されるはずです。
女性の営業職だからこそできる仕事や業界は必ずあるので、自分に合った企業を諦めずに探してみてください。
女性の持つ強みを理解して、胸を張って転職活動にチャレンジしましょう。
