フリーターが正社員に就職するには?就活の進め方や必要な準備、おすすめの仕事を学歴別でも解説

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大学や専門学校、あるいは高校を卒業したのち、正社員にならずにフリーターになる方は少なくありません。

しかしフリーターのままでいると、収入や雇用の安定の面で限界があるため、不安に感じる方も多いでしょう。

今よりも稼ぎたいと思ったら、正社員への就職を目指すのがおすすめです。

この記事ではフリーターが正社員に就職するにあたって、フリーターであっても就活に活かせる学歴別での強みを整理し、就活の進め方や成功するためのポイント、おすすめの業界・業種を解説します。

目次目次を全て表示する

【フリーターにおすすめの就職先とは】日本のフリーターの現状とは?

はじめに、フリーターの現状をおさらいします。

現在日本のフリーターは、2022年度のデータによると132万人おり、日本の総人口のおよそ1割にあたるため、100人に1人はフリーターという計算です。

フリーターは厚生労働省により、「15〜34歳の男女(女性は未婚)で、学生・主婦ではなく、パート・アルバイトの形態で働く者」と定義され、無職の場合でも「パート・アルバイトで働く意思を持つ者」はフリーターに分類されます。

ちなみに、35歳を過ぎるとこの定義から外れますが、便宜上「中年フリーター」や「高齢フリー」と呼ぶこともあり、彼らを含めると、日本のフリーターの割合はさらに高くなるでしょう。

フリーターになる理由は人それぞれです。

次の項目で主な理由を解説します。

フリーターになる主な理由

学校を卒業し、正社員に就職する方が多いなかで、フリーターになる方はどのような理由があるのでしょうか。

ポジティブな理由からネガティブなものまでさまざまです。

代表的な例として、ここでは以下の4つを解説します。

追いかけたい夢がある

フリーターの道を選ぶポジティブな理由の代表例が、その人自身に追いかけたい大きな夢がある場合です。

プロのミュージシャンやコメディアン、俳優・声優といったさまざまな夢のために、正社員にはならず、アルバイトをしながら養成所に通うという生活を送ります。

いわゆる下積み時代というものですが、この期間を経て実際に夢を叶えられる方はほんの一握りです。

とはいえ、明確な目的意識を持ってフリーターを選んでいるため、正社員に就職せずフリーターになったことを、負い目に感じる必要はありません。

選考の際にフリーターであった理由を問われても、胸を張って回答しましょう。

ステップアップに向けた準備をしたい

夢のためと同様のポジティブな理由として、将来のビジョンが明確にあるがゆえ、逆算して考えた結果、事前準備の期間が欲しい場合も、あえてフリーターを選ぶ方は多くいます。

就きたい職業やポジションのために資格が欲しい場合の勉強期間や、起業したい方の準備期間、グローバルな視点を手に入れたくて海外を視察しに行くなど、どのように時間を使うかは人それぞれです。

正社員に就職してしまえば自由な時間は当然減ってしまうため、学生時代にやり切れなかったこと、ぜひ勉強したいことを、時間を作って実施することは非常に有意義といえるでしょう。

この場合も明確な目的意識のもとでの選択なため、現在フリーターであることをデメリットに感じる必要はありません。

やむを得ない事情があった

正社員に就職するつもりであったが、家庭の事情や本人の健康状態といった、何かしらのやむを得ない事情があったために、フリーターになる方もいます。

就職したかった気持ちとは裏腹なため、ネガティブな理由ともいえますが、仕方のないことなので選考の際には正直に説明しましょう。

やましい理由では全くないため、嘘をつかずに説明することで、フリーターであったことのデメリットはありません。

やりたいことが見つかっておらずなんとなく

フリーターになった方の中には、将来の夢やどんな仕事をしたいのか、特にやりたいことが見つからなかったために就職はせず、なんとなくフリーターになってしまったという方もいるでしょう。

この場合、選考時の印象は決していいものではないため、正直に説明したうえで、「これからどうなりたいのか」「ここで働いて何をしたいのか」などを具体的に示す必要があります。

過去の自分を認めたうえで、これから変わるという熱意をアピールし、説得力ある内容で採用担当者を納得させましょう。

【フリーターにおすすめの就職先とは】最終学歴別で整理したフリーターのメリット・デメリット

ここからは、フリーターの方が正社員就職を目指すにあたって、就活の際のメリットとデメリットを整理します。

最終学歴別でメリット・デメリットが多少異なるため、自身の当てはまる項目を確認して、志望動機の作成や志望先の絞り込みに役立ててください。

四年制大学卒のメリット・デメリット

まずは四年制大学を卒業後、フリーターになった方のメリットとデメリットです。

4年間の過ごし方や、専攻していた学部・学科にもよりますが、専門学校や高校を卒業後にフリーターになった方よりも就職先の選択肢が幅広い分、比較的採用の可能性が高いといえます。

その一方、卒業時点で22歳なので、フリーターになって気付いたら20代後半だったということもあり得る点は注意が必要です。

それでは、メリット・デメリットとして以下の4つを解説します。

専攻分野を活かせる可能性がある

求人の中には、あなたが通っていた学部、専攻していた分野を活かせるものがあるかもしれません。

たとえば法学部出身であれば、社内の法務部といった専門部署以外にも、宅地建物取引の知識を活かせる不動産業で活躍できたり、建築学部であれば建設業、英文学部であれば英語力が活かせるホテルや観光業で重宝されたりと、活躍できるであろう場面は数多くあります。

これらの強みを活かせる業界・企業を狙うことで、採用の可能性は上がるでしょう。

幅広い業界・業種を狙える

四年制大学卒という学歴があれば、単純に選べる求人の幅が広がります。

求人の中には「大卒以上」「高卒不可」「○○資格所有者」「実務経験○年以上」など条件が付いているものもあるため、全てクリアしていないと当然応募すらできません。

四年制大学を卒業している時点で、高卒や専門学校卒のフリーターと比較して条件で弾かれることが少ないため、相対的に選べる求人が増えます。

また、在学中には専攻科目以外にも、興味のあるさまざまな選択科目を履修できる分、履修次第で知識やスキルの幅も広がるといえるでしょう。

それだけ狙える業界・業種も増えるため、多くの選択肢の中から自分に合う求人を選びやすいというのは大きなメリットです。

基本給は専門卒・高卒より高い傾向

企業ごとで給与の基準はさまざまですが、四年制大学卒と専門卒、高卒のそれぞれで基本給に差があり、四年制大学卒がもっとも高い水準にあることがほとんどです。

収入面は就職にあたって誰もが重視するポイントの一つであり、日々の仕事のモチベーションを大きく左右します。

同じ業種で同じ仕事ならば、収入が多いに越したことはありません。

四年制大学を卒業した方にとって大きなメリットといえるでしょう。

ダラダラしているとすぐに20代後半に

四年制大学卒のフリーターにとって、デメリットといえるのは年齢です。

高卒の方であれば卒業時の年齢は18歳、専門卒の方は、学校にもよりますが多くが20歳前後でしょう。

彼らは卒業後5〜7年ほど経っても、まだ20代前半という括りです。

一方で四年制大学を卒業した方は、卒業時点で22歳となっており、すぐに20代後半に差し掛かってしまいます。

フリーターから正社員に就職するにあたって、「若さ」はポテンシャル採用の恩恵を受けられるため強力な武器です。

しかし20代後半〜30代になると、シビアにスキルや経歴で判断されてしまうため、その点は高卒や専門卒のフリーターよりも不利といえます。

専門学校卒のメリット・デメリット

続いて、専門学校を卒業してフリーターになった方のメリットとデメリットを4点紹介します。

四年制大学の卒業生と比較して、何かしらの専門知識やスキルに特化しているのが特徴です。

しかしこれは諸刃の剣で、メリットとデメリット両方の側面を持ちます。

専門的な知識やスキル、資格を取得している

専門学校卒のフリーターは、学んだ分野に関してかなり精通しており、関連資格もすでに取得している場合が多くあります。

知識やスキルが活かせる業界・職種を目指す場合にはめっぽう強いといえるでしょう。

他の応募者が全くの未経験であれば、かなり大きなリードです。

入社後の業務でも、即戦力として早くから活躍できるでしょう。

業界の方とコネを作れていることも

業界のトップランナー、あるいは新進気鋭の若手実力派といった、現役バリバリの方が常勤の講師またはセミナーのゲスト講師というのは、専門学校であればよくある話です。

普通に就活をしている人が到底出会えない方々とすでに接点を持っているというのは、四年制大学卒や高卒のフリーターの方と比べると、やはりその業界においては一歩抜きん出ているといえるでしょう。

学んだ知識やスキルが限定的

専門的な知識やスキルに特化しているというのは、その業界に限れば大きなメリットであり、採用の可能性もかなり期待できるでしょう。

しかし、社会に存在する業種を幅広く見たときには、活かせる場面が少ないと感じてしまうかもしれません。

四年制大学卒や高卒のフリーターに対するアドバンテージはほとんど無くなり、横一線でのスタートとなるでしょう。

応募資格や基本給の条件が厳しい

求人の中には「大卒以上(専門不可)」というように、専門学校卒業の方がそもそも応募できないという場合もあります。

また、基本給の水準も四年制大学卒の方と比べて低く設定されていることも多く、専門学校卒だとそもそもの条件面で不利といえるでしょう。

高卒のメリット・デメリット

最後に、高卒でフリーターになった方のメリットとデメリットです。

高卒フリーターからの正社員就職は、なかなか難しいと思う方が多いかもしれません。

しかし、就職において「若さ」は大きな武器になりますし、新卒で働き始める方より4年も早く社会に出て実務経験を積めるというのは、スタート時点でかなりの差をつけています。

十分戦えるため、ネガティブにならずに正社員就職を目指してください。

若さゆえの将来性が期待できる

すでに軽く触れたとおり、企業には「ポテンシャル採用」という概念があります。

応募者がみな即戦力の知識・スキル持ちであれば採用に困りませんが、新卒採用の時点で多くの応募者は未経験者ばかりです。

誰もが最初の研修と実務経験を経て一人前になっていくため、「この人は将来性があるか」「どれだけ長く貢献してくれるか」という視点で採用を決めます。

高卒であれば、数年フリーター期間があっても20歳前後で、まだ新卒入社の社員よりも若い年齢です。

若さと将来性に期待したポテンシャル採用という側面において、高卒フリーターは有利といえるでしょう。

早くから社会経験を積める

新卒入社は22歳前後、専門卒でも20歳前後ですが、高卒は18歳という非常に早いタイミングで社会に出ます。

四年制大学・専門学校での過ごし方は人それぞれですが、たとえば在学中をなんとなくで過ごして卒業した22歳の新卒の方と、高校を卒業して、フリーターといえど4年間働いていた方を比べた場合、仕事において頼りになるのは後者ではないでしょうか。

実務経験というのは、資格の取得と同様就活において大きな武器になるため、早くから社会に出て働いている高卒フリーターは、アピールできる強みをより多く持っているといえます。

応募資格や基本給の条件が厳しい

専門学校卒の場合と同じく、求人の応募条件や入社後の福利厚生面などで、四年制大学卒の方とは差が出てしまいます。

特に応募条件の時点で弾かれてしまうことも多くあるため、そもそも志望企業を探すのが大変かもしれません。

実務経験があれば条件が緩和されたり、給与などの待遇も上がったりするかもしれないため、自身の経歴を活かせる応募先を見つけるのがおすすめです。

【フリーターにおすすめの就職先とは】フリーターに対して企業が抱える期待と不安とは?

企業側は、フリーターの採用を検討するにあたって、どんなことに期待し、またどんなことを懸念しているのでしょうか。

フリーターであったからといって全てがマイナスなわけではありません。

これまでのアルバイト経験や若さなど、企業にとって有益な要素は多々あります。

一方で「なぜフリーターだったのか」「採用してもすぐ辞めないだろうか」といった不安を抱くのも事実です。

それぞれ解説していくので、企業のニーズに応えられる準備ができるよう参考にしてください。

即戦力となりうる専門的な知識やスキル

新卒採用でも中途採用でも、企業にはさまざまな方から応募が来ます。

求人で応募条件を付けていない限り、未経験者の採用も当然見越していますが、応募者の中に即戦力がいるならば当然彼らの方が優先されるでしょう。

専門学校卒のフリーターであれば、関連資格をすでに取得したうえで専門スキルを身につけている方が多くいます。

あるいは四年制大学卒やその他フリーターであっても、就職にあたってすでに勉強をしてきていたり、これまでのアルバイト経歴の中で実務経験があったりすれば、企業にとっては早い段階から期待できる即戦力です。

未経験者歓迎の求人であっても、全くの未経験者と、即戦力が期待できる経験者とを比べてしまえば、やはり即戦力を採用する可能性が高いでしょう。

若さからくる将来性

単純な話、若さという年齢はそれだけで武器となります。

企業が即戦力を採用したいのはもちろんですが、それでは新卒採用などの多くの採用活動が成り立ちません。

現時点で職務に関連する専門的なスキルや知識を持っていなくても、働く中で覚えていってもらい、長い目で見て戦力になってもらうために研修制度を整えています。

スタートする年齢が若いほど、企業の核となってバリバリ働ける30代頃のクオリティーは高くなるでしょう。

このように、将来性を見込んだいわゆる「ポテンシャル採用」があるため、目安として20代前半までは「若さ」そのものを武器にできます。

熱意

企業は熱意を感じる応募者を求めています。

長期にわたって自社で働き、貢献してくれる応募者を採用したいため、フリーターから正社員への就職を目指す方に対しても大きな期待を抱いていますが、それと同時に不安があるのも事実です。

フリーターでいた期間や、何社のアルバイト先に勤めて、それぞれどのくらい続いたのかというのは人により大きく異なります。

事情は人それぞれですが、たとえばアルバイト先が短期間であまりに転々としている場合には、「入社してもまたすぐ辞めてしまうのではないか」「責任感が弱い人なのかな」といった誤解を招きかねません。

選考時にはこのような誤解をされないよう、明確な理由を説明できるように準備しておきましょう。

フリーターであった理由

フリーターから正社員に就職する際、企業は選考で、あなたがなぜフリーターだったのかという点を必ず確認してくるでしょう。

先述のとおり、追いかけたい夢があった場合やステップアップの準備期間としていた場合など、明確な目的意識を持ってフリーターになっていたのであれば、企業はそこまでマイナスに捉えません。

自身の健康状態や家族・パートナーの都合など、その他やむを得ない事情による場合も、変に嘘をつかず丁寧に説明すれば理解してもらえるでしょう。

ただ、もしフリーターであった理由が特段何もない場合には、「何も考えずに生きてきたのかな」「就職しても長続きするかな」というような、マイナスな印象を与える恐れがあります。

しかし事実は事実ですし、下手に嘘をついても逆効果です。

正直に話したうえで、「今後こうなりたい」「このように働いていきたい」という将来のビジョンをなるべく具体的に示すことで、入社に向けた熱意は企業に伝わるでしょう。

【フリーターにおすすめの就職先とは】フリーターが押さえておくべき就活の進め方

さて、ここからは実際に、フリーターから正社員になるための就活の進め方を解説します。

正社員を目指す方法はいくつかあり、自分に合うやり方で進めることで、採用される可能性も上がるでしょう。

ここでは以下の3つの方法を紹介します。

就職・転職サイトやエージェントを利用する

就活生のおそらく大多数が当時使っていたであろう、マイナビやリクナビといった各種就職・転職サイトは、フリーターから就職する際にも大いに役立ちます。

就活の経験自体がない方であれば特に、そもそもの企業求人の探し方や、自分に合う業界や職種の絞り方など、とにかく就活そのものが分からないことだらけです。

サイトに登録し、興味のある業界や企業などをチェックしておくことで、それらの説明会や選考に関する最新情報が手に入れられます。

サイト内には就活をサポートする各種コンテンツもあり、応募書類の書き方のポイントや面接で気を付けることなど、就活に役立つ情報が満載です。

就活をスタートする一歩目として、まずは登録してみるのをおすすめします。

また、エージェントの利用も非常に効果的です。

あなたと企業とをつなぐ橋渡しになる担当者の方が付き、就活に関するあらゆることを直接サポートしてくれます。

ヒアリングからあなたの適性を見極め、希望を踏まえながら求人を紹介してくれるほか、応募書類の添削や面接対策など、実践的なサポートが豊富で非常に心強い存在といえるでしょう。

さらに、エージェントにしかない求人を取り扱っていることがあるのも、エージェントの魅力です。

一人で就活を進めることが不安な方は、ぜひエージェントの利用も検討してみましょう。

アルバイト先の正社員登用を利用する

現在勤めているアルバイト先に、正社員登用の制度がある場合は、それを利用するのも有効な手段です。

フリーターからの就職に限らず、初めての企業に0から自分のことを知ってもらい採用を勝ち取るというのは、決して簡単なことではありません。

ましてやフリーターとなれば、まずは企業が懸念する数々の不安を払拭する必要があるため、より大変といえるでしょう。

しかし、正社員登用制度を利用することにより、就活のスタート時点で他の応募者をリードする形になります。

職場のスタッフはもちろん本社の人間など、普段のあなたの働きぶりや人柄を知っている方々が選考時の相手になるため、初めての企業への就活と比べると、気持ちの面でかなり楽になるはずです。

就職・転職でよくネックとなる、入社後に感じるギャップによる早期退職も、すでに業務内容や仕事の進め方、企業内のある程度の内情も知っているため心配いりません。

もちろん普通の就活と同様、正社員登用においても選考の中で試験や面接などはありますが、他社への就活よりも比較的採用の可能性は高いといえます。

もしあなたが就職先の候補として現在のアルバイト先も検討しているのであれば、正社員登用制度があるかをぜひ確認してみてください。

ハローワークへ相談に行く

就職に関する相談といえば思いつくのがハローワークです。

厚生労働省が管轄する施設で、正式名称を「公共職業安定所」といい、全国各地に500ヶ所以上設置され無料で利用できます。

就職関連全般の相談に乗ってくれ、求人の紹介や書類の添削、面接対策や職業訓練など、さまざまな支援をしており非常に便利です。

また、ハローワークの求人はその地域のものを多く取り扱っているため、お住まいの地域などエリアを絞って就活をする際には、ぜひ一度行ってみるのをおすすめします。

【フリーターにおすすめの就職先とは】フリーターが就活を成功させるためのコツとは

就活の進め方そのものが分かったところで、就活を成功させるためのコツも押さえておきましょう。

闇雲に応募して、なんとなく履歴書を書いて面接を受けるというやり方では選考に通りません。

そもそも面接にいたるまでの書類選考で落とされてしまうことも多いでしょう。

ここでは質の高い履歴書の書き方や、そもそもの応募企業の選定のポイントなど、以下の6つの重要項目を解説します。

これらを丁寧に行うことで、書類選考に通りやすくなり、面接でも自信を持ってアピールできるはずです。

自身のスキルや経歴の棚卸し

就活を始めるにあたっての下準備として、あなたの持つスキルやこれまでの経歴を棚卸ししましょう。

学生時代なども含めてさかのぼり、あなたの性格や人柄を印象付けるようなエピソードなども探してみてください。

あなたがどんな性格で、どんなことが得意・苦手で、どんなことに興味があるのかなど、丁寧に書き出しましょう。

この作業をすることで、改めて自分という人間を知れるので、志望業界や合いそうな企業を絞っていきやすくなります。

また、その業界で実際に活かせるスキルや経歴が見つかることで、企業に貢献できる強みとしてアピールできるため、採用担当者があなたを採るメリットを感じやすくなるでしょう。

広い視野での業界・企業研究

続いても下準備の一環として、業界・企業研修を広い視野で行いましょう。

丁寧な自己分析によって、これまで興味のなかった業界や職種も、実は向いているかもしれないと分かるため、すでに希望業界ややりたい職種が何となく決まっている方も、一度さまざまな業界を調べてみるのをおすすめします。

ある程度企業を絞れたら、一つずつじっくり研究していきましょう。

同業他社が数多くある中で、なぜその企業を選んだのかという点を明確に示さなければ、選考の際に熱意が伝わりません。

その企業のどこに惹かれたのか、その企業で何がしたいのか、それは他社では叶わないのかというのを説明できるよう、細かく調べて材料を集めていきましょう。

将来的なキャリアビジョンを具体的にイメージしておく

フリーターから正社員採用を目指すにあたって、企業が持つ懸念を払拭できるかが非常に重要です。

企業は長く働き続けてくれる応募者を探しているため、「入社してもすぐ辞めてしまうのではないか」「うちとは合わないのではないか」と思われてしまえば、採用のチャンスはありません。

そのため、応募企業で長く働いて貢献している姿をイメージしてもらうために、将来こうなりたいというキャリアビジョンを具体的にイメージし、伝えられるようにしましょう。

「○年後にこうなっていたい」「○年以内に達成する」といったように、未来予想図や数値目標を、具体的な数字を用いて描くのが大切です。

数字を使うことで内容に説得力が出るため、企業研究の成果を活かして随所に入れ込みましょう。

質の高い履歴書作り

これまでの3項目の集大成ともいえますが、質の高い履歴書を作れれば選考通過の可能性は大きく上がります。

丁寧な自己分析と企業研究を徹底することで、あなたの適性に合い、強みを活かせる企業が見つかるはずです。

また、その企業ならではの特徴を押さえて志望動機に絡めることで、同業他社ではなくなぜこの企業なのかという点に説得力が出ます。

採用担当者があなたを採用するメリットを感じるためには、入社後実際に活躍している姿をイメージさせることが大切です。

誤字脱字がないよう気を付けるのは言うまでもなく、ここまでのポイントを押さえて、あなたという人材をしっかりアピールしましょう。

「未経験者歓迎」の募集を探す

ここからの2項目は、応募する求人選びにおけるコツです。

まずは「未経験者歓迎」と記載のある求人を優先的に探しましょう。

もちろん専門学校卒でスキルや資格を持っていたり、これまでのアルバイト経験を活かせる業界に就職する場合であれば、未経験歓迎の求人に絞る必要はありません。

しかし、フリーターから正社員に就職となると、入社後にちゃんと戦力になれるか、業務に付いていけるかどうかなど不安も多いでしょう。

未経験者歓迎と記載があれば、応募にあたって条件面のハードルはありませんし、企業側が採用者を教えて育てていくことを前提としているため、研修制度が整っていることも多く安心です。

自身のスキルや経験に自信を持てない方は、未経験者歓迎の求人を優先的にチェックしましょう。

ベンチャー企業が狙い目

正社員に就職するなら有名な大企業に勤めたいという気持ちも出てきますが、当然相応のスキルが求められるうえ、昔ながらの考え方から学歴を重視されてしまうことも多く、フリーターが採用されるのは困難といえるでしょう。

ここでおすすめなのが、新進気鋭のベンチャー企業です。

駆け出しということでそもそも人手不足ということが多く、実力主義で年齢が問われないため、特に専門学校卒や関連資格を持っている方は、ベンチャー企業への就職を狙ってみるのをおすすめします。

また、ベンチャー企業は社員一人あたりの業務の幅が広く、入社すればかなりの経験値が得られるため、ベンチャー企業で実務経験を積むことで、その後大企業へ転職という選択肢も出てくるのが魅力です。

【フリーターにおすすめの就職先とは】採用のチャンスが高いフリーターにおすすめの業界・業種

最後に、フリーターから正社員に就職するにあたってのおすすめ業界・業種を紹介します。

応募条件が厳しくなく、未経験者歓迎であったり、そもそも人手不足により幅広く募集していたりといった業種が狙い目です。

また、専門学校卒業の方や、関連資格を持っている方などは、専門的な知識やスキルを活かせる職業もおすすめします。

以下の5つの項目を解説していくので、自分に合っているもの、興味のあるものはぜひ調べて検討してみてください。

営業職

営業職はほとんどの企業で設置している部署であり、新卒採用においてもベーシックな職種といえます。

専門的なスキルや経歴を必要としない未経験者歓迎の職種なため、フリーターが正社員就職を目指すにあたってはまず選択肢に入れておきましょう。

顧客の悩みに耳を傾けて希望を汲み取り、最善の提案をするヒアリング力とプレゼン力が求められます。

コミュニケーションスキルをアピールできるエピソードがあれば、志望動機にぜひ盛り込みましょう。

接客販売業

接客販売業も未経験者歓迎の代表的な職種といえるでしょう。

もちろん取り扱う商品に関する知識を持っているに越したことはありませんし、お客様への接客は慣れないうちは不安を感じるものです。

しかし、それらの知識や接客スキルは働いていく中で自然に身につく物なため心配はいりません。

とはいえ、事前に販売員の資格を取得したり、取り扱う商品に関する知識を勉強したりしておくことで、採用の可能性はさらに上がるため、時間を有意義に使って準備をするのもおすすめです。

IT業界

IT業界はパソコン関連の専門スキルや実務経験が応募の条件というイメージがあり、ハードルが高く感じる方も多いかもしれません。

しかし、実際には業界全体で人手不足なことも手伝い、未経験者歓迎で幅広く募集しています。

また、IT業界といっても、全ての仕事がパソコンを使ったデスクワークというわけではありません。

クライアントへのヒアリングや、業務を進めるうえでのチームメンバーとのコミュニケーションなど、対人スキルも高く求められます。

パソコン関連に明るくない方も、志望動機でアピールできることは数多くあるため、自信を持って就活をしてください。

介護職

ニュースでもよく報道されますが、少子高齢化の現代において、介護職も深刻な人手不足が叫ばれる業界です。

未経験者歓迎で常に求人が絶えないため、フリーターから就職する際の選択肢としては検討の余地が大いにあります。

働きながら資格を取得することで、さらなるキャリアアップが可能なうえ、少子高齢化は今後も歯止めが効かないであろうことを考えると、介護職は将来の安定性も高いといえるでしょう。

ホテル・観光・航空業界など

語学力に自信がある場合には、ホテル業や観光業、航空業界などもおすすめです。

これらの業界は他業界と比べて圧倒的に英語を使う場面が多いため、学歴もあるに越したことはありませんが、TOEICのスコアが高かったり、海外生活の経験があったりといった、英語力をアピールできるエピソードがあれば十分採用を目指せます。

あとはサービス業種でもあるため、コミュニケーションスキルなどもアピールで効果的です。

まとめ

この記事では、フリーターが正社員に就職するにあたってのポイントを紹介してきました。

そもそもフリーターからの就活が上手くいくか心配な方も多いかもしれませんが、手順を踏んで丁寧に準備することで、採用のチャンスは大いにあります。

自己分析と企業研究は徹底的に行うことと、将来の具体的な目標をしっかりイメージすることが重要です。

あなたを採用するメリットを企業側に感じてもらうために、企業に貢献できる強みをアピールし、長く働く意欲があることを示しましょう。

最後に紹介したおすすめの業界・業種もぜひ参考にしてください。

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