はじめに
テレアポ営業をされている方の中では、その業務内容や課題に苦悩し、きついと嘆く人も少なくありません。
なぜ、それほどまでにテレアポ営業がきついのかというと、その業務で起こるさまざまな問題やお客様とのやりとりが背景にあります。
ですが、実際にテレアポ営業をされている場合だと、その背景をなんとなく見過ごしてしまい、業務への抵抗や義務感で気持ちを沈めてしまいがちなのが特徴です。
それではどんどん辛くなってしまう一方であるため、しっかりと問題を明確にして打開策を見出すことが大切です。
本記事では、そんなテレアポ営業がきつい理由や問題となっている点を1つずつ紐解き、状況を打開するコツや、
転職を考える際におすすめの仕事などを紹介していきます。
【テレアポ営業がきつい】テレアポ営業がつらい理由
テレアポ営業がきついと感じているなら、まずはその理由を具体的に考え、一つひとつ解決方法はないか探していくことが大切になります。
きついとされている主な理由としては、
単純作業であること・お客様に断られること・暴言などの苦情に対応しなければならないこと・ノルマがある場合もあること
の4点が多く挙げられます。
これらの4点は、テレアポ営業をされる方にとって、仕事へのストレスや抵抗感へと変わっていってしまう方も多いのが特徴です。
単純作業だから
テレアポ営業がきついとされる理由として、その業務内容が単純作業の繰り返しであるからと感じている方も多いかと思います。
テレアポ営業の業務の9割は、ほとんど電話をかけている状態であるため、慣れてくると段々業務に新鮮さを感じなくなり、
退屈で勤務時間が長く感じてしまうといったケースが多いのが特徴です。
また常に電話をかけているため、口元が疲れてしまう場合や同じ作業を繰り返すことが辛く、苦痛と感じてしまう方が多く見られます。
断られるのが当たり前
一般的にテレアポの成功率は数％程度だと言われるため、断られることが多く、辛いと感じる原因の一つです。
1日中電話をかけ続けていても1件アポが取れるかどうかという確率になるため、
仕事の達成感が得られず、何をしているのだろうと感じてしまう方も多いかと思います。
また、営業の電話をかけた瞬間に電話を切られてしまう「ガチャ切り」も日常茶飯事です。
「ガチャ切り」をされると、自分の話を少しも受け入れてもらえず、
否定されたような感覚に陥ってしまって、精神的に大きなストレスになってしまう方も多いと言われています。
お客様から暴言を受けることも
テレアポ営業では、お客様の反感を買って暴言を吐かれてしまうことも、決して少なくはありません。
電話をかける側は、仕事として業務をこなしているだけなのに、お客様に暴言を吐かれると、気分が沈んで大きなストレスになってしまう方も多いかと思います。
実際にテレアポ営業では、そのような事態も少なくなく、お客様から怒られたり、怒鳴られたりすると、
仕事をしているだけなのに自分を否定される感覚になってしまい、辛いと感じる理由の一つとして挙げられます。
ノルマがきつい
ノルマが決められているテレアポ営業の場合は、よりきついと感じやすくなるのが特徴です。
ノルマがあることできついと感じる理由としては、先ほど触れたように、テレアポの成約率の低さが関係しています。
上述したように、テレアポは成約率の目安はおよそ数％であるため、1日1～2件のアポが取れれば良いほうです。
そのため、「1日○件」などとノルマが設定されている場合は、その達成が難しく、どう頑張っても達成できないことのほうが多いため、
苦痛に感じる方が多いのが特徴です。
ノルマが達成できないと、責任感や業務への嫌悪感へと負の気持ちの連鎖が続いていってしまうことも少なくないため、
ノルマが課せられるテレアポは大変と言えるでしょう。
【テレアポ営業がきつい】テレアポ営業のコツ
テレアポ営業をうまく進めるコツとしては、上述したこれらのきついと感じる理由を上手に回避することが大切です。
具体化すると、
業務を単純作業の繰り返しにしないことや、成約率を高めるよう考えること、仕事で生じるストレスをどう割り切って対処できるかどうか
がカギになります。
これらの3点を見つめ直すことで、きついと感じている部分を和らげることや自身でストレスを解消していくことにつながるため、
以下でご紹介する点を参考にしてみてください。
単純作業にしないコツ
テレアポ営業の業務を単純作業にしないためには、自分なりの工夫を凝らすことがコツになります。
電話での声のトーンや言葉遣い、話すスピードなどの意識を変えてみることやどのようにすればうまくお客様にお話を聞いてもらえるのか、
自分なりのノルマを設定して試行錯誤することで、単純作業の繰り返しを防げます。
特に、うまくいかないなと感じている場合は、自分の話し方を一度見直して変化をつけることで、改善されることも多いため、
工夫を凝らして業務に取り組むことがおすすめです。
成約率を高めるコツ
成約率を高めるコツとしては、お電話でお話しする際の話し方や、ちょっとしたポイントを意識することが鍵になります。
うまく話を進める秘訣としては、「ドア・イン・ザ・フェイス」と「バックトラッキング法」 という2つの心理学を利用することがコツです。
「ドア・イン・ザ・フェイス」とは、難しいお願いをして断られた後、
少しハードルを下げたお願いをすると受け入れてもらいやすくなるという心理学の一説のことを指します。
また「バックトラッキング法」 とは、相手が話したことに対して同じ言葉を使って、オウム返しすることで、親近感を抱いてもらいやすくなるという一説です。
これらをお電話の際に少し意識することが成約率を高める秘訣になるので、意識して実践してみましょう。
割り切る
テレアポ営業では、お客様とのやりとりでの問題はつきものと言えます。
一つひとつ気にしてしまうとキリがなくなってしまうので、ガチャ切りや暴言は当たり前と割り切って取り組むことが大切です。
営業では仕事をしているだけなので、お客様からの暴言などのストレスは、あまり気にしないでいられることが仕事を上手にこなしていくコツになります。
そのため人の話をまっすぐ受け止めてしまう人や、深く考えこんで重く反省してしまう人には向いていないかもしれません。
【テレアポ営業がきつい】テレアポ営業から転職する際のおすすめな仕事
テレアポ営業を上手にこなすコツをご紹介してきましたが、どうしても辛いと感じるのであれば、無理に続ける必要はありません。
どうしてもきついと感じている場合は、テレアポ営業での経験を活かして、転職を視野に入れることもおすすめです。
お電話での営業をしてきた経験は、営業職だけでなく、さまざまな分野で活かせる能力を得られたと言っても過言ではありません。
ここからは、テレアポ営業から転職する際のポイントや向いている職種などについて、ご紹介していきます。
営業職を続けたい人におすすめな転職先
テレアポ営業での経験を活かして、転職後も営業のお仕事を続けられたい場合は、
同じ営業職でも、ご自身にどのような営業スタイルが向いているのか考えておくことが大切です。
とはいっても、お電話での営業がつらいと感じて転職を希望するにあたっては、
対面スタイルの営業やBtoBの営業を行う職種で検討されるのがおすすめになります。
また新規のお客様に営業をかける職種なのか、既存のお客様に営業をかける職種なのかという点に着目して探すことも大切です。
おすすめな転職先の特徴
おすすめの職種の特徴としては、主に以下の2点を意識することが大切です。
まずは、今までと同じ電話での営業ではなく、対面の営業に変えることがポイントになります。
対面であれば、電話ではわからなかったお客様の表情や雰囲気を掴みやすく、
自身がどのようにコミュニケーションを取ったら良いかの判断がしやすいというメリットがあります。
2つ目のポイントは、ノルマがきついと感じる場合、新規営業よりルート営業の職種を選ぶことがおすすめです。
ルート営業では、ノルマが厳しくない傾向があり、既存の顧客のフォーローがメインとされています。
特におすすめな営業
そんな営業職の中でも特におすすめなのが、IT系や電気・ガスなどのインフラ、石油業界、大手メーカーの営業です。
これらの職種は、新しい技術やシステム、制度を売り込む営業になるため、成約率が高いと言われています。
そのため営業職を希望する方にとっては、仕事でのやりがいを感じやすく、伸び伸びと自身の力を発揮することが可能です。
また、保険の相談窓口もおすすめの職種になります。
保険の相談窓口のお仕事では、銀行の内勤営業や見込み客の対応がメインとされていることが多く、
新規のお客様に突然お電話をかけるようなスタイルではありません。
そのためアポを取る必要がない場合や断られることもあまりないと言われており、
テレアポ営業を経験してきた方からすると、ストレスを感じにくい環境であると言えます
営業職以外に転職したい人におすすめな転職先
反対に、営業職ではなく、他の業界に挑戦してみたいと考えられている方も多いかと思います。
営業職でない場合でも、テレアポ営業での経験を活かせる仕事はたくさんありますが、
特におすすめなのが、接客業・人事職・事務職の3つです。
職種ごとに特徴やポイントが異なるため、ご自身にはどのような職種が向いているのか、事前に確認しておくことが必要になります。
以下で職種ごとに詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
接客業
接客業では、お客様のご要望やお話をよく聞くことがとても大切とされている職種です。
そのためには、お話されていることの中から、相手が何を欲しているのかを汲み取り、提案できる力が必要とされています。
テレアポ営業を経験してきた方にとっては、会話での提案力やヒアリング力が活かせるため、ご自身の力を発揮しやすい職業であると言えるのです。
また、お客様対面で接客することにより、自身の頑張りによっては接客態度次第で、感謝の言葉を受け取れることもあるため、
やりがいを感じやすいのがこの職種の魅力になります。
人事職
一見、意外と感じられる方も多いかと思いますが、人事職もテレアポ経験者の方におすすめの職種です。
人事職がおすすめの理由としては、テレアポでの提案力やヒアリング力が活かせるという点があります。
人事として、会社のメリットを外にアピールする際には、培ってきた提案力が役立ち、
ヒアリング力は人材の要望や、志望理由、退職理由などを聞き出す際に役立てられます。
これらの点から、ほかの分野の職種よりも、自身が得てきたスキルを活かしやすい環境が整っている職種であると言えます。
事務職
事務職は、テレアポ営業での経験やスキルに自信のない方におすすめの職種です。
営業が苦手と感じた方にとっては、ぴったりの職種と言えるでしょう。
営業職のように厳しいノルマも設置されておらず、ワークライフバランスも取りやすいため、
ご自身のペースで仕事を進めやすい環境であるのが事務職の特徴です。
また、取引先との電話対応などにおいては、受け答えのスキルを活かせる機会もあるため、挑戦しやすいというメリットがあります。
上司に相談してみるのも手
テレアポ営業を上手にこなすためのコツや転職を考えられている場合のおすすめの職種などをご紹介してきましたが、
それでも解決策が見えない場合は、一度上司や周りの人に相談してみることもおすすめです。
同じ職種を経験した人や、上司に相談することで、今の悩みを解決できる可能性は想像以上にあります。
また、場合によっては、会社内での部署移動やテレアポ以外の用務へ部内での配置転換などを検討してくれる可能性も低くはありません。
転職まで気持ちが向ききらない場合は、一度素直に相談してみると良いでしょう。
まとめ
今回は、テレアポ営業がきついとされている理由や問題となっている点、状況を打開するコツや転職を考える際におすすめの仕事などをご紹介いたしました。
一般的に苦戦するポイントが多いとされているテレアポ営業ですが、
取り組み方によっては、提案力や丁寧な言葉遣い、ヒアリング力や強い精神力などの力を得られる職種になります。
業務がきついと感じているのであれば、まずはその原因は何かをきちんと追求し、この記事で紹介したコツをぜひ業務に活かしてみましょう。
どんな仕事も最初はきついものですが、いつまでもきついと感じているのであれば、ご自身が無理をしない方法で、打開策を見つけることが大切になります。
ご紹介したさまざまなポイントを踏まえて、今後のお仕事に活かしてみてください。
