【訪問営業とは】訪問営業を成功させるための心構えやコツ・課題など徹底解説!

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営業職として働く人たちの中には、訪問営業に苦手意識をもっている人もいるのではないでしょうか。

訪問営業は、経験豊かな営業職でもうまくいかないことが多いため、新人であればなおさら「怖い」「やりたくない」と思っても仕方ありません。

訪問営業に対する苦手意識を克服するためには、成果を出すためにはどうすればよいのかこつを知っておくのがおすすめです。

この記事では、訪問営業の目的や心構え、必要な事前準備などを詳しくまとめたのでぜひ参考にしてください。

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【訪問営業とは】なぜ訪問営業をするの?

アポありであってもアポなしであっても、訪問営業は営業職にとって難しい営業手法とされていることは間違いありません。

手間がかかる上に営業職の精神的負担も大きいため「なんのために訪問営業をするのか」と思う人もいるのではないでしょうか。

その理由は、得られる効果が大きいためです。

もちろん、最初は期待できるような反応を得られない可能性のほうが高いのが現実となっています。

話も聞いてもらえず、追い返されてしまうことも少なくありません。

しかし、めげずに繰り返し通うことで接触回数が増え、好感度が上がっていくことを期待できます。

これは心理学で「ザイオンス効果」と呼ばれ、たとえ短い時間でも何度も接触する機会が多いことで、相手に対する好感度や評価が高まる可能性がある現象です。

会えば会うほど、最初に抱いていた警戒心が薄れていく経験は誰でもあることだと思います。

この効果に関しては理解できる人が多いのではないでしょうか。

そのため、とにかく訪問回数を増やす訪問営業手法は、しっかりと効果も期待できる方法です。

【訪問営業とは】訪問営業の仕事内容

訪問営業は「とにかくお客様と会う」ために行う営業手法であり、昔から「失敗してもいいので数をあたれ」と上司に教えられてきた人は多くいます。

訪問営業のやり方は大きく分けて2つあり、アポを取ってから訪問するかそうでないかです。

この違いは、営業職にとって大きなものではないでしょうか。

アポを取らずに訪問して営業する活動のことを「飛び込み営業」といいます。

おそらく、たくさんの営業職が特に苦手としているはずです。

知らない人が突然家にやってきて商品やサービスを勧めるため、訪問されたほうも困惑したり、嫌悪感をぶつけたりしてくることがあります。

しかし、アポを取ってから訪問するのも簡単ではありません。

なぜなら、アポを取ること自体が難しいからです。

アポありとアポなし、それぞれの特徴を具体的にまとめたので参考にしてください。

アポを取ったあとに訪問する営業

アポを取った後に訪問する営業では、アポ取りは基本的に電話で行います。

突然直接会いに行く飛び込み営業と違い、まずは電話でその商品やサービスに興味があるかを確認できるため効率的です。

わざわざ足を運んだ営業が無駄になる確率は格段に減ります。

しかし、会ったこともない人から突然電話がきて商品やサービスを紹介されて「じゃあ直接話を聞いてみようかな」と思わせるためには、相当のコツや技術が必要です。

飛び込み営業

飛び込み営業はその名のとおり、企業や個人宅に直接訪問して営業活動を行う手法です。

事前に約束をせずに、どんな人が住んでいるのかもわからないまま訪ねます。

そのため、インターホンのモニター越しに門前払いされてしまうケースのほうが多いのも事実です。

企業でも担当者に会うまで至らない場合も少なくありません。

とにかく足を使って話を聞いてくれる人を探すことになるため、効率の悪い営業手法といわれています。

断られ続けているうちに、精神的につらくなってくる営業職も多い傾向です。

【訪問営業とは】訪問営業の課題

訪問営業を行っていく上での課題には、主に以下の2つが挙げられます。

訪問営業を行っていく課題

・営業効率が悪い

・働き方が変化している

それぞれの課題を詳しく解説していきます。

営業効率が悪い

訪問営業は文字通り、顧客のオフィスなどを訪問して行う営業手法です。

そのため担当営業は、顧客との打ち合わせ場所まで足を運ぶ必要があり、場所によっては多くの移動時間がかかってしまいます。

例えば、自社から車で1時間半かかる顧客のオフィスと、電車で30分で行ける顧客のオフィスでは移動時間が大きな相違点です。

何件も営業先を周ると考えると、移動時間が長ければ効率性が落ちてしまいます。

さらに、移動時間が商談の時間よりも長くなってしまった営業職の話を耳にしたことはないでしょうか。

1時間半かけて来たのに、営業活動はあいさつと簡単な話だけの10分で終わってしまったケースなどです。

訪問営業は、顧客と顔を合わせて話ができるメリットがある反面、効率性が悪いのが大きな課題といわれています。

顧客の都合の良い時間帯に訪問を考えた場合、夕方などになることも少なくありません。

移動時間が長い顧客の場合、必然的に残業にもつながってしまいます。

移動時間は削ることはできないため、営業効率の悪さは訪問営業の生産性にも通じる大きな課題です。

働き方が変化している

新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって、企業の営業活動も大きな変化が求められました。

対面での営業ではなく、ウェブ会議ツールを活用した営業など、非対面での営業手法です。

さらに、営業活動以外にもテレワークの普及など、営業でなくても会社に出社する必要がなく、自宅での仕事も珍しくなくなりました。

つまり、働き方が変化したことによって、訪問営業を行うことが少なくなっています。

こちらが訪問営業を行いたいと考えていても、顧客が在宅勤務をしていては訪問営業を行うことはできません。

デジタル技術を活用した働き方が広まってきた現代では、訪問営業だけに固執してしまっては営業活動としては成り立たない、といっても過言ではありません。

働き方が変化していることを受け入れ、効果的に訪問営業を行う施策が求められます。

【訪問営業とは】訪問営業のメリット

訪問営業の課題はあるものの、訪問営業を行うことによるメリットもあります。

訪問営業のメリットは、主に以下の3点です。

訪問営業のメリット

・信頼関係が築きやすい

・コミュニケーションが取りやすい

・商品やサービスの魅力を伝えやすい

それぞれのメリットを解説していきます。

信頼関係が築きやすい

訪問営業の最も大きなメリットは、顧客との信頼関係が築きやすいことです。

非対面で行う営業よりも相手の顔を見ながら商談ができるため、より親近感を持ってもらいやすくなります。

ウェブ会議ツールなどで行う非対面の営業の場合、相手の顔を見られても目の前にはいないため、相手の姿勢などの十分な把握は難しいのが現状です。

対面での営業は、身振り手振りを交えて行うため、相手の印象に残りやすくなります。

さらに、人間には「単純接触効果」があります。

単純接触効果とは「同じものや人に何度も触れているうちに、その物や人に対して好印象を抱きやすい」心理状態です。

何度も訪問営業を繰り返せば相手にも認知され、関心を持ってもらっているとうれしく感じてもらえる可能性が高まります。

こうした信頼関係の構築は、訪問営業のメリットです。

コミュニケーションが取りやすい

コミュニケーションが取りやすいのも、訪問営業の大きな魅力です。

相手の表情やリアクションが分かり、会話をしてる際の温度感もリアルでつかめます。

営業は台本が合って進めるわけではありません。

時には、その場の雰囲気に合わせて臨機応変な対応を取ることも必要です。

また訪問営業を行うことで、顧客のオフィスの雰囲気や所在地の雰囲気なども分かります。

これらはオンライン営業では分からない生の情報です。

対面で有益な情報を提供し続ければ、相手からの信頼も得られ、コミュニケーションはより容易に行えるようになります。

実際に対面してコミュニケーションが促進されることは多いため、訪問営業は効果的な活用が大切です。

商品やサービスの魅力を伝えやすい

実際にカタログを渡す・デモ画面を見てもらう・商品の紹介をして実感を持ってもらうなどができるのは、訪問営業の大きなメリットです。

オンライン営業では、リアルな商品サンプルを触ってもらうなどは難しく、雰囲気を伝えることが困難ではないでしょうか。

サービスを紹介する際、実機を用いてその場で紹介した方が、現場の雰囲気や自分自身の業務内容に照らし合わせやすくなります。

さらに、自分で操作してもらうなどもできるため、商品やサービスに関する理解を深めてもらえることもメリットです。

実際に商品を見てみたい、サービスを簡単に触ってみたいなどのニーズは多いため、営業活動の進捗に合わせて訪問営業を活用できます。

【訪問営業とは】訪問営業で成果を出すための心構え

難しいといわれる訪問営業で成果を出すためには、営業職のしっかりした心構えが必要不可欠です。

「会社の決まりだから」「上司に指示されたから」「数を打てば当たると思ったから」などの理由だけではなかなか成果につながりません。

具体的には「営業の質と量を両立させる」「訪問する目的を明確化する」「一回で商談を終わらそうとしない」など3つの心構えが必要です。

それぞれ詳しくチェックしておきましょう。

質と量の両立

相手と接触する回数を増やすことは、好感度を高める効果が期待できます。

大抵の新人営業職は、まだ営業のスキルが十分ではありません。

まずは訪問回数を増やして、経験を積むことが大切です。

しかし、ただやみくもに何度も会えばよいわけではありません。

ある程度訪問回数を増やして相手の警戒心を解いた後は、商談の質を上げることに尽力しましょう。

例えば、商品やサービスに興味を持ってくれた相手に絞って訪問したり、過去の顧客受注データを分析してターゲットを決めたりするのがおすすめです。

もし、訪問営業で成果を出せないと悩んでいるなら、それは営業の質と量が両立できていないことに原因がある可能性も考えられます。

訪問する目的を常に明確にする

訪問営業は断られるケースが多く、最初からうまくいくことはほとんどありません。

何度も足を運び、質の高い商談ができたときにはじめて成功の可能性が見えてきます。

だからこそ、訪問する際の目的をその都度明確にする過程が重要です。

営業で企業や個人宅を訪問する目的は、主に以下の4つがあります。

個人宅を訪問する目的

・商品の提案やお客様の要望に関するヒアリング

・問題が起きてしまったときの謝罪

・契約書の回収、情報の提供

・担当者が変更になったときや季節のあいさつなど

目的によって、事前のアポが必要になることもあるので注意してください。

相手の時間を有意義なものにするためにも「今回はこのような目的で来ました」と明確に伝えてから本題に入りましょう。

断られるのが当たり前と考える

基本的に、訪問営業は断られるのが当たり前と考えておきましょう。

どんなトップ営業職でも、百発百中で契約を取ることは不可能です。

むしろ「契約が取れたらラッキー」くらいの思考を心がけましょう。

特に、こちら側から営業をかける訪問販売では、断られることが当たり前です。

たまたま都合がつかないタイミングだったなど、さまざまな要因が考えられます。

必ずしも営業の仕方に落ち度があったわけではないことを覚えておきましょう。

もし仮にそうであっても、後悔したところで結果は変わりません。

しっかりと反省して、次に活かしたほうが身のためです。

あまり思い詰めすぎないように注意しましょう。

特に対応が難しい訪問先だった場合は、気にしすぎないことが大切です。

選り好みせずにすべて訪問する

営業では、ある程度ターゲットを決めて顧客を選ぶことも、ときには必要です。

周辺の情報を集めることも大切な業務です。

しかし、情報収集は外回りの時間外に行ってください。

外回り中は、なるべく訪問そのものに集中しましょう。

訪問営業自体が新規層開拓につながり、訪問数を増やせば制約率を高められる可能性があります。

一見するとかなり地道な業務に感じるかもしれません。

しかし、地道な活動が自分の業績に必ず反映されます。

営業で大切なのは顧客との信頼関係です。

そして、その信頼は簡単に築けるものではありません。

ただ単に商品を紹介するスキルがあっても、人の心を動かすことは困難です。

信頼を得るために、まずは自分からきちんと行動を起こすことが大切です。

【訪問営業とは】訪問営業で成果を出すための事前準備

訪問営業で成果を出すためには、事前にしっかり準備をしておくことが重要です。

商品やサービスに興味をもってくれた人を見極め、必要としている人に必要なものを届けられるようにしなければなりません。

そのためには、事前リサーチや資料の作成などの準備が必要です。

相手に「自分のことをしっかり理解している」と感じてもらうことこそが、他社と差をつける上で重要なポイントになります。

もちろん、身だしなみ・マナー・話すときの流れなど、営業職として「できる」と印象づけるためにも準備しておくべきことがあるので確認しておきましょう。

事前リサーチ

「なぜ、この商品やサービスをあなたにおすすめしたいのか」としっかり伝えることで、説得力が生まれます。

誰にでも同じ内容の商談をするのではなく、商談する相手に合わせた内容は誠意が伝わりやすくなるため効果的です。

そのため、相手のことを事前にしっかり調査してから訪問するようにしましょう。

「自分たちのことをこんなに調べてくれている」「その上で勧めてくれている」のは、相手にとって大きな魅力です。

ヒアリングの質は、事前の仮説立てが大きく影響します。

ヒアリング目的で訪問する際にも、事前リサーチは欠かさないようにしましょう。

事前にしっかりとリサーチをしておけば、お客様によりよい提案ができるようなヒアリングができます。

営業資料作成

商談の際には営業資料も必要ですが、何が書かれているのかはっきり理解できない資料を用意しても逆効果になります。

難しい専門用語ばかりが並んでいたり、文字が小さ過ぎたりする資料は、誰が見ても分かりやすい資料とはいえません。

実例や実績などもきちんと記載し、整ったデザインにするなど、視覚的に分かりやすいプレゼン資料を作成しましょう。

また、営業する相手が誰なのかを明確にした上で、その人が商品やサービスの利用で得られるメリットや、利益にはどのようなものがあるかを伝えられるようにしてください。

営業資料は、営業職が説明する内容の意味が分からなかったときや後から考え直すとき、上司に伝えるときなどに使用する重要な書類です。

その点を念頭に置いて再度確認しておきましょう。

話す流れの確認

スムーズに商談を進めるためには、相手に「自分はできる営業職だ」と印象づけることが大切です。

もし、話す順番がバラバラで、何を話しているのかが分からなければ最後まで聞いてもらえません。

相手と打ち解けるための「起」・相手の要望を聞き出すための「承」・提案して商談を始める「転」・最終確認「結」のように、起承転結がしっかりした話し方をします。

ただし長々と話すと、結局何を伝えたかったのかが分かりにくくなってしまうため、重要なポイントが何か分かるように短くまとめましょう。

特に印象づけたい言葉を何度か繰り返し使うと、要点が伝わりやすくなります。

注意点として、商談を成功させたくて焦り過ぎると、相手に警戒心を与えてしまうことになりかねません。

落ち着いた姿勢を見せることも大切です。

想定できる反論があれば、それに対する準備までしておくとよりスムーズに商談が進みます。

相手を飽きさせないよう、話が盛り上がる努力をしてください。

身だしなみを完璧にする

特に、初めて訪問営業にいくときは身だしなみを完璧にしましょう。

初対面の人に好印象を抱くかそうでないかは、見た目が大きく影響します。

「きちんとスーツを着ていない」「ワイシャツがヨレヨレ」「寝ぐせが付いている」「口臭

が気になる」など、身だしなみが乱れていると相手に不快感を与えるのは当然です。

極端な場合、話を聞きたい気持ちにならないどころか「近寄らないでほしい」「もう会いたくない」と思われてしまう可能性もあります。

身だしなみは社会人としての最低限のマナーです。

商談に行くときだけでなく、普段から意識しておきましょう。

【訪問営業とは】訪問営業で成果を出すためのコツ

訪問営業で契約を取るのは、さまざまな工夫が必要です。

もちろん工夫をしても、必ず契約を取れるわけではありません。

そのため、営業の中でもかなりやりがいのある業務といわれています。

しかし、現実問題として訪問営業のやり方に悩んでいる人も多数存在します。

まずは、訪問営業のポイントをいくつか押さえることが大切です。

こつを理解できれば、ある程度突破口が見えてきます。

実際に訪問営業で成果を出すために必要なことを詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

顧客が抱えている課題をヒアリング

最初の訪問で目標にしたいのは、顧客となり得る相手が抱えている課題がどのようなものかに関する理解です。

営業職といえば、上手に話して自社商材やサービスを販売する人とのイメージが多くあります。

しかし、実際に営業職に求められているのは、ヒアリング力です。

相手が不満や不安を抱いているのはどのようなことなのかをきちんと理解しなければなりません。

時には、相手自身が自分の課題を理解していない場合も少なくありません。

話をよく聞き、抱えている課題を見極める必要があります。

可能であれば課題を数値化し、自社商材でどのように解決できるかを相手がイメージできるような説明が大切なポイントです。

予算感をヒアリング

相手の課題を見極めるとともに重要なステップは、予算がどのくらいかを見極めることです。

自社の商材・サービスをできるだけ高くまたは多く購入してもらいたいとの気持ちは、どの営業職も強いのではないでしょうか。

しかし、売り込みたい一心で高額商材を勧めても、相手の予算感とずれていては契約まで発展しません。

相手が購入を現実的に検討できるように助けることが重要です。

個人の顧客であれば、予算をはっきり教えてくれる場合も少なくありません。

しかし、法人が相手の場合は、予算は機密情報扱いとなっているケースが多くあります。

その場合は、会話の内容や相手企業のホームページから得られる情報を基に大まかな経営状況などを把握した上で予算感を見極めることが必要です。

決裁権を持つ人物の特定

個人が相手の訪問営業の場合は問題にならないものの、法人営業の場合は誰が最終的な決裁権を持っているかをできるだけ早い段階で把握しておくことは重要なポイントです。

訪問営業の際、対応してくれた相手が良い反応を示してくれても、最終決裁権を持つ人でなければ契約には至りません。

決裁権を持つ人の意向やニーズに見合った提案ではないケースがあるためです。

可能であれば、最初の段階で最終決裁権を持っているのは誰なのかを聞くようにしましょう。

決裁者のスケジュールをヒアリングし、直接会話できる機会を設けられるよう努力します。

直接会うのが無理な場合は、担当者から決裁者の意向やニーズを聞き出すことが必要です。

担当者が上手に決裁者に説明できるような提案を心掛けましょう。

導入予定

こちら側の提案に対して良い手応えを感じた場合、具体的な導入予定日を聞き出すことも重要です。

担当者または決裁者が、自社サービスを導入しているイメージを描けるようにする必要があります。

もし、具体的な導入時期に関する話し合いがされていなければ、何らかの事情により後回しにされかねません。

今すぐに検討しなくてもよい事案として扱われ、忘れられてしまう可能性もあります。

営業職は、契約の締結が最終的な目的だとの認識を忘れないようにしましょう。

相手の反応があいまいの場合は、こちらから具体的なスケジュールを提案するのも効果的な方法です。

なぜその時期が良いのかを説明できれば、説得力が増します。

関係構築などの種まきを行う

営業職の最終的な目標は契約とはいえ、1回の訪問で全て決まることはほぼありません。

昨今のニュースを見ても分かるとおり、人々の警戒心が強いのが現状です。

初めて会う人に対して心を許す人はさほど多くありません。

そのため、訪問営業を行う際は、信頼関係を構築するための種まきをする必要があることを覚えておきましょう。

電話営業も含め、何度か接点を持つうちに信頼関係が構築されます。

相手のニーズを確かめられるような簡単なヒアリングをしたり、分かりやすい資料を準備したりして、信頼を勝ち得るための工夫が必要です。

相手の抱く疑問や不安を想定し、納得してもらえるような回答を準備しておくことも助けになります。

落ち着いてゆっくりと話す

訪問営業する際は、なるべく落ち着いたテンションを心がけましょう。

前提として、聞き取りやすい会話の速度を意識する必要があります。

実際に話始めると焦って早口になってしまい、同時に動作も慌ただしくなってしまったとの経験がある営業職は多いのではないでしょうか。

それでは無意識のうちに顧客へ悪い印象を与えてしまいます。

営業に明確な時間制限はありません。

はじめのうちは世間話をして、お互いの緊張をほぐすための時間を設けましょう。

いわゆるアイスブレイクです。

いきなりあらわれた営業職を最初から信頼する人のほうが珍しいことを念頭に置き、焦らずにじっくりと交渉を進めていきましょう。

お互いに落ち着いてゆっくりと話せる状況を作れたら、あらためて商品を紹介します。

まずは、少しでも信頼してもらうことが大切です。

やりとりの連絡は即レスで

営業職として意識しておくべきなのは、連絡を取り合う際の「即レス」です。

相手からの連絡に対してすぐに返事をしないと「自分は後回しにされている気がする」「だらしない性格なのか」などの誤解を与えてしまうおそれがあります。

結果的に「この人と一緒に仕事をするのは不安」と思わせてしまう結果になりかねません。

たとえ急いでいなくても、すぐに連絡をくれる営業職は信用に値します。

即レスができる人に対しては「スピード感をもって仕事ができる人」「自分のことをいつも気にかけてくれている人」との印象を抱くのが一般的です。

直接会っていなくても、電話やメールでのやりとりは相手との接触回数に含まれます。

小まめな接触は、信頼度を上げることにもつながることを覚えておきましょう。

目的を整理する

訪問営業に苦手意識を感じたり、成果を出せなくて悩んだりしたときは、自分がやろうとしていることや目的を一度整理してみましょう。

とにかく成果につなげて会社での評価を上げることだけを考えていると、なかなかうまくいきません。

なぜなら、そのような目的で営業をしても相手のことを一切考えていないため、誠意が伝わらないからです。

もちろん最終的な目標は成果を上げることです。

しかし、お客様に良いサービスを提供し、喜んでもらうことが前提とされていることを忘れてはいけません。

それでこそ、自分自身が得られる達成感も大きなものになるはずです。

そのためには、各お客様への丁寧な接し方が何よりも大切なポイントになります。

売り込みすぎない

訪問営業で注意したい点は、何が何でも契約に結び付けたいとの意識を全面に出さないことです。

売り込みたいとの強い意気込みを持って相手に接してしまうと、相手は警戒心を強めてしまいます。

警戒心を抱いた相手に対しては、信頼関係は構築されにくいのが現状です。

信頼できない相手からある程度費用がかさむ商材・サービスを購入したいと思う人はいないのではないでしょうか。

同じような商材・サービスを提供している同業他社との競合に勝つためには、顧客との信頼関係は欠かせません。

初回から売り込み過ぎないようにし、お互いに関する理解を深めることを目標に訪問を重ねていきましょう。

1回の訪問で成約まで持っていかない

初回の訪問で売り込み過ぎないためには、1回の訪問で成約まで持っていかないことを念頭に置く必要があります。

できるだけ早く成果を上げたいと思うのは自然なことです。

しかし、よほど求めていた商材・サービスでない限り、初めて出会った人から購入したいと思う人はほとんどいません。

一般的に、何かを購入する際は情報収集や比較検討に時間をかけた後決定します。

その点を念頭に置いておけば、初回の訪問で手応えが感じられなくても落ち込んだり、諦めたりしないで済むのではないでしょうか。

長い目で見ることが成功に至るポイントです。

訪問回数を増やして信頼関係を構築する

良好な信頼関係を構築するために、訪問回数を増やすようにしましょう。

繰り返し出会う人に対して好感度や評価が高くなることは、心理学でも証明されています。

どのような人でも相手のことを知れば知るほど、好意を持つようになるのが一般的な傾向です。

たとえ興味がなかったり好きではなかったりする人や物に対しても、接触を繰り返すことによりイメージが良くなるといわれています。

最初に抱く警戒心や恐怖心が少しずつ薄れるためです。

相手が自社の商材・サービスに最初は興味を示さなくても、諦めずに訪問回数を増やして信頼されるよう努力しましょう。

営業活動の内容を振り返る

訪問営業をした後は、できるだけ早い段階で営業活動の内容を振り返ることは大切です。

うまく契約締結に至った場合だけでなく、断られた場合もどのような会話がなされたのかを振り返るようにしましょう。

相手がどのような人だったのか、どのような話の流れで契約できたのかなどを思い返します。

断られた場合は、相手のニーズが本当は何だったのかを考えるようにすれば、次回につながる教訓を得ることが可能です。

いずれにしても、成功や失敗の原因と改善策を常に振り返り、今後の段階的な目標を設定します。

日々の努力により営業スキルを伸ばしていきましょう。

【訪問営業とは】訪問営業の注意点

訪問営業を行う際の注意点としては、以下の4点が挙げられます。

訪問営業を行う際の注意点

・相手の対応しやすい時間に訪問する

・訪問頻度を意識する

・相手と約束したことは守る

・臨機応変に対応する

それぞれの注意点を解説していきます。

相手の対応しやすい時間に訪問する

訪問営業は顧客ファーストで行うことが基本です。

最も意識するべきなのは時間帯といっても過言ではありません。

自分の営業活動が行える時間が限られていても、相手に強要しないようにしましょう。

朝イチの訪問やお昼休み時間帯の訪問、就業時間間際の時間帯に訪問するのは避けた方が無難です。

アポイントを取る際には、ピンポイントで時間の指定を行うのではなく、いくつかの候補を挙げて選択肢を持たせましょう。

また、お昼休みの時間帯での電話は避けるなど、相手の対応しやすい時間帯を意識して動くことが必要です。

訪問頻度を意識する

訪問頻度にも注意しましょう。

なぜなら訪問頻度は、案件の大きさや進捗状況、相手との信頼関係などによって変わってくるからです。

まったく案件がなく、情報提供するものもないにもかかわらず、何度も訪問してしまうと逆に信頼を損ねてしまいます。

また、大きなプロジェクトを進行しているにもかかわらず、訪問頻度が少ないと相手からの信用を得ることは難しいことを覚えておきましょう。

臨機応変に対応する営業スキルが求められます。

訪問頻度に決まった回数はありません。

顧客との信頼関係や必要性に応じて、何度も訪問した方が良いか、たまに顔を出す程度で良いのかを考えていきましょう。

相手と約束したことは守る

顧客との約束は必ず守るようにしましょう。

例えば商談の中で、顧客からたくさんの質問が出るケースがあります。

その場で明確な回答ができなくても、後からメールで回答できる場合は少なくありません。

その際に、いつまでにどのような形で回答するかを決め、きちんと守ることが信頼につながっていきます。

営業として結果が出ないのは、顧客との約束を守れない・質問に対しての回答が遅い・納品日を守れないなどが主な理由です。

少しの遅れでも大きな信用損失につながってしまうため、人と人との関係を意識しながら、相手と約束したことは必ず守るようにしましょう。

臨機応変に対応する

訪問営業は突然の予定変更も多くあります。

例えば、顧客の担当者が体調不良になってしまったので日程を変えてほしいなどです。

他にも、資料をカタログではなくPDFファイルで送ってほしいなど、顧客からの要望にできる範囲で臨機応変に対応しましょう。

また、訪問営業で行なった商談の内容が芳しくないと感じた場合は、提案内容を変えてみるなども臨機応変な対応です。

対面だからこそ分かる空気感もあるため、五感を活かしながら営業活動を行ない、どんな状況にも慌てないように対応しましょう。

【訪問営業とは】訪問営業は時代遅れなのか?他の営業手法を解説

かつて、日本で営業といえば訪問営業が主流のスタイルでした。

現在は、ニーズや状況に合わせてさまざまな手法が用いられています。

訪問営業は時代遅れとの声も聞かれる中で、どのスタイルが自社にマッチしているかを慎重に見極めましょう。

現在行われている主な営業手法を解説します。

インバウンド営業

企業側から商材・サービスの購入に関して積極的に営業するのではなく、見込み顧客側からの問い合わせを待つ受け身型スタイルをインバウンド営業(プル型営業)と呼びます。

営業職の仕事内容は、ウェビナーや自社ホームページなどを活用し、商材・サービスに関する有益な情報を発信し続けることです。

ある程度興味や関心を示した人が問い合わせてくるため、顧客となり得る見込みが高く、契約まで発展しやすいメリットがあります。

インバウンド営業では、いかに人々のニーズを察知し、必要としている情報を提供できるかが重要なポイントです。

加えて、問い合わせてきた相手の不安点や疑問点に的確に答える必要もあります。

オンライン営業

インターネット回線を利用して行う営業活動全般をオンライン営業と呼びます。

例えば、メール・チャットツール・ウェブ会議システムなどを利用した営業手法です。

近年、数多くの企業で導入が促進されているDX化に伴い、顧客データの蓄積や分析が容易になりました。

顧客ニーズに合わせてより効果的に営業できるメリットがあります。

加えて、訪問営業とは異なり、相手の自宅や会社へ出向く時間を省けるため、効率的な業務遂行が可能です。

コロナ禍で働き方が変化したことにより、幅広い業種で取り入れられるようになりました。

商談から成約までの期間を短くできれば、費用対効果が見込める営業手法です。

インサイドセールス

インバウンド営業やオンライン営業と似ており、訪問するのではなく内勤で行う営業手法をインサイドセールスと呼びます。

メール・ウェブ会議システム・電話などを用いた、非対面の営業スタイルです。

見込み顧客とのコミュニケーションを通じて、ニーズや課題をヒアリングします。

次いで、自社商材・サービスの利用によりどのように課題解決やニーズへの対応につながるかをイメージできるように助ける、見込み顧客の育成が重要な段階です。

顧客に関するデータ管理を行ったり、問い合わせに対してスピーディーに対応したりします。

業務内容は、各企業や個々の状況によって異なることが一般的です。

電話営業

訪問営業同様、従来より用いられている営業手法は電話営業(テレアポ)です。

一般的に、取引履歴がない企業や個人に直接電話をかけ、新規顧客を開拓します。

良い手応えが感じられれば、商材・サービスに関する資料を送付したり、訪問営業のアポイントを取り付けたりするのが主な目的です。

外回りをする訪問営業とは、営業活動する場所やアプローチ数が大きな違いとなっています。

内勤で次々とアプローチできる電話営業は、低コストで時間効率が良い営業手法です。

ただし、対面ではないため、電話を切られたりクレームをいわれたりする確率も高いことを覚えておきましょう。

アウトバウンド営業

アウトバウンド営業とは、企業側が積極的に顧客獲得に向けて行う営業活動全般を指します。

企業や業界により若干意味が異なる場合があるため注意しましょう。

訪問営業や電話営業なども含まれるケースが一般的です。

ダイレクトメールやテレビCMなども含まれます。

アウトバウンド営業は、営業する相手を企業側が選べるメリットがあるため、より高額な商材・サービスを購入してくれそうな相手に絞って営業するケースも珍しくありません。

反対に、可能な限り手あたり次第、幅広い層にアプローチすれば知名度アップにつながります。

自社の目的にしたがって、手法やターゲット層を決めることが可能です。

【訪問営業とは】訪問営業に関する法規制

どの業界・業種でも、業務を遂行するにあたって関係する法律をきちんと把握しておかなければなりません。

訪問営業の場合は、自社のブランドイメージのみならず、顧客との信頼関係にも大きく影響するため十分注意を払いましょう。

関係する法律に関する知識は、必須であり、重要問題との認識を持つ必要があります。

主な3つの法規制を確認しておきましょう。

クーリングオフ

訪問営業の際に、顧客に説明する必要がある法規制のひとつはクーリングオフ制度です。

クーリングオフ制度とは、契約締結後8日以内であれば、顧客は無条件で契約解除または申し込み撤回を請求できる制度を指します。

訪問営業の顧客が個人の場合に適用される制度で、事業者・企業が顧客の場合は適用されません。

また、契約または申し込みした商材・サービスが消耗品だったり、現金3,000円未満だったりする場合も適用外です。

営業職は、販売する商材・サービスがクーリングオフの対象かどうかを明確に説明する責任があります。

クーリングオフ制度の起点となる日も、誤解のないよう確認しましょう。

特定商取引法

訪問営業は、個人を対象として行う場合は特定商取引法の規制対象です。

飛び込み営業かアポイントメントセールスかは関係ありません。

特定商取引法で定められているルールには、氏名の明示・再勧誘の禁止・書面交付・禁止事項がはっきりと定められています。

企業名や自分の名前だけでなく、営業目的・商材の内容などを誤解されないよう正確かつ明確に伝えることが重要です。

相手が営業を受ける意思がないことが明らかでも強引に説明を始める場合は、特定商取引法に抵触するため相手の声にきちんと耳を傾けましょう。

クーリングオフ制度の適用対象にもかかわらず、解約できないかのような印象を与えることも禁止事項に含まれています。

表現や口調に十分注意しましょう。

不退去罪

相手の自宅や企業を訪ねる訪問営業をする際は、不退去罪に関する予備知識も蓄えておきましょう。

不退去罪とは、帰るよう要求されたにもかかわらず退去しなかった場合、3年以下の懲役または10万円以下の罰金が課される犯罪です。

営業を断られ帰るよう求められた場合、たとえ熱意を込めて仕事を全うしていると主張しても、他人の住居・建造物に居座っていると見られかねません。

場合によっては、不退去罪として通報される結果になります。

企業の信用は失墜してしまうだけでなく、今後の営業活動にも大きな影響を及ぼす可能性があることを忘れないようにしましょう。

営業の成果を求めるあまり、強引な印象を与えることがないよう注意が必要です。

まとめ

近年、時代の変化に伴うニーズの変化やインターネットの普及などにより、営業スタイルもさまざまです。

長年営業手法の主流とされてきた訪問営業や電話営業に加え、オンライン営業・インバウンド営業などに力を入れている企業も増えてきました。

それぞれの営業スタイルにメリット・デメリットがあります。

訪問営業の主なメリットは、信頼関係を構築しやすく、商材の魅力を伝えやすいことです。

時代が変化するにつれ、ニーズの多様化やこだわりを持つ人の増加などに伴い、ひとつの営業手法だけでは従来よりも成果を得るのが難しくなっています。

自社の商材やターゲット層に合わせて、どの営業手法が効果的かを検討するようにしましょう。

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