【IT業界の女性営業職】はじめに
営業職を志望する女性のなかには、これからも成長する見込みのありそうなIT業界への就職を検討している人もいるでしょう。
IT業界は女性でも働ける仕事なのかどうかは気になるポイントかも知れません。
そこでこの記事では、IT業界で働く営業職の仕事内容、求められる人物像、仕事のやりがいについて解説します。
また、IT営業を女性へおすすめできるポイントについても説明します。
この記事をもとに自分がIT営業に向いているのかどうか、考えるきっかけにしてください。
【IT業界の女性営業職】仕事内容
IT営業は、情報システムやソフトウェア、WebサイトなどのIT関連の製品やサービスを販売・提供する業務を担当します。
一般的な営業職と同様に、コミュニケーション能力や人間関係構築力、ヒアリング能力が必要です。
これらに加えて、自社製品をわかりやすく説明するため、IT分野に関する専門的な知識も欠かせません。
また製品を導入している顧客に対してのアフターフォローにおいては、個別のトラブル対応や新規システムの導入など、細かな対応を求められます。
ソリューション営業がメイン
IT営業のメインとなるのは「ソリューション営業」と呼ばれるスタイルの営業方法です。
製品の販売だけではなく、顧客のニーズにそった導入方法を提案することになります。
まさに課題を解決するソリューション提案する仕事といえるでしょう。
顧客にあったサービスを提供するためには、エンジニアやプログラマーなどの社内のチームで連携を取り、顧客とのあいだに立って交渉を重ねることが必要です。
また契約後も、定期的な製品のアップデートや、新製品の提案などのアフターフォローも求められるでしょう。
IT営業の詳しい仕事内容については「【営業職研究】IT業界の営業職志望必見！IT業界徹底解説」という記事も用意してあります。
IT業界の概要についてもまとめてありますので、IT業界に興味があって、どんな企業があるのかを知りたいという人はあわせてご確認ください。
【IT業界の女性営業職】待遇・福利厚生
ここではIT業界の営業職の待遇や福利厚生について、業界の全体的な傾向を解説します。
ワークライフバランスや働き方改革が叫ばれている昨今、年収や労働環境、福利厚生といった項目については気になる女性も多いのではないでしょうか。
IT営業は残業が少ないとはいえない職種です。
それでも、年収は比較的高く、福利厚生も整えられている企業が多いといえます。
しかし、企業によって状況は異なることが多いです。
応募する企業について、必ず個別にリサーチをし、入社後にミスマッチがないようにしておきましょう。
年収
まずはIT営業の年収についてです。
年代ごとの収入ですが、20代の場合は410万円程度、30代だと580万円程度と、ほかの職種と比べると高めという印象です。
これはIT分野が成長著しい業界であり需要もあることが要因だといえるでしょう。
また、ソリューション営業などを行うためには専門性が求められることも要因の1つにあげられます。
ただし、これはあくまでも一例です。
個人の実力次第では、より高年収を目指せることも十分あり得ます。
実際に大手や外資系のIT企業では、営業職であっても年収が1,000万円を超えることも珍しくありません。
残業
つぎにIT営業の残業についてです。
全体的に残業はある程度存在すると考えておきましょう。
営業職は顧客との信頼関係を築くことが重要となってくる仕事です。
このため、どうしても相手の都合にあわせてスケジュールを調整する必要があります。
またトラブルやクレームが発生すれば、真っ先に対応しなくてはいけません。
特にIT系のスタートアップやベンチャー企業は、社内の仕組みが整っておらず、業務分担がされていないこともあります。
したがって、営業職が多くの範囲の業務をカバーする必要があり、結果的に残業が増える傾向にあるのでしょう。
また企業によってはもともと給与に残業代が含まれているみなし残業など、残業代がしっかり支払われない場合もあるため、しっかりチェックしましょう。
福利厚生
最後は福利厚生についてです。
大手企業ではある程度、福利厚生が整っている傾向にあります。
また、ベンチャー企業のなかにも福利厚生が整っているところは多い印象です。
これはITという業界が発展し続けている分野であることも大きいでしょう。
新しい制度や進んだ社内風土、最新の人事システムを導入している企業が多い傾向にあります。
なかにはユニークな福利厚生制度を導入している企業もあります。
営業職と聞くと仕事とプライベートの区別が難しいと思われがちですが、IT業界に関していえば一概にそういうわけでもない、といえるでしょう。
【IT業界の女性営業職】求められる人物像・能力
ここからはIT営業に求められる人物像や能力について解説します。
IT営業は専門的な知識やサービスについての理解が求められるため、継続的な勉強が欠かせません。
また、聞く力を含めたコミュニケーション力や、顧客との信頼関係を築くための責任感も重要な要素です。
もちろん、人間にはもち合わせた性質によって、得意不得意が存在します。
すべてをもち合わせている必要はありませんが、これらの能力をもち合わせていたほうが成功しやすいといえるでしょう。
自分がはたしてIT営業に向いている人材なのかどうか、確認してみてください。
勉強を継続できる
まず求められるのは、働きながらも勉強を継続できることです。
IT営業は、顧客に合わせた導入方法を提案することも業務の一部であるため、専門的な知識や自社サービスについての理解が求められます。
IT業界は日々進歩し続けていて、絶え間なく新技術が開発されています。
これらの情報をキャッチアップし、知識をアップデートしなくてはいけません。
基本情報技術者などの資格の取得により、新しい業務を任されたり昇給につながったりと、さらなるスキルアップを目指せます。
コミュニケーション力がある
営業職もは、コミュニケーション力も重要な資質です。
どれほどすぐれた製品、サービスであっても、その良さを営業でアピールできなければ売ることはできません。
しかしIT営業におけるコミュニケーションでは、話すだけでなく聞く力も重要です。
これは、顧客の抱えている課題や要望を把握するヒアリング力ともいえます。
ソリューション営業の場面では、要点をつかんだ簡潔な説明と、ヒアリングをもとに的確な提案をすることが求められるからです。
また、顧客以外にプログラマーやシステムエンジニア、デザイナーなど社内外を問わず、さまざまな技術関係者とのコンタクトを取る場合もあります。
それぞれの利害関係について把握し、これを考慮した、最適な提案をする必要があるのです。
このような多くの人の立場に立って社内調整をする能力もIT営業に求められるスキルといえるでしょう。
責任感
IT営業に求められる人物像としては、責任感も重要な要素です。
IT業界の営業職は顧客へのソリューション提案、契約、導入後のアフターフォローなどを一貫して担当します。
長期間にわたってやり取りを続けることになるため、顧客との信頼関係が重要になってくるでしょう。
信頼を築くためには顧客からの質問にこまめに返答したり、トラブル発生の際に迅速に対応したりするなど、責任感をもった行動が求められます。
責任感の欠けた対応をしてしまっては、せっかく導入に至っても他社製品に切り替えられてしまうなど、利益の損失につながりかねません。
【IT業界の女性営業職】やりがい3選
さらにここからはIT営業のやりがいについて紹介します。
IT営業は知識やコミュニケーション力、責任感を求められますが、業務を通して多くのスキルやITに関する知識を身につけられます。
また、成果が給与という形で目に見えやすい点も、やりがいを感じやすい理由といえるでしょう。
したがって、チームで連携することを求められるため、喜びを分かち合える仲間が手に入ります。
このようにデメリットと思われがちなポイントは、そのままメリットにもつながっていることに注意しましょう。
仕事を考えるうえでは、良い面と悪い面の両方に目を向けることが大切です。
①さまざまな能力・知識が身につく
最初のやりがいは、さまざまな能力や知識が身につくことです。
IT営業を行っていると、ヒアリング力や提案力などの営業スキルをはじめ、幅広いIT関連の知識や取り扱う商品・サービスに関する知識が身につきます。
カバーする業務が多岐にわたり、多くの役割が求められるIT営業ならではの良さともいえます。
これらのスキルは決してIT営業だけでなく、それ以外の職種においても求められるスキルです。
IT営業を通じて、キャリアアップやジョブチェンジを考えている場合にも役立つことでしょう。
②成果が目に見える
また、成果が目に見えるという点も、IT営業におけるやりがいの1つです。
営業職である以上、自分の業績を数字で把握しやすいのがIT営業の特徴です。
契約獲得件数、導入件数、顧客満足度などが主な指標となります。
このため、先月の結果を受けて今月の取り組みを変えるなど、トライアンドエラーをしやすいのもメリットです。
また、成果は給与に反映されるため、自分の頑張り次第で、いくらでも給与アップが見込めます。
人と比べるのではなく、自分の達成したい目標にあわせて努力できるのは、IT営業の魅力といえるでしょう。
③チームで喜びを分かち合える
チームで喜びを分かち合えることも、IT営業のやりがいにつながります。
IT関連の製品やサービスを提案、導入してもらうためには、社内の他部署との連携が必要です。
このため、業務を通じて社内に信頼のおけるチームを作ることができます。
目標は決して、1人で達成するものではありません。
仲間と結束することでより大きなゴールを目指すことができますし、達成できたときの喜びも大きいはずです。
喜びを分かち合える仲間が手に入ることは、その後の人生においても大きな意味をもつことでしょう。
【IT業界の女性営業職】女性におすすめな理由3選
最後に、IT営業を女性におすすめできる理由を3つ解説します。
女性のなかには、結婚や育児のために離職をしたあとでも復帰しやすく、働きやすい環境を重視している人もいることでしょう。
その点で、IT営業で身につける知識やスキルは復職、転職にとても有利です。
IT企業のなかには福利厚生が充実していて、働きやすい企業も多く存在します。
また、男女の違いによらず平等な評価を望んでいる人も多いかも知れませんが、肩書きよりも実績で評価されやすいのはIT業界の特徴です。
①将来性のある業界である
IT営業が女性におすすめできる理由の1つは、将来性のある業界であるためです。
IT分野は、日進月歩で発展を続けており、日々新しい技術が開発されています。
このため技術に詳しくない顧客にも、IT技術をわかりやすく説明ができる営業担当者を求める企業は、増加傾向にあります。
そして技術が高度化して企業の専門性が高まることで、今後もこのようなニーズは高まっていくことでしょう。
IT営業を通じて身につけられた営業スキルと専門的な知識は、転職をするうえでも価値あるものとなるはずです。
特にこの記事でも紹介している、継続して学び続けられる能力やコミュニケーション力はどの企業でも必要とされます。
このため、結婚や育児で離職した場合も、復帰できる可能性は高いといえるでしょう。
②男女が平等に評価されやすい傾向
IT業界は女性の比率は少ないものの、働きやすい環境といえます。
これは、男女問わず、非常にフラットに評価されることが多いためです。
IT産業の歴史は浅く、まだ若い会社も多く存在します。
このような企業は業績をあげて生き残るためにも、肩書きよりも実力のある社員が必要です。
ほかの業界では、結婚や出産によって離職、求職する可能性のある女性は、昇給や昇格が遅くなる傾向にあるでしょう。
しかしIT業界においてはそれが少なく、能力があればそれが年収に反映されやすいといえます。
また、やりがいの部分でも触れたように、営業職は成果が目に見えやすく給与に反映されやすい傾向にあります。
このため性別は関係なく、平等に評価されたい人にはIT営業がおすすめです。
③女性が働きやすい体制である
IT業界では女性の働きやすい体制が整えられている傾向にあることも、おすすめできる理由の1つです。
IT営業の待遇・福利厚生でも触れたように、IT業界は大手、ベンチャーも含めて福利厚生が充実している企業はたくさん存在します。
IT知識や営業スキルを身につけた人材は重要な資産であり、大切にしようと考えているためです。
時短勤務やリモートワーク、在宅勤務といった多様な働き方が積極的に活用されている傾向があります。
出産休暇や育児休暇も取得しやすく、産後復帰もしやすいといえるでしょう。
【IT業界の女性営業職】まとめ
この記事では女性におすすめできる職業の1つとして、IT業界の営業職をピックアップし、仕事内容や待遇、求められる人物像、やりがいなどについて解説してきました。
IT営業と聞くと男性比率の高い業界なのではという印象を受けてしまい、女性にはハードルが高く感じてしまうかもしれません。
しかしむしろ継続性があり、コミュニケーション力が高く、気配りのできる女性にはうってつけの仕事といえるでしょう。
また福利厚生についても充実している企業が多く、ライフイベントの際にも対応しやすいと考えられます。
もちろんこの記事で紹介しているのは業界全体の傾向であり、実際の状況とは異なる可能性もあります。
就職を検討している企業については、必ず個別に調べて確認するようにしましょう。
この記事をみなさんの就職活動・職業選択に少しでも役立ててもらえれば幸いです。
