フリーターが正社員に就職するための方法とは?正社員になるメリットや就活の進め方、必要な準備と注意点を一挙解説

フリーターが正社員に就職するための方法とは?正社員になるメリットや就活の進め方、必要な準備と注意点を一挙解説

目次
  1. 【フリーターが正社員に就職するために】フリーターを取り巻く現状とは?
  2. 【フリーターが正社員に就職するために】フリーターでいるメリット・デメリットとは?
  3. 【フリーターが正社員に就職するために】正社員になるメリット・デメリットとは?
  4. 【フリーターが正社員に就職するために】フリーターが正社員になるための方法には何がある?
  5. 【フリーターが正社員に就職するために】応募までの準備は何をすればいい?
  6. 【フリーターが正社員に就職するために】質の高い志望動機を書くためのポイント
  7. 【フリーターが正社員に就職するために】就活が成功しやすくなるコツ
  8. 【フリーターが正社員に就職するために】就活において注意すべきポイント
  9. 【フリーターが正社員に就職するために】フリーターにおすすめの業界・業種とは?
  10. まとめ

20代前半で就活をせずにフリーターをしている方の多くが、いつかは正社員への就職を考えるものです。

フリーターでいることのメリットも確かにありますが、将来を考えたときにやはり不安に感じる方は多いでしょう。

しかしいざ就活をする際に、何から始めればいいか、どんな準備が必要なのか、履歴書はどう書けばいいのかなど、疑問点もさまざまです。

この記事では、フリーターでいることと正社員になることそれぞれのメリット・デメリットをまとめ、就活の進め方や気を付けるポイント、質の高い履歴書を書くにはどうすればいいかなどを解説していきます。

【フリーターが正社員に就職するために】フリーターを取り巻く現状とは?

はじめに、フリーターという言葉自体をおさらいしておきましょう。

どんな人をフリーターと呼ぶのか、そして現在日本にはどのくらいのフリーターがいるのか、現状を確認してみます。

フリーターの定義

フリーターは厚生労働省の定めによると、「15~34歳で、男性は卒業者、女性は卒業者かつ未婚のうち、パート・アルバイトの雇用者、パート・アルバイトを探している完全失業者、家事・通学をしておらず就業が内定していない非労働人口でパート・アルバイトを希望している者」と定義されています。

35歳以上の場合は高齢フリーターと呼ばれることがありますが、これについては正式な名称はありません。

フリーターはどれくらいいる?

総務省の統計局が実施した調査によると、2022年度のフリーター人口は132万人で、日本の総人口における約1%、つまり100人に一人がフリーターであるといえます。

前年度は137万人、その前は136万人であったため、大きな変化はありませんがささやかな減少傾向にあるようです。

【フリーターが正社員に就職するために】フリーターでいるメリット・デメリットとは?

ここからは、フリーターを続けることに関してメリットとデメリットをまとめます。

フリーターでいることは決してマイナスなことばかりではありません。

正社員にないメリットがあることは確かです。

一方でデメリットも多くあるため、双方を比較したうえで検討した方がいいですが、基本的には就活をして正社員になるのをおすすめします。

フリーターのメリット

まずはフリーターでいることのメリットとして、以下の3点をご紹介します。

フリーターのメリット
  • 自由な時間を作りやすい
  • 働いた分だけ稼げる
  • 責任が少ない

自分のペースで気ままに必要な分だけ稼げるというのがポイントです。

それぞれ解説していきます。

自由な時間を作りやすい

フリーターであれば、月にどのくらい働くのか、1日あたり何時間働くのかをその時々で比較的自由に決められます。

もちろん契約次第で、たとえば月の労働時間の下限が定められていれば、その時間以上は働かなくてはいけません。

また、普段の月度末や年度末、サービス業は大型連休時など、繁忙期や書き入れ時といわれる時期は業務が立て込むため、出勤が増えることもあるでしょう。

とはいえ、あくまでアルバイトという形態であれば、正社員と比べるとシフトはある程度自由に調整できます。

家族や友人との予定や、自分の時間を作るにあたっては、正社員よりも希望休の申請が通りやすいため、フリーターでいる方が自由がきくでしょう。

働いた分だけ稼げる

正社員の収入は月給としてある程度決まっているのに対して、フリーターの収入は時間給につき、言ってしまえばシフトに入れば入るほど稼げます。

もちろん、日々の人員体制の都合などで思うようにシフトに入れないことも発生しますが、アルバイトを掛け持ちしたり、単発の日雇いアルバイトをすることでカバーは可能です。

極端な話、週のうちに休みを何日作るかは自分次第なため、働こうと思えばかなりの時間働けます。

体調管理が非常に大切になりますが、自分の身体と上手く相談しながら無理なく働くことで、働いた分だけたくさん稼げるというのはフリーターならではのメリットです。

責任が少ない

正社員と比べて責任が少ないというのもフリーターのメリットと言えるでしょう。

何もかもを正社員に任せてしまうのもよくありませんが、業務で困った際には気兼ねなく正社員を頼れますし、そもそも責任の大きな仕事が振られることが少ないため、いい意味で余裕をもって働けます。

あまり切迫詰まっていると、業務の質が落ちたり、必要な報・連・相が漏れたりなど支障が出てしまうため、心にゆとりがあるフリーターの方が働きやすいと言えるかもしれません。

また、責任が少ないというのは退職のしやすさにもつながります。

もちろんアルバイトといえど、事前の相談や引き継ぎなど、退職にあたって必要な手順がありますが、正社員が退職する場合と比較すると手間は少なくスムーズに進むでしょう。

フリーターのデメリット

一方でフリーターにはデメリットも多くあります。

メリットよりも明らかに多いため、必然的にフリーターを続けることはおすすめしません。

特に長い目で見たときには、正社員でいることの方が圧倒的にメリットです。

以下の項目をそれぞれ解説していきます。

デメリット
  • 収入が安定しない
  • 解雇されるリスクがある
  • キャリアアップ・スキルアップに限界がある
  • 大きな買い物がしにくい
  • 30代を過ぎると正社員就職がより困難に

収入が安定しない

フリーターのメリットとして「働いた分だけ稼げる」と述べましたが、そもそもシフトに入れなければ働けません。

掛け持ち先のシフトも同様ですし、単発の日雇いアルバイトも都合よく見つかるとは限らないため、毎月の給与が決まっている正社員と比較すると安定性を欠きます。

また、シフトに入っていた日であっても、閑散期で仕事がなければ、早上がりや急遽の公休もあり得るでしょう。

さらに、体調を崩してしまえば休まなければならないため、当然給料は発生しません。

収入面はフリーターにとって最大のデメリットと言えるでしょう。

解雇されるリスクがある

解雇のリスクが常にあるのもフリーターならではの大きなデメリットです。

正社員は期間を定めない無期雇用であり、懲戒といったレベルの有責事由など、よっぽどのことがない限りは会社から解雇されることはありません。

一方、アルバイトは月単位などでの有期雇用であり、契約更新がされるかどうかは日頃の勤怠で判断されます。

また、企業の経営が苦しくなった時などには、人員整理としてアルバイトは優先的に切られてしまうものです。

フリーターを続けているうちは、雇用の安定が得られません。

キャリアアップ・スキルアップに限界がある

アルバイトでいるうちは教える業務や任せる業務に限界があるため、それ以上のキャリアアップ・スキルアップが望めません。

正社員登用を使って社員になるのを見越しているのであれば、それに伴って必要な知識やスキルが身に付き、昇給・昇格も期待できます。

しかし、あくまでもフリーターを続けるのであれば、企業もある程度のレベルまでしか教えたり任せたりしないため、給与や待遇に上限が来ることを覚えておきましょう。

大きな買い物がしにくい

家や車といった高額な買い物をするとなると、多くの場合ローンを組むことになりますが、フリーターのままでいると審査が通らない可能性があります。

正社員でないというのは、いわゆる「社会的信用」が弱い状態であり、大きな買い物以外にもクレジットカードを作る際など、あらゆる場面で不都合が起きかねません。

やはり収入面や雇用が安定していないと判断されてしまうため、歳を重ねた先のライフステージの節目では、正社員でいることが好ましいと言えます。

30代を過ぎると正社員就職がより困難に

20代前半であればまだまだ若さを武器に就活できます。

20代後半から30代と歳を重ねていくにつれて、若さによる「ポテンシャル採用」というものがなくなり、その人の持つ経歴やスキルでシビアに判断されるようになるため、30代を過ぎるまでフリーターをしていると、希望する職種に就職することが困難になるでしょう。

これまでのアルバイトで培ってきたスキルや経歴を活かせる業種を狙わないと、なかなか就職できないかもしれません。

【フリーターが正社員に就職するために】正社員になるメリット・デメリットとは?

ここでは正社員になることのメリットとデメリットを解説します。

フリーターでいるよりも圧倒的にメリットが多いため、ぜひ早いうちに就活を始めるのがおすすめです。

正社員のメリット

まずは正社員のメリットとして、以下の5点を解説します。

主にフリーターのデメリットが好転したものと言えるでしょう。

正社員のメリット
  • 収入が安定する
  • 福利厚生が充実する
  • 解雇されるリスクがほとんどない
  • 社会的信用が得られる
  • ライフプランを立てやすくなる

収入が安定する

正社員は月の給料が決まっています。

多くの場合、フリーターが稼ぐ額よりも高い金額を最低限もらえますし、目標の達成報酬やボーナスなど、追加の手当てがあればさらに収入は増えます。

毎月決まった額が最低限保証されているため、一人暮らしの家賃や光熱費なども計算しやすくなり、自立した暮らしができるようになるでしょう。

福利厚生が充実する

有給休暇はもちろん、育児休暇や出産休暇などを始めとして、広く福利厚生面がアルバイトよりも手厚くなります。

アルバイトの場合これらの臨時休暇が適用されない場合もあるため、もしもの時に不安がつきものです。

正社員であれば自身の健康状態や、家族やパートナーなどさまざまな事情により長期の休みが必要になった場合などに、休職という形を取ることも可能になります。

解雇されるリスクがほとんどない

先述のとおり、アルバイトは有期契約で常に解雇される恐れがあるのに対して、正社員はよほどのことがない限り解雇される心配はありません。

社内規則に背いたり、そもそもの犯罪行為といった社会的に許されない行為をしてしまったり、圧倒的に社員が有責というような事案でない限り雇用面は安泰です。

社会的信用を得られる

正社員であるということは、収入と雇用が安定しているという対外的なアピールにもなるため、いわゆる社会的信用が得られます。

家や車の購入といったローンを必要とする高額な買い物や、クレジットカードの作成などにあたっての審査が通りやすいでしょう。

また、あまり気にしすぎる必要もありませんが、20代後半や30代にフリーターでいるよりは、正社員でいる方がやはり世間体が守られます。

ライフプランを立てやすくなる

歳を重ねていくと、そのうち結婚や出産、車や家の購入、引っ越しなどさまざまなライフステージの変化が起こります。

それらを迎えるにあたって、収入や雇用が不安定なフリーターでいると、計画自体立てるのが困難です。

正社員になれれば安定した収入と雇用、社会的信用が得られるため、⚪︎歳までにはいくら貯まっていて、⚪︎歳くらいには結婚して家を買ってといったプランが想像しやすくなります。

正社員のデメリット

一方で正社員にデメリットはあるのでしょうか?

フリーターでいるときと比べた場合の、「強いて言えば」という程度ですが、ここでは以下の2点を挙げて解説します。

正社員のデメリット
  • 自由な時間が減る
  • アルバイトと比べて辞めづらい

自由な時間が減る

正社員は基本的に週5日、毎日8時間勤務が目安で決まっています。

繁忙期などには臨時の出勤や日々の残業が増える可能性もありますし、他スタッフの体調不良などイレギュラーな欠員を埋めることも正社員の役目です。

フリーターが自分次第でシフトを調整しやすかったことを踏まえると、正社員は自由な時間の確保が困難になると言えます。

アルバイトと比べて辞めづらい

アルバイトが簡単に辞められるというわけではありませんが、正社員の退職はアルバイトと比べると手間が多いと言えるでしょう。

アルバイトの退職よりも引き継ぎの量も多いでしょうし、上司への事前の相談はアルバイト同様もちろん必須ですが、辞めてほしくないと引き留められるとさらに長引きます。

そもそも転職先が決まっていないと退職に踏み出しにくいですし、自由な時間を確保しづらい正社員の身で、在職中に転職活動をするのはなかなか困難です。

フリーターでいる時よりも、正社員は退職に慎重になりがちと言えるでしょう。

【フリーターが正社員に就職するために】フリーターが正社員になるための方法には何がある?

フリーターと正社員それぞれのメリット・デメリットを見てきましたが、結論から言ってやはり正社員になるのがおすすめです。

では、正社員になるためにはどんな方法があるのでしょう。

代表的な手段として、以下の5つを紹介します。

代表的な手段
  • 正社員登用を目指す
  • 就職・転職サイトを利用する
  • 就職エージェントを利用する
  • ハローワークに相談する
  • 紹介予定派遣を利用する

正社員登用を目指す

もし、あなたが現在働いているアルバイト先での正社員就職を考えている場合、正社員登用制度があるならぜひ利用しましょう。

通常の就活と同じように、正社員に昇格するにあたっては試験や面接がありますが、すでに勝手を知っている職場であるため、気持ちのうえでかなり楽になります。

もちろん簡単ではありませんが、他社に0から就活を挑むよりも、採用の可能性は高いと言えるでしょう。

就職・転職サイトを利用する

マイナビやリクナビなどに代表される、就職・転職サイトに登録するのもおすすめです。

就活を始めるにあたって、自分の適性や希望の業界、求人を出している企業など、あらゆることが分からない方は、まず登録してみましょう。

企業の求人情報や説明会の日時などを確認でき、興味のある業界や職種で絞って検索することでリサーチも容易です。

いろいろな業界・企業を見て回り、実際に企業説明会に参加してみることで、就活のモチベーションも上がりますし、自分のやりたいことが明確になっていくでしょう。

就職エージェントを利用する

就職エージェントの利用も非常に効果的です。

就職・転職サイトと異なり、担当者との個人のやり取りになるため、頼れる存在ができるという意味で心強いでしょう。

ヒアリングをしていく中で、あなたの適性などを見極め、希望業種以外にもおすすめの業界などを紹介してくれます。

自分一人では視野が狭くなってしまう恐れもあるため、エージェントの方と相談しながら就活を進めることは、採用の可能性が上がるだけでなく、就職後の定着にも有効です。

履歴書の添削や面接対策など、実践的な訓練もしてくれるため、ぜひ利用をおすすめします。

ハローワークに相談する

就職で困った際に思い付くのがハローワークです。

厚生労働省が管轄する公共の就職支援サービスであり、日本全国500ヶ所以上に設置され、無料で利用できます。

職業紹介に加え、就職活動そのものに関する相談、書類作成のサポートや面接対策、職業訓練といった実践的な訓練もできるほか、雇用保険の手続きなどさまざまなサービスが利用可能です。

取り扱っている求人数も膨大であり、中でもその地域の求人が豊富なため、現住所周辺で仕事を探している方は、一度相談に行ってみるのをおすすめします。

紹介予定派遣を利用する

派遣会社に登録して正社員を目指す方法もあります。

紹介予定派遣とは、派遣社員として派遣先でしばらく働き、一定期間働きぶりを確認した企業とあなた双方の合意のもと、直接雇用される仕組みです。

雇用を前提とした派遣であるため、派遣先でよほどの粗相がなく、真面目に勤務していれば、正社員を目指しやすい仕組みと言えるでしょう。

【フリーターが正社員に就職するために】応募までの準備は何をすればいい?

正社員になるための方法が分かったら、実際に就活に向けた準備をしましょう。

フリーターの頃のアルバイト応募と比べ、より丁寧な準備が必要です。

以下に挙げる4つをそれぞれ解説します。

応募までの準備
  • 就活に使うものを揃える
  • 自己分析で自身の強みや適性を知る
  • 企業・業界研究で志望先を絞る
  • 履歴書を記入する

就活に使うものを揃える

まずは就活に使うものを一式揃えましょう。

履歴書や職務経歴書といった応募書類や、面接で着用するスーツ一式などが大前提です。

スーツに関してですが、リクルートスーツ以外に、シンプルで入社後も着用できるものを選びましょう。

男性であれば黒やダークグレー、ネイビーといった落ち着いた色味、女性もネイビーやグレー、ベージュなどのベーシックな色味がおすすめです。

また、使うものではありませんが、応募にあたって身だしなみを整えることも忘れないでください。

応募書類の時点で証明写真も添付するため、「面接の前にやればいいや」ではNGです。

清潔感ある髪型や肌になるよう、日頃のケアで整えていきましょう。

自己分析で自身の強みや適性を知る

どんな業界に応募するか、自分が何をしたいのかを知るために、自己分析を徹底しましょう。

学生時代なども含めて自身のこれまでを振り返り、どんな性格で、どんな長所・短所があって、どんなことが好きかといったことを一度洗い出します。

経歴やその中で達成した実績、所有しているスキルなども丁寧に書き出しましょう。

あなたという人物を改めて知ることで、活かせる強みや経歴を目安にして、応募する企業や業界を探せるようになります。

履歴書における志望動機の記入にも大きく関わってくるため、丁寧な自己分析を心掛けましょう。

企業・業界研究で志望先を絞る

自己分析を踏まえて興味のある企業や業界が見つかれば、それらについてじっくり研究しましょう。

こちらも志望動機の質を大きく左右するため徹底的におこなってください。

同じ業界でも、企業によってコンセプトや今後のビジョン、働き方の文化などは当然さまざまです。

同業他社が数多くある中で、なぜその企業なのかという点を明確にすることで、入社の熱意が伝わりやすくなります。

また、業界そのものを広く研究することも、業界内のトレンドや情勢が把握できるため大切です。

履歴書を記入する

応募企業が決まり、丁寧な自己分析と企業研究ができたら、いよいよ履歴書の記入です。

誤字脱字のないよう、正確にきれいに書くことは言うまでもありません。

履歴書で大切なのは、志望動機や自己PR欄の内容です。

企業に熱意が伝わるように、あなたが企業に貢献できる強みや経歴をアピールし、「他社ではなくここ」という理由を明確に示す必要があります。

質の高い志望動機の作り方に関しては、このあと詳しく解説するので、ぜひこのまま読み進めてください。

【フリーターが正社員に就職するために】質の高い志望動機を書くためのポイント

就活の準備で挙げた履歴書ですが、いかに質の高いものを作れるかが非常に大事です。

内容に困る方が多い「志望動機」に関して、押さえるべきポイントをまとめるので、参考にしてください。

質の高い志望動機を書くためのポイント
  • 書き出しと締めくくりを大切にする
  • 志望動機と自身の強みをつなげる
  • 具体的な目標を述べる

書き出しと締めくくりを大切にする

まず意識するポイントは、書き出しと締めくくりを大切にするということです。

書き出しはあなたの第一印象であり、締めくくりはあなたをもっとも印象付ける部分といえます。

対人において、第一印象の悪い人にはしばらく悪いイメージを引きずってしまいますし、最後の別れ際で印象が悪い人とは今後すすんでコミュニケーションを取ろうとは思いません。

同様に、志望動機の書き出しと締めくくりは、採用担当者に与えるイメージを大きく左右します。

書き出しは結論から書くことで読み進めやすくし、締めくくりで企業への思いや貢献できる強みをしっかり示すことで、読みやすく熱意の伝わる志望動機になるでしょう。

志望動機と自身の強みをつなげる

自己分析で洗い出したあなたの強みや適性を、志望動機に上手くつなげましょう。

企業は自社に貢献でき、長く勤めてくれる人材を求めています。

いくらたくさんのアピールポイントがあっても、「ウチでは活かせそうもない」と判断されてしまえば採用されません。

たとえば、英語が全く必要ない職場に対して英語力がすごいことをアピールしても、効果が薄いのは明らかです。

営業職や接客業などではコミュニケーション能力、IT分野であればパソコンスキルといったように、志望先に合わせて自身の強みを取捨選択してください。

リンクしていることで、入社したい理由にも説得力が増し、熱意が伝わりやすくなります。

具体的な目標を述べる

採用担当者にあなたが企業で活躍している姿をイメージしてもらうため、具体的な目標を盛り込みましょう。

フリーターからの就職はそもそもの熱意が疑われやすいため、「○年後にはこうなっていたい」「○年以内に売上○%アップ」というように、具体的な数字を入れながら目標を伝えることが大切です。

数字を入れることで、企業研究もしっかりしてきたというアピールにもつながり、入社意欲の高さが伝わりやすくなるでしょう。

【フリーターが正社員に就職するために】就活が成功しやすくなるコツ

ここでは、フリーターの方の就活が成功しやすくなるコツを紹介します。

闇雲に応募して落ちることが多くなってしまえば、それだけ自信の喪失にもつながりかねません。

少しでも採用の可能性を上げるために、以下のポイントを覚えておきましょう。

就活が成功しやすくなるコツ
  • 未経験OKの求人を探す
  • 20代前半という若さを武器にする
  • 資格を取得する
  • エージェントの利用もおすすめ

未経験OKの求人を探す

「未経験OK」「未経験者歓迎」といった求人はチェックしておきましょう。

アルバイト経験の中から活かせるものがない限り、当然多くの業種が初めての内容です。

有資格者や実務経験が条件となる求人にはそもそも応募できないことがほとんどなため、未経験者OKの求人を優先的に探しましょう。

その名のとおり未経験者の応募も想定している求人であり、多くの場合研修制度も整っているため、応募にあたって心配は無用です。

20代前半という若さを武器にする

20代前半であれば、その若さだけで武器になります。

20代後半から30代になってくると、企業は中途採用者に対して確かな経歴やスキルを求めるため、フリーターからの正社員就職は容易ではありません。

しかし、20代前半という年齢は、四年制大学を卒業した新卒や、新卒入社後2〜3年で転職する第二新卒といわれる年齢と同じくらいです。

そして、新卒や第二新卒に対して即戦力を求める企業は少なく、むしろ若さゆえの体力や熱意、今後の成長を見越したうえでの「ポテンシャル採用」という形で採用します。

20代前半でフリーターの方は、今応募すれば採用で不利になる要素は最小限で済むでしょう。

資格を取得する

希望業種が決まっている場合、関連する資格を取得するのは非常に効果的です。

もし希望が絞れていない場合でも、どんな業種でも評価される汎用性の高い資格を取得できれば、採用されやすくなるでしょう。

社会人としてのビジネスマナー全般を学べる秘書検定や、Wordや Excel、PowerPointといった Officeアプリケーションを身に付けられるMOSなどは、どんな業種でも重宝される傾向です。

その他にも、接客業であれば販売員検定や、ホテルや観光業などの語学力が必要な業種であればTOEICのスコアなど、就活はもちろん入社後に役立つ関連資格はさまざまあります。

時間やお金を創出できるのであれば、ぜひ資格について調べてみて、取得を目指すのがおすすめです。

エージェントの利用もおすすめ

正社員になる方法としても紹介しましたが、エージェントの利用はやはり効果的です。

担当者の方が企業と応募者の橋渡しをしてくれるため、就活自体に不安を抱えている人にとっては非常に心強い存在といえるでしょう。

フリーターからの正社員就職は、「就活の進め方が分からない」「自分にはどんな仕事が合っているのか分からない」「そもそもフリーターから就職できるのか」など、さまざまな不安が付きものです。

エージェントを利用することで、応募書類の添削や面接の対策、日頃の就活に関する悩みなど、担当者が親身になって、あらゆる相談に乗ってくれます。

【フリーターが正社員に就職するために】就活において注意すべきポイント

フリーターが就活を進めるにあたっては、注意すべきポイントもいくつかあります。

これらを押さえることで採用されやすくもなりますし、入社後の早期退職も減るでしょう。

就活において注意すべきポイント
  • フリーターをしていた理由を明確にしておく
  • 嘘はNG
  • 将来的なビジョンを具体的に描いておく
  • ブラック企業には要注意

フリーターをしていた理由を明確にしておく

あなたがなぜフリーターをしていたのか、学校を卒業してなぜ正社員に就職しなかったのかという理由を明確に答えられるようにしておきましょう。

企業側はフリーターに対して、少なからずマイナスなイメージを持っているものです。

「責任を負いたくないのかな」「またすぐ辞めてしまわないか」などと誤解されてしまえば採用は難しいでしょう。

フリーターになった理由は、家庭の事情や応募者本人の夢のためなど人それぞれです。

うやむやに答えてしまうのが一番イメージは良くないため、自分の中で明確な理由を持っておきましょう。

嘘はNG

たとえばフリーターであったことを恥ずかしいと思っている場合、だからといって嘘をついて誤魔化そうとするのは絶対にやめましょう。

採用担当者もプロの方なので、面接で色々話していると無意識のうちに表情に出ていたり、どこかで矛盾が生じたりして、いつかはバレてしまいます。

嘘をついていたという事実で信頼はなくなるため、ほぼ不採用とみて間違いないでしょう。

また、運良く嘘がバレずに就職できたとしても、入社後にバレる可能性が非常に高いでしょう。

「この経歴、スキルであれば○○を任せられる」と業務を振られて、全くできなければ企業としては「話が違う」となってしまいます。

双方にデメリットしかないので、選考の中で嘘をつくのは絶対にやめましょう。

将来的なビジョンを具体的に描いておく

繰り返しですが、企業としてはフリーターの就職を慎重に見ています。

「すぐに辞めてしまうのではないか」「責任感が弱いのではないか」といった懸念があるためです。

応募者は企業側に熱意を伝え、長く働きたいことを示さなければならないため、なるべく詳細に、具体的な将来のビジョンを描いておきましょう。

将来的にこうなっていたいという目標を伝えることで、企業が抱く早期退職に対する不安は軽減されます。

年齢や数値など、具体的なものを提示することでさらに説得力が増すため、企業研究で得た情報をもとに、自分なりのビジョンを作っておきましょう。

ブラック企業には要注意

いざ正社員に就職できても、万が一ブラック企業といわれるような職場では就職のやり直しです。

むしろ簡単に退職もできないため、そもそも求人を見極め、応募しないように気を付けなければいけません。

求人時点で見極めるためのポイントとしては、主に以下の4つです。

見極めるためのポイント
  • 同業他社より明らかに高給
  • 募集期間が長い
  • 口コミ評価が低い
  • 離職率が高い

同業他社より高給なことと、募集期間が長いことは、どちらも深刻な人手不足が影響しています。

スタッフがすぐに辞めてしまって人材がなかなか集まらないために、給与を他より高くして魅力的に見せ、集めようとしています。

しかしやはり人材が定着せず集まらないため、結果的に募集期間が長くなっているというのが実態です。

口コミ評価の低さと離職率の高さは、実際に働いたことのある方のリアルな声といえます。

職場環境が悪かったために多くの方が退職し、それを口コミサイトに投稿しているため必然的に評価が下がるということです。

求人を見る際には上記の4つのポイントを意識することで、ブラック企業に入社してしまうリスクを減らせます。

【フリーターが正社員に就職するために】フリーターにおすすめの業界・業種とは?

最後に、フリーターが正社員になるにあたっておすすめできる業界・業種を紹介します。

専門的なスキルが不要で未経験歓迎なことが多かったり、そもそも人手不足で採用されやすかったりするのが特徴です。

フリーターにおすすめの業界・業種
  • 接客・販売
  • 営業職
  • IT業界
  • 介護職

接客・販売

接客・販売業は専門的な知識や資格を必要としません。

もちろんアパレルであれば服の知識、化粧品であれば美容関係の知識など、売る商品に応じて最低限の知識は必要になりますが、これらは仕事をしていく中で自然に覚えていきます。

多くの求人が未経験者歓迎であり、就職にあたってメンタル面のハードルは比較的低いといえるでしょう。

営業職

営業職も接客・販売と同様、専門知識やスキルを問わないものが多く、未経験者歓迎の職種です。

もちろんこちらも、不動産営業であれば宅建資格といったように、有資格者であることに越したことはありません。

とはいえ、新卒入社の多くは資格も持っておらず未経験ということを考えれば、営業職もそこまで身構えなくて大丈夫でしょう。

選考においては、ヒアリング力やプレゼン力といった、コミュニケーション能力をアピールできるエピソードや経歴があると効果的です。

IT業界

IT業界と一口にいっても、職種はエンジニアやプログラマー、WebデザイナーやITコンサルタントなどさまざまです。

プログラミングといったパソコンの専門的な知識やスキルが必須なイメージもありますが、業界自体が人手不足なため、採用の間口が広くなっています。

また、実際のところクライアントへのヒアリングや、チームメンバーとの協力など、対人のコミュニケーションが非常に大切なため、未経験で資格なしでも十分勝負できる業界です。

介護職

介護職も近年ニュースでもよく取り上げられるほど、人手不足が深刻な業界なため、フリーターからの正社員でも、採用されるチャンスは大いにあります。

コミュニケーション能力やホスピタリティー精神など、過去のエピソードや自身の性格を振り返り、アピールできる材料を集めましょう。

働きながら資格を取得し、キャリアアップも目指せる職種なため、高いモチベーションがあれば将来的にも安泰です。

まとめ

この記事ではフリーターの方が正社員に就職できるのか、就活を成功させるためのポイントや注意点と、おすすめの業種を解説しました。

フリーターから正社員への就職は、そもそも難しいのではないかと不安になる方も多いかもしれませんが、丁寧な自己分析や企業研究を踏まえて志望動機を書き、選考時に嘘さえつかなければ、十分に戦えます。

アルバイト経験で活かせるものがあるかもしれませんし、あなたの性格やこれまでの経験の中には、企業にアピールできる強みが必ず何かしらあるはずです。

20代前半であれば、若さそのものも大きな武器になります。

正社員になることは、収入や雇用が安定して将来のライフプランも立てやすくなるなど、メリットが豊富です。

就職に対してネガティブにならず、コツコツ準備して正社員採用を勝ち取りましょう。

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