業界研究のやり方とは?メリット・ポイント・注意点を徹底解説!

業界研究のやり方とは?メリット・ポイント・注意点を徹底解説!

目次
  1. 業界研究とは?興味がある業界を研究すること
  2. 業界研究を実施する目的
  3. 業界研究を行う3つのメリット・効果
  4. 業界研究のやり方
  5. 業界分析をする5つの手段
  6. 業界研究を効果的に進める5つのポイント
  7. 業界研究で気をつけるべき3つの注意点
  8. まとめ|業界研究はミスマッチを防ぐための分析

志望理由を考え、入社後のミスマッチを防ぐために重要なのが業界研究です。

業界研究では業界の種類や特徴を把握でき、転職活動の方向性を決める際に役立ちます。

しかし、業界研究のやり方を間違えてしまうと就活に失敗する可能性があります。

そこで本記事では、初歩的な業界研究を実施する目的から手段、ポイント、注意点などを紹介します。

これから就活する方、転職を考えている方は、是非参考にしてください。

業界研究とは?興味がある業界を研究すること

業界研究とは、業界を研究して理解を深めていくことです。

具体的には特定の業界の成長や取り組んでいる事業、ビジネスモデルなどを調査し、自分に適性があるかしているか、働きたいかを考えます。

また、新しい業界への理解を深めるのも業界研究の1つです。

業界研究を行うことで自分の可能性が広がるだけではなく、入社後のミスマッチを減らす要因に繋がります。

業界研究を実施する目的

業界研究を実施する目的は、下記の2つです。

・自己PRと合致させるため

・志望動機を構築するため

業界研究で得た知識は、企業選びの軸や志望動機を考えるうえで役立ちます。

業界研究はあくまで内定への手段であり、目的ではないため、間違えないようにしましょう。

自己PRと合致させるため

業界研究では、企業・業界が求めている人材を知り、自分に適性があるかを確認できます。

いくら興味のある業界であっても、自分に適性がなければ採用されるのは困難です。

そこで業界研究を行うことで、自分の強みが業界にどれだけマッチしているのかが分かり、効果的な自己PRを作れます。

企業から採用したいと思われる人物になるためには、まずはどのような人物を求めているのか理解し、そこから自分の強みを考えてみましょう。

ただ好き、興味があるといったアピールでなく、論理的な自己PRを考えていくにあたって、業界研究は非常に役立ちます。

志望動機を構築するため

業界研究で業界への理解を深められれば、志望動機の構築もスムーズに行きます。

なぜなら、その業界で自分が成し遂げたいこと、目標が果たせるのかをより具体的に判断できるようになるからです。

逆に業界研究を行わずに、なんとなくで業界を選んでしまっては、面接の際にこの業界・企業である理由をスムーズに答えるのは困難です。

企業に評価される志望動機を構築するためには、業界研究は重要なフェーズです。

業界研究を行う3つのメリット・効果

ここでは、業界研究を行う下記の3つのメリット・効果を見ていきましょう。

メリット・効果

・入社後ミスマッチを避けられる

・志望理由に具体性がでる

・受ける・絞る業界が決まる

業界研究を行う意味がいまいち分からない方も、これから紹介する内容で重要性が理解できるでしょう。

これから転職活動を行う方は必見です。

入社後ミスマッチを避けられる

業界研究は、転職活動に役立つだけではなく、入社後のミスマッチを避けるうえでも効果的です。

業界研究で得たビジネスモデルは仕事への理解を深め、入社後の働き方をより具体的にイメージできます。

業界研究を行わずに企業に入社すると「大手だからのんびり働けるだろう」「年功序列だから何もしなくても年収上がっていくだろう」などと、実際とは違う認識をする可能性があります。

そうなると仕事へのモチベーションが上がらず、企業からしても採用したのデメリットになってしまうでしょう。

志望理由に具体性がでる

業界研究でビジネスモデルや将来性の業界比較をしていく過程で、自分がどの業界に適していているのかを把握できます。

また、業界の将来性についても分かるため、自分の今後のキャリアと一致していれば、論理的で具体性のある志望動機を考えられるようになります。

たとえどれだけ入社したい気持ちがあっても、企業にとってメリットのある人材だと論理的にアピールできなければ、面接官、第三者からは考えが浅はかだと思われてしまうでしょう。

評価される具体的な志望動機を考えるうえで、業界研究は欠かせません。

受ける・絞る業界が決まる

転職活動で受ける業界を決めていくにあたって、根拠もなく業界を決めては可能性を狭めるだけです。

そこで業界研究を行うことで、ある程度業界が自分に向いているかを判断でき、上手に選択肢を絞ることができます。

また、業界研究は幅広い業界について知れるため、新たな発見もできるでしょう。

なんとなくのイメージで業界に入り「思っていたのと違った」とならないためにも、自分の可能性を広げるうえで業界研究は欠かせません。

業界研究のやり方

就職活動のやり方は、下記の5ステップに分けられます。

1.気になる業界を決める

2.ビジネスモデルを理解する

3.求められる要素を考える

4.他業界と比較する

5.志望企業にしかない強みを研究する

業界研究のやり方がわからない方は、これから紹介する内容に沿って始めてみましょう。

なお、業界研究を完璧にしたからといって必ず内定を獲得できるわけではありません。

そのため、かなりの時間をかけてまで完璧に行う必要はなく、業界へのイメージがつかめれば十分です。

それでは実際に、それぞれのやり方をみていきましょう。

1.気になる業界を決める

まずは、世の中にどのような業界があるのかを把握して、自分が興味がある、もしくは適性のある業界を絞ります。

下記は、世の中にある大まかな業界です。

大まかな業界

・メーカー

・商社

・小売

・金融

・サービス

・マスコミ

・ソフトウェア

・公社・団体

上記の中からさらに詳しく食品や総合商社、百貨店などと細かく分類されます。

なお、業界ごとで働き方やクライアントは大きく決まっています。

自分がどのような働き方をしたいのか、将来のキャリアなども含めて考えると、業界が選びやすくなるでしょう。

2.ビジネスモデルを理解する

ビジネスモデルとは、会社が売上を上げるための仕組みです。

具体的に、ビジネスモデルは下記の3つに分けられます。

ビジネスモデル

・企業が提供する商品・サービス

・顧客

・どのように商材を提供しているのか

ビジネスモデルを理解することで業界についての知見が深まり、自分がその企業で成し遂げたいことも見つかりやすくなります。

また、ビジネスモデルへの理解を深めて志望動機に取り込めば、面接官に志望度の高さをアピールできます。

完璧に理解するのは難しいものの、気になる業界の簡単なビジネスモデルは押さえておきましょう。

3.求められる要素を考える

業界のなかでもさらに細かく職種が分けられ、それぞれ求められる要素が異なります。

たとえば、IT業界のマーケティングの場合は、データに基づき分析し改善と提案を繰り返していきます。

そのため、数字に強い人、情報を客観的に捉えられるロジカル思考な人が向いているでしょう。

一方、与えられた仕事を的確にこなすことができ、協調性・コミュニケーション能力がある方は、同じIT業界のマーケティングよりIT事務が向いています。

このように同じ業界でも職種で求められる要素は異なるため、自分が満たしているかを考えてみましょう。

すべての要素を満たすのは困難ではあるものの、ある程度向いている仕事を選ぶのは長く働き、業務を好きになるうえでも重要なポイントです。

4.他業界と比較する

1つの仕事にはさまざまな業界が関わっています。

例として、自動車メーカーといっても商品企画、専門商社、販売員などのように、幅広い業界が携わっています。

なぜその業界を志望するのか、その業界でなければならない理由を明確にできていないと、志望度が低いと思われる可能性があります。

漠然としたイメージではなく、自分の興味や適性と共通点を見つけ、その業界への志望理由をより具体的にしていきましょう。

5.志望企業にしかない強みを研究する

志望する業界が決まったら、志望企業にしかない強みを研究するフェーズです。

どの企業もそうですが、前提として自社に貢献してくれる人物を採用します。

そのため、企業に「自分は会社にとって必要な人材です」と自己PRをしていく必要があります。

今まで紹介した項目を踏まえて、その企業で成し遂げたいこと、その企業でないといけない理由を明確にしていきましょう。

また、周りの企業について知っておくことで、同時に志望企業についての理解も自然と深まります。

業界分析をする5つの手段

ここでは、業界分析をする下記の5つの手段についてみていきましょう。

5つの手段

・転職情報サイトを見る

・新聞・ニュース・書籍を読む

・会社説明会・業界研究セミナーに参加する

・OB・OG訪問をする

・エージェントを活用する

業界分析は難しい、よくわからないとイメージを抱いている方もいるでしょう。

まずは、これから紹介する手段をしっかりと理解していきましょう。

転職情報サイトを見る

転職情報サイトでは、さまざまな業界の特徴や近年の動向を把握できます。

業界研究において役立つ情報が掲載されているため、必ずチェックしておきましょう。

近年は転職情報サイトが豊富にあるため、見やすいサイトが見つかるはずです。

また、すでに志望している企業が決まっている場合は、口コミサイトを調べるのもおすすめの方法です。

実際に働いている人の口コミを参考にすることで、より入社後のイメージが湧くでしょう。

ただし、転職情報サイトはあくまで参考程度にしましょう。

とくに規模の大きい企業ともなると、部署や支店によって労働環境が大きく異なるのはよくあることです。

すべての情報を鵜呑みにしないように注意してください。

新聞・ニュース・書籍を読む

新聞・ニュース・書籍も業績研究をするうえで非常に役立ちます。

新聞、ニュースにはタイムリーな情報が掲載されているため、業界についての新しい情報を得られます。

新聞を読む機会がない方は、スマートフォンからチェックできるニュースがおすすめです。

書籍については、業界の歴史や考え方を把握でき、自分に適合あるかを判断できます。

ただし、どちらにおいても読むだけでは意味がありません。

業界分析のノートに書き出したり、メモをしたりするなどして、アウトプットしていきましょう。

会社説明会・業界研究セミナーに参加する

会社説明会・業界研究セミナーでも、業界の話を聞けます。

とくに大学主催、自治体主催の業界研究セミナーでは、さまざまな業界の情報を聞けます。

未だにどの業界で働きたいか決まっていない方は、大学主催・自治体主催のセミナーがおすすめです。

一方の会社説明会では、その企業と企業が属する業界についての話を詳しく聞けます。

すでに就職したい業界・企業が決まっている場合は、会社説明会への参加がおすすめです。

実際に企業説明会、業界研究セミナーに参加することで、より理解を深められるでしょう。

OB・OG訪問をする

ネット、書籍からの情報では足りない、研究が難しいといった場合は、OB・OG訪問をするのもおすすめの手段です。

実際に企業で働いている先輩から話を聞けるため、ネット上の情報よりも信憑性も高くなります。

そのため、目指している業界に自分が適しているか、より判断しやすくなるでしょう。

より信頼できる情報を知りたい、企業を選ぶうえで役立つ情報が欲しい場合、OB・OG訪問をして損はありません。

また、その業界で働いている自分の姿が想像できない方も、OB・OG訪問でより具体的にイメージできるようになるでしょう。

エージェントを活用する

エージェントでは、キャリアアドバイザーが企業と業界の詳しい情報を伝えてくれます。

エージェントに属しているキャリアアドバイザーの方は、業界・企業の内部事業に精通しています。

そのため、ネット上では把握できない情報を得られるでしょう。

また、エントリーシートの添削から、面接に関するアドバイスまで行ってくれます。

転職活動が難しい方は、エージェントを上手に活用してみましょう。

業界研究を効果的に進める5つのポイント

ここでは、業界研究を効果的に進めるための下記の5つのポイントをみていきましょう。

・市場規模を理解する

・ビジネスモデルを知る

・将来性を研究する

・企業ごとの違いを比較する

・業界のトピックを把握する

業界研究はポイントを把握することによって、より効率的に進められるようになります。

先ほど紹介した業界研究のやり方と合わせて、これから紹介するポイントも参考にしてみてください。

市場規模を理解する

市場規模とは、ある特定の事業分野においての金額や販売数など、経済活動の規模を指す言葉です。

業界研究において、市場規模は会社と業界の将来性を把握するのに欠かせない指標です。

もしも将来性を重視するのであれば、市場規模の大きさは無視できません。

将来性を重視しているにもかかわらず、市場規模の小さい業界に入社してしまっては、ミスマッチが起きる可能性があります。

そういったミスマッチを防ぐためにも、市場規模はしっかりと理解しておきましょう。

ビジネスモデルを知る

ビジネスモデルとは、その会社・業界がどのターゲットに向けて、どのように売上を出しているのか利益を得るための仕組みのことです。

ビジネスモデルを理解すれば、自分が成し遂げたいことがその業界で実現できるか判断できるようになり、うまく志望動機に取り組めるようになります。

反対にビジネスモデルを理解せずに志望動機を述べても、企業からは「志望度が低い」「この業界である必要がない」などのマイナスな印象を持たれてしまう可能性があります。

自分が行いたいことを具体的にイメージし、企業からも良い評価を得るためにも、ビジネスモデルはしっかりと理解しておきましょう。

将来性を研究する

市場規模、最近のニュースや業界の歴史、これからの動向を把握して、業界の成長性について知りましょう。

成長が見込めない業界は将来性が期待できず、たとえ入社できたとしても長く働くのは困難です。

とくに「1つの会社で長く働いてそこで成長したい」「転職はあまりしたくない」といった場合は、将来性が見込める業界がマッチします。

働き方やワークライフバランスなども働くうえで重要な要素ですが、「自分がイメージしていた企業ではなかった」といった事態を避けるためにも、将来性については研究しておきましょう。

特に就職活動が長引くと内定をもらうことだけに着目してしまうため、長期的なキャリアも含めて考えておくと安心です。

企業ごとの違いを比較する

同じ業界といっても、企業ごとによって働き方や年収は大きく異なります。

また、面接の際になぜ自社を選んだのかとの質問をされるケースもあります。

そのため、〇〇業界と定めたら、その企業が取り組んでいる事業や特徴など、下記のポイントをしっかりと把握しておきましょう。

・企業の事業内容

・企業理念

・働き方

企業の特徴を把握できていないと、「別にうちの会社じゃなくて良いのでは?」「志望度が低い」といった印象を持たれてしまう可能性があります。

業界のトピックを把握する

業界のトピックを把握するのも、志望度をアピールする際に必要です。

例えば、マーケティング業界を希望しているにもかかわらず、最近のニュースやSNSの使い方を理解していない場合、企業側から「本当に興味があるのかな?」と不信感を与えてしまいます。

しかし、業界のトピックを把握して、志望動機に組み込めば志望度を上手にアピールできます。

なぜそのトピックが話題になっているのか、そのトピックと志望している企業がどのように関連するのかまで把握できると、さらに面接官の心を掴めるでしょう。

業界研究で気をつけるべき3つの注意点

業界研究で気をつけるべき注意点は、下記の3つです。

注意

・時間をかけすぎない

・目的を忘れない

・インプットで終わりにしない

業界研究は闇雲におこなって成功するわけではありません。

それどころか、注意点を知らずに業界研究を行なってしまうと失敗する可能性があります。

これから紹介する注意点を抑えて、業界研究を成功させましょう。

時間をかけすぎない

業界研究に時間をかけすぎないようにしましょう。

確かに、業界研究は自分に合った業界を見つけるうえで非常に役立ちます。

ただし、業界研究を完璧にしたからといって、必ず内定が取れるわけではありません。

業界研究は、あくまでその業界へ入った後の働き方をイメージするものです。

ある程度、業界研究ができたら、なぜその会社に入りたいのか、志望動機を考えるフェーズに入りましょう。

業界研究を完璧にするよりも、業界へのイメージができたら次のステップへ進むのも内定を獲得するうえで重要なポイントです。

目的を忘れない

業界研究は業界について知り、自分がその業界に適性があるか、求められるスペックを満たしているか知るのが目的です。

企業、業界への理解を深めるのが業界研究ではありません。

企業に関する情報収集をしたからといって内定につながるわけでなく、ましてやそれらは入社してからも身につけられる知識です。

業界研究はあくまで自分が企業に適しているか判断する手段であり、業界研究をするのが目的にならないように注意しましょう。

下記のポイントを抑えて、業界研究の目的を見失わないようにしてください。

注意

・希望している業界で働くイメージができるか

・自分の描く将来性がその業界で果たせるか

・エントリーする企業が求める人材か

業界研究のノートにメモすれば、目的を見失いにくくなりおすすめです。

インプットで終わりにしない

業界研究を完璧にしたとしても、就職活動で活用できなければ意味がありません。

業界研究で得た知識は、いつでも見返せるようにノートにまとめるなどして、アウトプットしていきましょう。

具体的なアウトプット方法としては、業界研究で得た知識をエントリーシートに反映させ、キャリアセンターなどの担当者に添削してもらいましょう。

もしくは、OB訪問の方、同じ就活生に自分の意見を伝えるのもアウトプットの1つです。

業界研究で得た知識を自分のなかだけに留めず、周りに伝えて客観的なアドバイスをしてもらい、見直していきましょう。

まとめ|業界研究はミスマッチを防ぐための分析

本記事では、業界研究についてご紹介しました。

業界研究は入社後のミスマッチを防ぐために大切です。

「就職して良かった」と思える就職活動にするには、業界研究を妥協せずに取り組む必要があるでしょう。

なお、どの会社にも相性は必ずあるため、業界研究をしたからといって必ず内定獲得できるとは限りません。

業界研究が目的にならないよう、アウトプットも忘れず行いましょう。

場合によってはエージェントやOG・OB訪問を行いながら、客観的な意見をもらうのもおすすめです。

併せて、日頃からニュースや新聞を見るなどして、情報をキャッチアップしていきましょう。

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