未経験から海外営業職へ転職するには？向いている人の特徴や自己PRの例文を紹介

はじめに

近年は日本経済が不調なこともあり、能力の高いビジネスマンの中には海外で働きたいと考える方も非常に多いです。

世界を相手に規模の大きな仕事をできるのも、海外営業職の魅力と言えます。

今まで日本国内の企業・部署でしか働いた経験のない方が、海外営業職に転職するにはどんなアピールが効果的でしょうか。

この記事では未経験から海外営業職への転職を目指す方向けに、向いている方の特徴や自己PRの例文を紹介しています。

これから海外営業職を目指す方はぜひ参考になさってください。

海外営業とは

海外営業は、国で言うところの外交官的な役割を果たす仕事と言えます。

ほとんどの企業で、この仕事を新卒の方が任されることはまずありません。

コミュニケーション能力・語学力・営業センスなど幅広いスキルが求められますし、失敗の許されない重要なポストなので適性・スキルを見極めたうえで配属されるケースが多いです。

自社の幹部候補社員をこのポストに充てる場合もありますが、有能な方がいればヘッドハンティングで迎え入れることもあります。

海外営業の仕事内容

海外を相手にするといっても、仕事内容自体は国内営業とそれほど違いはありません。

顧客にアポイントを取って売り込みをかける・国内で売れそうな商品を買い付ける・見積もりや提案書の作成をする・トラブルがあった時のアフターフォローをするといった業務が中心です。

一般的な営業と同様、ノルマをクリアする・数字で結果を出すことも求められます。

国内の法人営業で結果を出している優秀な方でなければ、なかなかこの重要な部署へのステップアップは難しいです。

海外営業のメリット

それでは、海外営業の仕事にはどんな具体的なメリットがあるかを見ていきましょう。

海外営業の仕事は責任が思いですし、海外でビジネスができるほどの規模がある企業でなければそもそもその仕事自体がありません。

国内企業で働く平均的な営業マンよりも、給与水準はかなり高くなります。

しかし、給与・待遇以外にも海外営業として仕事をするメリットは多いです。

キャリアプランの可能性を広げるうえでも、海外営業の経験が役に立つことがあります。

①海外出張でいろいろな国に行ける

海外営業の方は海外出張の仕事が非常に多く、業務を通していろいろな国に行けることが魅力です。

その国の風土や暮らし・食事などを経験できることが大きな楽しみという方も、非常にたくさんいらっしゃいます。

また、海外に行くことでかなりの出張手当が出る・マイルが貯まってお得になるなど金銭面で得られるメリットも多いです。

異文化交流の機会が多く、海外の優秀なビジネスマンと接する機会も得られます。

海外の経験から、改めて日本の商品・サービス・商習慣の素晴らしさを実感できる機会も多いです。

国内の営業ではどうしても似た価値観のビジネスマンと話す機会が多くなるので、もっと人との出会いで刺激を得たい方は海外営業がかなり魅力的な仕事と映るでしょう。

②海外駐在の可能性も

海外営業の仕事を任せられると、出張ではなく海外支社に駐在を命じられる可能性もあります。

家族や友人と会う機会が限られる・食事などで苦労する可能性があるデメリットはありますが、海外駐在にはメリットも多いです。

単純に海外赴任手当などが加わって給料がアップするうえ、海外で苦労した経験が自社はもちろん転職活動でも高く評価されます。

周りに日常生活で日本語を使う方がいないので、自然と語学力が向上するのも海外駐在の大きなメリットです。

ビジネス会話だけでなく、ネイティブの方がよく用いるもっとくだけた表現なども身をもって学ぶことができます。

自分の語学レベルをさらに磨きたい方・市場価値を高めたい方は、海外営業への転職・栄転を狙う意味が大きいです。

③世界を舞台に活躍できる

国際社会を舞台に仕事ができることに、仕事のやりがいを感じる営業マンは非常にたくさんいらっしゃいます。

自社の製品・サービスを世界に広めるのに直接貢献できるのは、クライアントと直接接する海外営業マンだけでしょう。

よりやりがいの大きい仕事をしたい方は、海外営業として働くのも選択肢の一つです。

海外の営業マンと交渉する経験ができる方・海外相手に仕事ができる方は、決して多くありません。

そのため、海外営業の経験は転職市場においてかなり希少な価値として認められます。

ビジネスマンの中でも一部の限られた方だけしかできない海外経験ですが、海外営業はそれを最も実現しやすい職業の一つです。

キャリアを積みたい若手営業マンの方は、ぜひ語学力を磨き海外も視野に入れて仕事することをおすすめします。

海外営業のデメリット

海外営業は確かに多くのメリットがありますが、デメリットがないとは言えません。

具体的なデメリットには、どのような事柄が挙げられるでしょうか。

次の見出しからは、海外営業のデメリットを2点紹介します。

もちろん、赴任先の国によっても仕事の厳しさはかなり違いが出るでしょう。

生活しやすさ・治安の良さなども違うので、国によっては日常生活そのものがきついと感じる場合があります。

海外での仕事を希望する方は、事前に海外の暮らしがどんなものかも勉強するのがおすすめです。

①時差によるストレスが付きまとう

多くの海外赴任の営業マンが苦労するのは、日本と海外の時差です。

アジア圏やオーストラリアなどではそれほど問題になりませんが、欧米に駐在する方だとかなり苦労を強いられる可能性があります。

海外に赴任しても、日本国内の本社とメッセージや電話のやりとり・会議をする機会がなくなるわけではありません。

そのため、場合によっては海外にいながら日本時間に合わせたスケジューリングをしなければならないことがあります。

もちろん、日本国内の友人や家族とビデオ通話などをしたい場合も時差を考えて相手に連絡を取らなければいけません。

自然と不規則な生活になりがちで、時差によるストレスを感じる可能性はかなり高いです。

睡眠時間をどう確保するか、しっかりした健康管理も求められます。

②体力的にきつい

海外赴任ではなく出張で働く方の場合、体力的にかなりきつい仕事となるのは間違いないでしょう。

頻繁に日本と海外を行き来するのは、想像以上に疲れる仕事です。

同じ姿勢をキープしたまま飛行機に長時間乗るのは、何もしていなくてもかなり疲れます。

しかし、相手とのアポイントがあれば、長時間移動で疲れた直後に打ち合わせなどに参加しなければいけません。

海外から日本で戻ってすぐ、営業の成果について報告などを求められることも多いです。

時差ボケが治りきっていないうちに日本での仕事をこなし、日本時間に慣れた頃にまた海外出張となればかなり疲労が蓄積されます。

体力にあまり自信のない方・国内でも飛行機移動がかなり疲れると感じる方は、海外営業の仕事がかなり厳しいでしょう。

海外営業に向いている人の特徴3選

次に、海外営業の仕事に向いている方の特徴を3つ紹介します。

もちろん、海外営業の仕事をするためにはビジネスレベルの語学力が必要不可欠です。

しかしビジネス英語は、働きながらでも努力次第で身につけられるでしょう。

最近はネットを通して24時間いつでも学べる、優れた語学スクールも多いです。

一方、仕事への適性・根っこの性格などは、なかなか簡単に変えられるものではありません。

海外営業の仕事を目指す方は、まず自分がその仕事に向いているか・適性があるかも考えてみましょう。

①適応能力が高い人

日本と海外で違うのは言語だけではないので、海外営業になるなら適応能力の高さが求められます。

気候・文化・宗教・習慣など、日本ではありえないことが海外では常識となっていてもおかしくありません。

海外営業の方は海外ではそれが普通と相手の国の事情を受け入れ、円滑にコミュニケーションを取れる懐の深い人間であることが求められます。

ビジネス面でも、商習慣や価値観の違いで日本と同じ営業スタイルが通用しない可能性を覚悟しておきましょう。

特に最近は中国でのビジネスを展開する国内企業が多いですが、中国と日本はかなり商習慣に違いがあります。

進出当初にその違いで苦労するビジネスマンも多いので、相手の国に赴任する前はその国についてしっかり研究が必要です。

②心身ともにタフな人

先述の見出しで紹介した通り、海外営業は時差や長距離移動などが原因でかなり心身に負担がかかります。

いくら語学力のある方でも、海外のクライアントとのコミュニケーションでうまく意思疎通が取れない場合は珍しくありません。

国によっては、日本・日本人に対して最初から偏見を抱いている場合もあります。

そういう経験をすると、体力だけでなくメンタル面でもストレスを感じることがあるでしょう。

しかし海外では、日本のようにいつでも相談したり愚痴をこぼしたりできる相手が目の前にいるとは限りません。

自らが主体的に考え課題を克服しなければならないので、かなりきつい仕事です。

心身ともにかなりタフな方でなければ、長く海外営業の仕事を続けるのは困難でしょう。

③誰とでも臆することなく話せる人

日本では、コミュニケーション能力の大切な要素として「聞く力」が挙げられます。

もちろん海外営業でも、相手の主張をしっかり聞きその意図を読み解く力は重要です。

しかし海外では、日本で評価される奥ゆかしさ・謙虚さがそれほど高く評価されない可能性があります。

むしろ誰が相手でも臆することなくしっかり自分の主張を展開できる方のほうが、信頼できると評価される傾向が強いです。

そのため、相手が目上の方でもひるまない方・相手から否定的な発言をされてもめげずに自分の伝えたいことを伝えられる方が海外営業に向いています。

特に若く経験の浅い方は、どうしても遠慮してしまうことがあるので注意が必要です。

自分の意志をはっきり伝えられるようにするため、意識改革が求められます。

自己PR例文

未経験から海外営業職に慣れる可能性は低く、非常に狭き門です。

しかし、語学力の高い方・学生時代に留学していた方・仕事で海外の方と関わっていた方は未経験でもチャンスをもらえる可能性があります。

海外営業未経験の方が、自身の経験・スキルをアピールするための自己PR例文を2つ見ていきましょう。

大切なのは自分の主張（要点）を最初に持ってくることで論理性の高い文にすること・自分に自信があることをはっきり示すことです。

海外では困難に直面することも多いので、困難を乗り越えた経験を書くことも良い評価につながります。

例文①

例文②

まとめ

海外営業の仕事に未経験から転職するのは難しいですが、良い転職先に巡り合えればかなり大きなチャンスを手にできます。

市場価値のアップにもつながるので、もっとやりがいのある仕事がしたい・日本以外でも通用するビジネスマンになりたい方はぜひチャレンジしてみましょう。

厳しい競争率の中で採用を勝ち取るためには、自己分析や企業研究も欠かせません。

自己PRや志望動機でもしっかりアピールすることが求められるので、しっかり考えて文章を書きましょう。