【混同注意!】正しい言葉遣いが営業マンの成績を上げる!

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はじめに

営業マンに一番大切な心得、それはお客様に敬意を払う心です。

相手を不快にさせないために、言葉遣いのマナーをきちんと身につける必要があります。

言葉遣いのマナーとは、つまり敬語を身につけることです。

マナーとしての敬語が身についていれば、電話でのお客様対応など相手が見えないときにでも正しく対応できます。

二重敬語やバイト敬語は敬語がマナーとして身についていない証拠です。

とっさのときにも自然と敬語が出てくるように、相手に対する敬意を意識して生活するように心がけましょう。

【営業】言葉遣いが営業マンの第一印象を決める

営業活動のすべてのベースには、正しい言葉遣いが必要です。

もちろん、戦略やそれを可能にする戦術を磨くことは大切でしょう。

お客様の悩みを引き出すヒアリング能力や、自社サービスや製品に落とし込む課題解決能力、心理学的トーク力などのテクニックを身につけるのも重要です。

しかしどれだけテクニックを身につけてみても、営業マナーがおかしければそれだけでお客様の関心は損なわれてしまいます。

営業マナーとは、清潔感のある身だしなみや言葉遣いです。

身だしなみ同様、言葉遣いはキーパーソンになるほど厳しくチェックしている方は増えてきます。

言葉遣いはお客様との信頼関係構築に必要不可欠なマナーです。

営業マンにとってはマナーこそが信頼関係のベースとなりますので、正しい知識を身につける必要があります。

営業マナーについて詳しく知りたい方は、「営業マナー」の記事も読んでみてください。

正しくない言葉遣いは相手を不快にさせてしまう

言葉遣いは人間性や教養を表します。

正しくない言葉遣いはそれだけで相手を不快にさせてしまいます。

さらには、あなたの属する会社に対して不安を感じさせることにもなりかねません。

基本的に相手に対する敬意が欠けていると、相手を不快にさせる言葉遣いが出てしまいがちです。

専門用語を連発して、相手が理解できていないとわかるや否や、上から目線で説明をしたりするのはよくないでしょう。

また、お客様の言葉を否定してから自分の言いたいことだけを説明し始めたり、業界人風の言葉「なるほどですね」「ほぼほぼ」などを連発したりするのもいけません。

こうした言葉遣いは、敬語を理解していないことが原因です。

正しい敬語を使うことで相手への敬意を示せる

敬語は自分を下げて、お客様を上に見たときに用いられる丁寧な言葉遣いです。

正しい敬語を使えば自然と相手への敬意を示せますし、自分の心が相手に伝わることで信頼関係へとつながっていきます。

また敬語を使うことは、初対面の人や外部の人との正しい距離感を生みます。

敬語が使えていないと、相手に対して馴れ馴れしい感情を与えてしまうのです。

敬語を使うことであらたまった気持ちを表現できますし、自分の品位を伝えることにもなります。

営業マンとしてお客様との信頼関係を作るために、正しい敬語を身につけましょう。

敬語の基本

相手に対する敬意を表現するために、敬語があります。

敬語は一般的に、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つに分類されます。

文化庁文化審議会では敬語を5つに分類しましたが、本質的な敬語について理解し身につけるため、古くから伝わっている3つに絞って紹介しましょう。

目上の人を敬う表現を尊敬語、自分をへりくだる表現が謙譲語、日常的に使う相手に丁寧に話す表現が丁寧語です。

尊敬語、謙譲語は主語が誰か、行為をする人は誰かによって使い分けます。

説明していきますので順に確認してください。

尊敬語

尊敬語は、お客様など相手や、第三者が主語になります。

相手の行為や動作をたてるときに使います。

例をあげてみましょう。

商談でお客様の会社に訪問した際、提案に対して意見を聞いた場合、「(お客様、相手の)おっしゃる通りです」と言います。

これが尊敬語です。

この場合、主語は目の前にいる人の場合にも使いますし、相手が「うちの部長がこう言っていたんだよ」と言ったときには部長が主語にもなります。

この場合にも尊敬語を使うのです。

会話の中の主語の動作によって「する→なさる、される」「行く→いらっしゃる、おいでになる」「食べる→召し上がる」「聞く→お聞きになる」などのように使います。

謙譲語

謙譲語は、自分または自分の身内(社内の人間)が主語になります。

自分の行為や動作を相手にへりくだるときに使います。

例をあげてみましょう。

商談中の案件に対して、お客様からの要望書をメールで受け取ったので、次回商談のアポイントを取る電話をします。

「要望書を拝見しました。それでは〇日に弊社の技術部の〇〇がお伺いいたします」

この場合、「私が見た→拝見しました」「自分(または身内)が行く→お伺いする」となります。

丁寧語

丁寧語は、自分が主語の場合に、相手を問わず聞き手に対して表現を丁寧にする言葉です。

「です」「ます」「ございます」などをつけることで丁寧語になります。

丁寧語は敬意をこめて丁寧にする表現です。

「敬意」は「相手を敬う」ことですが、「尊敬」は「相手の人格を認め一段上の人間として相手を敬う」ことになります。

そのため、丁寧語には尊敬の意味はないので気をつけましょう。

例をあげてみましょう。

相手の名前を聞く場合や、サポートセンターに電話をした際に受付の人に名前を聞くときには、「お名前をお聞きしてもよろしいですか」が丁寧語になります。

またお客様にあたる会社から電話があったときには相手が目上の場合もありますので、「お名前をお伺いしてもよろしいですか」と謙譲語を使います。

間違った敬語に注意  

敬語を使ったつもりで間違った敬語を使うと、逆にマナー知らずになるので注意が必要です。

敬語の語尾だけ、形だけなんとなくまねして使っていると、思った以上に間違った敬語を使っていることがあります。

尊敬語と謙譲語は主語が違うという説明をしましたが、相手から想定外の質問をされたときなど、スムーズに敬語が出ずに「お客様が申し上げましたが」など尊敬語ではなく、謙譲語を使ってしまう失敗などがそれにあたります。

特に多くの人が間違えやすいのは「二重敬語」でしょう。

そして新人に多いのが「バイト敬語」です。

1つずつ確認していきましょう。

二重敬語

1つの言葉に2つ同じ種類の敬語を重ねることを二重敬語といいます。

二重敬語は、慇懃(いんぎん)無礼(丁寧すぎて嫌味になり、かえって相手を小ばかにしている印象を与えること)と受け取られる場合が多いので、気をつけなければなりません。

例をあげましょう。

相手にリクエストされた資料をメールに添付したので確認と、質問はないか電話をした場合です。

「資料を送らせていただきましたが、ご覧になられましたか?」

この場合、「ご覧になる」が尊敬語になっているのに、さらに「~られる」という尊敬語を重ねています。

正しい尊敬語は「(資料は)ご覧になりましたか?」になります。

尊敬語の言葉に「られる」という尊敬を意味する助動詞をつけてしまう間違いが多く、注意しなければなりません。

それでは、よく間違えやすい二重敬語を見ていきましょう。

お聞きになられる 

相手の担当者と話をしていて相手の上司にも話を通してもらっている前提です。

その上司に話をする際に「すでにお聞きになられていると思いますが……」というのは二重敬語です。

「お聞き」と「なられて」がそれぞれ敬語で二重敬語になっており、回りくどくなっています。

「すでにお聞きになっていると思いますが」、「すでにお聞きと存じますが」などが適切な敬語です。

この場合、「すでにお伝えしておりますが」も正解になります。

おっしゃられる

「おっしゃられる」は意外とよく使われている言葉ですが、実はこれも二重敬語に該当します。

「言う」の謙譲語は「おっしゃる」です。

これに「られる」という尊敬語をつけてしまい、二重敬語になっています。

商談中のお客様から成功事例などの事例集と見たいと言われ、選りすぐりの資料を作ってもって行った際に「こちらが、〇〇様が見たいとおっしゃられた資料になります」という使い方は間違いです。

「〇〇様が見たいとおっしゃった」が正しい敬語の使い方になります。

おっしゃるの間違いにはほかに「おっしゃられた通りです」もあり、「おっしゃる通りです」が正解です。

拝見させていただく

「拝見させていただく」もよく使いがちな二重敬語なので注意しましょう。

「拝見する」が「見る」の謙譲語です。

「~させていただく」という敬語を重ねるのは過剰な敬語になります。

「拝見します」だけで正解です。

「拝見する」の例としては、ほかに「拝見いたします」という言葉があり、こちらもよく使われています。

これも「拝見する」に「いたします」という敬語を重ねていますので、二重敬語です。

しかし「拝見いたします」も今では日常的に使われる言葉になってしまいました。

そのため本来は二重敬語ですが、「拝見いたします」はよほど敬語に厳しい人でない限り問題ないことが多いでしょう。

お承りしました

「お承(うけたまわ)りました」は二重敬語です。

「承る」は「聞く」の謙譲語です。

さらに「お+~する」という謙譲表現を重ねています。

「お承りいたしました」となると「いたします」という敬語がさらにつくので、三重敬語になってしまいます。

これまで「られる」をつけてしまう二重敬語の例を見てきましたが、「お+~する」をつけてしまって二重敬語になる例もよくあるので注意が必要です。

「お+~する」にはほかに、「お召し上がりになりますか」も「召し上がる」という「食べる」の尊敬語に「お+~する」をつけているので二重敬語になります。

バイト敬語

接客の際には敬語で話す必要があります。

「なんとなく丁寧に聞こえる言い回し」にする、「知っている言葉に、いろいろつけ足して敬語のようにする」などによって生まれた言葉が、「バイト敬語」といわれています。

たとえば、コンビニやファミレスのアルバイトが、接客の際にお客様に対して丁寧な言葉遣いをしようとして、間違って使われる敬語が「バイト敬語」と呼ばれるのです。

普段敬語を使わない学生が、接客の際には敬語を使わなくてはと「なんとなく丁寧な」、「なんとなく敬語っぽい」言葉をつけ足して生まれた「間違いの敬語」です。

「やらせていただく」という言葉は「やる+させていただく」で、敬語の組み立てとしては正しくなっています。

しかし、「やる」という言葉は仲間内の口語なので「させていただく」と取り繕ってみても品が伴わず、敬意が伝わりません。

社会人として、また会社の顔として営業マンがバイト敬語を使うのはビジネスマナー違反です。

ビジネスの場面ではとても恥ずかしいことなので気をつけましょう。

~ほう

「(ご注文の品)こちらのほうをお持ちしました」などの「ほう」はバイト敬語でよく使われる例です。

「ほう」は本来は複数のものがあったときの比較を表す言葉です。

目上の人を目上の「方(かた)」と表現する敬語と「方(ほう)」を同列で考えてしまい、敬語として使ってしまった誤った例になります。

何か1つを注文された場合には、「(ご注文の品)こちらをお持ちしました」が正しい敬語です。

またAという商品とBという複数の商品を注文された場合に、「Aのほうをお持ちしました」というのは正しい表現です。

了解です 

「了解です」は「了解(理解して認める)」に「です」という丁寧語の表現で、言葉として間違ってはいませんが、目上の人に対する敬語としては間違っています。

営業マンの場合、取引先に言う場合には「承知いたしました」、「承りました」が正しい敬語です。

社内の上司には「承知しました」や、先輩に対して「わかりました」を使います。

「承知いたしました」は厳密には二重敬語ですが、二重敬語の例にあった「拝見いたします」同様、日常的にビジネスで使われている言葉として問題ありません。

よろしかったでしょうか

「よろしかったでしょうか」というバイト敬語は、ファミレスなどでは「こちらのほうでよろしかったでしょうか」などと確認の場面でよく使われています。

これは「よかった?」を「でしょうか」をつけて丁寧風にしたつもりの言葉ですが、「よろしかった」など過去形である必要がありません。

確認をするのに過去形は意味不明になりますので、そのまま「よろしいでしょうか」が正しい表現です。

ただし過去の問い合わせに対する再度の確認という場面では、過去形の「よろしかったでしょうか」は間違いではありません。

 

~になります

「~になります」は「~です」を丁寧にした表現で使われます。

「〇〇円になります」、「こちらになります」などのように使われていますが、間違った表現です。

「〇〇円です」、「こちらです」が正しい表現です。

より丁寧に言うならば「〇〇円でございます」、「こちらでございます」と言います。

「なります」とは変化する、結果になるという意味です。

台風でイベントが中止に決まったなどという場合に、お客様へ「中止になります」と言うのは正しい表現です。

まとめ

営業マンにとって言葉遣いはビジネスマナーの基本です。

中敬語の使い方、使い分けは正しく用いないとお客様を不快にさせることになります。

敬語とは、相手に対する尊敬や敬意を表し、自分の品格を表現することでお互いの信頼関係を築くために必要な基本言語です。

こうした言葉遣いは普段の生活から意識していないと、お客様に対してすぐにぼろが出てしまいます。

日常的に取引先や目上の人に対する敬意をもって、意識して敬語を使っていないと、いざというときに二重敬語やバイト敬語などのいい加減な言葉遣いが出てしまいます。

できる営業マンは取引先や上司だけではなく、自社の商品やサービスを支えている人、そしてその人を支えている家族などすべての人に対して「今、自分が提案する立場を支えてくれている」という敬意をもっているものです。

普段からの心がけが、強い信頼関係を生み、物事を良い方向に導いてくれるでしょう。

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