【営業職の面接】「5年後のビジョンは？」への回答をマスターしよう！ポイントを紹介！

面接で聞かれやすい質問の一つに「5年後のビジョン」があります。

まだ働き始めてもないのに5年後のことなどわからないと不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

この記事ではなぜ５年後のビジョンが聞かれやすいのかからビジョンの設定の仕方やポイントなどを詳しく説明していきます。

【営業の5年後のキャリアプラン】そもそもなぜ5年後が聞かれる？

ビジョンを尋ねることで、企業分析がしっかりできているのか、やる気をもって仕事に臨もうとしているか、目標に対してどれぐらいのスピード感でとりくもうとしているのかなどを測っています。

3年目だと直近すぎて、10年後だと景気の影響等の外的要因も考慮すると明確な目標を立てづらいため、「5年後」のビジョンが聞かれやすくなっています。

【営業の5年後のキャリアプラン】営業職のキャリア

5年後のビジョンを考えるにあたって、営業職の新卒入社後からの流れから、まずは一般的な入社5年目の人の様子を知っていきましょう。

営業のキャリアプランには大きく分けて4つあります。

それぞれについて詳しく説明します。

①管理者

営業課長→営業部長→営業担当役員のように、営業職の中で昇格していくキャリアプランです。

１社にずっと勤めていく場合も転職していく場合もあります。

立場が上になればなるほどマネージャーとしての仕事をすることになり、自分の成績ばかりではなく組織としての成績を上げるよう管理していく必要があります。

その際、リーダーシップやコミュニケーション能力、マネジメント力が求められます。

②営業のプロ

他の営業マンと比較して明らかに差をつけられるスキルを身に着け、高収入や顧客と会社双方からの高評価を得るキャリアプランです。

このキャリアプランにおけるキャリアアップは、社内での昇進や昇格ではなく、担当する市場領域を拡大して自分のスキルを高めることを指します。

特定の顧客と強固な関係を築いて成績を安定させると同時に、新規顧客の開拓にも秀でていなくてはなりません。

また、専門知識を要求される場合が多く、常に最新の情報を学んでおく必要があります。

③独立

組織に所属せず、個人事業主として活躍するキャリアプランです。

営業担当は顧客とのアポイントのスケジュールを自分で管理するため、勤務時間や業務内容が独立性が高く、組織に属していても、実質個人商店のような働き方の場合が多いです。

仕事内容はあまり変わらないため、独立のハードルは低いです。

営業職の扱う商材は有形、無形様々なものがあります。

独立のリスクを最小限にするために、顧客を拡大するプロセスで獲得したスキルを活かせる商材を独立前から見極めておきましょう。

そして、独立するということは経営者になるということです。

経営者になるためには、営業成績が優秀であるだけでなく、マネジメント能力が必要になります。

④企画・人材育成

外勤メインの営業職から内勤メインの管理職に異動するというキャリアプランです。

営業をする上で、企画力や提案力、コミュニケーション能力は必須能力です。

営業職で身についたこのようなスキルは企画戦略や人材育成といった分野でも活かすことができます。

内勤となると、スケジュール管理がより厳密に要求されたり、横のつながりを意識して仕事を進めていく必要があります。

【営業の5年後のキャリアプラン】設定の仕方

どんなキャリアプランがあるのかがわかったところで、次は自分のビジョンを考えてみましょう。

ここでは設定の仕方やポイントを説明します。

設定の仕方について以下の順番で解説してきます。

自己分析

まずは自己分析をします。

自分が与えた経験と与えられた経験に分けて、複数考えましょう。

そして、与えた経験において各経験に共通する部分を抜き出して価値観を分析します。

与えられた経験についても同様の手順で分析します。

それぞれで分析した価値観から共通する価値観を抽出します。

これが自分の「働く目的」であり、企業を選ぶ軸です。

この働く目的から逆算して5年後に何をしていれば働く目的を成し遂げられるか、スキルや環境について考えましょう。

この考え方は5年後にビジョンを考えるだけでなく、企業選びにも役立ちます。

「〇〇がしたい」からではなく「自分の働く目的を達成できる」という観点で企業を選びましょう。

業界研究・企業研究

5年後の自分を考えるためには、業界への理解を深め、業界の動向や将来性を把握しておくことが大切です。

また、企業についても正確な情報を把握しておきましょう

具体的には、事業内容や今後の展望、職種、部署などがあります。

つまり、業界研究と企業研究の2つが自分のキャリアプランを考えるにあたって重要になってくるということです。

キャリアプランを考える際には、自分の将来性と企業の将来性をマッチさせておくことが大切です。

企業のホームページも活用しよう！

実際に受ける企業の具体的なキャリアプランが知りたい場合は企業のホームページに載っていることが多いのでチェックしましょう。

採用に積極的な企業ほど詳しく載っている傾向にあります。

もしホームページに記載がなければホームページの問い合わせフォームから問い合わせましょう。

迷惑なのではないかと躊躇してしまうかもしれませんが、企業の採用側としても問い合わせは大歓迎だそうです。

ホームページに社員インタビュー等の項目で実際の社員のキャリアが掲載されている場合があり、それも参考にできます。

【営業職の5年後のキャリアプラン】キャラプランの構成要素

５年後のビジョンを考える上で、考慮すべき構成要素が４点あります。

それぞれについて、なぜ考慮すべきなのか、どのような視点で考慮すればいいのかなどを詳しく説明していきます。

構成要素について以下の順番で解説していきます。

金銭面

結婚、出産、マイホーム購入などライフイベントには多額のお金がかかります。

日々の生活費に加えてライフイベントの予算も考慮してビジョンを設定する必要があります。

例)〇歳でマイホームを購入したいからそれまでに〇円ぐらい必要。

そのためにはこれぐらい昇進してこのぐらいの給料が欲しい。

部署・役職

働く会社に自分の働く目的を実現できる部署や役職がないようでは、その会社で働く目的を実現できません。

エントリー前にしっかり企業研究をして働く目的に合う部署や役職を確認しましょう。

その上で実際に働きたい部署名や役職名とその理由が言えるようにしておきましょう。

社風

会社で働く目的を達成するうえで社風は切っても切り離せないことです。

HPなどを通して、社員の雰囲気を感じ取り、上司に相談しやすいか、社員同士の関係性はどんな感じか、若手でも意見を言いやすくて活躍できる環境があるかなどを調査し、働く目的を実現できる社風であるか確認しましょう。

【営業職の5年後のキャリアプラン】応え方のポイント

先述した内容でキャリアプランの構成要素が分かったと思います。

この見出しでは実際に面接で答える際のポイントについて解説していきます。

５年後のビジョンを考える上で、注意すべきポイントが３点あります。

以下の順番で解説していきます。

①実現可能な目標にする

上を目指して高い目標を設定する志は大切です。

ただあまりにも高い目標を立てすぎて実現が難しそうだと、自分の現状を理解できていない、将来の見通しがうまくたてられていないなどと判断されてしまいますし、自分のモチベーションも保ちづらいです。

今回の５年後のビジョンにかかわらず、入社後も上司にアイデアを提案するときなど実現可能性を考慮しなければならない場面が多くあるので、常に実現可能性を考えて行動する癖をつけておきましょう。

②目標達成までの道のりを明らかにする

先述した「実現可能な目標」を伝えることが出来たら、その目標達成までの具体的な道のり、つまりどのようにしてその目標達成に向けてどのように取り組んでいくかを明確にしましょう。

また、その目標のために現在、自分が取り組んでいること、努力していることも伝えられると好印象です。

そうすることで、大きな目標のために、計画を練って目標を達成できるという力をアピールすることができ、自分のキャリアプランが明確に伝わります。

③具体的に書く

抽象的なビジョンだと企業分析・自己分析が不十分だと判断されてしまう可能性があります。

例えば売上〇円など具体的な数値を出したり、希望する部署名・役職名を出したり、なるべく具体的に伝えるようにしましょう。

具体的にすることで次に紹介する実現可能性が想像しやすくなります。

④個人的なライフイベントも考慮する

キャリアビジョンはあくまでも個人的なものです。

前述のとおり結婚や出産、マイホームの購入などの個人的なライフイベントも考慮して考えましょう。

会社の成長につながるということを考慮して考えると達成できなかった時に言い訳の材料になってしまいます。

ただ、しっかり企業研究ができていれば企業と自分の方向性が一致しているはずなので自分のビジョンを達成することで会社にも貢献できるはずです。

⑤求人票を確認する

求人票とは、自社の求人情報や募集中の職種や仕事内容、給与などの条件が記載された重要な情報源です。

求人票で募集している職種で活躍できるアピールができれば、企業に好印象を与えることができます。

逆に、募集していない職種でのキャリアプランや志望動機は面接官にあまり良い印象を与えないので注意しましょう。

【営業の5年後のキャリアプラン】業界別回答例

ここからは営業の5年後のキャリアプランを聞かれたときに、具体的にどのように回答すれば良いのか説明していきます。

業界別に回答例を用意し、ポイントも解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

人材

人事担当者にとっての町医者のように、人材に関するエキスパートになっていたいです。

前職で人材不足によって職場環境が悪化したことを経験しました。

それほど、人材という存在は重宝される存在だと考えます。

しかし、目先の人員補填だけを考えて採用活動を行ってしまうと、早期離職につながったり、教育コストが余計かかったりすることもあると思います。

だからこそ、企業さまが欲しい人材を欲しい時に確保できるよう、人事に関してなんでも相談できるような存在になっていたいです。

結果的に御社と取引先の絆を強固にすることにつながり、利益創出に貢献していければと思っています。

◆POINT

自分が体験したエピソードを絡め、自分の思いを展開しています。

志望動機などを語る時にも共通しますが、なぜそう思ったのかがわかる具体的なエピソードを盛り込むと面接官も納得感がでやすいです。

なんとなく人材業界の営業職を目指しているのではなく、自分にとって目指すべき姿があって転職活動を進めていることをキャリアプランにおいて、アピールできると良いでしょう。

メーカー

法人営業のノウハウや業界に対する理解を深め、マーケティングや販売促進などにも携われたらと考えています。

今回、私は御社の「人々の暮らしを豊かにするサポートを」という企業理念に共感したことが、御社を志望した理由の一つでもあります。

人々の暮らしを豊かにするために作られた商品をまずは多くの人の手元に届けられるように、営業として尽力したいと考えています。

その後、ご縁や機会があれば、より多くの人に届けるための施策を大きな視野で捉えていきたいです。

◆POINT

志望動機とキャリアプランを結びつけることで、応募先の企業でしか成し遂げられないことをアピールしています。

また、営業だけでなく幅広い業務に関わっていきたいという、将来の展望も示すことができています。

インフラ系

まずは営業として目の前のお客様と精一杯向き合い、5年後には海外営業部の営業として活躍したいです。

学生時代にアフリカへバックパックした際に、電気やガス、水道といったインフラの恩恵をすごく感じ、いつかインフラが整っていない国でインフラを提供する仕事につきたいと強く感じるようになりました。

今回は国内営業の募集になりますが、前回の面談で結果と努力次第で海外営業部に異動できる可能性は十分にあると伺いました。

入社後は国内営業として目の前の課題をしっかりとこなし、5年後には憧れた海外営業部として活躍できる存在になりたいです。

◆POINT

今回のキャリアプランでは、キャリアアップすることではなく、部署異動をして新しいキャリアを築くことを伝えています。

どの転職においてもやりたい業務をすぐにできるということは少なくありません。

今回のように、営業経験を経てさらに特定の分野で働きたいと伝えるのも有効です。

また、前回の面談というワードを入れることで、キャリアに対する熱意も伝わりやすくなるでしょう。

IT業界

ITスキルを身につけ、ITコンサルタントとしてクライアントがもつ課題に対して最適な解決方法を提案できる存在になりたいです。

ITコンサルタントになる上で、営業のノウハウだけでは足りないと思います。

お客様の課題を的確に把握するためには、自分自身の引き出しの数を増やしていく必要があります。

入社後は営業としてお客様が抱える課題にたくさん触れつつ、プログラミングやITスキルも磨いていければと思います。

「〇〇さんに聞いてほしい」と指名で相談をいただけるような存在になっていきたいです。

◆POINT

IT業界のキャリアパスとして、ITコンサルタントが挙げられます。

営業という道筋だけでなく、業界に身を置き続けることで拓けるキャリアパスを盛り込むことで、業界に特定したやりたいことを明示できます。

志望動機にも関わりますが、営業としてだけ働きたいなら「どこの業界でもいいのでは？」と思われることはよくあります。

特定のキャリアパスを提示することで業界志望度の高さ、入社後にどのような努力をしたいのかが伝わります。

広告・メディア

5年後には営業だけでなくマーケティング力や売れる仕組みづくりにも関わっていきたいです。

なぜ営業以外にも関わっていきたいのかというと、将来的に起業にチャレンジしたいと考えています。

御社のHPを拝見した際に、独立支援制度を設けており、これまで在籍してきたメンバーの多くが起業や独立していることを知りました。

そんな御社のチャレンジをサポートする風土のなかで、自分の将来に必要なスキルを同じような目標をもつ仲間と共に磨いていけたらと思っています。

◆POINT

ベンチャーやスタートアップに転職する際には、将来的に独立を考えている人もいるでしょう。

5年後のキャリアプランを回答する場合、独立や起業したいという目標を織り交ぜても問題はありません。

ただし、会社の風土に応じて盛り込むかどうかをきちんと判別しましょう。

また、実際にある制度を活用していきたいと伝えることで、下調べができている印象を受けやすいです。

建築・不動産業界

まずは住宅売買の営業に尽力し、5年後には土地開発にも携われる営業部署に配属されていたいです。

幼少期に育った土地は人が減少し続ける過疎地域だったのですが、「〇〇プロジェクト」という貴社の土地開発計画によって、活気を失った街にどんどん生気が戻ってくるのを体感しました。

それ以来、いつか住む人が幸せになる街づくりに携わりたいと強く思うようになりました。

貴社には社内チャレンジ制度など、希望した部署で1年お試しで働ける制度も設けられていることから、自分の目標とする部署で本配属されるよう常にチャレンジをし続けていきたいです。

◆POINT

企業によっては、ジョブローテーションや社内チャレンジ制度など、働く社員のためにキャリア形成をサポートする制度が設けられていることも。

人事制度を活用してどのようなキャリアを進みたいかを伝えることは、キャリアプランを明確に立てているという印象だけでなく、入念な下調べができているという印象を面接官に与えられます。

また、具体的なエピソードを混ぜることで、応募先企業である必要性を高めています。

【営業の5年後のキャリアプラン】シーン別回答例

業界ごとの営業の5年後のキャリアプランを聞かれたときの回答例を紹介しました。

ここからは、シーン別に回答例を用意し、ポイントも解説しています。

ぜひ参考にしてみてください。

新卒の場合

5年後はチームリーダーのような、部下をもつ存在になっていたいです。

30代後半には管理職などのビジネスの中核を担える存在になりたいと考えています。

そのファーストステップとして、まずはリーダーポジションを目指し、5年後までには到達していたいです。

リーダーポジションになるためには、自分自身に実力が備わっていなければなりませんし、基本的なノウハウを身につけていかなければなりませんので、入社後は早く独り立ちし多くの経験を積めるよう精進してまいります。

◆POINT

10年後のキャリアプランを先に伝え、5年後にはどの地点にいたいか目標を建てられています。

入社後の明確なロードマップを入社前にしっかり立てていると、長く働いてくれそうな人材と好印象を受けやすく、志望度も高いように受け取られやすいです。

転職の場合

30代前半で営業部マネージャーになりたいと考えています。

ひとりのプレイヤーとして成果を出すのではなく、営業部全体として利益創出できる仕組みづくりに尽力していきたいです。

現職では営業部のチームリーダーとして1つのチームを統括していますが、一人ひとりがもつ力を伸ばす以上に、チーム全体でノウハウを共有し切磋琢磨できるチームがどんな状況においても強いと感じました。

入社した暁には、これまでの経験を活かしつつしっかりと成果を残し、キャリアアップを進め、5年後にはマネージャーポジションとして、「個」ではなく「集」をマネジメントできるような頼れる存在になりたいです。

◆POINT

現職でのリーダー経験という自己PRも織り交ぜながら、今後の展望について話せています。

ポジションについた暁には、どのような利益をもたらしてくれるのか、採用する上でのメリットも明確です。

【営業の5年後のキャリアプラン】よくある質問

これまで営業の5年後のキャリアプランを聞かれた時は、どのように回答すれば良いかについて説明してきました。

ここからは、キャリアプランの回答を考えるときに、よくある質問をピックアップして解説します。

10年後のキャリアプランはどう回答したらいいか？

10年後のキャリアプランを面接で聞かれた時は、5年後と同じ考え方で答えていただいて大丈夫です。

もしも5年後について回答した後に聞かれた場合は、5年後よりも成長した姿をイメージして回答すると良いでしょう。

自己分析の中で将来的にどうなりたいのかというイメージを持っているはずですので、その姿に近い自分をイメージして回答すると良いです。

もちろんその場で回答するのも良いですが、選考対策の一環として企業に入社した後どのように成りたいのか、5年、10年、20年ごとに事前に回答を用意しておくのもおすすめです。

キャリアプランと似た言葉の違いとその意味？

キャリアプランには似た言葉が存在します。

キャリアプランとは、自分が今後どのようなキャリアを進んで行きたいかなど、仕事に対する計画や見通しを指します。

キャリアプランに似ている言葉としてキャリアビジョンも存在しますが、キャリアビジョンとは「将来こんなことを実現したい」などプライベートなども含めた将来の目指す姿を指します。

つまりは、キャリアプランとは、キャリアビジョンを実現するための具体的な行動計画、マイルストーンのようなものです。

他にも、キャリアプランに似ている言葉に、キャリアパスがあります。

こちらは、企業内で社員が目標とするキャリアを実現するために、必要なスキルや経験といった道筋をさした言葉です。

まとめ

本記事では、営業転職で5年後のキャリアプランを聞かれたらというテーマで、説明してきました。

5年後のキャリアプランの回答は事前にある程度用意しておいて、損はありません。

たとえ面接で聞かれなかったとしても、自己分析や企業分析を深めるきっかけになるはずです。

自己分析や業界研究を経て、どこの業界の企業に応募するか決まったら、実際に5年後のビジョンを考えてみてください。

志望動機などにどのような姿になりたいかも盛り込んでみると、長く働くイメージを面接官も持ってくれるはずです。

もしも、一人で転職活動を進めていくのが不安、後悔したくないという方は、転職エージェントの活用も検討してみてください。

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