転職面接の具体的な質問数とは?逆質問も用意して万全な対策を立てよう

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 はじめに

転職面接に挑むにあたって、質問への対策は欠かすことはできません。

転職面接の時間は、企業によって変わってきますが、質問の内容や数などは、おおよそ同じ内容であることがほとんどです。

そこで本記事では、転職面接での質問数がどれくらいなのかから、面接の流れと質問の種類、回答の際のポイントまでを解説していきます。

転職面接での質問数は5~10問

結論から言えば、転職面接での質問数は「5~10問」ほどです。

この質問数の理由は、面接時間にあります。

ほとんどの企業の転職面接の時間は30分前後となっており、長い企業でも1時間程度の面接時間のため、質問数には限りが出てきます。

そのため、面接官は限られた時間で応募者を採用すべきかを判断する必要があり、質問の内容についても決まってきます。

転職面接での主な質問内容は、「自己紹介」「転職理由」「退職理由」「志望動機」「逆質問」などです。

次章から、転職面接の流れと上記の質問の種類について、より詳しく解説していきます。

転職面接での流れと質問の種類

転職面接は、以下の流れで進んでいくことがほとんどです。

1.  自己紹介・自己PR 2.  転職理由についての質問 3.  志望動機についての質問 4.  自社に合っているかを見極める質疑応答 5.  逆質問 これらの質問やコミュニケーションを通して、面接官は応募者の適性や、自社が採用するメリットはあるかなどを判断していきます。

なお、株式会社ビズヒッツが行なったアンケート調査によれば、「退職・転職の理由」「志望動機」の2つの質問が突出して多かったという調査結果になっています。

本章では、これらの質問はもちろんのこと、転職面接の流れに沿って、それぞれの質問に対する回答のポイントなどを解説していきます。

自己紹介・自己PR

まずは、自己紹介や自己PRです。

面接官は自己紹介や自己PRを通して、「応募者の人柄はどんなものか」「簡潔に相手に要点を伝えるスキルはあるか」などを見ています。

質問例としては、以下のようなものです。

l  「自己紹介をお願いします」 l  「これまでの経歴を踏まえて自己PRをお願いします」

自己紹介は長々と行なってはいけません。

面接時間は限られており、その後の転職理由や志望動機の時間が減ってしまうからです。

また、長々とした自己紹介は面接官に対して、簡潔に要点をまとめるスキルがないという印象を与えてしまう可能性もあります。

そのため、1~2分程度で要点をまとめて伝えることが大切です。

とくに経験や実績を踏まえて自己PRを行う際は、具体的な数字を交えて伝えることで説得力が増すため、意識すると良いでしょう。

転職理由についての質問

続いて転職理由についての質問です。

転職理由についての質問では、「客観的に妥当な理由なのか」「前職と同じ理由で辞めてしまわないか」「自社とマッチするか」などを見ています。

質問例としては、以下のようなものです。

l  「転職理由について教えてください」 l  「以前の会社を辞めた理由を教えてください」 転職理由や退職理由については、客観的な理由であることを論理的に展開することが大切です。

なぜなら転職した理由が「会社の環境が悪い」「自分のやりたい仕事をさせてもらえない」などの他責になってしまうと、責任転換思考である、組織適応力がない、少しでも不満があるとすぐに辞めてしまうのでは、と面接官に悪い印象を与えてしまうからです。

そのため、たとえネガティブな理由だったとしても、将来に向けたポジティブな理由で転職するという印象を与えるような回答が大切です。

たとえば、人間関係が理由で退職をしたとしていても、「前職では個人で仕事を進める機会が多かったため、チームで一つの目標を達成するような仕事をすることが必要だと感じた」などです。

すべてを正直に伝えるのではなく、ネガティブをポジティブに変換できないかを考えていくと良いでしょう。

志望動機についての質問

続いて志望動機についての質問です。

面接官は、志望動機の質問を通じて「自社をきちんと理解して面接に挑んでいるか」「自社に対する熱意は本物か」などを見ています。

質問例としては、以下のようなものです。

l  「弊社への志望動機をお聞かせください」 志望動機で大切なことは、「なぜ応募先の企業でなければいけないのかを伝えることです。

応募先の企業でなければできないことなどを、明確な理由で伝えることで好印象を与えることにつながります。

明確な理由を言語化するためには、事前の企業研究は欠かせません。

企業のHP、経済新聞などを通じて、応募先企業の強みを把握していきましょう。

そして、自分がこれまでの経験から、どのようなポジションで、応募先企業の強みの中で貢献できるかまで落とし込むことが大切です。

転職することがゴールではなく、応募先の企業でキャリアを築いていくことが求められるため、自身のキャリアプランと紐づけて回答をすると説得力が増していきます。

自社に合っているかを見極める質疑応答

転職理由や志望動機の質問が一通り終わると、自社に合っているかを見極める質問が多くなってきます。

面接官は、いくつかの質問を通して「自社業務への適性は合っているか」「自社の企業文化にあっているか」「仕事に対しての考え方は問題ないか」「成果を出してくれそうか」などを見ていきます。

質問例としては、以下のようなものです。

l  「自分の強みや弱みを教えてください」 l  「仕事をする上で大切にしていることは何か教えてください」 l  「職務経歴書に記載の内容について、より具体的に教えてください」 l  「これまでで1番大変なことと、どう乗り越えたかを教えてください」 さまざまな視点からの質問になりますが、大切なことは面接官に「入社後に活躍しているイメージをしてもらう」ことです。

そのためには、応募している業務内容に適した回答をすることが求められます。

自身が持っているスキルや経験が、応募先企業の職種にどのように貢献するのかなどです。

またそのための根拠となる実績などは、抽象的ではなく数字などを用いて具体的に伝えることが大切です。

たとえば営業で成果を出した実績がある場合、「営業リストに記載のある企業に片っ端から足を運び…」ではなく、「営業として成果を出すために、毎日20件の訪問をノルマとし、接触のあった企業様に対しては電話や改めての訪問などを、最低でも週に1回行うことで信頼をしてもらい、受注につなげてきました」などです。

また仕事への考え方を聞かれた際は、客観的に自身の仕事に対する考え方を簡潔に伝えることが大切です。

どうしてそのような考え方になったのか、きっかけや経験、成果につながった出来事などを交えて伝えていくと良いでしょう。

逆質問

面接の最後には、企業に対して逆質問を行うことが多くあります。

面接官は逆質問を通して「本当に自社で働く意欲があるか」「きちんと物事を考えられる人材か」を見極めています。

質問例としては、以下のようなものです。

l  「弊社への質問はありますか」 l  「最後に質問があればお願いします」

逆質問は有効的に活用することで、好印象を与えることが可能です。

そのためには、自身がきちんと調べたうえで質問をすることが大切です。

たとえば、何も調べずに質問を行った場合、企業のHPに記載があることを聞いてしまい、自社への事前研究をしていないと、印象が悪くなってしまう可能性もあります。

そのため逆質問では、「HPに記載がないこと」「業務内容についての深掘り」などを基点に考えていくことがおすすめです。

逆質問の例としては、以下のようなものです。

l  「御社の従業員には、どのようなキャリアを積んでいる人が多いですか」 l  「〇〇業務(志望している業務)の、今後の事業展開について教えてください」 l  「〇〇新聞に、〇〇という市場動向予測が出ていました、私は今後、〇〇という方向に進んでいくと考えているのですが、御社はどのように対応されますか」

転職面接の質問へ回答する際のポイント

本章では、転職面接の質問に対する回答をする際のポイントを解説していきます。

l  事前準備は入念に行う l  結論を始めに伝え、簡潔に話す l  姿勢や表情にも注意する l  転職エージェント等で模擬面接を行う l 

逆質問では相手の立ち位置に配慮する 上記のポイントを抑えておくことで、面接での印象も変わってくるため、自身に足りていないものはないかを確認してみてください。

事前準備は入念に行う

転職面談は事前準備がどれだけできたかによって、合否が変わってしまうと言っても過言ではありません

企業について調べることはもちろんのこと、自身の仕事に対しての考え方など、自己分析もきちんと行うことで、質問への対応がしやすくなります。

企業分析では、ビジネスモデルや市場での立ち位置まで調べられると良いでしょう。

また自己分析では、前章での質問に対応ができるように、「強み」や「実績」などを自分の言葉で伝えられるまでに落とし込むと最適です。

また、経済ニュースなどにも目を通してみた上で、応募企業の今後の展開などを自身の中で「仮説」を立てて、逆質問に活かすなども良い事前準備と言えます。

結論を始めに伝え、簡潔に話す

繰り返しになりますが、転職面談では、質問の意図を理解して簡潔に物事を伝えることが求められます。

つまり、ダラダラと長く話すことは好まれていません。

そのためには、結論を始めに伝えることが大切です。

なぜなら結論から伝えることで、面接官にも自分の意図が伝わりやすくなるからです。

こうした結論から先に伝える話し方として「PREP法」があります。

PREP法とは、「POINT(結論)」「REASON(理由)」「EXAMPLE(事例)」「POINT(結論)」の流れで、話を行う手法です。

結論から先に伝え、流れがわかりやすく、聞き手が理解しやすい手法として、多くのビジネスパーソンが取り入れています。

話し方に自信がない場合は、PREP法を用いて挑むこともおすすめです。

姿勢や表情にも注意する

どんなに魅力的な話し方をしても、表情が優れていない、面接官の話を聞くときの姿勢が悪いなどだと、印象は悪くなってしまいます。

また、服装や頭髪なども重要です。

服装が乱れている、靴が汚れている、ボサボサの髪型をしていては、第一印象から悪い印象を与えてしまいます。

転職面接に限らず、第一印象は重要です。

なぜなら、第一印象が悪いと、その後に良い印象を与えることが難しくなってしまうからです。

人の印象を決めるものとして、「メラビアンの法則」があります。

メラビアンの法則とは、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱したもので、人とコミュニケーションを取る際に、「視覚:55%」「聴覚:38%」「言語:7%」の割合で印象が決まるとしたものです。

この法則では、自身の印象は話の内容よりも見た目などで決まってしまうということを、実験を通して裏付けており、多くのビジネスシーンで活用されています。

つまりどんなに事前準備をきちんと行っていたとしても、印象によって志望した企業を落とされてしまう可能性があります。

そのため、しっかりと身だしなみを整え、姿勢や表情を意識して面接に挑むことが大切です。

転職エージェント等で模擬面接を行う

転職活動をしていく上で、転職エージェントを活用している人も多いでしょう。

転職エージェントの多くは、模擬面接を無料で行ってくれます。

転職面接を受ける前には、模擬面接を活用して、きちんとした受け答えができるか、自分の話はまとまっているかなどを確認することがおすすめです。

また、模擬面接ではエージェントから、フィードバックも受けられます。

自分では気付きにくい点を客観的に指摘してくれるため、改善して本番に挑めば、質の高い面接が行えるようになります。

逆質問では相手の立ち位置に配慮する

逆質問を行う際は、面接官の立ち位置に配慮することが大切です。

なぜなら、面接官のポジションによっては答えにくいことや、わからないこともあるからです。

たとえば、社長面接であるにも関わらず、現場社員の仕事の流れなどを聞いてしまうと、相手は困ってしまいます。

他にも給料や待遇についての質問をしてしまうと、「仕事内容ではなく、待遇を重視するのでは」と、マイナスイメージにつながってしまう可能性もあります。

社長面接であれば、今後の事業展開についての質問や市場動向についての質問を行うなどが良いでしょう。

そのため、どんな立ち位置の面接官が来てもいいように、逆質問は複数用意しておくことが大切です。

転職面接で他にも聞かれる質問例

本章では、転職面接で聞かれる質問例を解説しています。

ぜひ、参考にしていただき、自身はどう回答するかを考えてみてください。

l  キャリアプランについて教えてください l  今後、身に付けたいスキルはありますか l  自社の理念や経営方針についてどう感じますか l  今後、この業界はどのようになると考えていますか l  希望年収はいくらですか l  残業は何時間まで可能ですか l  勤務地の希望はありますか、また転勤は可能ですか l  最近、注目しているニュースはありますか l  ほかに受けている企業はありますか l  転職先を選ぶ際に一番重要としているポイントはどこですか

キャリアプランについて教えてください

キャリアプランについて聞かれた際、面接官は「自社で長く働いてもらえるか」を見ることが多いです

また、応募者が描いているキャリアプランと、自社の業務内容がミスマッチを起こしていないかも確認していきます。

キャリアプランについての回答を行う時は、志望理由と異なる点がないように、整合性を保つことが必要です。

将来の自分はどんな姿をしていたいのか、そのために応募先企業でどんなことをしたいと考えているから応募するのか、といった観点からまとめていくと良いでしょう。

今後、身に付けたいスキルはありますか

面接官は、この質問を通して応募者の「成長意欲」などがあるかを確認していきます。

明確に何がしたいかが定まっていない応募者は、入社することがゴールになってしまい、入社後のイメージを描けていない人が多いです。

企業にとっては、入社して活躍してもらうために採用するので、成長意欲を見ることは、採用可否の大切な要素になります。

そのため、応募した職種と関連するスキルや、なぜそのスキルを身につけないかなどを押さえて伝えると良いでしょう。

自社の理念や経営方針についてどう感じますか

面接官は、この質問を通して「会社への理解度」や「自社と適しているか」をみていきます。

会社の理念や経営方針について質問する理由は、理念に共感してくれると業務がスムーズに進んでいくからです。

反対に理念への共感が低ければ、熱意はあまりないと思われてしまうかもしれません。

そのため、応募先の企業はどのような経営理念を掲げているのか、どのような経営方針で事業を行っているのかを確認することは絶対と言えます。

そして、なぜ共感したのかを、明確に伝えることが大切です。

今後、この業界はどのようになると考えていますか

業界についての質問をすることで、業界への理解を深めているかなどを確認していきます。

事前準備では、業界研究も必要になってきます。

面接を行う応募先企業の業界はどんなところなのか、どのような課題があるのか、どのようなニュースがあるのかなどを認識しておくことが大切です。

業界の課題を捉え、その課題をどのように解決し、どのように進めていくと良いかという視点から答えていくと良いでしょう。

そのためには、ニュース等で根拠となる材料も必要になってきます。

希望年収はいくらですか

希望年収については、現在の年収をベースに答える、あるいは業界や職種内容をベースに答えると良いでしょう。

なお、希望年収を市場の水準を超える場合は、なぜその年収を希望するのかを合わせて伝えることが大切です。

たとえば、応募職種に活かせる難易度の高い資格を所持しているからなどです。

理由が定まっていない限りは、現在の年収ベースに伝えるのが無難になります。

残業は何時間まで可能ですか

長い時間の残業を希望する人はほとんどいないでしょう。

それでも企業側としては、勤務条件に齟齬がないように、確認します。

一方でまったく残業は不可という回答をしてしまうと、熱意がないと判断されてしまう可能性があります。

そのため、前職と同等の残業時間を伝えること、現実的に行える範囲で伝えることが大切です。

また、子どもの送り迎えなどを理由に残業ができない事情などがある場合は、合わせて伝えると、入社後にギャップがなくなります。

勤務地の希望はありますか、また転勤は可能ですか

前章と同じように勤務条件ついて確認する質問です。

自身に希望の勤務地がある場合は、正直に伝えて問題ありません。

合わせて、近隣の支社や支店であれば対応が可能のような、姿勢を見せると好印象にもつながります。

転勤について聞かれる企業は、全国展開や海外事業を行っていることがほとんどです。

転勤がある企業の場合は、基本的に転勤しても良いというスタンスでなければ、合格は難しいでしょう。

なお、どうしても転勤が難しい場合は、なぜ難しいのかの理由も必要です。

たとえば、親の介護を理由に転勤が難しいなどです。

闇雲に難しいと回答するのではなく、きちんとした理由付けが求められます。

最近、注目しているニュースはありますか

面接官はこの質問を通して、業界のトレンドをきちんと追っているか、ニュースに対しての自分の意見を持っているかなどを見ていきます。

そのため業界のニュースはもちろんのこと、関連性のある経済ニュースや国際ニュースなどは、事前に押さえておくと良いでしょう。

そして、そのニュースの概要、なぜ関心があるのか、そのニュースに対する意見を伝えていくことが大切です。

ニュースなどから最新の情報収集を行うことは、どんなビジネスパーソンでも求められる事柄のため、重要なポイントと考える企業は少なくありません。

ほかに受けている企業はありますか

転職活動を1社しか受けていないことは、企業側も理解しています。

そのため、転職状況については正直に答えて問題ありません。

その際は、どのような考えを基にその会社を受けているかなどを伝えると、一貫性を持った回答になります。

ごまかさずに誠実に回答することを意識しましょう。

転職先を選ぶ際に一番重要としているポイントはどこですか

なぜ転職活動をしているのか、なぜ応募先の企業を志望しているのかの回答とズレがないように、伝えると良いでしょう。

たとえば、自分が軸としていることや、仕事を通じて実現したいことなどを伝えると、回答のズレはなく、一貫性を持った主張になります。

そのため、自分の中の軸を正直に伝えると混乱はしません。

なお、給与などの待遇面をポイントにしてしまうと、志望理由などとの整合性も取れないため、良くない印象になってしまいます。

 まとめ

転職面接は、事前準備が合否を分けると言っても過言ではありません。

企業研究や自己分析を深く行うことで、どのような質問に対してもきちんと回答ができるようになります。

転職面接での質問数は、概ね5~10問です。

しかし、さまざまなパターンの質問を想定して準備することが大切です。

また、さまざまなパターンの質問への対応を考えることは、より質の高い転職活動にもつながっていきます。

ぜひ、さまざまな質問に回答ができるように、万全の準備を行ってみてください。

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