はじめに
「自分の長所であるコミュニケーション能力を活かしたい」と思ったとき、選択肢として浮かぶのが営業職です。
営業職は、女性がもっている長所を活かすことで、顧客の悩みや課題を解決できる素晴らしい仕事です。
しかし、残業が多く大変だと聞いたことや体力面やプライベートとの両立など、継続的に働いていけるか不安であるのが正直なところだと思います。
本記事では、営業職に興味がある就活準備中の女性のために「営業職について」「女性にとっての営業職のきつさについて」「営業職で活かせる女性の強み」「営業職に向いている女性の特徴」について解説しています。
営業の主な仕事
営業は、あなたの長所である、コミュニケーション力を最大限に活かせる職業であることは間違いありません。
しかしそうはいっても、何も調べずに就職先を選んでしまえば、入社前と入社後のギャップに戸惑ってしまうでしょう。
そのため就活の準備段階として「営業の仕事はどんなものなのか」を、前もってリサーチしておくのが大切です。
そうすれば、就職後もギャップに悩むことなく、楽しく働けるでしょう。
ここでは、営業職の主な仕事についてくわしく書かれている記事を紹介します。
興味のある方はぜひ参考にしてください。
女性にとってどんなところがきついと感じるか
女性にとって営業職は体力的なつらさに加えて、見た目の制限やプライベートとの両立の難しさなど、きついと思われる点が非常に多いのです。
しかし、そのなかでも営業として働くうえでのやりがいを知ることで、楽しみながら仕事できるようになります。
そのためここでは、営業は女性にとってどのようにきついのか、どのようなやりがいがあるのかについて解説していきます。
体力面
営業は、男性とっても非常に大変できつい職種として有名です。
労働時間は長く、1日の平均労働時間は10時間ほどとなります。
また、お客様の都合によっては休日出勤もあるので、体力回復のために休養する余裕がない会社も多いのです。
仕事内容もハードで、仕事中は1日中ずっと外回りをしたり、契約を獲得するために残業したりします。
そのため、動き回れるスタミナが必須です。
女性は、男性に比べて基礎体力が少ない関係上、体力面の問題に直面します。
事実、営業で契約につながるには1日に10件以上も訪問、土日も飛び込み営業するなど、結果を出すためには行動量を圧倒的に増やす必要があるのです。
女性ではここまで動ける人は少ないので、体力的にきつい戦いを強いられるでしょう。
しかし、コミュニケーション能力があるのなら「トーク力」を活かし、体力面のハンデを補えるかもしれません。
見た目に制限がある
営業は顧客と対面してコミュニケーションする関係上、髪型や服装類の身だしなみについて非常に制限が多いのです。
特に女性の場合は髪色やピアスなど、自分自身ではオシャレだと思って身につけていても、相手に不快感を与えることがあるので、注意が必要となります。
つまり、顧客に対して悪印象になる身だしなみはNGです。
正しい身だしなみのポイントは、清潔感があり、仕事に相応しい恰好にすることです。
ボサボサの髪やだらしない服装を直すのはもちろん、極端なカラーリングを避けて前髪が目にかからないようにしたり、服装や靴などをきれいに手入れしたりしなければなりません。
それができれば、顧客に対して不快感ではなく清潔感を与えられるので、第一印象で好感をもってもらえる可能性は高くなります。
社内外問わず男性と関わることが多い
営業職は、職種的に男性ばかりなので、社内外問わず男性と関わるケースが多いのです。
そのため女性ならではのトラブルがあっても、上司や先輩になかなか相談できないため、疎外感を抱いてしまうかもしれません。
また顧客も男性の多いケースが想定されるので、担当として長期的に親密な付き合いをする関係上、セクハラなどの被害にあってしまう可能性があります。
そのため、それらのトラブルに対する対処法を用意しておくのが大切です。
誘われたときや接待時にセクハラされたときなど、証拠を記録する等の知識をもっておくだけでも、自分を守れる確率があがり、心が楽になります。
女性である以上、女性ならではの悩みや性的な被害は避けられません。
営業の仕事をできるだけ楽しむためにも対策は必須です。
プライベートとの両立が難しい
営業は、1日の稼働スケジュールの大半を自分で決められるので、ノルマさえ達成できる実力があれば、プライベートと両立しやすい職業といえます。
しかし、営業職は、残業や顧客都合による休日出勤のある会社がほとんどです。
そのため、結婚して家庭をもったり、子どもが生まれたりすると仕事との両立が難しくなります。
両立が難しく、寿退社を選ぶ人もいまだにいますし、なかには解雇や退職勧奨された女性もいるのです。
しかし、結婚や育児などで生活スタイルが変わっても、両立できないわけではありません。
たとえば、上司に労働時間の短縮を相談したり、前もって就職活動の面接時に「完全週休2日制なのか」を確認したりするなどにより、対策が可能です。
そうすれば、プライベートと両立しながら働き続けられるでしょう。
ただ、女性にとって、営業職は体力的につらい仕事です。
もしプライベートが確保できずに、体力的につらくてどうしようもないなら、場合は転職も視野に入れておきましょう。
きついだけでやりがいはないのか?
女性にとって営業は、体力的につらくプライベートとの両立が難しく、非常に大変な仕事です。
しかしそうはいっても、努力した分だけ成果が明確にわかったり、コミュニケーション能力が劇的に向上したりするなどやりがいは多くあります。
下記の「【営業職のやりがい】営業職の魅力や向いている人の特徴など紹介!」を読めば、具体的に営業のやりがいがわかるのでおすすめです。
営業においての女性の強み
営業における女性の強みは、繊細性、共感性、人数の少なさによる印象の残りやすさです。
特に共感性は、「女性は共感脳」と言われるほど、協調性の高い人が多い、女性特有の強みです。
これらの強みを深く理解することで、履歴書の志望動機が作りやすいだけでなく、入社後も強みを活かし活躍できます。
以下では、それぞれについて解説していきます。
繊細性
営業は、女性ならではの特徴である、繊細さが有利に働く傾向があります。
営業では相手の立場になり、徹底的にヒアリングを重ねて、顧客のニーズを見極める必要があるのです。
そのため、顧客の気持ちを敏感にくみ取れる繊細さは、営業するうえで大きな武器となるでしょう。
それに女性は、男性と違い「相手の力になりたい」「もっと良いサービスをしたい」という、おもてなし精神にあふれています。
この精神に加えて、武器である細かな変化に気づける長所を活かせば、相手の言いたいことを察しながら本心を聞き出すことが可能です。
それができれば、顧客の満足いくサービスを提供できるでしょう。
一見、繊細さは営業に不向きだと思われがちですが、細かなところまで感じ取れる能力は、営業にとって大きな武器となります。
共感性
女性は男性に比べて「共感脳」といわれるほど、協調性の高い人が多い傾向にあります。
そのため顧客の課題に寄り添い、一緒に課題を解決しようとする愛情があるため、相手も心を開きやすいのが特徴です。
心を開いてもらえれば、素直に話を聞いてもらいやすいので、顧客が満足いく提案を思い切って行えます。
営業で働く女性のやりがいとして共通するのは、「相手の力になって助けたい」「お客様のためになるサービスを提供したい」というものです。
売り込むことを目的とせず、自分のこととしてとらえられる共感性は、営業にとってもっとも重要な力となります。
女性営業職の中には、共感力を活かして、年間で1億円売り上げた人もいるくらいです。
持ち前のコミュニケーション能力と共感力を持ち合わせているあなたにとって、営業はとても向いている職業といえます。
印象に残りやすい
営業は、割合的に男性の方が圧倒的に多いのです。
そのため、女性の営業というだけで印象に残りやすいというメリットがあります。
営業にとって大切なのは覚えてもらうことです。
せっかく訪問したのに、覚えてもらえなければ営業どころではありません。
印象に残りやすいという長所は、営業するうえで死活問題につながる「覚えてもらう」という課題を、簡単にクリアできる大きな武器です。
また、男性は、優柔不断な態度をとるのが格好悪いと思う人がほとんどです。
顧客が男性なら、女性の営業というだけでいいところを見せようと、すぐに契約してくれることもあるかもしれません。
しかも、いまだに「営業の仕事は男のもの」というイメージがあるので、女性というだけで話のネタにできるのはメリットの1つといえるでしょう。
女性という長所は、営業にとって大きなアドバンテージです。
どんな人に向いているか
営業は、コミュニケーション能力があり、人のために考え行動できる人が向いています。
また、この仕事は失敗し続けることで契約につながるので、失敗を引きずらず気持ちの切り替えが上手な人におすすめです。
どのような人が向いているかを深く理解して、就活の準備に役立てましょう。
コミュニケーション能力が高い人
仕事相手は機械ではなく人であるため、人と話すことは業務において避けられません。
それにマニュアルに従ってロボットのように話しても、相手と信頼関係を築けず、契約までつながれないでしょう。
営業にとって、人間らしいコミュニケーションは必要不可欠な要素なのです。
だからこそ人と話すことが好きで、コミュニケーション能力が高いあなたなら、ぴったりな仕事といえます。
ただ1つ注意してほしいのは、営業は話すことが目的でなく、お客様の悩みを解決するのが目的という点です。
つまり、自分が伝えたいことを話すのでなく、顧客が伝えたいことを徹底的にヒアリングするのが重要となります。
ダラダラとした目的のない会話は、相手を疲れさせてしまうので「もう来ないでくれ」と訪問すらできなくなるおそれがあるのです。
誰かのために何かをやってあげることが好きな人
押し売りなどの自己利益を考えるのでなく、「どうしたら喜んでくれるのか」など、相手のために何かをしてあげたいと考えられる人が向いている仕事といえます。
常に顧客のために何ができるかを考えられれば、自然に悩みや課題に耳を傾け、それらを解決するための行動が起こせるはずです。
その行動を積み重ねることで、信頼関係が生まれ、契約につながります。
反対に、自社製品を売りたいからといって、押し売りのようなセールストークを展開しても嫌われるだけです。
男性と違い、女性は「役に立ちたい」「できるだけ力になりたい」という素敵な考え方にあふれています。
人は誰かために頑張ろうと決意したとき、今までの能力以上の力が出せるものです。
奉仕精神を活かし、コツコツと努力を積み重ねれば、必ず素晴らしい結果につながります。
気持ちの切り替えが上手な人
営業は、契約を取らなくてはいけないというプレッシャー、そして「ノルマを達成できないかもしれない」と不安を感じやすいのです。
そのため、契約につながらず失敗し続けると、それを引きずり、うまく気持ちを切り替えられません。
切り替えられないと、失敗が続いてしまい、モチベーションは下がってしまいます。
営業では、新人の多くがこの悪循環に苦しみ、なかには苦しさに耐えられず退職してしまう人もいるのです。
しかし、何事も、最初からうまくいくわけがありません。
特に営業は、失敗し続けることで結果につながるのが運命づけられた仕事です。
テレアポでは「100件営業して1件でも取れれば御の字」と言われています。
営業する際は、失敗したことをいちいち気にせず、気持ちを切り替えてどんどんチャレンジしましょう。
そういう人が一歩ずつ契約に近づくのです。
まとめ
女性にとって営業は、体力面や生活スタイルの変化などの大変さはあるものの、女性の強みを活かして活躍できる素晴らしい職業であるのがご理解いただけたと思います。
特に男性に比べて人数が少なく、女性というだけで希少価値があるので、就職先としておすすめの1つです。
ただ、男性が多い世界であり、セクハラなどによって精神的なストレスを抱える可能性もある点は、覚悟しなくてはいけません。
プラスな面とマイナスな面をしっかり理解し、前向きに就業を検討してみてください。