はじめに
企画営業職に興味を持っていても、業務の詳細や必要なスキルがわからず、なかなか一歩を踏み出せない方も多いと思います。
企画営業職とは、自社の商品やサービスを用いて顧客に企画を提案し、課題解決を行うことで契約・売上につなげる職種のことで、経験や年齢を問わず活躍することができる仕事です。
この記事では、企画営業職の業務内容やスキル、面接の対策など、第二新卒の方が企画営業職へ転職するうえで知っておいた方が良いことを解説していきます。
転職をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
【第二新卒から企画営業へ転職】第二新卒は企画営業への転職がおすすめ!
企画営業職は、顧客に対して誠心誠意向き合うため、熱量が重要視される仕事です。
そのため、若くてモチベーションの高い方が多い第二新卒を採用しようと「第二新卒採用」の枠を設けている企業が多くあります。
中には、特別手当や資格取得支援などを行ってくれる企業もあり、高待遇で転職する大きなチャンスにもなるでしょう。
さらにインセンティブ制度もあり、業績次第では他の職種を大きく上回る給与を得ることも可能です。
第二新卒の方は、ぜひとも企画営業に転職してみてください。
未経験でも転職しやすい
企画営業職として活躍するうえで求められるのは、自社の商品やサービスに関する知識です。
そのため、企画営業職は学歴や専門知識が比較的必要とされない傾向があります。
未経験の場合は、コミュニケーション力や営業活動に対するモチベーションをアピールすると良いでしょう。
第二新卒として社会人の基本的なビジネススキルが身についていると判断されれば、ポテンシャル採用という形で未経験から採用される可能性も十分にあります。
また、営業職は企業の利益に直結する存在です。
そのため、ほとんどの企業に営業の部門が設けられており、総合的な需要は非常に大きいと言えます。
有効求人倍率も他の職業を大きく上回っていますので、少しでも興味のある方はぜひチャレンジしてみると良いでしょう。
専門的なスキルは必要ない
上でも軽く触れた通り、企画営業職において重要なのは、自社製品やサービスに関する知識とコミュニケーション能力、そしてモチベーションです。
特定の学問からなる専門知識は必要ないので、入社後に仕事を覚えることさえできれば、現段階で知識の蓄積がなくとも十分に活躍することができるでしょう。
もし企画営業職に興味があるという方は、前もってコミュニケーション力を磨き、初対面の方とも緊張することなく話せるようになっておくことをおすすめします。
顧客に自社の商品やサービスを売り込むという業務上、コミュニケーション能力は必須です。
顧客の相談に乗る機会も豊富にあるため、円滑な商談を行うためにも、最低限の交渉はできるようにしておくと良いでしょう。
やりがいも大きい
営業職は、多くの場合にノルマが設定されています。
ノルマとは、個人に割り当てられた目安であり、一定期間内に上げるべき利益量のことです。
最初のうちは大変に感じるかもしれませんが、ノルマを達成した際には強いやりがいを感じることができるでしょう。
会社によっては、契約実績や営業成績に応じた報奨金を設定しているところもあります。
自身の上げた成果の分だけ給与が増えることも、企画営業における大きなやりがいと言えます。
また、企画営業としての仕事は、自社の商品やサービスを売るだけにとどまりません。
商談を通して顧客の抱える問題を見極め、自社の商品やサービスを用いて課題の解決に必要な提案を行うことも、企画営業としての重要な責務です。
課題解決に成功した場合は、顧客がとても喜んでくれることもあります。
自身の営業活動の成果として、顧客の課題解決に貢献できたときには強いやりがいを感じられるでしょう。
【第二新卒から企画営業へ転職】企画営業とは
企画営業は営業職の一種であり、通常の営業職と同じく、自社の商品やサービスを顧客に対して販売することが主な業務です。
通常の営業職と異なる点は、世間のニーズを調査したり、集めたデータを分析して因果関係を明らかにしたりするなど、自社の商品やサービスが社会でどう必要とされているのかを顧客に対して提案する点です。
これによって、自社の商品やサービスにプラスアルファの価値をつけることができ、より効率的に自社の商品やサービスを売り込めます。
通常の営業職よりも、マーケティング要素が強いことが企画営業職の特徴であると言えるでしょう。
仕事内容
上で述べた通り、企画営業はマーケティング要素の強い職業です。
自社製品を売り込むために、さまざまな業務を遂行しなければなりません。
販売促進のためのプロモーション活動を主導するほか、商品の販売後には今後の戦略やサービスの運用方法の立案に携わるケースも多くあります。
また、イベント運営を行う際には、会場の手配やセッティング、スタッフの確保から広告の依頼まで、一通りのフローを担うこともあります。
もちろん、企画立案のためのデータ分析や情報収集にも力を入れなければなりません。
営業
企画営業職において、企業への「営業活動」は欠かせない業務です。
まずはじめに、クライアントを探すところからスタートします。
業界の動向や市場のニーズをもとに、自社の製品やサービスを購入してもらえる可能性のある企業や個人にアポイントを取りましょう。
方法はさまざまですが、電話やネット・ビジネスメールでの問い合わせが一般的です。
強くアプローチしたい場合は、直接訪問してお話をすることもあります。
その後はアポイントが取れ次第、商談へと移ります。
相手が新規のクライアントである場合、まずは自社製品に興味を持ってもらうことから始めなければいけません。
自身の培ったノウハウやコミュニケーション力を駆使して相手の関心を引き、自社の商品やサービスの売上に貢献しましょう。
企画立案
次に、販売・運用企画の立案を行います。
自社商品やサービスに対する付加価値に直結するため、企画営業職においてはこのフェーズが欠かせません。
自らが主体となって提案を行えることから、企画営業における大きな魅力のひとつでもあります。
自社商品やサービスの説明をしているだけでは、契約につなげることはできません。
コミュニケーション能力を駆使して顧客の抱えている課題を見つけ出し、自社の商品やサービスを使った解決法の提案を行っていきます。
そうすることで、自社の商品やサービスに付加価値が付き、より一層の魅力を感じてもらえるようになります。
売り込みのチャンスは一瞬なので、相手のニーズをすかさず察知し、すばやく営業・提案を行わなくてはなりません。
普段から情報に対する感度を高め、顧客の反応に柔軟に対応できるよう備えておくことが、企画立案においては大切です。
マーケティング
企画営業職の特徴として、通常の営業職よりもマーケティング要素が強いことが挙げられます。
上で述べた「販売・運用企画の立案」をはじめ、さまざまな角度から顧客に自社製品やサービスの魅力をアピールしていくことが、売上を向上させるポイントです。
消費者の動きや社会の情勢からニーズを導き出す、持ち寄ったデータを分析し因果関係を明らかにするなどして、顧客ごとに適切な提案を行っていきましょう。
そうすることで、自社製品やサービスの魅力を向上させ、売上につなげることができます。
また、顧客に対して「もうひとが押しほしい」という際は、価格の見直しを行うこともあります。
上司に値下げや仕入れ数の調整を提案し、顧客が求める予算感に合わせるために交渉することも、企画営業の大切な業務と言えるのです。
年収
企画営業職の年収は、400万円ほどが一般的であると言われています。
これは、日本の平均年収とおおよそ同等の金額です。
営業職の力量を重要視している企業では、営業成績による「歩合」を採用しているところもあり、そういった企業では上記の額以上の年収が見込めることでしょう。
企業によっては、出来高に応じた昇給制度や、営業成績をベースにした報奨金(インセンティブ)制度が備えられている場合もあります。
とくに実力に秀でている場合は、1000万を超える年収を手にできることもあります。
営業成績に限らず、取り扱っている自社製品やサービスの種類にもよりますが、自身の力量次第で高額な年収を獲得することができる点も企画営業職の大きな魅力です。
【第二新卒から企画営業へ転職】企画営業に必要なスキル
企画営業は、商品販売のプロフェッショナルです。
通常の営業活動から企画の立案、マーケティングまで、ありとあらゆることを一手に担当することが多く、必要とされる能力も多岐にわたります。
ここでは、企画営業の業務において、必要とされるスキルを順番に紹介していきます。
企画営業を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
現時点でこれらのスキルが高いレベルで備わっているのであれば、企画営業として採用される可能性が高いだけでなく、入社後に十分な活躍ができるでしょう。
コミュニケーション力
企画営業職における、もっとも基本的なスキルがコミュニケーション力です。
商談の相手となる顧客は初対面であることがほとんどのため、緊張せず冷静に話を進めていける力が問われます。
顧客に「この人になら悩みを話してもいい」と感じてもらえるだけの信頼関係を築き上げる力や、顧客の課題を正確に聞きとることのできるヒアリング力なども必要です。
さらに、自身の主張で相手を納得させられるだけの説得力がなくては、商談を取りまとめることは難しいでしょう。
単純な「話のうまさ」だけではなく、自社の商品やサービスの魅力を巧みに伝えて購入を促す力が、企画営業の場におけるコミュニケーション能力です。
自社の商品やサービスの利点を論理立てて説明し、的確に顧客を納得させられるかどうかが企画営業としての腕の見せどころとなるでしょう。
事務処理能力
企画営業職では、事務処理能力もまた重要です。
事務処理能力とは、複雑な情報や膨大な資料を整理し、限られた時間やリソースを有効活用する力です。
企画営業の役割は数多くありますが、昨今ではSNSや通信技術の発展により、顧客との接点がさらに複雑になってきている傾向があります。
また、同時にインターネットから得られる情報量も格段に増加しています。
そのため、情報を収集すること自体は簡単でも、得た情報の真偽を検証したり、情報をいつでも使えるように整理しておいたりすることが非常に難しくなってきているのです。
当然ですが、顧客に提示する資料は、わかりやすく明らかなデータで構成されていなければなりません。
そのため、処理しやすい形に情報をまとめ上げることができる事務処理能力は、企画営業職にとって非常に重要です。
発想力
常識にとらわれない柔軟な発想力も、企画営業職に必要なスキルのひとつです。
顧客が抱えている悩みや問題は千差万別と言えます。
企画営業はそのすべてに対応し、さまざまな技術や手法・システムを用いて顧客の課題解決を主導しなければなりません。
中には、通常のセオリーだけでは解決できない課題も多く存在します。
ときには、自らが前例を作るつもりで新しい解決手法を望まなくてはならず、その際に「発想力」の真価が試されることでしょう。
「これはこうでなければいけない」「今まではこうしていたから今回もこうだろう」といった固定観念にとらわれないように、より多角的な視点から物事を観察することを日頃から意識しましょう。
そうすることにより、企画営業に必要な発想力を養うことができます。
【第二新卒から企画営業へ転職】企画営業に向いている人
企画営業職は、何かと負担のかかる仕事です。
営業成績のノルマに追われてしまうことも多いうえに、新規顧客の獲得を目指し、ダメ元で何度も顧客のもとへ足を運ばなければならないこともあります。
まず第一に、どんなことがあっても折れない心が必要です。
そのため、人によって向き不向きが出やすく、せっかく入社したのに企画営業の業務にうまく馴染めないという場合もあります。
ここではそのようなミスマッチをなくすべく、企画営業の業務に向いている人の特徴を紹介します。
自分が企画営業職で働いている姿をイメージしてみましょう。
向上心のある人
自身の実力を高め続けられる向上心のある人は、企画営業職に向いていると言えます。
上で述べた通り、企画営業は直接顧客と向き合って商談を行う仕事です。
顧客の思いを汲み取るヒアリング力をはじめとした多くの技術が必要とされるほか、自身が導き出した最適解で相手の心を動かすだけの熱意が必要不可欠です。
こうした技術は営業職特有のもので、実際に業務で経験しないとなかなか身につきません。
そのため、自身の業務をきちんとこなしつつも仕事から新たなことを学び、日々スキルを身につけて自身を高め続けることのできる向上心が必要とされるのです。
何事においても学び続け、決して現状に満足することのないチャレンジ精神が備わっていれば、きっと企画営業職で活躍できることでしょう。
分析が好きな人
企画営業職は、顧客の抱える課題を解決に導くことによって、自社の商品やサービスの売り込みを行います。
その性質上、マーケティングやリサーチを行う機会が多くあるため、物事を冷静に見極められる分析力がある方は企画営業に向いていると言えるでしょう。
また、企画営業としてさまざまな企業を訪問したときも、相手企業の現状を把握できなければ話が進みません。
市場調査や商品開発・企画の提案などにおいては、客観的な視点を持って問題を把握することが非常に大切であるため、企画営業に分析力は不可欠な要素です。
自分の力で結果を出すことが強く求められる仕事でもあるため、リサーチやマーケティングなどの分析を好んで行える人は、ほかの同業者に比べて一歩有利であると言えるでしょう。
ポジティブな人
企画営業は、ノルマや売り込みなどで負担がかかることが多い仕事です。
商談がうまくいかないことも多く、ついついマイナス思考に陥ってしまうこともあるでしょう。
とくに繁忙期などはプレッシャーが重く、ノルマにも追われてしまいがちです。
企画営業は、そういった状況下においても前向きな思考を保ち続けなければなりません。
そのため、逆境に強いポジティブな思考を持つ方は企画営業に向いていると言えます。
また、商談の中で顧客にさまざまな提案をしていかなければならないのが企画営業の仕事です。
自身の分析結果から導き出した見解をもとに、最後まで責任を持って顧客を導いていかなければなりません。
提案の場において自身の主張に自信を持つことができなければ、顧客にかえって不信感を与えてしまいます。
最悪の場合、貴重な商談の機会を逃してしまいかねません。
そのため、提案の場において後ろ向きな思考をしないことが企画営業では大切です。
【第二新卒から企画営業へ転職】第二新卒から企画営業に転職するために
第二新卒とは、学校を卒業後、新卒で入社して数年ほどで退職した若者のことを意味します。
新卒と比べ、社会人経験があるためにビジネスマナーを会得していることが特徴です。
若いがゆえに環境への適応も早いため、中途採用の中で「第二新卒採用」として比較的高待遇で専用の採用枠を設けている企業も少なくありません
とくに、企画営業は稼働人員がそのまま利益に直結するため、人員数を増やそうと積極的に求人を出している企業が多くあります。
企画営業は、まさに第二新卒向けの職業と言えるでしょう。
第二新卒歓迎の企業を積極的に受けよう
上で述べた通り、第二新卒は企業から必要とされやすい存在です。
新卒のように研修を受けさせる必要がほとんどなく、教育コストを安く済ませられる点が企業にとって都合が良いからです。
そのため、第二新卒歓迎の看板を掲げている企業を受けることによって、より一層採用される可能性を高められるでしょう。
新卒と比べ、前職で得た経験を活かせる点も第二新卒として転職する際の大きなアドバンテージです。
企画営業で必要とされるスキルは幅広いため、どれかひとつでも前職で身につけていると、転職先の企業から求められる可能性を上げられます。
また、営業と一口に言っても業務形態は多種多様です。
自身が形成したいキャリアプランに合わせて、志望する業務形態を明確にしておくと入社後のミスマッチを防げるでしょう。
面接対策をしよう
第二新卒採用では、前職の経験を存分にアピールすることが大切です。
自身が得意なことや前職から得たスキル、将来的にやってみたいことなどを一通り面接官に伝えましょう。
さらに、自身のキャリアプランを明示することで、企業とのミスマッチを防止することもできます。
企画営業における面接の場では、その人物が「商品やサービスの売り込みに向いているか」という部分を重点的に見られます。
営業をかけるうえで重要な人当たりの良さやコミュニケーション能力をはじめ、論理的な思考力や好奇心、仕事にかける熱意などが判断基準となってきますので、そういった部分を面接官に全力でアピールすることが大切です。
また、企画営業職はマーケティングの要素もあわせ持っている職業です。
自身にもマーケティングの経験や知識があるのであれば、前面に押し出してアピールするようにしましょう。
高い確率で、企業に「この人材は確保しておきたい」と思ってもらえるはずです。
転職エージェントを活用しよう
転職活動を行うためには、さまざまな準備をしなければいけません。
転職企業探しから応募書類の作成、面接・試験対策まで、1人ですべてこなすのはとても大変です。
初めての転職の場合はわからないことも多く、家族や友人などに相談してみても明確な回答が得られないケースも多いと思います。
企画営業への転職を考えている場合は、転職エージェントを利用することがおすすめです。
転職活動の専門家であるキャリアアドバイザーが、応募書類の作成を最初から最後まで責任を持ってサポートしてくれます。
面接に向けた対策にも力を入れてくれるので、自身の経験やスキルを存分にアピールしたうえで転職活動を行えるでしょう。
転職活動の良き相談相手として疑問や不安を解決してくれますので、ぜひ転職エージェントを利用してみてください。
まとめ
今回は、第二新卒で企画営業への転職を考えている方を対象に、必要なスキルや仕事内容を紹介しました。
企画営業職にはノルマが設定されていることも多いため、最初は負担を感じるかもしれません。
しかし、その分業績に応じての報奨金が期待でき、高い給与を狙うこともできる仕事です。
また、顧客の悩みに直接寄り添う機会も多くあるので、やりがいを感じる瞬間も多いでしょう。
若いうちから企画営業のノウハウを蓄積できれば、将来的には業界のベテランとして多大な業績を上げられるチャンスも十分にあります。
第二新卒の方は、企画営業の世界では大いに期待され、歓迎されている存在です。
企画営業職に興味をお持ちの方は、ぜひともチャレンジしてみてください。