ルート営業は女性におすすめ？ルート営業の業務内容や向いている人を徹底解説！

「ルート営業ってどんなことをするの？」

「ルート営業は女性も働きやすいって本当？」

営業手法のひとつであるルート営業。

営業職への転職を目指す中で興味を持ち始めた人や、なかには男社会である営業界隈の中で、女性でも働きやすいという噂を聞きつけて調べている方もいるでしょう。

本記事では、ルート営業への転職を目指す人を対象に、ルート営業の業務内容、実態、どんな人が向いているのかなどを幅広く紹介していきます。

ルート営業への転職に少しでも興味がある方は、ぜひご覧ください。

ルート営業の仕事とは

そもそもルート営業は、営業職の一種です。

すでに取引している顧客に対して、営業をかけます。

ルート営業に与えられているミッションは、既存顧客から継続的に発注を受けたり、新商品を受注したりすることです。

顧客のところへ継続的に訪問（アポ）し、すでに使用していただいている商品に不具合がないかを確認したり、必要に応じてクロスセルやアップセルの提案をします。

※クロスセル…商品購入を検討している顧客に対して、関連商品を提案し、一緒に購入してもらうセールス手法

※アップセル…顧客が購入しようとしている商品やサービスよりも、上位プランやモデルを提案し購入してもらうことで、顧客単価を向上させるセールス手法

一般的な営業とはどう違うの？

既存顧客を訪問し、継続的な売上を獲得していくルート営業ですが、他の営業職とはどのような部分が違うといえるのでしょうか。

そもそも営業には下記のような営業手法があります。

ルート営業はこれらの営業手法のひとつであり、既存のお客さまからの売上を創出することがミッションとして与えられています。

一方で、多くの方が想像する飛び込み営業やテレアポなどは、新しい取引先を開拓することが課せられているミッションです。

そのため、課せられるノルマの重要度合いも、ルート営業と新規開拓を目的とした営業では異なります。

ノルマの重要度合いの違いもあって、比較的に収入の上昇は一般営業の方が大きく、一方でルート営業は比較的緩やかと言えるでしょう。

ルート営業は女性に向いている？

既存顧客との関係性が重要となってくるルート営業ですが、男性社会の営業職の中でも女性の方が向いているという話もあります。

なぜその話があるのかというと、ルート営業には顧客との信頼関係の構築が欠かせないからです。

そもそも信頼を得るというのはなんでも「YES」というのではなく、相手の心情に寄り添い、柔軟な発想が求められます。

比較的に男性よりも感受性が豊かといわれる女性は、顧客とのコミュニケーションにおいても細やかな気配り、提案によって信頼を得やすいのです。

ルート営業は単発的な動きよりも、長期的な取り組みが功を奏す職種でもあるため、じっくりと仕事に取り組みたいという人に向いている職業といえます。

ルート営業の業務内容

ここからは、ルート営業の具体的な業務内容について詳しくチェックしていきましょう。

ルート営業の業務はざっくりカテゴライズすると、4つの業務に仕分けできます。

商材や会社規模などにもよりますが、1日に複数社訪問し、新商品やサービスの提案、現在利用中のサービスに不具合がないかを確認します。

不具合を確認したら、都度メンテナンスを行い、顧客がスムーズにサービスを利用できるようサポートします。

新サービスがスタートしたり、新商品が発売したりした場合は、訪問時に情報共有の一環で提案も行います。

ルート営業といえども、新規開拓も兼任するケースも多く、新規開拓業の隙間時間に既存顧客のフォローをするというサイクルで1日の業務を遂行するケースもあります。

ルート営業の給料や年収

ここからはルート営業の収入面についてチェックしていきましょう。

一般的に「営業職は」高収入であるイメージを持っている人が多いと思いますが、その実態で言うと一般営業よりも年収が低いことがいえます。

具体的な数字を用いると、マイナビAGENTの調査によると、平均年収は約403万円。

20代のルート営業の平均年収は約379万円、20代男性の平均年収は約381万円、20代女性の平均年収は約373万円です。

さらに、30代のルート営業でチェックすると、平均年収は約482万円、男女別で見ると30代男性は約480万円、女性は約500万円となっています。

ここからわかることは、営業といえどもスタートの年収は高くないということです。

しかし、男女間での年収差は少なく、女性にとってはやりがいを感じられる年収とも考えられるでしょう。

ルート営業のやりがい

ここまではルート営業の業務内容、収入面について説明してきました。

ルート営業そのものに興味は持ったものの、実際に働いている人はどのようなやりがいを持って働いているのか気になっている人も多いはず。

ここからはルート営業のやりがいは下記の項目が挙げられます。

それぞれの項目について詳しくチェックしていきましょう。

成果を出しやすい

既存顧客とのやり取りがメインとなるため、すでに企業間での信頼が出来上がったなかで提案を行います。

新規開拓業がアウェイのなかでの業務であるとしたら、ルート営業は比較的ホーム寄りの環境で業務を行えます。

信頼が構築された状況下であれば、提案も受け入れてもらいやすく、成果も上がりやすいといえるでしょう。

顧客からの信頼を得やすい

先輩社員や上司、同僚などが積み上げてきた関係性を引き継いでいく形になるので、顧客も最初から構えていることは多くありません。

笑顔で丁寧に接するといった、対人関係の基本をしっかり押さえて接していれば、よほどのことがない限り、顧客とも友好的な関係を築けるでしょう。

信頼と売上が結びつきやすい

獲得できた信頼を大事に積み重ねていけば、その信頼は売上へとつながっていくでしょう。

顧客としても、信頼している人から提案されたことを受け入れやすいというのもあるでしょうし、その高い信頼をもつ顧客の数が増えていけば、売上もさらに上がっていくはずです。

営業として、成果が売上に反映されていくのは、一番のやりがいとなり、モチベーションにもつながります。

モチベーションが上がれば、さらに信頼関係を高めようと努力し、そこに売上がついてくる好循環を生み出せます。

ルート営業のメリット

さきほどはルート営業のやりがいについてチェックしてきましたが、顧客との信頼関係の構築や成果の部分など、営業職ならではのやりがいを感じられることが分かりました。

では、ルート営業として働く上でのメリットはどのようなものがあるでしょうか。

ルート営業におけるメリットは下記4つが挙げられます。

それぞれの内容についてチェックしていきましょう。

ノルマ到達がしやすい

働く際には、達成すべき項目としてノルマを課せられ、ノルマを達成すれば評価されたり、給与がアップしたりなどの返りがあります。

とくに営業の場合は、「件数◯件」など目標を数値化しやすく、数値が会社の売上に直結することも多いので、インセンティブの大きさも魅力のひとつです。

しかし、営業職を志望する人のなかには、高すぎるノルマが課せられるのではないかと心配している人もいるでしょう。

ルート営業は既存顧客さまに対する営業活動であるため、通常の営業職と比較するとノルマが低いケースがあります。

継続してサービスや商品を発注いただけることも多く、目立った営業活動をせずとも売上を立てられるということも往々にしてあるのです。

課せられたノルマを着実に達成していくことで、評価を得られたり、自分の自信にも繋がったりしていきます。

コミュニケーションスキルが磨ける

ルート営業では、コミュニケーション能力を磨けるのも魅力のひとつです。

顧客さまとの信頼関係をしっかり築くことがルート営業に課せられるミッションであるため、その信頼を落としてしまうようなことをしてはいけません。

顧客との信頼関係を築くために、今まで気づかなかったような気配りができるようになったり、顧客さまが現在抱えている課題を聞き出すためのヒアリング能力をブラッシュアップできたりします。

勤続が長くなるほど仕事がやりやすい

長く働けば働くほど、ルート営業は仕事がやりやすくなるといえます。

というのも、顧客との信頼関係が構築され、親密さも変わってくるからです。

「〇〇さんだから頼んだ」「〇〇さんにずっと担当してほしい」など、ルート営業で築いた関係性は、商品やサービスの品質だけではなく、あなたそのものの価値ともいえます。

ときには顧客と企業との間に挟まれ、顧客さまに調整していただく場面もあるでしょう。

そのようなときに、長く築いた信頼関係があれば調整もしやすくなり、必然と仕事もしやすくなってくるのです。

プライベートと仕事を両立しやすい

営業職を志す人の懸念事項のひとつとして、プライベートの時間がなくなるという心配があります。

一般的に営業職のイメージとして、勤務時間が長い、クライアントに合わせて構想しなければならないといったことを想像している人もいるでしょう。

確かに営業職は他の業種と比較すると、勤務における拘束時間が長いです。

しかし、ルート営業は法人企業を相手にしている場合が多く、その企業の営業時間に合わせて、営業活動を行うため、残業や休日の出勤が比較的少ないといえます。

タスク調整やスケジュール管理を的確に行えれば、定時に帰れる日が多くなるでしょう。

仕事も頑張りたいが、プライベートも大事にしたいという人にはおすすめです。

ルート営業のデメリット

さきほどはルート営業のメリットについてチェックしてきましたが、その一方でルート営業として働く上でのデメリットはどのようなものがあるでしょうか。

ルート営業におけるメリットは下記3つが挙げられます。

それぞれの内容についてチェックしていきましょう。

一般営業に比べ給与が上がりづらい

ルート営業のデメリットとして最初に挙げられるのは、収入が他の営業職と比べて上がりにくいところでしょう。

新規開拓をメインで営業活動を行わない分、ノルマが低く、収入の伸び幅が小さいのです。

もちろん、勤続年数が増えるほど、収入は段々と上がっていくでしょうが、どかんと収入が上がるケースはほとんどありません。

しかし、職種全体でみると低い給与ともいえません。

メリットでもあげたように、ノルマが多すぎない分達成しやすかったり、プライベートの時間も確保しやすい職業です。

とくに女性の場合は、「収入も欲しいけど、バリバリ働くのはちょっと…」という人もいるでしょう。

そのような人には、ある程度の収入があり、仕事と両立しやすい職業ともいえます。

調整役としてストレスが溜まりやすい

ルート営業はときに、会社と顧客の間で板挟みになるということもあります。

とくに引継ぎして間も無くのころなどは、顧客との信頼関係を築けておらず、顧客の要望を叶えるために社内での調整に苦労することも。

顧客の要望を叶えるならば会社の人に負担がかかるし、一方でできないで終わってしまうと顧客からの信頼を落としてしまうかもしれないと不安になることもあるでしょう。

人によっては会社と顧客との板挟みの状態にストレスを感じてしまうかもしれませんが、そのような調整もルート営業としては乗り越えなければなりません。

しかし、調整するというのはストレスが溜まりやすい一方で、双方にとって納得できる結界に至れば、得られる信頼も大きいです。

ヒアリングやタスク管理が得意という人は、調整役としての役割をしっかり全うできるでしょう。

業務が単調になりやすい

ルート営業は訪問などがメイン業務になってくるため、業務が単調になりがちです。

定型業務が多いため、毎日が同じ業務の繰り返しになりやすく、マンネリを感じてしまう人もいるでしょう。

そうなってくると、モチベーションが下がる恐れもあります。

ただし、業務が単調ということは、タスク管理がしやすいという側面もあります。

とくにお子さまがいる場合は、業務のリズムが一定している方が家庭と仕事を両立しやすいという見方もできます。

ルート営業にはどんな人が向いている？

ここまでルート営業のメリットやデメリットについて、チェックしてきました。

なかには「ルート営業に挑戦したい」と感じている人もいるでしょう。

では実際に働くとしたら、どのような人がルート営業に向いているのでしょうか。

ルート営業に向いている人は、下記5つのような方が向いているといえます。

それぞれの内容について深掘りしていきますので、ご自身に当てはまっているかを照らし合わせながら確認してみてください。

誠実な人

何度も伝えてきていますが、ルート営業は顧客との信頼関係が売上目標達成へのカギとなります。

すでに取引実績のある顧客とやりとりをしていくため、顧客と誠実に向き合える人が向いているといえます。

失礼な態度をとってしまったり、訪問を疎かにしてしまったりすると、再度契約しないという事態になりかねません。

ミスをしたときは丁寧に謝罪し、普段から誠意を持って対応する。

ビジネスパーソンとして当たり前のことではありますが、その誠実さがルート営業にとってはとても重要なことです。

とくに女性の場合は感受性が豊かである分、相手の気持ちになって行動できる人が多いです。

相手に嫌な思いをさせないためにとった行動が、誠実な対応へと繋がりやすいといえるでしょう。

細かいところまで目を配れる人

細かいところに気づけることは、ルート営業において強みとなります。

ルート営業は新しい人と関係を築くというよりも、同じ人と何度も顔を合わせる業務スタイルです。

そのため、普段とは少し違う部分に気づくことで、相手からは「よく見てくれているな」という印象を持たれやすいのです。

たとえば、明らかに髪型に変化があれば、その部分に触れることでアイスブレイクのように場が和み、本題にもスムーズに入りやすくなります。

他にも落ち込んでいる様子があれば、話を聞くことで解決できる提案ができる可能性もあるのです。

女性の場合は、そういった変化に気づきやすく、気配りできる人が多いです。

このような小さな対応の積み重ねが、ルート営業としての成果にも変化していきます。

年上から可愛がられる人

これまでの人生の中で、先輩や目上の人から可愛がられてきたという人もルート営業に向いているといえます。

というのも、ルート営業では先方の対応者が決定権もあるような年上であるケースも少なくありません。

目上の人に可愛がられてきたという経験がある人は、自然とそのような人たちに気に入られる立ち振る舞いを身につけている可能性があります。

相手を立てるのが上手な人ほど、ルート営業では存分に活かせられます。

粘り強く対応できる人

ルート営業はすでに取引実績がある顧客をメインとして対応していくため、一度受注してしまえば、近々発注いただけないということもありえます。

ひとつの顧客に時間を割いても、なかなか目が出ないということは往々にしてあるのですが、受注できないからといって簡単には身をひけません。

あくまでルート営業は、既存顧客との継続的な関係を築くことが重要であり、長期戦になるケースがほとんどです。

引継ぎして間もない頃などは、前任と比べられ、思い通りにいかないこともあるでしょう。

そんな中、諦めずに誠実に対応できる人はルート営業に向いているといえます。

目標に向けてコツコツと結果が出るまで努力を続けられる人は、ルート営業の資質を十分に持っています。

人見知りしない人

ルート営業は営業職である以上、人と接していかなければなりません。

それゆえに、人と話すのが苦手という人はルート営業においても苦しい思いをする可能性があります。

逆に、人と話すことが好きという人や人とコミュニケーションとることが苦ではない人であれば、ルート営業として活躍できるでしょう。

ルート営業で活かせるスキルと資格

ルート営業に向いている人の特徴がわかったところで、転職する際に有利にもなるスキルや資格について確認していきましょう。

活かせるスキルや資格を把握しておけば、実際に転職面接や履歴書にも自己PRのポイントとして記載できます。

もちろんルート営業や営業職としての経験があれば、それはとても強いアピールポイントになりますが、なかには未経験でこれからルート営業職に挑戦したいという人もいるはずです。

これからスキルや資格について紹介していくので、ご自身の強みと照らし合わせながら確認してみてください。

【スキル】コミュニケーション能力

営業職である以上、顧客とのやりとりが発生するため、コミュニケーションスキルはとても重要です。

しかし、コミュニケーションスキルと言っても、具体的にどのようなイメージがつかない人もいるでしょう。

コミュニケーションスキルが高い人の特徴としては、下記が挙げられます。

このような点をよく褒められるという人は、コミュニケーション能力が高いといえます。

【スキル】顧客折衝の経験

「顧客折衝」とは、顧客との話し合いを通して、満足できる合意点を見つけ出すことを指します。

ルート営業は、顧客と企業との板挟みになることもあり、調整しなければならない場面にも度々遭遇するでしょう。

そのときに活躍するのが、顧客折衝の経験です。

双方にとってWin-Winな提案をして満足いただけた経験は、ルート営業でもきっと活かせられるはずです。

【資格】普通自動車運転免許

訪問で営業する場合、車で移動することも少なくありません。

運転免許を所持していれば、自動車で周る職場やエリアを受け持ったとしても、スムーズに対応できます。

【資格】営業士検定

営業士検定は日本営業士会が運営する検定試験で、マーケティングやセールスのスペシャリストの認定を行います。

営業士は、初級、上級、マスターの3段階に分けて検定を行い、こちらに認定されることで営業職としての知識や能力を第三者に客観的に示すことが可能です。

ルート営業に挑戦するなら職場選びが大事

これまでルート営業職について説明してきましたが、営業職のなかでも女性が挑戦しやすい業務であるということは感じ取っていただけたかと思います。

しかし、営業職に就く人の男女比は、現状男性が大半を占めています。

職場によっては、女性の割合が営業部の1割程度しか満たないというケースも往々にしてあるのです。

たとえルート営業が女性に向いている職業といえども、転職を考えた際にはどのような環境であるのかというのは必ずチェックしましょう。

というのも、前述したように男性ばかりの職場だった場合、女性視点での職場体制が整っていないケースも考えられます。

「転職失敗した…」とならないためにも、応募する企業はしっかり選定しましょう。

職場選びでチェックしておくべきポイントとしては、下記の内容が挙げられるので、ぜひ参考にしてみてください。

キャリア相談はエージェントの活用がおすすめ

ルート営業で働くにしても、職場選びが重要であるということを伝えましたが、なかには自分で情報収集して判断できるか不安という人もいるでしょう。

そのような方々は転職エージェントを活用するのもおすすめです。

自己分析、企業研究や業界研究の方法、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策など、数々の求職者をサポートしてきた経験をもとに、アドバイスしてくれます。

「自分で職場選びをするのが不安」

「応募から面接までサポートしてほしい」

「エージェントだから聞ける、ルート営業の話が聞きたい」

「そもそもルート営業が向いているか、客観的な意見を知りたい」

プロ目線の意見やアドバイスが欲しいという方、不安なことや不明点があるという方は、転職エージェントも活用してみましょう。

さいごに

本記事では「ルート営業」にフォーカスして、業務内容、やりがい、メリットとデメリット、そもそも女性に向いているのかなどを幅広く紹介してきました。

ルート営業には顧客との信頼関係の構築がとても重要で、やりがいも大きい仕事だといえます。

さらに、男性が活躍する営業職界隈の中でも、比較的に女性が活躍しやすい職業です。

営業職経験者の方も、未経験者の方も、顧客からの信頼を得て活躍するルート営業をぜひ検討してみてください。