はじめに
新卒で営業職を目指す就活生の多くが、営業職をめざす志望動機がわからないという事態に陥ります。
なんとなくというのは、もちろん志望理由としては使えません。
しかし、営業という仕事は、改めて注目してみると、メリットがたくさんあることがわかります。
今回は、そんな営業の魅力的なメリットについて紹介しますので、ぜひ確認してみてください。
営業職というのは、なんとなく当たり前すぎる仕事なので、改めてメリットを注目する人が少ないです。
しかし、それでは自らの選択肢を狭めていることにもなりますので、それだけはやめましょう。
営業という仕事の業界研究を機会にして、自らの視野を広げることにもチャレンジしてみると良いです。
そうすれば、必ず就活の際にも役立ってくれるはずです。
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【新卒で営業職】そもそも営業職ってどんな仕事?
まずは、志望動機を考える前に、そもそも営業職という職種への理解は足りているのかチェックしてみましょう。
営業という仕事を知らない人は少ないですが、しっかりとこの仕事を理解している人も少ないです。
特に学生の間は、営業職について掘り下げる機会がないため、余計にわかりにくくしているのかもしれません。
これが不十分だと、自分が就職してからやることがイメージできず志望動機が薄っぺらいものになってしまうので、そんなリスクを避けるためにも、営業の仕事を改めて確認してみましょう。
営業は「相手の課題に対する解決策を提案する」仕事
そもそも営業職とはどのような仕事か、一言で説明できるでしょうか?
営業という仕事を一言でまとめるならば「相手の課題に対する解決策を提案する」という仕事になっています。
営業というのは、どうしても物を売る、物を売りつける仕事と思われてしまいがちですが、ものを売って利益を上げるばかりではなく、顧客の悩みを聞き出すのも営業の仕事の一つになってきます。
顧客とのコミュニケーションを一番できるのも営業という仕事で、信頼しているあなたにだからこそ悩みを話してくれる企業の担当者もいるでしょう。
営業職への見方が少し変わってきたのではないでしょうか?
営業についてより深く知りたいという方は、ぜひこちらの記事もチェックしてみてください。
【新卒で営業職】新卒で営業職を目指す4つのメリット
ここでは、より営業職を理解するために、そして好きになるために、新卒で営業職を目指す場合の4つのメリットについて紹介します。
幅広い業界を目指せるというポイントもありますし、ビジネススキルを高められるメリットもあります。
意外なほどメリットが大きく、選択肢も豊富なのが営業なので、覚えておくと良いでしょう。
そうすれば、営業として活躍したいと思えるかもしれません。
幅広い業界を目指せる!
営業という仕事は、物を売ったり、ユーザーの悩みを確認したりする仕事なので、どんな業界にも必要な仕事になってきます。
そして、業界が違うと、それぞれ必要とされるスキルも違うので、千差万別のおもしろい業界です。
一方で、エンジニアやコンサルなどの専門職では、目指せる業界が絞られてくるでしょう。
そういった意味では、これほど選択肢の豊富な仕事というのは、営業くらいなのかもしれません。
たとえば、エンジニアやコンサルを目指す場合には、選択肢も狭くなってくるので、どうしても視野狭窄に陥りやすいです。
視野狭窄に陥ったり、固定観念ができたりしてしまうと、かなり自分の可能性を減らしてしまうので、若いうちは特に注意する必要があるでしょう。
営業という仕事は、可能性を模索する段階においては、かなりおすすめで、いろいろな業界でいろいろな人たちに接することによって、自分が進む道がより明確になる可能性もあるのです。
ビジネススキルが得られる!
端的にビジネススキルが得られるというメリットがあります。
実はファーストキャリアが営業という人はかなり多いです。
そして、最終的には実力派と認められるような人であっても、最初は営業として地道な道を歩んできたという人も多いです。
このように、営業になったからといって、キャリアを積めないという考え方は、まったくの間違いだと言えるでしょう。
少し極端な話をすると、営業だからこそキャリアを積めるという考え方もあるのです。
ファーストキャリアが営業で、そこからどんどんキャリアを積んだ人も多いので、いろいろと確認してみると良いでしょう。
また、お客様の視点で考えたり、自分の考えを相手にわかりやすく伝えるといった今後のキャリアに活かせる経験が積める点にやりがいを感じている社会人も多くなっています。
つまり、営業という仕事は将来のキャリアパスを開くには最適な職種なのです。
課題発見力・ヒアリング力
営業をすることによって、得られる能力で大きいのが、課題発見力です。
また、ヒアリング力も同時に培えるでしょう。
具体的に、顧客から見て、営業に求められる事柄はなんなのかを考えてみると、それは自分たちの課題を発見して、それを解決してくれるアドバイスをくれることです。
さらに、その前にはしっかりと自分たちの声をヒアリングしてくれるかを求められます。
このように、営業の仕事とは、ある意味で聞く仕事なので、高いヒアリング能力が求められますし、自然とこういった能力が高まっていきます。
さらに、課題発見能力というのは、基本的にどんな仕事にも応用できるのです。
課題を見つけて、それを解決するために取り組むという仕事は、ほとんどすべての仕事の至上命題と言えるのではないでしょうか。
たとえば、グルメであっても、おいしいものを探しているお客さんの欲求を解決してあげます。
ファッションであっても同様で、自分に似合う服を探しているお客さんに、それを提供してあげるのです。
つまり、課題発見能力の向上は万物に通じる道といっても過言ではないでしょう。
課題発見能力というのは、具体的に、課題を持っているであろうお客様にアプローチする能力と、お客様の課題が何なのかを探るという両方のスキルに分けられます。
そして、営業をすることによって、著しくそれらが向上するでしょう。
論理的に伝える力・プレゼン力
営業は製品やサービスの特徴をわかりやすく伝えられなければならないので、論理的に伝える力がいやでも伸びていきます。
営業マンは、限られた時間で商品の良さを伝えるという課題もあるのです。
それは当然で、顧客はあなたのために無駄な時間を浪費する時間がないからです。
そうすると、論理的に物事を伝えなければ、とても時間が足りなくなってしまいます。
さらに、それに加えて、プレゼン能力も高まっていくでしょう。
プレゼン能力というのは、メリハリの能力で、商品の良さは知っているが、どこをピックアップすれば、お客様に伝わるのかという点を把握する必要があります。
プレゼン能力は、どのような業界においても役立つので、仮に転職することになったときにも役立ってくるでしょう。
また、すさまじく高いプレゼン能力を身につけた場合には、芸能の仕事にチャレンジするといった選択肢まで生まれてしまいます。
コミュニケーション能力・人脈
これは営業の必須能力です。
とにかくコミュニケーション力を求められ、日々顧客と対話しなければならないからです。
ただ、営業として働くことができれば、コミュニケーション能力はいやでも身につきます。
よく言われるのが、学校時代はそれほど明るい性格ではなかった人が、営業職に就くことによって、同窓会であまりの激変ぶりに驚かれたというものです。
このことからもわかるのが、営業という仕事はコミュニケーションスキルを磨くのにはピッタリなのです。
もともと得意な人はもちろん営業の仕事におすすめですが、逆に苦手だった人が経験を通じて得意になるというケースもあるので、そういった人にも自分を鍛えるのにおすすめです。
また、社外の人とも関わる機会が多いため、人脈が広がり、次のビジネスチャンスにつながることもあります。
こういった人脈は、転職する際にとにかく役立つので、思わぬメリットがあるのが営業なのです。
実力に応じた報酬が得られる!
ベンチャーのように実力主義的な側面を持っているのが営業です。
そのため、ベンチャーを志望したいけど、安定しないので迷っているという人は、大企業の営業を目指してみてはいかがでしょうか。
営業はインセンティブ制度が採られることが多いので、上げた成果に応じた報酬が得られるため、高給も目指すことができます。
そのため、若いうちからとにかく稼ぎたい、実力主義が良いという人にはおすすめです。
人によっては、20代のうちに4桁の年収を叩き出す人もいて、成果をあげれば上げるだけ年収というものは高まっていきます。
会社や社会に貢献できる!
会社や社会への貢献度をやりがいに感じる人も多いでしょう。
お金ではなく、やりがいという人であっても営業の仕事では十分に満足することができます。
さらに、お客さんの感謝の気持ちを最初に聞くことになるのが営業です。
良い商品を紹介すると、褒められますし、頼りにされるでしょう。
エンジニアなどは、なかなか直接お客さんに感謝されるということがない仕事なので、そういった意味では営業の特権とも言えるかもしれません。
相手の課題を解決できる
営業というのは顧客との接点です。
そのため、お客様の声を直接聞くことができるという特徴があります。
お客様に最も近い距離で課題を発見できるというのは意外におもしろいものです。
また、営業が起点で新たな事業やサービスが生まれることもありますので、意外にスケールの大きさも持っています。
要は営業という仕事の捉え方の問題なので、営業という仕事を広い視野で見ることができれば、実はかなり魅力的な仕事になっているのです。
企業の製品やサービスを広められる
企業の商材を世の中に広めていくのも営業の仕事です。
商材が好きな場合や商材に興味関心があったらメリットに感じることができるでしょう。
【新卒で営業職】志望動機を考える際のポイント
ここでは、新卒で営業職への志望動機を考える際のポイントを3つ紹介していきます。
志望動機は、面接の合否が決まる重要な要素です。
他の人と差をつけ、面接官の印象に残るような志望動機を目指すことが必要です。
しかし、実際に志望動機を書くときに、どのように書き出し、どのように締めくくれば良いのか悩む人もいるのではないでしょうか。
志望動機を考える際のポイントをしっかり押さえて、より優れた志望動機にしていきましょう。
今までの経験をどう活かせるか
志望動機では今までの経験で何を学んだのか、また、それをどのように営業で活かしていけるのかを考える必要があります。
たとえば
「私は、〇〇部で部長として部員を引っ張ってきました。
その結果、数多くの大会で優勝を獲得することができました。
貴社でも責任感をもって活躍していきたいです。」
これでは、部長をしていた・大会で優勝したという印象しか残らず、説得力が足りません。
また、面接官は、輝かしい成績よりもどう努力してきたのか・何を学んだのか・どう活かしていけるのかを知りたいと思っています。
したがって、アルバイトや部活・サークルなどの経験から営業職につながるような、具体的な内容を伝えることで、入社後に活躍するイメージをしやすくなります。
営業職でなければならない理由
今までの経験を活かす場所が「なぜ、営業職でなければならないのか」という理由も考えておく必要があります。
「スキルを身につけて成長したい」「お客様に満足してもらいたい」「コミュニケーション能力を活かしたい」など、さまざまな理由があると思います。
また、これらに具体性をもたせることで、営業職でなければならない理由に加えて、その企業でなければならない理由も自ずと見えてくるでしょう。
理由を明確化することは、面接でスムーズに回答する準備でもあります。
そのため、理由を明確にしておくことが重要になるのです。
理由が見つからない場合は、ほかの職業や企業との相違点を見つけ、営業職・企業の魅力的な部分を理由としてあげると良いでしょう。
営業職への覚悟
営業職は、常にノルマを与えられる、プライベートの時間を充分に確保できないなどが原因で、ストレスがたまりやすい職業といわれています。
また、成果が出ないと、精神的にも肉体的にも負担が大きくなる仕事です。
それでも仕事をやり遂げるための覚悟を伝えるようにすると、説得力のある回答になり、高評価につながるでしょう。
また挫折体験など困難があったときに、どのように立ち向かい乗りこえてきたのかなど、実体験をもとに伝えると、より説得力のある回答にできます。
挫折経験は誰にでもあることですが、複数の挫折経験を伝えると、すぐ挫折する人と思われてしまいます。
「採用したとしても、早期退職の可能性があるのでは」と感じさせてしまい、逆効果なので注意が必要です。
【新卒で営業職】営業職で使われることの多い志望動機
ここでは、営業職で使われることの多い志望動機についてくわしく紹介していきましょう。
採用担当者は、これまでに多くの応募者に対応しています。
営業職で使われることの多い志望動機は毎回のように聞いているので、そのまま使うだけでは、印象に残りにくくなってしまいます。
したがって、これから紹介する3つの志望動機に、自分の経験・エピソードをプラスしてライバルとの差別化をはかり、より良い志望動機にしていく必要があるのです。
営業手法に共感したから
営業手法は大きく分けると、訪問営業・電話営業・メール営業などの「アウトバウンド営業」と、お客様の問い合わせに対応する「インバウンド営業」の2種類があります。
そこから、さらに細かく多くの営業手法が存在します。
企業によって営業手法が異なるので、志望先の企業に独自の営業手法があるならば、その部分に共感したことを示すと良いでしょう。
そうすることで、営業職に対する熱意を感じられ、企業のことを理解してくれていると感じさせられます。
さらに、「自分のスキルが活かせるのではないかと感じました」などと自分の強みを付け加えることで、「弊社にとって優秀な人材となるのではないか」と期待してもらえる可能性もあります。
成長したいから
営業職は、以下のようなスキルが必要で、営業マンとして成長するのには適した環境です。
・コミュニケーション能力
・ヒアリング力
・課題発見力
・ロジカルシンキング
・トラブル対応力
・ストレス耐性能力
特に営業が難しい業界などでは、これらのスキルがある人材を必要としているので、積極的にアピールできます。
しかし、シンプルに「成長したいから」と伝えてしまうと、面接官によっては学びの場と勘違いしていると感じさせる場合もあります。
自分の強みをアピールしつつ「さらに成長し実績を積んでいきたい」などと回答できると、良い印象を与えられるでしょう。
また、「会社の成長に貢献したい」というのも、好印象を与えられるため、おすすめです。
キャリアビジョンを達成したいから
将来のキャリアビジョンが明確に決まっているのであれば、そのキャリアビジョンをアピールできます。
「なんとなく」で志望する就活生が多いため、たとえば「管理者コースを目指したい」「人材育成コースを目指したい」などの明確なビジョンがあれば、差別化をはかれ、良い印象を与えられます。
このように具体的なキャリアビジョンを伝えることで、企業側は長期的に働いてくれる人材かどうかを判断できるのです。
さらに、明確にすることで自分の将来をイメージしやすく、「キャリアビジョンを達成させる」という目標をもって働けるので、明確にするメリットはあると言えるでしょう。
しかし、「将来的には独立したい」などをそのまま伝えてしまうと、「ここで長期的に働く気がない」とマイナスな印象を与えてしまうので、注意が必要です。
【新卒で営業職】おすすめの志望動機テーマ
「なぜ営業職を志望したの?」で使えるおすすめの志望動機のテーマを紹介していきます。
書き方が知りたい人は営業職の志望動機に関する詳しい記事を用意しましたので、事前に確認してみてください。
顧客の悩みを解消したい
顧客のニーズをきちんと把握し適切な解決策を提示できれば、顧客に喜んでもらえます。
例文
ボランティアサークルで活動していたのですが、そのときに人から感謝されることの喜びを覚えました。
そんな私にこそピッタリなのが営業の仕事だと思っており、顧客の悩みを解決することによって、人から感謝されたいです。
企業のサービスを世の中に広めたい
「なぜ営業職なのか」と同時に、企業への志望度の高さをアピールできます。
営業職に向いていることと、その企業の商品にほれたことを伝えるのも良いでしょう。
例文
営業の仕事は、利便性が高く、魅力的な商品をたくさんの人に広める力があると思います。
そして、私の影響によって、多くの人が良い商品を知ることができればと考えているのです。
貴社の商品には、それだけの可能性があると思いますので、ぜひ私の活躍によって、世の中に広められればと思っております。
【新卒で営業職】おすすめの自己PRテーマ
営業職を目指す人がアピールすべきおすすめの自己PRのテーマを紹介します。
もし、書き方が知りたいという人は、営業の自己PRについてまとめた記事がありますので、そちらも確認してみてください。
コツコツ努力できる
精神力や目標に向けて努力できる姿勢をアピールできると良いでしょう。
営業の実力主義な部分に向いていることを示すことができるからです。
例文
ホームページで商品を紹介して売上の一部をいただくというシステムなのですが、私の地道な性格に合致して、1年目、2年目と、どんどんアクセスが増えていったのです。
このコツコツ何かを積み上げていくという特性は、営業にも役立つかと思い、営業職を志望しました。
相手のことを考えられる
相手のことを考えられるといっても、ただコミュニケーション能力ではNGです。
どんなコミュニケーション能力なのかを示すことが重要になっていて、相手のことを考えられる人は、顧客の悩みや課題を発見できることをアピールすることができます。
例文
具体的には、どうすればお客様が快適に店舗を利用できるかというものです。
これにはお客様の立場に立って物事を考えるのが必要不可欠ですし、時には直接意見を伺うこともありました。
そして、私がアルバイトしてから2年後の満足度調査では、大幅に満足度が改善したのです。
営業の仕事もこのようにお客様のことを考え尽くす仕事だと思うので、私に向いていると思いました。
【新卒で営業職】営業の仕事は業界ごとに変わる!
営業職のイメージがずいぶんわかってきたかと思います。
しかし、営業の仕事はまだまだ奥が深く、営業職でできる仕事は業界によって異なってきます。
そのため、営業は営業でも、実際に入社してみると、ずいぶん自分のやりたいこととは違ったという可能性もあります。
そこで、自分のやりたい営業なのかをしっかりと見極めてから就活に臨むのはとても重要になってくるでしょう。
新卒はどんな営業をするのかも確認してみると、より営業に対する理解が深まるかもしれません。
こちらの記事では、営業職という切り口から各業界を研究しています。あわせてチェックしてみてください。
まとめ
営業職について、かなり理解が深まったのではないでしょうか。
もしかすると、営業にはこんなにたくさんメリットがあったのかと、驚いた方もいるかもしれません。
もしかすると、営業職はあなたの目指していた職種よりも、ずっとメリットの多い職種なのかもしれません。
そんなメリットを魅力に感じるのならば、実際に営業を目指してみるのも良いでしょう。
なぜ営業職を目指したいのかを明確にして、企業の印象に残る志望理由を考えていきましょう。
営業職でビジネスパーソンとしてのスキルを鍛えて、あなたも魅力的なビジネスパーソンになりましょう。