目次[目次を全て表示する]
はじめに
一口に営業職といっても、販売する物は多岐にわたります。
企業によっては物ではなく、サービスの営業をしている場合もあり、必要とされるスキルも幅広いといえるでしょう。
営業職のあり方はさまざまであり、何を営業するのか、誰に営業するのかなどによっても特性は大きく異なります。
一般的に営業職はきついとされていますが、今回は中でもきついとうわさされる住宅営業について解説していきます。
営業職を目指している方はぜひ参考にしてください。
【ハウスメーカー営業がきつい】ハウスメーカー営業がきついと言われる理由
営業職は基本的にきつい職種であるとされていますが、中でも住宅営業は特にきついとされています。
住宅営業がきついとされるには、いくつかの理由があります。
それぞれの理由が住宅営業におけるきつさの原因だといえますが、人によってはやりがいにもとられるでしょう。
一概に否定的な見方をしてはいけません。
大切なことは自分がどのように感じるかであり、自分自身の価値観と照らし合わせてその道を進むのかを検討してください。
ノルマが厳しい
住宅営業がきついとされる、もっとも大きな理由の1つはきびしいノルマです。
営業職であれば、少なからずノルマを課せられます。
ノルマによってプレッシャーを感じ過ぎてしまい、日常生活に影響が出てしまう人もいるのが現実です。
住宅は数千万単位の買い物であるため、頻繁に売れるものではありません。
数多く販売できないので、ノルマをクリアするのも難しいといえます。
企業によってノルマの考え方は異なりますが、どちらにせよ重圧を少なからず感じることでしょう。
価格が高い住宅だから責任が重い
住宅は人生における最大の買い物の1つです。
そのため、住宅購入が人生を左右するといっても過言ではありません。
良くも悪くも購入者の人生を左右してしまうこともあるため、責任も大きいといえます。
買う側にとっては大きな買い物である分、売る側の責任が大きくなるのです。
その責任の重さから、プレッシャーを感じてしまうこともあります。
人の人生に影響を与えられる分、重圧となって自分に返ってきてしまうこともあるのです。
成果主義によるプレッシャー
大きな物を販売するというのは、大きなプレッシャーにもなります。
上記の通り、お客さんの人生を左右してしまう可能性がある住宅営業に、大きなプレッシャーを感じることもあるでしょう。
しかし、プレッシャーを感じるのはお客さんからだけではありません。
住宅営業は仕事の性質上、成果主義であることが一般的です。
成果主義のため、お客さんからのプレッシャーだけでなく、社内からのプレッシャーもあります。
まるでスポーツ選手のようであり、成果をあげる社員は感謝賞賛され、反対に成果をあげられない社員はそれ相応の扱いとなります。
先輩・後輩は関係なく、営業成績が物をいう世界なのです。
一見大きなデメリットのようにも感じますが、競争意識が高い人や負けず嫌いな人にとってはむしろメリットになります。
長時間労働
営業職は基本的に拘束時間が長いとされています。
住宅営業も例外ではなく、長時間労働であるといえるのです。
住宅営業は基本的に、個人のお客さんに営業を行います。
そして、そのお客様のほとんどは就労者です。
ほとんどのお客様が日中は仕事をしているため、その仕事が終わる時間に合わせて営業活動をしなくてはなりません。
そのため住宅営業は長時間労働となってしまうのです。
お客さんのスケジュールに予定を合わせる必要があるため、休みが不規則になったり退勤時間が遅くなったりすることも珍しくありません。
基本給が低い
住宅営業は営業成績によって給料が上下する職種です。
ノルマの達成など成績をあげられれば、青天井で給料が伸びていきます。
一方で成績が悪いと、収入は滞ってしまうのです。
最低限の基本給を設定されている企業がほとんどであるため、フルコミッションとまではいかないものの、給料に占める基本給部分は些細なものだといえます。
給料のほとんどはインセンティブ部分で構成されているため、給料に大きな変動が生じるのです。
インセンティブ部分が大きいことから、年収が安定しないことも、住宅営業におけるデメリットとしてあげられます。
ただほとんどの企業の場合、どんなに成果を出したとしても、それほど大きく給料に反映されることはありません。
しかし住宅営業であれば、自身の頑張りが大きく給料に反映されるのです。
【ハウスメーカー営業がきつい】きつさの対処法
このような理由から、ハウスメーカーの営業はやりがいがある一方、きついと感じる人も多い仕事だと言えます。
「自分に営業は向いていないかもしれない」と思い、悩んでしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、営業で一定の成果をあげて評価してもらえれば、そのきつさは軽減されるはずです。
そこで、ハウスメーカーの営業にやりがいを感じられるようになるための方法を、以下で3つご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
クロージングの練習をする
営業におけるクロージングは、成約率に直接影響する非常に大切な局面です。
そこで、クロージング時の提案力や話し方をあらためて見直し、交渉術を学んでみると良いでしょう。
具体的な交渉術としては、信頼関係を作りながらクロージングに持っていく、成約後の明るい未来をイメージしてもらうなどのテクニックがあります。
このように、努力が結果につながりやすいクロージングを練習することで、売り上げが伸びないという悩みを解決しやすくなります。
すぐに連絡を返す
お客様によっては、仕事やプライベートの予定との兼ね合いから、朝や夜にメールが入ることも少なくありません。
このような場合でもなるべく早く返信することで、他社への流出を防いで売り上げを伸ばすことができます。
同時に、お客様に「真摯に向き合ってくれている」と感じてもらえるため、信頼関係を結ぶきっかけにもなるでしょう。
日頃から即レスするという小さな習慣の積み重ねが、いずれは大きな成果につながるかもしれません。
情報収集を行う
営業で成果をあげるには、扱っている商品について、まず自分自身がしっかり理解してなければなりません。
お客様から何か質問を受けたとき、はっきりとわかりやすく答えられなければ、頼りないイメージを与えてしまい、不信感を抱かれるでしょう。
そのようなことにならないために、自社や商品についての知識を、今一度見直してみることをおすすめします。
また、競合他社についての情報収集をすることも重要です。
業界の構造を理解しておくことで、営業も有利に進むでしょう。
【ハウスメーカー営業がきつい】ハウスメーカー営業にもメリットがある!
きついと感じる人が多いハウスメーカーの営業ですが、仕事に慣れて成果を出せるようになってくると、この仕事ならではのやりがいを感じられるはずです。
そこで、ここではハウスメーカー営業を続けるメリットについて紹介します。
メリットを知ることで、なりたい自分や将来像を具体的に思い描けるようになり、営業のきつさから解放されるかもしれません。
また、自分がどのように仕事に取り組むべきか、その答えも自然と見えてくるでしょう。
成績を残せば稼げる
営業職の主な給与形態は、基本給+インセンティブという形式がほとんどです。
これはハウスメーカーも例外ではありません。
そのため、売り上げを伸ばして成績を残せば、その分手にするお金も増えるのです。
最初のうちは成績を残すこと自体が難しいかもしれませんが、積極的に情報収集を行い、営業テクニックを学ぶことで、徐々に結果を出せるようになります。
それまでは、積み重ねの期間だと思って、地道な努力を続けましょう。
お客様の人生の大きな決断に寄り添える
ハウスメーカーでは家を扱うため「自分のミスがお客様の人生に影響を与えてしまったら」と不安になることもあるでしょう。
そのプレッシャーにストレスを感じる人がいるのも事実です。
しかしそれは裏を返せば「お客様の人生に寄り添える仕事をしている」という意味にもなります。
特に家の明け渡し日には、大きなやりがいを感じる人も多いです。
お客様の笑顔と、幸せな未来のお手伝いをできたと感じられることが、ハウスメーカーの営業の魅力であると言えます。
【ハウスメーカー営業がきつい】ハウスメーカー営業の離職率は?
よく「ハウスメーカーの営業はきつい」という声を聞く人もいるかもしれませんが、それは本当なのでしょうか。
ハウスメーカーの営業として活躍する人や、営業として行き詰まりを感じている人にとっては、特に気になる問題かもしれません。
なぜハウスメーカーの営業がきついという声がよく聞かれるのか、その実態を探っていきましょう。
ハウスメーカーの営業が置かれやすい環境や離職率をふまえ、自分自身が働いている職場と照らし合わせながら考えてみてください。
3年以内の離職率は50%
ハウスメーカーの営業がきついといわれているものの「ほかの企業に転職すれば、きつい環境を変えられるのではないか」と考えている人もいることでしょう。
しかし、ハウスメーカー営業の3年以内の離職率は50%といわれており、ほかの業種と比べても高いことがわかります。
ハウスメーカーの営業から離職してしまう人の多くは、特に過酷な営業の実態に悩んでいる人が多いのです。
高い売り上げ目標が掲げられており、ほかの業界よりもそのプレッシャーを感じることによって、ストレスを抱えやすくなるのかもしれません。
さらに、意外と古い業界の体質にギャップを感じる人も多くなっています。
仕事自体は好きだとしても、いつまで経っても職場環境になじめず、会社に行くのが嫌になってしまったという人もたくさんいます。
「過酷さ」と「ギャップ」に頭を抱える人は珍しくありません。
【ハウスメーカー営業がきつい】ハウスメーカー営業に向いている人・向いていない人
ハウスメーカーの営業はきついといわれていますが、その仕事へのストレス耐性などは人によって異なります。
ハウスメーカーの営業を辞めたいと思うほどつらいと感じる人もいれば、もちろんハウスメーカーの仕事が天職だと感じている人もいるはずです。
どの仕事でも、人によって向き・不向きがあります。
どんな人であっても向いていない仕事で働き続けるのは、とてもつらいものです。
ハウスメーカーの営業にはどのような人が向いていて、反対にどのような人が向いていないのかを紹介します。
向いている人の特徴
ハウスメーカーの営業が向いている人は、仕事がきつくても「稼ぎたい」という強いモチベーションをもっている人です。
「稼ぐことが仕事の目的になるなんて味気ない」と思う人もいるかもしれませんが、仕事の対価としてふさわしい賃金をもらえるのは続けていくために欠かせない条件といえるでしょう。
考えようによっては、賃金によって自分の仕事を正当に評価してくれるというあらわれにもなります。
会社が、自分の仕事へ向ける情熱や働きをきちんと評価してくれるという信頼が「稼ぎたい」というモチベーションにつながっているのかもしれません。
また「建築物が好き」という人も必要な知識を楽しんで学べるので、ハウスメーカーの営業に向いています。
向いていない人の特徴
ハウスメーカーの営業が向いていない人は、精神的・肉体的なタフさがない人です。
心身ともにタフな人でなければ、きつい仕事に耐えられず、ハウスメーカーの営業に向いていない傾向があるのです。
ハウスメーカーは高いノルマが課せられるほか、顧客にとっては一生に一度の買い物なので、営業担当としても簡単に売れないというきびしさがあります。
向いていない人は人生を預かる責任の重さや、成果重視の会社の姿勢にプレッシャーを感じ、精神的に耐えられなくなる人がほとんどです。
精神的に病んでしまうと、肉体的にもきつくなります。
そのため、強い肉体があることだけでなく、精神的にもタフな人でないとハウスメーカーの営業は続かないのです。
また、給与もインセンティブによって決まるため安定して働きたい人も、向いていないといえるかもしれません。
【ハウスメーカー営業がきつい】ハウスメーカー営業を辞める前に考えること
仕事がきついと感じたとき、誰もが辞めたいと考えることでしょう。
たしかに、仕事を一度辞め、新しい職に就くことも選択肢の1つではあります。
しかし、単にきついからと辞めることはおすすめできません。
なぜなら、辞める理由や続けられない理由が曖昧な状態で辞めてしまうと、辞めたいと感じる本当の理由を理解できていないため、再度転職を余儀なくされることもあるからです。
ハウスメーカー営業が「向いていない」「辞めたい」と思ったときに考えて欲しいことをいくつか紹介します。
まずは以下のことを考えてください。
働いていて良かったことを書き出す
仕事を辞めてしまいたいと思ったとき、その仕事をしていて良かったことを書き出すことで、新たな発見があるかもしれません。
数年働き続けて良かったことを書き出してみましょう。
働いてきた中で少なからず良かったこともあると思います。
それは人間関係かもしれませんし、技術や知識かもしれません。
働いていて良かったことと苦しいことを天びんにかけ、良かったことが勝るようであれば辞めてしまうのはもったいないかもしれません。
ハウスメーカー営業でよく聞くメリットを下記で紹介しているので、自身の経験と照らし合わせてみてください。
平均年収が高い
住宅営業は基本給が低いだけで、仕事に慣れ、インセンティブで稼げれば給料は上がる仕組みです。
自身の頑張り次第で給料は青天井に開けているため、同年代よりも高い収入を得ることもできます。
一般的な企業であれば、頑張りを給料として評価してもらうのは困難であり、変わっても数千円から数万円程度でしょう。
しかし住宅営業の場合は、結果次第で給料を何倍にも増やすことが可能です。
頑張りを給料として反映してもらえる分、モチベーションにもつながりやすいといえます。
たしかにノルマととらえてしまえば、つらいかもしれませんが、達成後の収入を見れば大きな達成感を得られるでしょう。
努力を評価してもらえることは、むしろ大きなメリットとなります。
企業によっては女性が活躍できる
一般的な企業であれば、女性よりも男性の比率が高く、出世のチャンスも男性の方が高いといえます。
最近では女性の活躍の場も増えていますが、まだまだ男性色が強いのも現実です。
しかし住宅営業の場合、成果主義であることから男女の差は小さいといえるでしょう。
男性だから、女性だからといった性別は活躍できない理由になりません。
すべては自身の頑張り次第であるため、自分の力を試したい方にはむしろおすすめの職種です。
特に大手などは女性でも活躍しやすい環境が整っているため、キャリアアップを目標にしても良いでしょう。
メリットとデメリットを天びんにかける
働いていて良かったと思うことを書き出したら、そのメリットとデメリットを天びんにかけてみてください。
どのような職業であってもメリットとデメリットは存在します。
どちらも相反するものであるため、すべてをクリアするのは困難です。
どのような職業、職種であってもメリットとデメリットは存在するので、それらを天びんにかけ、どちらを取るのかを判断してください。
その結果メリットが勝つのであれば続ければ会社を辞める必要はありませんし、デメリットが勝つのであれば転職を検討しましょう。
キャリアプランを考えてみる
ハウスメーカー営業を辞める前に、自分のキャリアプランについて考え直すことも重要です。
自分がどのようなキャリアを歩みたいのか、そのあり方を整理して見直してみましょう。
ハウスメーカー営業の主なキャリアプランとしては、管理職への昇進か、より条件の良い企業への転職が考えられます。
また、営業での経験を活かして、企画職にキャリアチェンジして活躍する人もいます。
自分が仕事で実現したい目標について考えることで、転職するか、今のポジションで努力を続けてみるか、結論が出るのではないでしょうか。
続けるのであれば、成長するために今の自分に足りないものを書き出し、今の仕事に反映させることが重要です。
転職する場合も、やみくもに他業種にあたるのではなく、ハウスメーカーで培ったスキルが役立てられる仕事を探しましょう。
【ハウスメーカー営業がきつい】ハウスメーカー営業からの転職
仕事を辞めたいと感じたとき、まずは上記の通りメリットとデメリットを比較するのがおすすめです。
メリットがデメリットを上回るのであれば、もう少し頑張ってみるのもいいかもしれません。
現状を冷静に分析した結果、デメリットがメリットを上回るようであれば転職を選択肢に入れましょう。
デメリットが大きいと感じているのにそのまま働いてしまうと、心身に影響が出るなど、より大きな損失につながってしまいます。
時間は有限である以上、人生という大切な限られた時間を無駄にするわけにはいきません。
仕事の時間は人生における大部分を占めるものであるため、自身が納得できるようにしておく必要があります。
将来、「こんなはずじゃなかったのに」と後悔する前に、勇気を出して転職することも大切です。
業界を変えるか職種を変えるか
仕事を辞めたいと感じたとき、なぜそう思うのかを分析する必要があります。
なぜ辞めたいのかがはっきりしていないのに辞めてしまうと、次の就職先は何を基準に選んで良いのかが不鮮明になってしまうからです。
ハウスメーカーだからきついのか、営業だからきついのかをはっきりとさせ、次に活かしましょう。
ハウスメーカーだからきついと感じる場合、働く業界を変える必要があります。
業界自体が自身に合っていないのであれば、その業界内でどんな仕事をしたとしても、すぐに辞めたいと感じてしまうでしょう。
営業だからきついと感じる場合、職種を変えれば、業界内で働ける可能性があります。
ハウスメーカーという業界は好きなのであれば、営業がきついからといって業界からも離れる必要はありません。
実際ハウスメーカーの営業職からマーケティング職や事務職に転職する採用される事例は多く見られます。
営業を続けたいなら
ハウスメーカー業界が合っていないと感じたとしても、営業職自体が合っていないわけではありません。
同じ営業職であったとしても営業するものによって、向き不向きは大きく異なります。
また、営業職は直接お客様と接することができる職種であるため、そこに魅力を感じる方も少なくありません。
営業はどのような会社にとっても必要な職種であるため、決してなくなることのない職種の1つであるといえます。
営業のスタイルに変化はあったとしても、お客さんに自社の魅力を伝えるという仕事はなくならないのです。
そのためハウスメーカーから転職をしたとしても、営業職を続けることは可能です。
ハウスメーカーで培った経験は貴重な財産になるので、その経験を活かし続けられます。
「業界を変えても営業職を続けたい」
そんなあなたにおすすめするのが、「アゲルキャリア」です。
営業就活エージェントでは営業職の転職について熟知している転職のプロがあなたの最適な転職先を一緒に探します。気になる方はこちらをご覧ください。
まとめ
ハウスメーカーの営業はきついといわれています。
たしかに、ノルマや長時間労働などデメリットはあげられます。
しかし、それらはメリットともとらえられるだけでなく、他の職業では味わうことができない達成感を得られる職種でもあるのです。
もしも、ハウスメーカーの営業がきついと感じた場合であっても、営業職はどのような企業においても必要な職種であることから、転職活動もスムーズにできることでしょう。
限られた時間を有意義に過ごすためにも、納得のいく選択をしなくてはなりません。